自称異世界最強浪人のチーター達と万屋始めました

マシュウ

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チーター達は魔法使いの国に凸る様です

女王戦と救出

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 気づくとそこは部屋の中だった。
 体を動かそうとしても腕の感覚が途中で切れている。
 何でだろうと思って腕を見ると、

 両腕は何かの肉塊に取り込まれていた。

「ひっ!」

 そう怯えていると、

「あらあら、そんなに驚くことかしら?」

 そう言って女王が暗闇の向こうから出て来た。

「な、何なのこれ!?」

 怖くなって少し上ずった声でそう聞いた。

「それ?私よ。」

「は?」

 わけがわからない。

「私は神『冥府神ハーディー』よ、この間の神王交代の時に悪いことしてたからって捕まりそうになってこんな辺境までやって来たのよ。
 ラッキーだったのはよく分からないけどここにあった機械が途轍もなくよく作り込まれていて、この装置の範囲がこの国を覆うことが出来るぐらい広いって事だったかしら?」

 神?
 魔女が言うのも何だがこんな禍々しい神がいるものなのか?
 
 そう考えていると女王が、

「さぁ、準備を始めましょう。」

 と言ってこちらに手をかざした。
 すると頭の中に何かが入って来ている様な感覚に襲われた。
 とても冷たく、死を感じさせる様な悪意というか分からないが何かが入って来た。
 
「い、いやっ!入って来ないで!」

「ふふふふふふ、アハハハハハハ!」

 その部屋に女王の声が響き渡ったのであった。







…………………………。







「…………こんな所にこんな趣味悪いもの置いてどうした物なのさ。」

 中に入って造也はさっきからずっと文句しか言ってない。

「まぁ、落ち着けよ。」

 俺達は走りながら兵士から隠れていた。

「だってさだってさ!」

「しっ!静かにして下さい。見つかってしまいます。」

 俺達が隠れた前を兵士達が走って行く。

「こんな改造されて腹がたつのもわかるが静かにしてくれないと地下までたどり着けん。」

「……………………分かったよ。」

 そう、この王城は元々造也がとある目的のために作ったのだがどこかの誰かさんに本来の目的と大きく外れた改造を施されてしまったのである。

「………………ここです。」

 色々隠れながらどうにか地下の入り口まで来た俺達だが、

「ダメです。中から鍵が掛けられていてあげれません。」

 …………………………。

「…………造也?」

「分かってるって、あれだろ?」

「よし、やるか。」

「あかんと不平を言うよりも!」

「進んで扉を……………。」

「「開きましょう!!」」







………………………………………。






「いやぁ!やめて!入って来ないでぇ!」

 頭の中に入ってくるものは生理的嫌悪感を示し、さらに自分が自分じゃ無くなる感覚に襲われる。
 地獄の苦しみである。

「…………………けて……。」

「おや?誰かお客さんですかな?」

「助けてよ!創也!」

ドッカァーン!!

 その音とともに吹っ飛んで来た扉にぶっ飛ばされ女王は暗闇の向こうへ吹っ飛んでいった。

「…………………待たせたな。」

「…………………うぅ、遅いんだよぉ~。」

「すぐ出してやる。よいしょっと。」

 そういって創也はブチブチブチと、僕を引き剥がした。

「じゃ、帰るか。」

「うん。」

 本当にこの人はずるいと思う。
 こんな事されたら惚れちゃわずにはいられないよ。

 と、そう思っていると暗闇の向こうから、

「ふふふ、貴方達覚悟は出来てるの?」

 そう言って暗闇の向こうから下半身から触手をウネウネと出して近寄ってくる女王がいた。

「「「「うっわぁ、キモ。」」」」

 そこにいる全員そうハモるほどキモかった。

「まぁ、元々この国のお偉いさんぶっ飛ばして帰るつもりだったしちょうどいいや。造也?」

「ホイホイ。」

「これ修理してくれ。」

 それを聞いた造也は顔をパァッと輝かせて、部屋から出ていった。

「ルナも頼む。」

「分かりました!」

 そういってもう一人いた女の人が出ていった。

「さて、お前には手伝ってもらうぞシルヴィ。」

 そういってこっちを見た創也は僕の胸の上に手を置いた。

「さ、流石に場は考えてほしいかな?」

「ちげーよ馬鹿、こうするんだ。」

 創也手を置いたところから何かが入って来た。
 さっきの冷たいものと違い温かくそして命を感じさせるものだった。

「俺達が使えなくてももしかしたら使えるかもしれんって思ってさ?だが、お前に少しの間だけ全統神王の力を貸してやる。」

 創也が送り込んだ力が全て入ると、僕のいつもの黒い服から神々しいオーラが出て来て服が変わった。

「うーむ、これじゃあ神王ってより魔王って感じだな?」

「ひどい!」

「ははは!まぁ、さっさとこいつ片付けて帰るか!」

「むぅ、まだまだ言いたい事いっぱいあるんだけどな?」

 そう言ってもはや原型を留めなくなった女王に向かって戦い出した。
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