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12 - 二学年 三学期 冬 -
03
しおりを挟む「いやー、しかし大倉くんは本当にイケメンくんだね!」
「ありがとうございます」
「モテモテでしょー」
「すっごいよ。毎日のように告白されてる」
「はぁー!それはモテモテだ!」
ほんと、モテモテなんだ、大倉は。
不安がないと言ったら嘘になるけど、でも俺は大倉のこと信じてるから大丈夫なんだ。
…このタイミングかな、言うの。
でも、陽介さんいるしな…真斗もいるし…言っていいのかな…。
てか、大倉に言っていいかの確認してないや。
もし、今俺が大倉と付き合ってるって言って、俺は言えてよかったって思ったとしても、大倉は言ってほしくなかったとか思ってたらダメじゃん。
んんんん…どうしよう?
「…あの、」
「ん?なに?」
「お姉さんに言っておかないあかんことがありまして…」
「え?」
「え?大倉?」
え、待って。大倉待って。もしかして、あの…、
「航くんと、お付き合いしてます」
「へ…?」
「お、大倉?!」
待って…待って!!
ちょ、言った?今言った?!
さらっと、さらっと言ったよね?!
待って…あの…待って!!
「…本気で?」
「本気です。ずっと一緒に居りたいと思ってます」
「……そっか」
「ね、姉ちゃん…、」
怖い。どうしよう。
姉ちゃんの顔見れない。
偏見がないとしても、気持ち悪がられるかも知れない。拒否されるかも知れない。
だって、世間からしたら普通のことじゃないから。
男が男好きだなんて、普通じゃないと思われちゃうから。
「…大倉くん」
「はい」
「…航ちゃんの、どこが好き?」
「…明るくて元気なところって言いたいですけど、本当は誰よりも頑張ってて、前に色々あったけど、それも乗り越えようとしてて、人の悪口は絶対に言わないし、だからって弱いわけじゃなくて、ちゃんと言うことは言ってくれるし」
「…………」
「俺のわがままに付き合ってくれるし、たまに甘えてくれるし、とにかく可愛いし」
「あの、大倉…」
「航が笑ってくれたらそれだけで俺もしあわせになれるし、ずっと航と居れたら、俺はずっとしあわせで居れるし」
「大倉…お願い…ちょっと、恥ずかしい、から、やめて…」
まじで…まじで…やめて!!
俺今顔やばいから!真っ赤過ぎてやばいから!!
姉ちゃんもニタニタしながらこっち見ないで!お願い!!
てか、大倉何言っちゃってんの?!
そんな、恥ずかし気もなく言えるものなの?え?普通なの?恥ずかしくないの?!
その後は地獄だった。
陽介さんも加わって、俺のどこが可愛いとか、子供の頃の話されたり、色々。
姉ちゃんも陽介さんも拒否反応なかったのはいいことだと思うけど…。
「大倉くん」
「はい」
「もし、航ちゃん泣かせるようなことがあったら、私絶対に許さないからね?」
「はい」
「航ちゃんのこと不幸にしたら、呪うからね?」
「は、はい…」
「…男同士で大変かも知れないけど、航ちゃんのこと、よろしくお願いします」
「はい。絶対にしあわせにします」
「姉ちゃん…」
「航ちゃん、よかったね」
「…、うん」
その後は、母さんが帰って来るまで俺と大倉の馴れ初めを根掘り葉掘り聞かれた。
俺は「うーん」とか「えー」とか言いながら言わないようにしてたのに、大倉が全部喋ってた。
同じクラスだったこと、屋上で出会ったこと、同じ委員会に入ってたことなど全部。
ほんと、恥ずかしかった。顔が熱すぎて、姉ちゃんも陽介さんもずっとニタニタしてて、居心地が悪かったけど、それでもやっぱり嬉しかった気持ちもあった。
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