アネモネ

ぱる@あいけん風ねこ

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09 - 二学年 一学期 夏 -

02

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◇◆◇



大倉の誕生日当日。
やっぱりすごい事になってる。
てか、どこで大倉の誕生日バレたんだろう?と思うくらいすごい事になってる。
バレンタインの二の舞みたいな感じ。ちょっと違うとしたら、待ち合わせの駅からすでにすごかった事くらいかな。

待ち合わせ場所に着いたら、人集りが出来てて、その中心に大倉が居た。
すげー迷惑そうな顔しながら突っ立ってて、真琴と笑いそうになったのは内緒。




「こりゃ近付けないねぇ」
「確かに…」
「連絡したら?着いたって」
「うん。そうする」




大倉に近付きたくても近付けない状態で、駅着いたって事を取り敢えず連絡。
したら、こっちに気付いた大倉が、周りの女子を無視してこっちに来た。しかもめちゃくちゃ笑顔だ。可愛い。そしてその笑顔を見た周りの女子の悲鳴がすごい。こわい。




「大倉、おはよ」
「おはよ」
「朝から大変だねぇ」
「ほんまにね…、邪魔やわぁ」
「まぁまぁ」




たまに出てくる黒い大倉も可愛いとか思っちゃう俺は、多分もうすでに大倉バカなんだと思う。

真琴の「行こうかぁ」の声と共に歩き出そうとしたら、椎名 アリスが目の前に現れた。




「げ…、」
「大倉先輩!!」
「最悪や…」
「あはは…、」




いやぁ…相変わらずお人形さんみたいな顔してるなぁ…。目がウルウルしてて、ザ・女の子って感じ。




「お誕生日おめでとうございます!」
「…どうも」
「プレゼントです!」
「結構です」
「受け取ってください!」
「いりません。航、笠井くん、行こ」
「え?あっ、うん」
「行こ行こー」
「ちょっ、大倉先輩!!」




叫んでる椎名さんを放って、俺の腕を掴んで歩き出した大倉。
真琴も俺の背中押しながら着いてくる。いいのか、それで。
そして、なぜか俺が睨まれた。なぜだ。

真琴が俺の耳元で「気にしちゃダメだよ」とかなんとか言ってたけど…うん。別に気にしてない。なんで睨まれたんだ?腕掴んでたから?でも、真琴も居るし…んー…?


周りからの視線を感じながらも学校に到着。と同時にまた女子に囲まれそうになって、それを察した大倉がまた俺の腕を掴んでそそくさと歩き出した。
俺はただただ着いてくのに必死。お願いだから大倉、お前と俺の足の長さ考えて!




「ちょ、大倉!」
「あ…ごめん」
「大丈夫だけど…お前こそ大丈夫?」
「…うん。平気」
「なら良いけど…あんま無理すんなよ?」
「うん……はぁ…。このまま航とどっか行きたい…」
「ん。俺も同じ気持ちだけど、放課後な?」
「うん」




6月の間は、晴れてても屋上には行けないから、第二の避難場所的な場所として図書室を選んだ。
図書委員やってただけあって、穴場な場所はしっかりと把握してるからだ。

朝礼のチャイムが鳴るまで、大倉と一時の休憩をした。



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