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1.衝撃
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ゴルフクラブを右手にそろりそろりと歩みを進め、折れ戸の前で立ち止まる。
静寂に包まれた寝室、クローゼット内から音は聞こえてこない。
相手がどう出てくるかわからない以上、いつでも攻撃できる体勢を整えておく必要がある。
ゴルフクラブはいつでも振り下ろせるように振りかぶった状態を維持、左手で折れ戸の取っ手に手をかけ、一度深呼吸を入れて一気に開け放った。
「わあああ!待て待て待て待て!待って!待ってくれ!」
開けた瞬間に放たれた声、声の主はクローゼットの中に座り込んでひどく怯えていた。
手を顔の前にかざして防御の体勢のまま必死に説得を試みる。
「殺さないでくれ!俺じゃない!俺は何もしてない!」
一気に言葉を畳み掛けるクローゼットの男。
すぐにゴルフクラブで殴り掛かってやろうと思っていた彼はまるで自分が彼女を殺した犯人かのような言われように思わず逡巡する。
振り下ろす寸前だった右手をそのままぐっと堪え、クローゼットにいた謎の男の言葉に返答する。
「お前がつぐみを殺したのか⁉」
「違う!俺じゃない!俺は水道工事の人間だ!鍵が開いてたから中に入ったらこんな事になってて……」
「嘘をつくな!」
「嘘じゃない!本当なんだよ!信じてくれよ!」
「じゃあなんでここに隠れてた⁉」
「やばいと思って外に出ようと思ったんだ!そしたらあんたが入ってきたから!」
業者の男は作業用のつなぎを着ていて苗字が縫われていた。
男の名前は堀。深く被った帽子から茶髪がはみ出し、鼻まで黒いマスクを着用している為、その顔の全体像を知ることはできない。
「お前がやってないなら隠れる必要ないだろ!」
「ここにいたら疑われると思ってとっさに隠れたんだよ!ホントにマジなんだって!」
「そんな話信じれるわけないだろ」
「待て待て!ほらこのつなぎ見ればわかるだろ?」
「……」
堀はそこでようやくかざしていた手の隙間から目の前に立つ男の姿を見て戦慄する。
血まみれの男、片手にゴルフクラブを持ち今にも振り下ろしてきそうな圧迫感。
一つでも言葉を間違えてしまえば殺されてしまう、そんな感覚を本能的に感じ取っていた。
(ヤバいヤバいヤバい!これマジヤバいぞ!なんとかしてここから逃げないと殺されちまう!)
「俺は本当に関係ないんだって!」
「それは僕が決める事だ」
「俺は何もやってない!あんたがやったんじゃないのか?」
その言葉を聞いて彼の顔はみるみる赤くなっていく。
「彼女は僕の妻だぞ!」
静寂に包まれた寝室、クローゼット内から音は聞こえてこない。
相手がどう出てくるかわからない以上、いつでも攻撃できる体勢を整えておく必要がある。
ゴルフクラブはいつでも振り下ろせるように振りかぶった状態を維持、左手で折れ戸の取っ手に手をかけ、一度深呼吸を入れて一気に開け放った。
「わあああ!待て待て待て待て!待って!待ってくれ!」
開けた瞬間に放たれた声、声の主はクローゼットの中に座り込んでひどく怯えていた。
手を顔の前にかざして防御の体勢のまま必死に説得を試みる。
「殺さないでくれ!俺じゃない!俺は何もしてない!」
一気に言葉を畳み掛けるクローゼットの男。
すぐにゴルフクラブで殴り掛かってやろうと思っていた彼はまるで自分が彼女を殺した犯人かのような言われように思わず逡巡する。
振り下ろす寸前だった右手をそのままぐっと堪え、クローゼットにいた謎の男の言葉に返答する。
「お前がつぐみを殺したのか⁉」
「違う!俺じゃない!俺は水道工事の人間だ!鍵が開いてたから中に入ったらこんな事になってて……」
「嘘をつくな!」
「嘘じゃない!本当なんだよ!信じてくれよ!」
「じゃあなんでここに隠れてた⁉」
「やばいと思って外に出ようと思ったんだ!そしたらあんたが入ってきたから!」
業者の男は作業用のつなぎを着ていて苗字が縫われていた。
男の名前は堀。深く被った帽子から茶髪がはみ出し、鼻まで黒いマスクを着用している為、その顔の全体像を知ることはできない。
「お前がやってないなら隠れる必要ないだろ!」
「ここにいたら疑われると思ってとっさに隠れたんだよ!ホントにマジなんだって!」
「そんな話信じれるわけないだろ」
「待て待て!ほらこのつなぎ見ればわかるだろ?」
「……」
堀はそこでようやくかざしていた手の隙間から目の前に立つ男の姿を見て戦慄する。
血まみれの男、片手にゴルフクラブを持ち今にも振り下ろしてきそうな圧迫感。
一つでも言葉を間違えてしまえば殺されてしまう、そんな感覚を本能的に感じ取っていた。
(ヤバいヤバいヤバい!これマジヤバいぞ!なんとかしてここから逃げないと殺されちまう!)
「俺は本当に関係ないんだって!」
「それは僕が決める事だ」
「俺は何もやってない!あんたがやったんじゃないのか?」
その言葉を聞いて彼の顔はみるみる赤くなっていく。
「彼女は僕の妻だぞ!」
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