時空魔術操縦士の冒険記

一色

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2章ダンジョンへ向かおう

赤髪の女2

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 細い腕と脚で、線が細い肢体、色見の無い質素な服。
 どこかの国のお姫様のような印象。
 その質素な服には似つかわしくない美貌、優しそうな瞳。
 緑の瞳はどこか儚《はかな》げで寂しそうだ。

「ごめんなさい……」

 細い声で口を開く。
 俺は手を差し伸べる。

「いや……怪我はありませんか?」

 彼女はうっすらと微笑み、俺の手を掴む。
 彼女の手はどこか冷たい。

「……ありがとうござます」

「いえ」

 すると、アイリスが落ちた赤い林檎《りんご》を拾う。
 そして、赤髪の女に渡す。

「林檎です」

 一瞬、赤髪の女の態度は一瞬豹変する、冷たい緑の眼でアイリスを見つめる。それは殺すような眼だ。

「汚い林檎……」

「え」

 アイリスは目をしょぼしょぼさせて、首を傾げる。
 なんだこの違和感は。
 すると、赤髪の女は俺に向き直り、急に魅惑的な微笑みを浮かべる。

「もしよろしかったら……家に来ませんか?」

「じゃちょっとだけ」

 赤髪の女は口を開け、傷口の指を舌と唾液を絡める。
 変わった消毒だな?
 それにしても、舌は蛇のように蠢き怖かった。

 
 
 
 
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