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第二章
16話 クラフト
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ルイスが製造に取り掛かっている間、凛は工場内の開発室で、フラムと遊んでいた。
「どうよ。あたしもなかなか上手いだろ」
ナイフをクラフトしたフラムが、自慢するように凛に見せる。
「わぁ、とっても綺麗にできてるわね」
「だろ。小さい頃から手伝いしてから、社員並みに上手いんだぜ」
「凄いじゃない。やっぱり社長の娘だけあって才能あるわね。可愛いのに才能あるとか、反則だわ。もうフラムちゃんの存在自体が国宝、みたいな?」
凛が大袈裟にべた褒めすると、フラムは照れるようにして言う。
「何だよ。営業テクニックか? おべっかはいいから、凛もやってみなよ。うちの会社、助けてくれたお礼に教えるぜ」
「いいわよ。実は戦いよりもクラフトの方が得意だったのよね」
「おっ、心得ありか? 凛の腕前がどんなものか、お手並み拝見といこう」
凛はフラムと場所を交代して、クラフトを始めることにした。
作成するのは、フラムと同じナイフである。
作業に取り掛かるが、クラフトは魔法を使用して行う為、工程が金属を加工するだけなこともあって、あっという間に完了した。
凛は完成したナイフを、ライトに翳して出来を確認する。
「うん、いい感じね」
満足のいく出来栄えだったが、隣に居たフラムは、それを見て愕然とした表情をする。
「何だよ、これ……」
「私の腕もなかなかでしょ?」
「なかなかなんてもんじゃねえよ……。父ちゃーん!」
フラムは部屋から顔を出して、ルイスを呼んだ。
――――
「こ、これは、なんという……匠の技だ」
呼ばれてやってきたルイスも、凛の作ったナイフを見て、驚愕していた。
「そんなに?」
「名匠の逸品レベルです。ここまでのものを私は知りません」
長年、職人兼経営者として、その業界に携わって来たルイスでさえも、見たことがない程の質の高さであった。
(ここでも、そんな差が?)
凛の能力は戦闘力だけでなく、クラフトの技術力も、この世界の人間を凌駕していた。
凛自身も能力の差に驚いていると、フラムがおずおずと喋りかけてくる。
「なぁ、凛。そんなに凄い技術持ってるなら、あたしにちょっとクラフトの指導つけてくれよ」
「こら、フラム! 凛さんにはもう、仕事のことで色々アドバイス貰ってるのだから、これ以上、迷惑の掛かることを言うんじゃない」
ルイスはこれ以上迷惑はかけられないと、指導のお願いをしたフラムを叱りつける。
「全然いいわよ。ここに滞在する間、特にやることないから」
「ご迷惑ではありませんか?」
「ええ。フラムちゃん可愛いから、全然苦にならないわ。寧ろ、進んで教えてあげたいくらい」
「そうですか。では、よろしくお願いします」
ルイスは頭を深々と下げて、娘のことを頼み、仕事へと戻った。
遊びとは少し変わり、凛は指導をしながらフラムとクラフトを行う。
「へー、凛って稀人だったんだ。稀人が色々発明したことは知ってたけど、クラフトの才能もあったなんて知らなかった」
「うん、私もさっき初めて気づいて吃驚した。あ、フラムちゃん。そこ、こうするといいわよ」
「あ、はーい」
雑談も交わしながら、楽しく指導していた。
(素直で可愛いっ。ほんと、私のこと信頼してるって感じね)
営業での的確なアドバイスや、ずば抜けたクラフトの能力を見せつけたことから、フラムは凛に対して、尊敬の念を抱く程の信頼を寄せていた。
愛しく思った凛は思わず、フラムを後ろから抱き締める。
「わっ、いきなりどうしたんだ?」
「ちょっと姿勢がよくなかったからね。私がこうやって正してあげる」
「そうなんだ。ありがと」
フラムは凛の適当な言い訳を信じ切って、身を任せる。
信頼から、凛の言うことは何でも信じてた。
その従順な態度を受け、凛は益々興奮する。
(あー! 可愛いっ)
もう堪らないと、暴走しそうになったその時、唐突に凛の懐から声が響く。
「まだ終わらんのか? いつまで、こんなところに閉じ込めておくつもりじゃ」
その声に続き、凛の懐から手鏡が飛び出してくる。
そして、その手鏡が勝手に開いて、中から玖音が出てきた。
「は? え? 誰?」
いきなり登場した玖音に、フラムは驚く。
「ちょっと、突然出てこないでよ。フラムちゃん吃驚しちゃってるじゃない」
「何も言わずに、閉じ込めておくのが悪い。ずっと待機しておったのじゃぞ」
「あー……それは悪かったわ」
街に入る際、シェルターミラー内に入った玖音は、またすぐに出られるよう、出入口の前で待機していたのだ。
玖音に謝罪した凛は、驚いていたフラムに説明する。
「ごめんねー。この子は玖音ちゃん。これ、アーティファクトなんだけど、この中がちょっとした空間になってて、そこに入ってたの。あ、ついでにクレアちゃんのことも紹介するわね」
玖音の紹介ついでに、クレアも呼び出し、フラムに紹介した。
「どうよ。あたしもなかなか上手いだろ」
ナイフをクラフトしたフラムが、自慢するように凛に見せる。
「わぁ、とっても綺麗にできてるわね」
「だろ。小さい頃から手伝いしてから、社員並みに上手いんだぜ」
「凄いじゃない。やっぱり社長の娘だけあって才能あるわね。可愛いのに才能あるとか、反則だわ。もうフラムちゃんの存在自体が国宝、みたいな?」
凛が大袈裟にべた褒めすると、フラムは照れるようにして言う。
「何だよ。営業テクニックか? おべっかはいいから、凛もやってみなよ。うちの会社、助けてくれたお礼に教えるぜ」
「いいわよ。実は戦いよりもクラフトの方が得意だったのよね」
「おっ、心得ありか? 凛の腕前がどんなものか、お手並み拝見といこう」
凛はフラムと場所を交代して、クラフトを始めることにした。
作成するのは、フラムと同じナイフである。
作業に取り掛かるが、クラフトは魔法を使用して行う為、工程が金属を加工するだけなこともあって、あっという間に完了した。
凛は完成したナイフを、ライトに翳して出来を確認する。
「うん、いい感じね」
満足のいく出来栄えだったが、隣に居たフラムは、それを見て愕然とした表情をする。
「何だよ、これ……」
「私の腕もなかなかでしょ?」
「なかなかなんてもんじゃねえよ……。父ちゃーん!」
フラムは部屋から顔を出して、ルイスを呼んだ。
――――
「こ、これは、なんという……匠の技だ」
呼ばれてやってきたルイスも、凛の作ったナイフを見て、驚愕していた。
「そんなに?」
「名匠の逸品レベルです。ここまでのものを私は知りません」
長年、職人兼経営者として、その業界に携わって来たルイスでさえも、見たことがない程の質の高さであった。
(ここでも、そんな差が?)
凛の能力は戦闘力だけでなく、クラフトの技術力も、この世界の人間を凌駕していた。
凛自身も能力の差に驚いていると、フラムがおずおずと喋りかけてくる。
「なぁ、凛。そんなに凄い技術持ってるなら、あたしにちょっとクラフトの指導つけてくれよ」
「こら、フラム! 凛さんにはもう、仕事のことで色々アドバイス貰ってるのだから、これ以上、迷惑の掛かることを言うんじゃない」
ルイスはこれ以上迷惑はかけられないと、指導のお願いをしたフラムを叱りつける。
「全然いいわよ。ここに滞在する間、特にやることないから」
「ご迷惑ではありませんか?」
「ええ。フラムちゃん可愛いから、全然苦にならないわ。寧ろ、進んで教えてあげたいくらい」
「そうですか。では、よろしくお願いします」
ルイスは頭を深々と下げて、娘のことを頼み、仕事へと戻った。
遊びとは少し変わり、凛は指導をしながらフラムとクラフトを行う。
「へー、凛って稀人だったんだ。稀人が色々発明したことは知ってたけど、クラフトの才能もあったなんて知らなかった」
「うん、私もさっき初めて気づいて吃驚した。あ、フラムちゃん。そこ、こうするといいわよ」
「あ、はーい」
雑談も交わしながら、楽しく指導していた。
(素直で可愛いっ。ほんと、私のこと信頼してるって感じね)
営業での的確なアドバイスや、ずば抜けたクラフトの能力を見せつけたことから、フラムは凛に対して、尊敬の念を抱く程の信頼を寄せていた。
愛しく思った凛は思わず、フラムを後ろから抱き締める。
「わっ、いきなりどうしたんだ?」
「ちょっと姿勢がよくなかったからね。私がこうやって正してあげる」
「そうなんだ。ありがと」
フラムは凛の適当な言い訳を信じ切って、身を任せる。
信頼から、凛の言うことは何でも信じてた。
その従順な態度を受け、凛は益々興奮する。
(あー! 可愛いっ)
もう堪らないと、暴走しそうになったその時、唐突に凛の懐から声が響く。
「まだ終わらんのか? いつまで、こんなところに閉じ込めておくつもりじゃ」
その声に続き、凛の懐から手鏡が飛び出してくる。
そして、その手鏡が勝手に開いて、中から玖音が出てきた。
「は? え? 誰?」
いきなり登場した玖音に、フラムは驚く。
「ちょっと、突然出てこないでよ。フラムちゃん吃驚しちゃってるじゃない」
「何も言わずに、閉じ込めておくのが悪い。ずっと待機しておったのじゃぞ」
「あー……それは悪かったわ」
街に入る際、シェルターミラー内に入った玖音は、またすぐに出られるよう、出入口の前で待機していたのだ。
玖音に謝罪した凛は、驚いていたフラムに説明する。
「ごめんねー。この子は玖音ちゃん。これ、アーティファクトなんだけど、この中がちょっとした空間になってて、そこに入ってたの。あ、ついでにクレアちゃんのことも紹介するわね」
玖音の紹介ついでに、クレアも呼び出し、フラムに紹介した。
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