自称異世界最強浪人のチーター達と万屋始めました

マシュウ

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チーター達は有給休暇を取るようです

準備は整い

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「これをこうして、と」

『お疲れ様です。これにてノルマ達成です』

「そっか……」

『……行かれるのですか?』

「ああ……」

『そうですか……』

「全く、あの自称長男にも困ったもんだな」

『それについては全肯定させて頂きます』

「そ、そか」

 俺は帰還用の次元トンネルをくぐり、俺の部屋へと戻ってきた。

「さて、あいつを呼んで帰るとするか」

 そう言って俺は爆発した星を映すモニターを背景に部屋を出た。

























 





「オラァッ!」

「ギヤアアアア!」

「ノウン!あまり前にも出過ぎないでください!」

「お前らが後ろすぎんだよ!それに、無理やり創也が俺に文字通り体に叩き込んだ技術が囁くんだよ!
『もっと強く!もっと早く!もっと前へ!』ってな!」

「そうですか!それなら、今度私がそんな変な事を教えた創也さんをぶち殺しておくとしましょう!」

「出来るもんなら是非ともやってくれ!」

 と、そんなどうでも良い事を喋りながら魔物を撃退開始から約三十分、相手は雪崩のように押し寄せて来て俺と魔女とその部下、そして第二日本國の奴ら以外は脱落してしまった。

 それで何故俺達は脱落していないかというと、

「ふぅ、次から次へとめんどくさい子達ねぇ?」

 ドガァン!

「ほほほ!妾に魅了されるのは分かるが、ここで死ぬがよいぞ!」

 ドドドド!

「『王都奥義、剣撃』!!」

 ザンッ!

「これを使うのは癪ですが!使い勝手がいいので使わせてもらうといたしましょう!創也さん直伝!『デス・ブレード』!」

 ズバッ!

「シショーに教えてもらった技ここで使う時っす!疾也流奥義『一閃千撃』っす!」

 ズバババ!

「そしてここで俺がカッコ良く!創也直伝!天文館流奥義『人なる道わがはどう』!」

 ズバババン!

「ふ、決まったな」

 ドサっと目の前に倒れたモンスターが灰になるのを見て、いつもの如く不思議に思った。

 コイツらも斬ると血が出るのだが、どこから湧いて出てくるのだろうか?
 血が出るって事はまさか………。

「まさかなぁ?」

「ノウン危ない!」

「えっ?」

 俺が振り返ると、そこにはオーク、別名『オークセンパイ』が棍棒を片手に持っていた。
 何故センパイが付くかというと、そう言うのが好きな奴らが勝手に付けただけなのだが、畏怖など等々含めて呼ばれている。

「ウカガァ!」

 と言って棍棒を振り下ろして来たのだが、

「ここで料也直伝!奥義『パワーカウンター』!」

 振り下ろして来た棍棒の運動エネルギーを、自分の力を上乗せして返す、という完全に初見殺しの技を送った。

 ドンッ!

 俺より遥かに体重が重いにも関わらずその攻撃を食らったオークセンパイは、地面から少し浮き上がり二度と起き上がらなかった。

「くっ!男としてはいつかコイツと一緒に共闘したかったのだが………!」

「何馬鹿なこと言ってるんすか!早くこっちも手伝うっす!………ニァー!?オーク!?」

「行けっ!オークセンパイ!」

「そんな事言ってないでお願いだから助けるすっす…………!あぁー!それ以上はだめっす!!」

「おぉ!」

「はぁぁ!」

 ザシュッ!

「ああ!センパイ!」

 俺の目の前で無残に真っ二つにされたセンパイは、心無しか、俺に向かって親指を上げてまるで『アイツは良かったぞ……!』と言わんばかりにニイッと笑って、ガクッと力尽きた。

「センパーイ!!」

「本当にあなたは何をしているんですか」

























「えぇ~?もう帰るんですかぁ~?」

「そうだ」

「んん~、仕方ないですねぇ~?」

「すまんな」

 俺は出来る限り焦りを隠すようにして言ったつもりだが、バレてないだろうか?

 コイツは本当に昔から感だけはいいからな。

「じゃあ帰りますかぁ」

「おう」

 本当に昔から何も変わらんなコイツは……。
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