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10 - 二学年 二学期 秋 -
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学園祭当日。
1日目は去年同様学生だけのお祭り。
2日目は一般開放。
今回は、学校がある地区の人たちとコラボ?みたいな事してる。
この季節に地区専用の神輿が飾ってあって、来年の夏祭りの宣伝をしてるらしい。
年々人が集まらなくて大変なんだって。
だからウチの学校と協力して、この地区を盛り上げよう!って魂胆らしい。大変だよな、ほんと。
2日目は一般開放だから1日目よりも人がたくさん居て、校内歩くのもちょっと大変。
大倉と、休憩の時間無理やり合わせて去年出来なかった露天巡りをした。
買い食いもしたけど、それよりも出し物中心に回って、3年生のクイズショーに参加したり、1年生が作った迷路で遊んでみたり。
去年よりも楽しく過ごせた。
まぁ…歩くたびに大倉がいろんな人に声かけられてて大変でもあったけど。
ほら、一般開放だとウチの高校以外の人も来るからさ、それが大変だった。
そして3日目。
それぞれの学年での出し物も終わって、あとは後夜祭を残すのみ。
クラスの片付けも終わらせて、みんなそれぞれ散っていく。
俺はもちろん、大倉に言われた通り図書室に向かう。
大体の生徒が校庭に行くから、校内は静かだ。
「………」
ふと、図書室に行く途中にある中庭に目を向けたら、井上が居た。しかも女子と。
多分、告白されてるんだろうな。
井上って、大倉には敵わないけど顔立ちはハッキリしてるからそれなりにモテるらしい。
俺なんかに構ってないで他に好きな人作ったらいいのに…とは思うけど、人それぞれだから何も言わない。
みんな恋してるんだなぁ…。
学年、性別関係なく誰かを好きになって、誰かに好きになってもらって。
俺は、大倉を好きになって、大倉は、俺を好きになってくれて。
奇跡みたいなもんだよなぁ。好きになるって。
「あ、航!」
「ん?あ、大倉」
ぼーっと歩きながら図書室向かってたら、同じタイミングで後ろから大倉が来た。
あ、今日は制服着崩してる。
そりゃそっか。結局大倉、お化け役やらされてたしな。
めちゃくちゃ泣きそうになりながらやってたらしいけど。見たかった。
「んふ。お疲れ」
「うん。お疲れ」
自然と手を繋ぎあって、そのまま図書室に入った。
中には誰も居ない。俺と大倉だけ。
「航、そこ座って」
「え?ここ?」
「うん」
大倉に指定されたのは、カウンターの中。
図書委員やってた頃、俺がいつも座ってた場所。
そして、俺の隣には大倉。
あの頃は、毎回この位置が当たり前で、お互いに本読んだり仕事したり、時には小声で話したり。あの頃も楽しかったなぁ。
「懐かしいなぁ」
「な。まだ一年しか経ってないのに」
「ほんまにね」
あの頃は、大倉と出会ってまだ全然で。
少しずつ仲良くなっていってた。
ちゃんと話し始めて、大倉って意外と喋るんだなとか、喋り方優しくていいなとか、声も聞き取りやすくて心地よくて、何だったら眠くなりそう…て思った事も何回かあったな。
それで、自分の考えもちゃんとあって、ダメな事はダメって言えるし、自分が悪かったらちゃんと謝れるし。
そしてなにより、笑った顔が可愛いと思った。
イケメンで可愛いとか狡くない?!と思ったりもして。
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