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フェロモンの匂い
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「ああ、そうしてくれ。面倒をかけた」
話し声で一気に意識が浮上する。少し気を失っていたらしい。
霞む目で見上げると電話で話していた平仁と目が合い、穿ったままの腰を大きく揺すられる。漏れる喘ぎ声を押し殺して体を捩ると、体内から硬い平仁がぬるりと抜けた。
「あとはこちらで処分する」
している最中とは思えないほど冷静な声で電話を切った平仁は、携帯電話をシーツに投げた。
おもむろにつけていたコンドームを外し、うつ伏せになった俺の尻に猛ったものを擦りつける。次の瞬間熱い体液が俺の尻や背中にかかった。
深く口づけられて、俺はぼうっとした頭で平仁の舌を受け入れる。
汗で髪が額や項にはりつき、体もどちらの精液なのか汗なのかわからないものでべたついている。太ももやあらぬ場所に至っては、発情期のもたらす愛液まみれでどろどろだ。内股をこすりつけるたびに不快なぬめりといやらしい粘着音がする。シーツはぐしゃぐしゃで湿り、ところどころ濡れていて気持ちが悪い。
唇を離した平仁は俺をゆっくりと抱き上げた。
体に力が入らないので平仁にぐったりと凭れたまま肩に顔を埋める。
バスルームに入ると、湯が張られた浴槽に俺ごと身を浸した。
体が弛緩し、あまりの気持ちよさに満足げに息をつく。気を抜くと浴槽に沈みそうになるのを平仁が背後から腰に腕を回して引き寄せた。
目を閉じて平仁の肩に頭をつけると、啄むようなキスをされた。離れた唇を追いかけるように舌を伸ばして平仁の顎を舐める。ざりざりと伸びた髭の感覚は舌に僅かな痛みを残したが、その舌を舐めとられては痛みも甘さに変わる。
溶けあうようなキスを交わしているとふわりと意識が飛ぶ。がくりと首が落ちそうになり目を瞬かせるが、再び瞼が落ちていく。
「叶人」
名前を呼ばれてびくりと体を震わせ、目を開けた。
ぼんやりした頭でも、はじめて名前を呼ばれたことに一気に意識が現実に引き戻される。
大きな欠伸をして「何?」と言葉を返すと、平仁は俺の肩に湯をかけながら「今日はこれから家に戻れ」と言ってきた。
眠気が一気に覚めた。
「なんで?」
一度も言われたことがない言葉に俺は驚いて聞き返した。今は発情期の二日目、まだ四、五日は性欲が増す状態が続く。それは平仁もわかっているはずなのに、今まで発情期のときは必ず一緒にいてくれたのに、急に突き放すことを言われて焦った。
不安が顔に出ていたのだろう。平仁は項に張りついた俺の髪をどけ、噛まれた跡を優しくなぞって言った。
「少し騒がしくなる」
まるで仕事のことを詳しく話さない母さんの言い方そっくりだった。何がというか誰が騒がしくなるのか、それが俺にどう関係あって家に戻れと言われたのか全く説明がない。知られたくないのか、それとも言う必要がないのか……言うに足りない相手と思われているのなら悔しい。
「……やばいこと?」
上目に訊くと間をおかずに「やばくない」と返された。
抑揚のない言葉に嘘はないのか、その無表情に隠し事はないのか、俺にはまだ見破ることはできない。でも今の感じは引っ掛かりを覚える。
もっと突っ込んで訊いていいものか言い淀んでいると、平仁は項に唇を寄せた。
「毎日会いに行く」
「え? 俺んちに? いや、だって……母さんもいるし」
項を舐められて俺は堪らずに息を漏らす。もう勃つほどの精も気力も残っていないのに、快感だけは反応してしまうのだから困る。
「夜に行く。我慢できるか?」
「できるも何も……するしかないんだろ?」
番になった証が残っているそこに、平仁は歯を立てて甘く噛む。痺れが広がるように肌がざわついた。執拗に舐められたり噛まれたりしたので、俺は次第にいやらしい気分になる。すると、平仁は鼻先を押しつけてすんすんと項の匂いを嗅いだ。
「……フェロモンってどんな匂い?」
「甘い」
オメガの匂いはいくら嗅いでも俺にはなんの匂いもしない。アルファだけが知る特別なものだ。
「チョコとかバニラみたいな?」
「たとえようがない」
そう言われてしまっては想像すらつかなくて、俺は首を傾げた。
「俺と他のオメガと違ったりする?」
「他のオメガは知らない。ただ、番になったお前は……」
珍しく平仁が考えている。あまり喋らない平仁が口を開くときはいつだって簡潔で躊躇いがないのに、言葉を探しているような選んでいるような迷いが見えた。だが、それも一瞬のことで、平仁は俺の耳元で囁いた。
「俺の子種を欲しがって……孕ませてほしいといわんばかりの匂いだ」
平仁が俺のものに触れる。それはふやけて柔らかく、握られても硬くなることはなかった。対して、平仁のものは未だ硬く滾っている。あれだけしてもまだ足りないのだ。
「なっ! 俺……そんな匂いしてないだろ!」
「誰も知らない俺だけの特権だ」
そう言うと平仁は俺の項に歯を立てる。痛みに声を上げて平仁の額を思いきり押した。
噛まれた場所がじんじんと痛い。これ以上噛み跡を増やしてどうするつもりなのか、平仁は痛いそこを舌でねっとりと舐める。何度も何度も所有権を刻むように舌を這わせ口づけを落とす。
たっぷりと俺の項を舐めまくった平仁が俺を抱えたままバスタブから出た。
俺をタイルの上に座らせると、平仁はシャワーで俺の体を洗い出した。
汗も愛液もすべて洗い流されて綺麗に消えていく。
バスルームを出てタオルに包まれ、服を身に着ける頃には、俺の体に平仁の匂いは一つも残っていなかった。
結局、俺は平仁に何も訊けずにいた。もっと知りたいのに、スーツを着る横顔は二人だけでいる雰囲気ではなく、訊くなという口に出さない拒絶が見えるようだった。立ち入ってほしくないのだ。
ただ、毎日会いに来るというのだから、会いたくないわけでも発情期を一人で過ごさせるわけでもなさそうだ。
ふと鏡を見れば、俺の首筋には新しくついた噛み跡と無数のキスマークが散らばっている。まぎれもない平仁のマーキングだ。
何も心配することはないのだと言い聞かせる。依然として平仁の独占欲は存在している。いや、もっと強まっているような気がする。マーキングはそこだけではない。体の至るところに刻まれている。
スーツを着た平仁が先に寝室を出る。俺は脱ぎ捨てられた平仁の黒いシャツをそっと手に取り、誰も見ていないのをいいことに、鼻先に持ってくると押しつけて深く匂いを吸い込んだ。
煙草と平仁の肌の匂いがする。
それを手に持ち、玄関で待っているだろう平仁の元へと急いだ。俺が無断で持ち出そうとしているシャツに平仁は気づいたが、何も言わなかった。
スニーカーをはき、出る準備ができると、平仁はおもむろにスーツの上着を脱ぎ俺の肩にかける。
びっくりして見上げた俺の唇にキスをして平仁はサングラスをかけた。
発情期ではあるにもかかわらず離れなきゃならない不安はあったが、さりげない優しさを示されて少し気が楽になる。一緒にいなくても寄り添ってくれる、そんな気がして、俺はずれ落ちそうになるスーツの襟をぎゅっと握り締めた。
話し声で一気に意識が浮上する。少し気を失っていたらしい。
霞む目で見上げると電話で話していた平仁と目が合い、穿ったままの腰を大きく揺すられる。漏れる喘ぎ声を押し殺して体を捩ると、体内から硬い平仁がぬるりと抜けた。
「あとはこちらで処分する」
している最中とは思えないほど冷静な声で電話を切った平仁は、携帯電話をシーツに投げた。
おもむろにつけていたコンドームを外し、うつ伏せになった俺の尻に猛ったものを擦りつける。次の瞬間熱い体液が俺の尻や背中にかかった。
深く口づけられて、俺はぼうっとした頭で平仁の舌を受け入れる。
汗で髪が額や項にはりつき、体もどちらの精液なのか汗なのかわからないものでべたついている。太ももやあらぬ場所に至っては、発情期のもたらす愛液まみれでどろどろだ。内股をこすりつけるたびに不快なぬめりといやらしい粘着音がする。シーツはぐしゃぐしゃで湿り、ところどころ濡れていて気持ちが悪い。
唇を離した平仁は俺をゆっくりと抱き上げた。
体に力が入らないので平仁にぐったりと凭れたまま肩に顔を埋める。
バスルームに入ると、湯が張られた浴槽に俺ごと身を浸した。
体が弛緩し、あまりの気持ちよさに満足げに息をつく。気を抜くと浴槽に沈みそうになるのを平仁が背後から腰に腕を回して引き寄せた。
目を閉じて平仁の肩に頭をつけると、啄むようなキスをされた。離れた唇を追いかけるように舌を伸ばして平仁の顎を舐める。ざりざりと伸びた髭の感覚は舌に僅かな痛みを残したが、その舌を舐めとられては痛みも甘さに変わる。
溶けあうようなキスを交わしているとふわりと意識が飛ぶ。がくりと首が落ちそうになり目を瞬かせるが、再び瞼が落ちていく。
「叶人」
名前を呼ばれてびくりと体を震わせ、目を開けた。
ぼんやりした頭でも、はじめて名前を呼ばれたことに一気に意識が現実に引き戻される。
大きな欠伸をして「何?」と言葉を返すと、平仁は俺の肩に湯をかけながら「今日はこれから家に戻れ」と言ってきた。
眠気が一気に覚めた。
「なんで?」
一度も言われたことがない言葉に俺は驚いて聞き返した。今は発情期の二日目、まだ四、五日は性欲が増す状態が続く。それは平仁もわかっているはずなのに、今まで発情期のときは必ず一緒にいてくれたのに、急に突き放すことを言われて焦った。
不安が顔に出ていたのだろう。平仁は項に張りついた俺の髪をどけ、噛まれた跡を優しくなぞって言った。
「少し騒がしくなる」
まるで仕事のことを詳しく話さない母さんの言い方そっくりだった。何がというか誰が騒がしくなるのか、それが俺にどう関係あって家に戻れと言われたのか全く説明がない。知られたくないのか、それとも言う必要がないのか……言うに足りない相手と思われているのなら悔しい。
「……やばいこと?」
上目に訊くと間をおかずに「やばくない」と返された。
抑揚のない言葉に嘘はないのか、その無表情に隠し事はないのか、俺にはまだ見破ることはできない。でも今の感じは引っ掛かりを覚える。
もっと突っ込んで訊いていいものか言い淀んでいると、平仁は項に唇を寄せた。
「毎日会いに行く」
「え? 俺んちに? いや、だって……母さんもいるし」
項を舐められて俺は堪らずに息を漏らす。もう勃つほどの精も気力も残っていないのに、快感だけは反応してしまうのだから困る。
「夜に行く。我慢できるか?」
「できるも何も……するしかないんだろ?」
番になった証が残っているそこに、平仁は歯を立てて甘く噛む。痺れが広がるように肌がざわついた。執拗に舐められたり噛まれたりしたので、俺は次第にいやらしい気分になる。すると、平仁は鼻先を押しつけてすんすんと項の匂いを嗅いだ。
「……フェロモンってどんな匂い?」
「甘い」
オメガの匂いはいくら嗅いでも俺にはなんの匂いもしない。アルファだけが知る特別なものだ。
「チョコとかバニラみたいな?」
「たとえようがない」
そう言われてしまっては想像すらつかなくて、俺は首を傾げた。
「俺と他のオメガと違ったりする?」
「他のオメガは知らない。ただ、番になったお前は……」
珍しく平仁が考えている。あまり喋らない平仁が口を開くときはいつだって簡潔で躊躇いがないのに、言葉を探しているような選んでいるような迷いが見えた。だが、それも一瞬のことで、平仁は俺の耳元で囁いた。
「俺の子種を欲しがって……孕ませてほしいといわんばかりの匂いだ」
平仁が俺のものに触れる。それはふやけて柔らかく、握られても硬くなることはなかった。対して、平仁のものは未だ硬く滾っている。あれだけしてもまだ足りないのだ。
「なっ! 俺……そんな匂いしてないだろ!」
「誰も知らない俺だけの特権だ」
そう言うと平仁は俺の項に歯を立てる。痛みに声を上げて平仁の額を思いきり押した。
噛まれた場所がじんじんと痛い。これ以上噛み跡を増やしてどうするつもりなのか、平仁は痛いそこを舌でねっとりと舐める。何度も何度も所有権を刻むように舌を這わせ口づけを落とす。
たっぷりと俺の項を舐めまくった平仁が俺を抱えたままバスタブから出た。
俺をタイルの上に座らせると、平仁はシャワーで俺の体を洗い出した。
汗も愛液もすべて洗い流されて綺麗に消えていく。
バスルームを出てタオルに包まれ、服を身に着ける頃には、俺の体に平仁の匂いは一つも残っていなかった。
結局、俺は平仁に何も訊けずにいた。もっと知りたいのに、スーツを着る横顔は二人だけでいる雰囲気ではなく、訊くなという口に出さない拒絶が見えるようだった。立ち入ってほしくないのだ。
ただ、毎日会いに来るというのだから、会いたくないわけでも発情期を一人で過ごさせるわけでもなさそうだ。
ふと鏡を見れば、俺の首筋には新しくついた噛み跡と無数のキスマークが散らばっている。まぎれもない平仁のマーキングだ。
何も心配することはないのだと言い聞かせる。依然として平仁の独占欲は存在している。いや、もっと強まっているような気がする。マーキングはそこだけではない。体の至るところに刻まれている。
スーツを着た平仁が先に寝室を出る。俺は脱ぎ捨てられた平仁の黒いシャツをそっと手に取り、誰も見ていないのをいいことに、鼻先に持ってくると押しつけて深く匂いを吸い込んだ。
煙草と平仁の肌の匂いがする。
それを手に持ち、玄関で待っているだろう平仁の元へと急いだ。俺が無断で持ち出そうとしているシャツに平仁は気づいたが、何も言わなかった。
スニーカーをはき、出る準備ができると、平仁はおもむろにスーツの上着を脱ぎ俺の肩にかける。
びっくりして見上げた俺の唇にキスをして平仁はサングラスをかけた。
発情期ではあるにもかかわらず離れなきゃならない不安はあったが、さりげない優しさを示されて少し気が楽になる。一緒にいなくても寄り添ってくれる、そんな気がして、俺はずれ落ちそうになるスーツの襟をぎゅっと握り締めた。
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