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「せんせーが屋敷をでた。」
カルマの淡々とした声で、そんなことを言われた。サディンは言っている意味がわからなかった。でた?でたってなんだ。客引きはこの界隈だけだろう、そう思っていたからこそ、カルマの報告に違和感を感じた。無言で先を促す。カルマは窓枠に止まっていた数羽の蝙蝠に再びの偵察を言いつけると、ゆっくりとサディンに向き直る。
「せんせーが、馬車に乗っていった。場所は貴族街。館の中ならまだしも、シスがいないうちに連れ出された。最悪だよ、まあ、普通の馬車になんか認識阻害かけるわけないから臭いのはわかってるけど。」
「貴族街、場所の特定はできるのか。シスは今どこに。」
「俺らはいけないよ、あそこはある意味治外法権だ。貴族街独自の自治がある。騎士団がそう簡単に干渉なんてできやしないんだ。」
なんでわざわざ客を選んで、貴族に絞ってんのかと思ったけどね。カルマの言葉に気付かされた。たしかにこちらのほうがトラブった時に対処がしやすい。なるほど頭の回るやつが居るもんだと関心すらする。
「顔怖いよー、団長すーぐ不機嫌になっちゃうんだから。」
「…貴族街をしきってるのは。」
「クレイアス婦人。女領主だね。立ち入るなら彼女の許可が必要だよ。」
カルマの言葉に、サディンは小さく舌打ちをした。クレイアス夫人、封土を持たぬ貴族が増えた中、彼女だけは別格だ。王と個人的な主従関係を結びながら、その手腕から名のある諸侯らを纏め上げる。独自の貴族街の法律を作り、奴隷制度を良しとせず、彼女の管理下にある土地の者たちが健やかに暮らせるようにと腕を振るう。
彼女の元に侍る諸侯らも、善の貴族だ。国王グレイシスの目の行き届かぬ細やかなところを統治するために、彼女がいる。故に独自の法律を許され、彼女の管理する土地一体は治外法権だ。彼女の視野の範囲で起きた物事は、彼女が罰を下す。皆等しく、平等に。故に特例は認められぬ。あのグレイシス国王が、唯一サロンに招き、歓談を楽しむ。とんでもない女傑だ。
貴族街のトップ、そして国の末端の要。取り次ぐにしても日を要する。仮に罰せられたとしても、罰するのは国ではなく、彼女だ。
「彼女と奴らが組んでいたらと思うと、恐ろしいな。」
「うわやめてよ怖いこと言わないで!まあ、夫人は不正嫌いだから大丈夫だと思うけど…」
「騎士団も嫌いだろう。まったく、頭が痛くなるよ、本当に。」
くしゃりと前髪を握りしめた。まさかここに来て問題が起こるだなんて思わなかった。とんでもない遠回りである。思い返せば、娼館は端とはいえ貴族街に掛かっている。そこまで読んでここに居を構えたのなら、まいったの一言に尽きるのだ。
「団長、やるなら奴さんを貴族街から引っこ抜くしかあるめぇよ。こっちで裁いて、んで、婦人に頭下げて先生取り返しに行くっつーほうがわかりやすいぜ。」
「だがあいつは、あれから姿を見せていない。恐らく何かを嗅ぎ取って引っ込んだんだろう。くそ、これであの騎士を捕らえたらいよいよ逃げられる…。どうしたらいい…、」
それに、そんな悠長なことをしていたらミハエルに危険が及ぶかもしれない。ただでさえ今あいつはわけのわからない状況にいるのにだ。こんなことなら巻き込まなければよかった。サディンはぐっと顔を顰める。ジキルもカルマも、珍しく行き詰まっている様子のサディンを、心配そうに見つめるしかできなかった。
しくじってしまったかもしれない。ミハエルは胸の奥に膨らむ不安を握り潰すかのように、きつく胸元を握りしめた。連れてこられたのはタウンハウスのような所だ。大きな庭に囲まれるように、長く伸びた白い石畳。背の低い低木が道を囲むように植わっている。ミハエルをここに連れてきたヨナハンは、その嫋やかな手を取り優しくミハエルを馬車からエスコートする。不安げな顔に気がついたのか、そっとその背に手を添えた。
「リンドウ、自身を持って。君ならきっと夢のようなひとときを与えてあげられるよ。」
「粗相があってはいけません、少々物怖じしてしまいました。」
「この屋敷の中で宴を開いている。花売りが来ることはあちらも存じ上げているよ。特別な宴だ、楽しんでおいで。リンドウが、お父さんの望む紳士に花を差し出すことを祈ってる。」
「お顔も知りませんのに、できるのでしょうか…」
設けられた場で、きちんと主の想定通りの相手に花を差し出さねばならないと聞いたときは、どうしようかと思った。なるほど、適性検査とは人を見る目も養えということか。ヨナハンは、一番キラキラしている人を選べというが、ミハエルにとっての輝く人はサディンしかいない。これはまた難題だ、そういった場の経験値が少なすぎて、少しだけ泣きそうになる。
「リンドウ、なんて顔するんだ。そんなに加虐心を煽るなんて悪い子だね、ああ、俺にお預けをさせるんだ、ここから帰ってきたときは俺の胸で泣くといい。」
「ヨナハン、でも。」
「野暮なことは言わないで、リンドウ。彼の箱庭の外だけは、君の男として接してくれないか。」
ミハエルの唇に、無骨な手指がそっと触れる。ヨナハンを騙すことの心苦しさはあるが、彼をこうして手中に収めてしまえば、きっとうまく動けると思っていた。
ミハエルは、リンドウとして小さく頷くと、自分からヨナハンの腕の中に身を寄り添わせる。瞼に唇を落とされ、柔らかく微笑めば、ヨナハンが望むリンドウの出来上がりであった。
「行っておいで、リンドウ。もし怖くなったら俺を呼ぶと良い。いつでも俺は、君の味方だ。」
「まるで呼べとおっしゃっているようですね、ヨナハン。リンドウはきっとやってみせます。甘やかさないでくださいな。」
「俺の花は力強いね、これを持っていくといい。きっと君の役に立つ。」
ミハエルの手に、薄ピンクの色をした液体が入った小瓶を渡される。ヨナハンから、嫌な思いをしたら飲めと言われたそれは、きっと麻薬だろう。ミハエルはそれをインベントリにしまうと、最後に一度だけきつく抱きしめたあと、くるりと踵を返して屋敷の入口へと向かっていく。
「これが、ハニトラというやつでしょうか。」
ーまことに上等な雌の出来上がり。実に愉快なやりとりでした。ミハエル、いやリンドウ?
「よして。サリエル、貴方は僕の無事をサディンくんに、」
ーこれから無事でいられるかは知らん。うざったくなったら燃やしたらいいよ。うふふ、
「わかりました。貴方は引き続き大人しくなさい。」
開かれた扉の中に入る。その耳元に指した白く大きな花と、美しい顔立ちの男娼の姿を見た案内のものは、ミハエルが花売りだと理解していたらしい。小さく頷くと、促されるように相手が待っているという広間へと案内をされた。近づくに連れて甘やかな香のようなものが強くなっていく。そして、その香に混じるかのようなほのかな薬品の香りに、ミハエルは緊張もあいまり、なんとも不可思議な酩酊感のようなものを不意に感じた。
カルマの淡々とした声で、そんなことを言われた。サディンは言っている意味がわからなかった。でた?でたってなんだ。客引きはこの界隈だけだろう、そう思っていたからこそ、カルマの報告に違和感を感じた。無言で先を促す。カルマは窓枠に止まっていた数羽の蝙蝠に再びの偵察を言いつけると、ゆっくりとサディンに向き直る。
「せんせーが、馬車に乗っていった。場所は貴族街。館の中ならまだしも、シスがいないうちに連れ出された。最悪だよ、まあ、普通の馬車になんか認識阻害かけるわけないから臭いのはわかってるけど。」
「貴族街、場所の特定はできるのか。シスは今どこに。」
「俺らはいけないよ、あそこはある意味治外法権だ。貴族街独自の自治がある。騎士団がそう簡単に干渉なんてできやしないんだ。」
なんでわざわざ客を選んで、貴族に絞ってんのかと思ったけどね。カルマの言葉に気付かされた。たしかにこちらのほうがトラブった時に対処がしやすい。なるほど頭の回るやつが居るもんだと関心すらする。
「顔怖いよー、団長すーぐ不機嫌になっちゃうんだから。」
「…貴族街をしきってるのは。」
「クレイアス婦人。女領主だね。立ち入るなら彼女の許可が必要だよ。」
カルマの言葉に、サディンは小さく舌打ちをした。クレイアス夫人、封土を持たぬ貴族が増えた中、彼女だけは別格だ。王と個人的な主従関係を結びながら、その手腕から名のある諸侯らを纏め上げる。独自の貴族街の法律を作り、奴隷制度を良しとせず、彼女の管理下にある土地の者たちが健やかに暮らせるようにと腕を振るう。
彼女の元に侍る諸侯らも、善の貴族だ。国王グレイシスの目の行き届かぬ細やかなところを統治するために、彼女がいる。故に独自の法律を許され、彼女の管理する土地一体は治外法権だ。彼女の視野の範囲で起きた物事は、彼女が罰を下す。皆等しく、平等に。故に特例は認められぬ。あのグレイシス国王が、唯一サロンに招き、歓談を楽しむ。とんでもない女傑だ。
貴族街のトップ、そして国の末端の要。取り次ぐにしても日を要する。仮に罰せられたとしても、罰するのは国ではなく、彼女だ。
「彼女と奴らが組んでいたらと思うと、恐ろしいな。」
「うわやめてよ怖いこと言わないで!まあ、夫人は不正嫌いだから大丈夫だと思うけど…」
「騎士団も嫌いだろう。まったく、頭が痛くなるよ、本当に。」
くしゃりと前髪を握りしめた。まさかここに来て問題が起こるだなんて思わなかった。とんでもない遠回りである。思い返せば、娼館は端とはいえ貴族街に掛かっている。そこまで読んでここに居を構えたのなら、まいったの一言に尽きるのだ。
「団長、やるなら奴さんを貴族街から引っこ抜くしかあるめぇよ。こっちで裁いて、んで、婦人に頭下げて先生取り返しに行くっつーほうがわかりやすいぜ。」
「だがあいつは、あれから姿を見せていない。恐らく何かを嗅ぎ取って引っ込んだんだろう。くそ、これであの騎士を捕らえたらいよいよ逃げられる…。どうしたらいい…、」
それに、そんな悠長なことをしていたらミハエルに危険が及ぶかもしれない。ただでさえ今あいつはわけのわからない状況にいるのにだ。こんなことなら巻き込まなければよかった。サディンはぐっと顔を顰める。ジキルもカルマも、珍しく行き詰まっている様子のサディンを、心配そうに見つめるしかできなかった。
しくじってしまったかもしれない。ミハエルは胸の奥に膨らむ不安を握り潰すかのように、きつく胸元を握りしめた。連れてこられたのはタウンハウスのような所だ。大きな庭に囲まれるように、長く伸びた白い石畳。背の低い低木が道を囲むように植わっている。ミハエルをここに連れてきたヨナハンは、その嫋やかな手を取り優しくミハエルを馬車からエスコートする。不安げな顔に気がついたのか、そっとその背に手を添えた。
「リンドウ、自身を持って。君ならきっと夢のようなひとときを与えてあげられるよ。」
「粗相があってはいけません、少々物怖じしてしまいました。」
「この屋敷の中で宴を開いている。花売りが来ることはあちらも存じ上げているよ。特別な宴だ、楽しんでおいで。リンドウが、お父さんの望む紳士に花を差し出すことを祈ってる。」
「お顔も知りませんのに、できるのでしょうか…」
設けられた場で、きちんと主の想定通りの相手に花を差し出さねばならないと聞いたときは、どうしようかと思った。なるほど、適性検査とは人を見る目も養えということか。ヨナハンは、一番キラキラしている人を選べというが、ミハエルにとっての輝く人はサディンしかいない。これはまた難題だ、そういった場の経験値が少なすぎて、少しだけ泣きそうになる。
「リンドウ、なんて顔するんだ。そんなに加虐心を煽るなんて悪い子だね、ああ、俺にお預けをさせるんだ、ここから帰ってきたときは俺の胸で泣くといい。」
「ヨナハン、でも。」
「野暮なことは言わないで、リンドウ。彼の箱庭の外だけは、君の男として接してくれないか。」
ミハエルの唇に、無骨な手指がそっと触れる。ヨナハンを騙すことの心苦しさはあるが、彼をこうして手中に収めてしまえば、きっとうまく動けると思っていた。
ミハエルは、リンドウとして小さく頷くと、自分からヨナハンの腕の中に身を寄り添わせる。瞼に唇を落とされ、柔らかく微笑めば、ヨナハンが望むリンドウの出来上がりであった。
「行っておいで、リンドウ。もし怖くなったら俺を呼ぶと良い。いつでも俺は、君の味方だ。」
「まるで呼べとおっしゃっているようですね、ヨナハン。リンドウはきっとやってみせます。甘やかさないでくださいな。」
「俺の花は力強いね、これを持っていくといい。きっと君の役に立つ。」
ミハエルの手に、薄ピンクの色をした液体が入った小瓶を渡される。ヨナハンから、嫌な思いをしたら飲めと言われたそれは、きっと麻薬だろう。ミハエルはそれをインベントリにしまうと、最後に一度だけきつく抱きしめたあと、くるりと踵を返して屋敷の入口へと向かっていく。
「これが、ハニトラというやつでしょうか。」
ーまことに上等な雌の出来上がり。実に愉快なやりとりでした。ミハエル、いやリンドウ?
「よして。サリエル、貴方は僕の無事をサディンくんに、」
ーこれから無事でいられるかは知らん。うざったくなったら燃やしたらいいよ。うふふ、
「わかりました。貴方は引き続き大人しくなさい。」
開かれた扉の中に入る。その耳元に指した白く大きな花と、美しい顔立ちの男娼の姿を見た案内のものは、ミハエルが花売りだと理解していたらしい。小さく頷くと、促されるように相手が待っているという広間へと案内をされた。近づくに連れて甘やかな香のようなものが強くなっていく。そして、その香に混じるかのようなほのかな薬品の香りに、ミハエルは緊張もあいまり、なんとも不可思議な酩酊感のようなものを不意に感じた。
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