私のしあわせ

ぱる@あいけん風ねこ

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season 2

01

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京輔さんと結婚して2年。
これと言って問題もなく、ごくごく平和に過ごしてきた。
それはきっと、これからも変わらない。
何かあっても、私は京輔さんを信じてるし、京輔さんも私を信じてくれてる。
だから、大丈夫。




「梨恵ー」
「はーい」
「お店行こう」
「うん」




京輔さんが店長を務めてる『食事処 ひだまり』は、今も健在である。
働いてるメンバーも変わることなく、いつも楽しくお仕事してる。
私はバイトじゃなくなったけど、それでもみんなとの関係は変わらずで、最近では悦子さんに「早く子供見せて!」とせがまれてる。


そんな『食事処 ひだまり』は、最近新しいバイトの子を入れようかと言う話になってて、今色々と面接したりしてる。
もし、私が妊娠したらずっとは働けないから、それに備えて入れようかって。
まぁ…まだ先の話だけど。
いや、子供は欲しいんだけど、京輔さんがね…まだいらないって。
まだ、私と2人きりがいいって、言うもので…。ああ…恥ずかしい…。

それに最近、厨房の修司さんに彼女が出来て、流石に働きっぱなしは申し訳なくなってきて、それもあるから入れようかって。




「今日面接だよね?」
「うん」
「女性と男性1人づつだよね?」
「そう。あ、梨恵も一緒にいてね?絶対だよ?」
「はいはい」



京輔さんは、京輔さん1人で面接しようとはしない。
最初にここのお店は夫婦で営んでますって言いたいらしい。
まぁ…うん、牽制だよね。
嬉しいけど…やっぱちょっと恥ずかしい。




「14時と14時半に来るから」
「うん」
「その間の夜の準備は悦子さんたちに任せます」
「任せて!」




お店に着いて、軽いミーティングをしてお店を開ける。
今日は秋晴れ。ちょっと肌寒さを感じるけど、気持ちのいい朝だ。

『食事処 ひだまり』には、朝、昼、夜とそれぞれに常連さんがいる。

朝は、ご近所に住んでるおじいちゃんの雄三さん。
毎朝来てくれて、雄三さん専用のモーニングも存在してる。

お昼はこれまたご近所のおばさまたち。
よく、このお店で井戸端会議をしてる。

夜は、ご家族連れの方が2組。
1組目は、40代の方たちで、息子さんと娘さんがいる。どちらも小学生。
もう1組は、老夫婦。
息子さん夫婦と同居してて、週一で通ってくれてる。

あとは、新規のサラリーマンの方や、たまに若い人もくる。

座席は、テーブル席が2つと座敷が2つ。
あとはカウンター席が6個あるだけのこじんまりとしたお店。




「ありがとうございましたー」




朝、昼と営業が終わって、夜の仕込みをしながら今日面接に来る人を待つ。
京輔さんは、朝、昼の売り上げチェック中。
お昼は交代で食べたから大丈夫。




「ねぇ、梨恵ちゃん」
「はい?」
「今日面接に来る子って、大学生なんでしょ?」
「そうみたいですね」
「いい子だといいわねぇ」
「そうですね」




今日面接に来るのは、私より1つ年上の大学生。
就活が始まるまでの短期で一応応募してくれたけど、能力によっては長期を頼もうかと思ってる。
もし、気に入ってくれたら正社員として雇いたいとも言ってた。
ほんと、いい人だといいなぁ。

そうこうしてるうちに、面接の時間になって、時間ぴったりに1人目の人が来た。




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