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61 外されたピアス
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隣でピトリと座り、色々話しかけてくるミハイルに曖昧な返事をしながら、いつもより豪華な食事を口に運ぶ。自分の気持ちを伝えたからなのか、私を見つめる目は蕩けるように甘い。
「ほら、マールこれ好きだっただろう」
声もいつもより優しく甘い。まるでミハイルと同じだ。
「美味しくなかったか・・・?」
ついミハイルに返すように笑顔で返事していた。
「美味しいよ」
「ふっ、可愛いな。君の笑顔が好きだ」
「いきなり・・・やめてよ」
「もう自分の気持ちを隠すことをやめたんだ。すまない」
「そんな・・・」
「マール、明日僕とデートしてくれないか?」
思いがけない言葉にフォークに乗っていた野菜を落すと、隣で笑うミハイルはニコニコと野菜を私の口へ運ぶ。
「魔法にかかった僕との日常は、今の僕と同じように過ごしているが、デートはしていない」
「ん、そうだね・・・」
「もっとマールに近づきたい」
隣で寄りかかるほど近づくミハイルに、自然と頷いていた。
「ふっ、もっと食べろ」
ミハイルの体温を感じながら、食事をする。その距離に心臓がドキドキしながらも、どこか落ち着いている自分がいた。
「そろそろ君の支度も手伝いたい。食べ終えたら練習させてくれないか」
「え、そこまでしてもらわなくても・・・」
「魔法にかかった僕には許したんだろう」
「・・・うん」
「元に戻ってから、僕自身に腹が立つことばかりだ」
「わかったよ。お願いするね」
ミハイルは満足そうに頷くと、聞き覚えのある言葉に胸を痛めた。
夕食を食べ終えると、ミハイルも後ろについてきて一緒に部屋へ入る。
私の部屋を見渡す彼に、少し恥ずかしい気持ちになった。
「女性の部屋に入るのは初めてだ」
「その・・・ピアスが見える髪型にしてくれていたから、後ろで見ててくれる?」
鏡台の前に座ると、ミハイルは私を間に挟むように座った。
「ちょっと、近すぎない?」
「よく見える」
ちゃんと見えているのか分からなかったが、いつも通りハーフアップにする。
ミハイルが見えていたのか鏡越しに確認していると、露になった耳のピアスを指で摘まれた。
チャリっ・・・
「魔法にかかった僕も、独占欲がかなり強かったんだな」
私のピアスをそっと外すと、自分のピアスも外し床へ投げ落す。
コツ、コツンーーーー
力強く後ろから抱き寄せられると、真横にあるミハイルの鋭い視線と鏡越しに目が合う。
先ほどの蕩ける甘い瞳とは違い、黒い感情がむき出しになっていた。
「これからは僕がプレゼントした物だけをつけていてくれ。もちろん、僕の分もマールに選んで欲しい。アクセサリーをプレゼントできるのは夫婦だけだろう?」
見覚えのある彼の黒い表情に動けないでいると、ピアスを外した耳たぶに唇が触れた。熱い息がかかり、体がビクリと反応してしまう。
「んっ・・・」
「マールにこの穴が開けられていることも、気に入らない。僕の回復魔法で塞ぎたい」
「だっ・・・め」
「この穴を開けた僕を愛しているから?」
答えられなくて俯くと、顎を掴まれ再び鏡越しに目が合う。その表情はとても恐ろしく感じた。
「君の3か月の記憶を消すから、このまま本物の僕に愛されてくれ」
ミハイルは本気だ。
魔力で光る指が私に近づく。
「待ってっ!・・・お願い・・・」
首を必死に振り涙を堪えながら、強く抱きしめられている腕に触れる。
「ミハイルっ、おねがい・・・」
ポタポタと流す涙を、鏡越しにだた無表情で眺めている。
深くため息をつくと、指から光がそっと消えた。
「ふっ、気が狂いそうだ」
ミハイルの言葉に震えていると体の向きを変えられ、正面から涙を拭われる。
「魔法にかかった僕のことになると、いつも君は泣きそうな顔をする。もう僕はこれ以上、そんなマールを見ていられないんだ」
「私にとって、あの3か月はかけがえのないものなの。魔法が解けていなくなってしまった今、もう私の記憶の中にしかいないの・・・幸せだった思い出を消さないで。お願い」
「じゃあ君は、僕が魔法にかかったように愛せば、また愛してくれるのか?」
「それは・・・」
「魔法にかかった僕も、元の僕も同じミハイルなんだ。信じて欲しい」
「ミハイルを・・・貴方を傷付けてごめんなさい」
「すまない。初めからマールに恋に落ちていたのに、正直になれなかった僕のせいだ」
「ミハイル、その・・・私もちゃんと貴方と向き合う。今は忘れることはできるか分からない・・・きっと貴方を傷付け続けると思う・・・ごめんなさい」
「ああ、恋に落ちるとこんなにも辛いのだな」
ミハイルに抱きしめられると、そっと震える腕を彼の背中にまわした。
「それと同時に、とても幸せだ」
あれからベットに座り、私を間に挟むようにミハイルから抱きしめられている。
なかなか動き出さないミハイルに戸惑い、後ろから感じる熱い体温に恥ずかしくなってきた。
「あの、ミハイル」
「マール、離さない」
動こうとすると、より力強く引き寄せられるので、諦めて彼に体を預けた。
ミハイルは嬉しそうに首に甘く擦り寄ってくる。
「こうしてると、マールの匂いで頭がおかしくなりそうだ」
首にミハイルの鼻息がかかりむず痒い。強く匂いを吸われると、体がビクリと反応してしまう。
私の顔に熱い視線を感じ、チラリと彼を見ると楽しそうに笑う。
私の結んでいた髪をするりと解いた。
「練習させてくれ」
色気を纏う声に頷き、されるがまま髪をポニーテールに結ばれる。彼は初めてなはずなのに、いつもと変わらない手つきに驚いた。
「こっちを向いて、顔を見せてくれないか?」
驚きながらも、ゆっくりと顔をミハイルに向ける。
「ああ、可愛い」
蕩けるような紫の瞳に微笑みかけられ、また直ぐに正面に顔を戻した。
照れるように俯いていると、うなじにミハイルの顔が触れる。
「ここは・・・マールの匂いが濃いな。はぁ、」
楽しそうにポニーテールの髪を触りながら、私の香りを堪能しているミハイルに胸がいっぱいになり、咄嗟に言葉を発していた。
「私のこと好きじゃなかったんでしょ。どうして急に・・・」
「ああ、魔法にかかった僕を好きな君が好きじゃないと言ってしまった。マールのことはずっと好きだ」
またその言葉に黙り込む。
「嫉妬でつい、言ってしまった。マールを傷付けたな。すまない」
ミハイルの申し訳無さそうな声に罪悪感が湧いていると、自然と私達は見つめ合っていた。
「僕のことは大嫌い?」
「もう・・・大嫌いじゃないよ。ごめんなさい、今まで私を支えてくれたのに」
「ああ、いいんだ。そのまま僕を好きになって欲しい」
嬉しそうにまた私を抱きしめるので、沸き起こる感情にどうしていいか分からず、床に落ちていたピアスを眺めていた。
「ミハイル・・・その、」
「ああ、ピアスか。あれは王家に献上する試作品だったんだ。魔法が解けた時にピアス穴を塞ごうかと思ったが、もしかしたら君が悲しむかもしれないと思って、とりあえず着けていた」
「そう、なんだ・・・」
ミハイルの優しさに安堵しながら、複雑な気持ちになった。
「こうしてマールと触れ合っていると、とても心が落ち着く」
「ふふっ、くすぐったいよ」
ポニーテールにしてより露になった首の匂いを嗅がれ、息がこそばゆくて笑ってしまう。
「可愛すぎる。このまま閉じ込めておこう」
「こ、困るよ」
「大丈夫だ。幸せにする」
「ええ・・・」
「はあ、癒されるな。ずっとこのままでいたい」
本当に閉じ込められそうな力強さに困惑しつつ、首周りや髪の香りを好きなだけ嗅がれていた。
首周りに唇が触れる感触に照れながら、声が漏れそうになるのを我慢する。
やっと満足したのか、一緒にベットから立ち上がった。
(はあ、もう・・・いっぱいいっぱいで倒れそう)
胸がドキドキしながらミハイルを眺めていると、投げ捨てられたピアスを拾いあげている。
手の中のピアスをグッと握りしめている顔は無表情だ。
パッと開かれると、ピアスが消えていた。
(えっ、どうやって・・・)
その姿を呆然と見ていると、私の元に戻ってきたミハイルに顎を掴まれる。
心臓が破裂しそうになりながら目を見開いていると、甘く微笑まれ、ゆっくりと頬に唇が触れた。
「明日のデート、楽しみにしている」
それを伝えるとミハイルはそっと部屋を出て行った。
私は思わず唇の感触が残った頬に触れ、鏡台に映る自分の姿が目に入る。
綺麗にポニーテールに結ばれた姿の顔は赤くなり、その表情は苦しそうには見えなかった。
「ほら、マールこれ好きだっただろう」
声もいつもより優しく甘い。まるでミハイルと同じだ。
「美味しくなかったか・・・?」
ついミハイルに返すように笑顔で返事していた。
「美味しいよ」
「ふっ、可愛いな。君の笑顔が好きだ」
「いきなり・・・やめてよ」
「もう自分の気持ちを隠すことをやめたんだ。すまない」
「そんな・・・」
「マール、明日僕とデートしてくれないか?」
思いがけない言葉にフォークに乗っていた野菜を落すと、隣で笑うミハイルはニコニコと野菜を私の口へ運ぶ。
「魔法にかかった僕との日常は、今の僕と同じように過ごしているが、デートはしていない」
「ん、そうだね・・・」
「もっとマールに近づきたい」
隣で寄りかかるほど近づくミハイルに、自然と頷いていた。
「ふっ、もっと食べろ」
ミハイルの体温を感じながら、食事をする。その距離に心臓がドキドキしながらも、どこか落ち着いている自分がいた。
「そろそろ君の支度も手伝いたい。食べ終えたら練習させてくれないか」
「え、そこまでしてもらわなくても・・・」
「魔法にかかった僕には許したんだろう」
「・・・うん」
「元に戻ってから、僕自身に腹が立つことばかりだ」
「わかったよ。お願いするね」
ミハイルは満足そうに頷くと、聞き覚えのある言葉に胸を痛めた。
夕食を食べ終えると、ミハイルも後ろについてきて一緒に部屋へ入る。
私の部屋を見渡す彼に、少し恥ずかしい気持ちになった。
「女性の部屋に入るのは初めてだ」
「その・・・ピアスが見える髪型にしてくれていたから、後ろで見ててくれる?」
鏡台の前に座ると、ミハイルは私を間に挟むように座った。
「ちょっと、近すぎない?」
「よく見える」
ちゃんと見えているのか分からなかったが、いつも通りハーフアップにする。
ミハイルが見えていたのか鏡越しに確認していると、露になった耳のピアスを指で摘まれた。
チャリっ・・・
「魔法にかかった僕も、独占欲がかなり強かったんだな」
私のピアスをそっと外すと、自分のピアスも外し床へ投げ落す。
コツ、コツンーーーー
力強く後ろから抱き寄せられると、真横にあるミハイルの鋭い視線と鏡越しに目が合う。
先ほどの蕩ける甘い瞳とは違い、黒い感情がむき出しになっていた。
「これからは僕がプレゼントした物だけをつけていてくれ。もちろん、僕の分もマールに選んで欲しい。アクセサリーをプレゼントできるのは夫婦だけだろう?」
見覚えのある彼の黒い表情に動けないでいると、ピアスを外した耳たぶに唇が触れた。熱い息がかかり、体がビクリと反応してしまう。
「んっ・・・」
「マールにこの穴が開けられていることも、気に入らない。僕の回復魔法で塞ぎたい」
「だっ・・・め」
「この穴を開けた僕を愛しているから?」
答えられなくて俯くと、顎を掴まれ再び鏡越しに目が合う。その表情はとても恐ろしく感じた。
「君の3か月の記憶を消すから、このまま本物の僕に愛されてくれ」
ミハイルは本気だ。
魔力で光る指が私に近づく。
「待ってっ!・・・お願い・・・」
首を必死に振り涙を堪えながら、強く抱きしめられている腕に触れる。
「ミハイルっ、おねがい・・・」
ポタポタと流す涙を、鏡越しにだた無表情で眺めている。
深くため息をつくと、指から光がそっと消えた。
「ふっ、気が狂いそうだ」
ミハイルの言葉に震えていると体の向きを変えられ、正面から涙を拭われる。
「魔法にかかった僕のことになると、いつも君は泣きそうな顔をする。もう僕はこれ以上、そんなマールを見ていられないんだ」
「私にとって、あの3か月はかけがえのないものなの。魔法が解けていなくなってしまった今、もう私の記憶の中にしかいないの・・・幸せだった思い出を消さないで。お願い」
「じゃあ君は、僕が魔法にかかったように愛せば、また愛してくれるのか?」
「それは・・・」
「魔法にかかった僕も、元の僕も同じミハイルなんだ。信じて欲しい」
「ミハイルを・・・貴方を傷付けてごめんなさい」
「すまない。初めからマールに恋に落ちていたのに、正直になれなかった僕のせいだ」
「ミハイル、その・・・私もちゃんと貴方と向き合う。今は忘れることはできるか分からない・・・きっと貴方を傷付け続けると思う・・・ごめんなさい」
「ああ、恋に落ちるとこんなにも辛いのだな」
ミハイルに抱きしめられると、そっと震える腕を彼の背中にまわした。
「それと同時に、とても幸せだ」
あれからベットに座り、私を間に挟むようにミハイルから抱きしめられている。
なかなか動き出さないミハイルに戸惑い、後ろから感じる熱い体温に恥ずかしくなってきた。
「あの、ミハイル」
「マール、離さない」
動こうとすると、より力強く引き寄せられるので、諦めて彼に体を預けた。
ミハイルは嬉しそうに首に甘く擦り寄ってくる。
「こうしてると、マールの匂いで頭がおかしくなりそうだ」
首にミハイルの鼻息がかかりむず痒い。強く匂いを吸われると、体がビクリと反応してしまう。
私の顔に熱い視線を感じ、チラリと彼を見ると楽しそうに笑う。
私の結んでいた髪をするりと解いた。
「練習させてくれ」
色気を纏う声に頷き、されるがまま髪をポニーテールに結ばれる。彼は初めてなはずなのに、いつもと変わらない手つきに驚いた。
「こっちを向いて、顔を見せてくれないか?」
驚きながらも、ゆっくりと顔をミハイルに向ける。
「ああ、可愛い」
蕩けるような紫の瞳に微笑みかけられ、また直ぐに正面に顔を戻した。
照れるように俯いていると、うなじにミハイルの顔が触れる。
「ここは・・・マールの匂いが濃いな。はぁ、」
楽しそうにポニーテールの髪を触りながら、私の香りを堪能しているミハイルに胸がいっぱいになり、咄嗟に言葉を発していた。
「私のこと好きじゃなかったんでしょ。どうして急に・・・」
「ああ、魔法にかかった僕を好きな君が好きじゃないと言ってしまった。マールのことはずっと好きだ」
またその言葉に黙り込む。
「嫉妬でつい、言ってしまった。マールを傷付けたな。すまない」
ミハイルの申し訳無さそうな声に罪悪感が湧いていると、自然と私達は見つめ合っていた。
「僕のことは大嫌い?」
「もう・・・大嫌いじゃないよ。ごめんなさい、今まで私を支えてくれたのに」
「ああ、いいんだ。そのまま僕を好きになって欲しい」
嬉しそうにまた私を抱きしめるので、沸き起こる感情にどうしていいか分からず、床に落ちていたピアスを眺めていた。
「ミハイル・・・その、」
「ああ、ピアスか。あれは王家に献上する試作品だったんだ。魔法が解けた時にピアス穴を塞ごうかと思ったが、もしかしたら君が悲しむかもしれないと思って、とりあえず着けていた」
「そう、なんだ・・・」
ミハイルの優しさに安堵しながら、複雑な気持ちになった。
「こうしてマールと触れ合っていると、とても心が落ち着く」
「ふふっ、くすぐったいよ」
ポニーテールにしてより露になった首の匂いを嗅がれ、息がこそばゆくて笑ってしまう。
「可愛すぎる。このまま閉じ込めておこう」
「こ、困るよ」
「大丈夫だ。幸せにする」
「ええ・・・」
「はあ、癒されるな。ずっとこのままでいたい」
本当に閉じ込められそうな力強さに困惑しつつ、首周りや髪の香りを好きなだけ嗅がれていた。
首周りに唇が触れる感触に照れながら、声が漏れそうになるのを我慢する。
やっと満足したのか、一緒にベットから立ち上がった。
(はあ、もう・・・いっぱいいっぱいで倒れそう)
胸がドキドキしながらミハイルを眺めていると、投げ捨てられたピアスを拾いあげている。
手の中のピアスをグッと握りしめている顔は無表情だ。
パッと開かれると、ピアスが消えていた。
(えっ、どうやって・・・)
その姿を呆然と見ていると、私の元に戻ってきたミハイルに顎を掴まれる。
心臓が破裂しそうになりながら目を見開いていると、甘く微笑まれ、ゆっくりと頬に唇が触れた。
「明日のデート、楽しみにしている」
それを伝えるとミハイルはそっと部屋を出て行った。
私は思わず唇の感触が残った頬に触れ、鏡台に映る自分の姿が目に入る。
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