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10 - 二学年 二学期 秋 -
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しおりを挟む「前にも言ったけどさ、それって大倉のことを全然考えてないよね?」
「………」
「椎名さんが好きなのは別にいいよ、自由だから。でも、一方的に大倉にその気持ち押し付けるのは違うと思うよ?」
「それ、は…」
「大倉だって人間だし、自分の気持ちがあるんだよ」
「………」
「キツイこと言うけど、大倉は椎名さんの人形じゃないんだよ?」
「っ…、」
「大倉は誰のものでもないし、大倉は大倉のもの。椎名さんのステータスのために存在してるんじゃないんだよ」
「………っ」
言い過ぎだと思うけど、ここまで言わないと気付けないのもどうかと思ってしまう。
まぁ…大倉ほんとイケメンだからなぁ…隣に居たら自分自身も箔が付くと思っちゃうんだろうなぁ。
俺は…正直いまだに大倉の隣に居るのが申し訳ないと思っちゃうけど…。
俺みたいザ・平凡が隣に居たら、大倉に申し訳ないと思っちゃうけど、それでも好きなんだよなぁ…なんて。
ああ…でもこれも椎名さんと同じになるのかな。
恋って難しいよね、ほんと。
「俺は、君のこと好きになれへん」
「………」
「好きになってくれたのはありがたいと思うで。でも、俺は航が好きやから」
「……絶対にありえないんですか?」
「うん。絶対に、ありえへん」
「…………っ、わかりました」
大丈夫だよ。それだけ誰かのことを好きになれるんなら、次もきっと好きになれるよ。
なんて、俺なんかが言える立場じゃないから心の中で思ってるだけだけど。
俯いて肩震わせてる椎名さんをその場に残して、俺と大倉は帰宅に着いた。
これ以上は、声かけない方がいいし。
「…こう」
「んー?」
「むっちゃうれしかった」
「へ?」
「ああ言ってくれて」
「あー…いや、生意気なこと言ったよ、あれは」
「航はそう思っても、俺はうれしかった」
「…そっか」
「うん」
大倉が俺のこと好きになってくれなかったら、椎名さんみたいな感情が生まれてたかも知れないから、本当はあんな事言える立場じゃないんだけど、やっぱり大倉の気持ちを丸っと無視してるのは許せなかった。
「俺の愛感じた?」
「んふっ。むっちゃ感じた」
「んはっ、そっか!よかった!」
「んふふ」
やっぱ、何があっても俺は大倉から離れなれないし、ずっと好きで居続けるんだ。
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