12 / 13
第1章 魔王の再臨/番外編
リヨンドとラルフ<ずっと一緒に編>
しおりを挟む
モロクが黒顔羊革の本を作りたいと言い出してその材料集めに5日間屋敷を離れると言いアレファンデルと一緒に出掛けていった。
なんだか子供のお出かけを見送る親の気分だった。
そしてモロクを見送った後、ラルフは仕事が始まるまで私にぴったりくっついて過ごしていた。
「甘えん坊だね、ラルフ。」
「リヨンド、分かってる?もう絶対生きて帰ってこないと思ってた人が今ここにいるんだよ?しかも帰ってきたと思ったらまたすぐ聖都に出かけちゃうし…」
思わず、ふふっ、と笑ってラルフの髪を撫でるとラルフは私の胸に顔を埋めて深呼吸した。
こんなラルフが可愛くてたまらない。
「これからもずっと一緒にいるよ。」
ラルフの髪に唇を寄せるとラルフは顔を上げて私にキスをした。
ラルフは屋敷の離れを動物病院としている。
今日もたくさんの飼い主たちが様々な動物を連れてやってくる。
きっとラルフは今日も忙しくしているのだろう。
私も後何日か体を休めたらまた狩りの仕事を再開することにしている。
カファレルもそろそろ動きたそうにしているし、準備運動に少しカファレルを連れて出掛ける事にした。
「カファレル、おいで。少し出かけよう。」
私がカファレルを呼ぶとカファレルの部屋から飛んできて私の肩に止まった。
「ずっと居なくてごめん。一緒に出掛けよう!」
そう言うとカファレルは声高に鳴いてバサバサと翼を鳴らした。
アリスに少し出かけてくると告げ、エンデワールを出て南の草原へと向かった。
「カファレル、気の済むまで飛んでおいで。」
私が空を刺すとカファレルは勢いよく空に舞い上がった。
私はこの光景が凄く好きだ。
カファレルがよく晴れた深く青い空を昇っていく姿はとても格好良いし、自由に飛び回る喜びを謳歌するように旋回して飛び回るのを見るだけで私まで嬉しくなってしまう。
カファレルとはカファレルがまだ羽も生え揃っていない頃に森で偶然出会った。
巣から落ちて鳴いているのを狐に狙われていて、私はその時狐を狙っていたからたまたま偶然助ける形になった。
雛のカファレルを巣に戻してやろうと思ったが木に登ってみると親鳥や他の雛たちは脚だけを残して何かに食べられてしまったらしい。
可哀想に思って連れ帰り、世話をしたのが始まりだった。
あの小さかった雛がこんなに立派な大鷲に育ったのだと思うと何となく感慨深いものを感じる。
「あー、平和だなぁ…」
広い草原で誰に言うでもなく独り言を呟いて楽しそうに飛び続けるカファレルの姿を見上げた。
少し前までは死ぬ覚悟までしていたのに、それが過ぎ去ってしまえばこんなに穏やかだ。
出発する前日、ラルフに辛い思いをさせてしまったのは不本意だったけど、でもあんなに私を想ってくれている事が凄く嬉しかった。
私は本当に幸せ者だ。
日が傾き出した頃にカファレルを連れて屋敷に戻ると離れの建物にはまだ多勢の患者と飼い主がいた。
今日はきっとクタクタになって戻ってくるだろうと思っていたが、日が暮れる頃に少し険しい顔でラルフが屋敷に戻ってきた。
「リヨンド、これから出張手術になったから悪いけどディナーは一緒に食べられない…。アリス、今日僕は遅くなりそうだから外で済ませてくるよ。」
「かしこまりました。」
「ラルフ、気を付けて行っておいで。」
「うん、ありがとう。それじゃ。」
私とアリスは急いでいるらしいラルフを玄関先で見送った。
ディナーはアリスを誘って2人で食べた。
そして、夜もだいぶ更けてきた頃に玄関のドアが開く音がした。
3階の部屋から階段を降りて玄関ポーチに行くとラルフが床に這いつくばっていた。
「ラルフ!?」
慌てて駆け寄るとどうやら酷く泥酔しているらしい。
「…待ってて、水持ってくるからね。」
どうしたのだろう…ラルフがこんなに酔うなんて…
キッチンで急いで水を汲んでラルフの元に戻るとラルフはぺたりと床に座って体をふらふらさせながらぼうっと天井を見上げていた。
「ラルフ、お水だよ。飲んで。」
ラルフの肩を抱いて水を飲ませるとラルフは水を飲んでからふわふわしたまま私の肩に顔を埋めた。
「あははは…ごめんねぇ?うふふ、リヨンドだいすき。だいすきだよー。」
「ラルフ、私も大好きだよ。さぁ、ベッドへ行こう。」
肩にぐりぐりと額を押し付けられ、ふにゃふにゃになっているラルフを抱き上げて3階の寝室まで運んでいく。
ベッドにラルフを下ろした時にラルフが話し始めた。
「今日、僕はあの子を助けられなかった…」
きっと出張手術した動物の話をしているのだろう。
「一生懸命がんばったんだよ、僕もあの子も…でもね、最後にあの子は『もう良いよ、ありがとう』って言うように…麻酔で動けない筈なのに尻尾で僕の手を撫でて……そのまま……うぅぅ…っ」
ラルフは獣医師として優秀で腕に自信を持っているし、その腕で動物達を助けてられる事を誇りに思っている。
だけど時々自分の力が及ばず動物が亡くなってしまうと悲しみと寂しさと悔しさが溢れてしまう繊細な性格でもある。
涙が溢れ始めたラルフの頬をそっと撫でてその髪にキスをするとラルフは全身で私に抱きついた。
「僕はリヨンドに何かあってもきっとあの子と同じように助けてあげられない…僕は獣のお医者さんだから…それで、もしその時になったらリヨンドもあの子みたいに辛いのに微笑って『大丈夫、もう良いよ』って言いそうだなって……」
「ラルフ、あのね……私は生きてここにいるよ。まだ私を殺さないでくれるかな?」
ふふ、と笑うとラルフは痛いくらいに私にしがみついて泣いた。
「リヨンドが帰ってくるまで、本当は凄く怖かった。それでね、僕は医者として、人として、今日酷い事を思ってしまったんだ。あの子が亡くなった時に『リヨンドじゃなくてよかった』って思っちゃったんだ……あの子はあんなに頑張ってたのに、安心して僕に身を任せてくれたのに…っ!僕は酷い奴なんだ…!僕はあの子を助ける為に行ったのに…っ!」
それには何も言わずにラルフの背中を何度も何度も撫でてラルフが落ち着くのを待った。
どのくらいそうしていただろうか…
ラルフから寝息が聞こえてきたところでそっと離れ、ラルフの体を拭こうとタオルを濡らし、ラルフの服を脱がせていくとアルコールが巡っているらしい体はピンク色に染まっていて、呼吸以外からも大量のアルコールを接種した事が分かる。
タオルで全身を拭いていくとラルフは身を捩ってくすぐったがった。
……あぁ、私は何て奴なのだろう……。
ラルフは動物を助けられなくてこんなに辛い思いをして酔い潰れたというのに、…私の体はそんなラルフの反応に反応してしまう。
良くも悪くも私はラルフに対して動物的な欲求が抑えられないのだろう。
心の中でごめんね、と呟いてラルフの胸元にキスをしてそそくさとラルフの体を拭き寝巻きを着せて寝室から離れた。
ラルフの体を拭いたタオルを洗濯かごに放り込み、洗面所で冷たい水を出して顔を洗い、自身の昂まりが落ち着くまで待った。
流石に寝込みを襲うなんてとてもじゃないけど私にはできない。
熱が冷めた所で再び寝室に戻るとラルフはぐっすりと眠っていて、その隣に静かに滑り込み、目を閉じた。
隣でラルフが飛び起きたのに驚いて目を覚ますとラルフは顔を真っ赤にして私を見ていた。
「おはよ、ラルフ…」
「あの、僕昨日……」
カーテンの隙間から見えた空はまだ薄暗い。
「めちゃくちゃ酔ってたよね…まさか、着替えさせてくれたのかい…?」
「うん、よく眠ってたからね。」
「ありがとう…」
「おいで…」
私が両腕を広げるとラルフはきゅっと口元を結んで私の腕の中に収まった。
まだ酒の匂いが残るラルフを抱き締めて何度も髪を撫でるとラルフは私の背中に回した手に力を込めた。
「リヨンド、ごめん。昨日、僕変な事言ったでしょ?」
「ふふ、大丈夫だよ。昨日は大変だったね。お疲れ様。」
「……うん…」
私に擦り寄ってくるラルフを抱き締めたまま再びうとうとしかけた時、私の下腹部に硬いものを感じてうとうとしながらラルフの腰を撫でるとソレがピクリと動いた。
「……ラルフ…ふふ…」
「いや、あの…暫く…その、シてなかったから……あっ、ごめ、ごめん…大丈夫、眠いでしょ…大丈夫だから……、んっ…」
ラルフの腰からお尻に掛けて撫でるとぴくぴくとラルフが腕の中で反応する。
「可愛いね、ラルフ…」
「…っ、…リヨンド…」
少しずつ眠りの淵から覚めてきた。
体をぐるりと反転させてラルフに覆い被さり額、頬、唇にキスをする。
「ご、ごめん、酒臭いよね…あと、拭いてもらったとはいえ、お風呂入ってないし…」
「気にしないで。」
ラルフの寝巻きを脱がせていき、露わになった胸の突起を舌で転がす。
「…ん…っ、…ん…んん、…リヨンド…っ、…」
ちゅ、とわざと音を立てて突起を開放するとラルフはぴくりと反応して蕩けた顔で私を見上げた。
「は、ぁ……うぅ…なんだか…今日のリヨンドいやらしいね…」
「ふふ、いやらしい事をしてるからね。…でもいやらしいのはラルフの方だよ?朝から…しかも、もうこんなになってる。」
既に蜜を垂らし始めているラルフのソレに指を這わすと、ラルフは小さく喘いで身を捩った。
暫く可愛い反応を堪能しているとラルフが起き上がって私の体をベッドに押した。
「今日は僕が誘ったから……僕がするよ…」
ラルフは私の上に跨ると自分の指を舐め、恐る恐るその指を後孔に沈めて慣らし始めた。
「ん、…うぅ…はぁ、ん…っ」
「いやらしいラルフも可愛いよ。」
頑張っているラルフのソレをそっと握って緩く扱くとラルフは片手を私の腹に置いて腰を揺らしながら自分の指を抜いて私のソレに触れた。
「ンンんッ…もう、早く…リヨンドの欲し…っ」
そんな事を言われたら私だって男…下半身はもういつでもラルフの中に挿入れるようになっている。
でもその欲望だけでラルフを傷つけたくないから…
「もうちょっとお預けだよ。私もお手伝いしたいからもっと上に来て…?」
私の目の前にラルフの胸がくる位置まで来てもらい、胸の突起を舌でいじりながらラルフの指と一緒に後孔に私の指を挿入る。
「ァッ、あっ!んん…ッ、リヨンド…はぁっ、んっ」
ピクピクと震えながら私の上で腰をくねらせ、ラルフの指と私の指、全部で3本挿入るようになったところでラルフが少しずつ下に下がった。
「も、もぅ、挿入れるね…っ」
「…うん、無理しないでね。」
「大丈夫…だってもう、…」
ラルフは恥ずかしそうに俯きながら自分の後孔に私のソレを当てがい、ゆっくりと腰を下ろしていく。
私のソレがずず、ず、とラルフの中に挿入っていく。
「ぁ…ぅぅ…っ、んんん…っ…はぁっ、ぁ…っ」
「…ん…っ、ラルフ…」
私のをラルフが最後までしっかり飲み込んでしまうと、ラルフは艶めかしい顔で嬉しそうに笑った。
「ふ、ぅ…はぁっ、はぁっ、…リヨンド…っ、動くね…ッ」
「うん…いいよ。」
ずず、と腰を浮かせて、ぷちゅ、と音を立てて腰を落とす。
「ぁっ、音…っ、…うぅ…恥ずかし…んぁっ」
そう言いながら行為を止めようとしないラルフが可愛くて仕方ない。
「ラルフ、…気持ち良いよ…」
「んんっ、ぁっあっ…」
仰け反って倒れそうになるラルフを起き上がって抱き止め、座ったままの姿勢で腰を揺らすとラルフは私にしがみ付いて最奥が気持ち良いのか私のソレでイイトコロを擦り付けて喘ぐ。
「ぁっ、あっ、リヨ…ッ、リヨンドっ…気持ち、ィッ、あっ…!」
私の背中に爪を立てて悦がるラルフをしっかり抱き締めて再びラルフをベッドに下ろすとナカで角度が変わって驚いたのか、ビクビクと体を震わせて私のソレを締め付けた。
「ひっ…ぁ、ん…ッ」
「っ…ラルフ、…動くね?」
「んっ、うんっ、うん…っ!」
ラルフの頬にキスをして、肩にラルフの足を担いでラルフを突き上げた瞬間、ラルフがぐっと体をそらしてビクッと震えた。
「はっ、アッあぁっぁ…ッ」
「え…?」
まだ殆ど動いていないのにラルフは軽くイってしまったらしく、少しだけ白い液を自分の腹に出していた。
「あっ、うぅっ、ごめ…ん…」
ラルフは恥ずかしくなったのか両手で顔を隠して私に謝った。
「ううん、大丈夫だよ、…痛くなかった?」
「……い……て…」
よく聞き取れなくて「ん?」と聞くと、ラルフは少し手をずらして蕩けたままの顔で「まだ気持ちいいから動いて…」と呟いた。
「可愛すぎるよ…っ、それは!」
ラルフの中を抉る様に何度も突き上げるとラルフは嬌声を上げて仰け反り、快楽を求めて腰を動かした。
「…ごめんね、大丈夫…?」
ぐったりしているラルフに水の入ったグラスを手渡すと、ラルフは笑って首を横に振った。
「うん、……前回よりは全然大丈夫…」
「あぁ……うん、あれはやりすぎたよね……本当にごめんね…」
「ううん、僕が望んだ事だから良いんだよ。…だって今こんなに幸せだしさ。」
んふふ、と笑うとラルフはグラスの水を飲み干して私の肩にもたれかかった。
「僕の彼氏はこんなに逞しいボディで魔王討伐に選抜される程すっごく強いのに格好良くて紳士的で優しいからねっ。」
「………。」
やはり少し根に持っているのかもしれない。
ラルフの肩を抱き寄せて髪にキスしてから抱き上げ、寝室に備え付けられているバスルームに運んだ。
「一緒に入ろう。」
私が提案すると、ラルフは嬉しそうに笑って頷き、キスを求めてきた。
唇を甘噛みして舌を絡め合い、何度か啄むようなキスをして離れる。
「ラルフ、愛してる。」
「…僕も大好き。……もうあんな決死の覚悟なんかしないからね。次は僕もついて行くよ!僕は剣も魔法も使えないから足手まといになること必須だけどね!」
「ふふ、それは困るなぁ。私もラルフが困っているのが可愛くて戦いに集中できなくなりそうだよ。…でも、僕も色々決心したからもうラルフにあんな思いさせないよ。」
「そうしてくれるとありがたいよ。僕も酔い潰れなくて済むからね。」
「ふふ、…これからもずっと一緒にいるよ。」
笑いながら頬を赤らめたラルフを抱き締めて2人で幸せなシャワータイムを過ごした。
リヨンドとラルフ<ずっと一緒に編> 終わり
なんだか子供のお出かけを見送る親の気分だった。
そしてモロクを見送った後、ラルフは仕事が始まるまで私にぴったりくっついて過ごしていた。
「甘えん坊だね、ラルフ。」
「リヨンド、分かってる?もう絶対生きて帰ってこないと思ってた人が今ここにいるんだよ?しかも帰ってきたと思ったらまたすぐ聖都に出かけちゃうし…」
思わず、ふふっ、と笑ってラルフの髪を撫でるとラルフは私の胸に顔を埋めて深呼吸した。
こんなラルフが可愛くてたまらない。
「これからもずっと一緒にいるよ。」
ラルフの髪に唇を寄せるとラルフは顔を上げて私にキスをした。
ラルフは屋敷の離れを動物病院としている。
今日もたくさんの飼い主たちが様々な動物を連れてやってくる。
きっとラルフは今日も忙しくしているのだろう。
私も後何日か体を休めたらまた狩りの仕事を再開することにしている。
カファレルもそろそろ動きたそうにしているし、準備運動に少しカファレルを連れて出掛ける事にした。
「カファレル、おいで。少し出かけよう。」
私がカファレルを呼ぶとカファレルの部屋から飛んできて私の肩に止まった。
「ずっと居なくてごめん。一緒に出掛けよう!」
そう言うとカファレルは声高に鳴いてバサバサと翼を鳴らした。
アリスに少し出かけてくると告げ、エンデワールを出て南の草原へと向かった。
「カファレル、気の済むまで飛んでおいで。」
私が空を刺すとカファレルは勢いよく空に舞い上がった。
私はこの光景が凄く好きだ。
カファレルがよく晴れた深く青い空を昇っていく姿はとても格好良いし、自由に飛び回る喜びを謳歌するように旋回して飛び回るのを見るだけで私まで嬉しくなってしまう。
カファレルとはカファレルがまだ羽も生え揃っていない頃に森で偶然出会った。
巣から落ちて鳴いているのを狐に狙われていて、私はその時狐を狙っていたからたまたま偶然助ける形になった。
雛のカファレルを巣に戻してやろうと思ったが木に登ってみると親鳥や他の雛たちは脚だけを残して何かに食べられてしまったらしい。
可哀想に思って連れ帰り、世話をしたのが始まりだった。
あの小さかった雛がこんなに立派な大鷲に育ったのだと思うと何となく感慨深いものを感じる。
「あー、平和だなぁ…」
広い草原で誰に言うでもなく独り言を呟いて楽しそうに飛び続けるカファレルの姿を見上げた。
少し前までは死ぬ覚悟までしていたのに、それが過ぎ去ってしまえばこんなに穏やかだ。
出発する前日、ラルフに辛い思いをさせてしまったのは不本意だったけど、でもあんなに私を想ってくれている事が凄く嬉しかった。
私は本当に幸せ者だ。
日が傾き出した頃にカファレルを連れて屋敷に戻ると離れの建物にはまだ多勢の患者と飼い主がいた。
今日はきっとクタクタになって戻ってくるだろうと思っていたが、日が暮れる頃に少し険しい顔でラルフが屋敷に戻ってきた。
「リヨンド、これから出張手術になったから悪いけどディナーは一緒に食べられない…。アリス、今日僕は遅くなりそうだから外で済ませてくるよ。」
「かしこまりました。」
「ラルフ、気を付けて行っておいで。」
「うん、ありがとう。それじゃ。」
私とアリスは急いでいるらしいラルフを玄関先で見送った。
ディナーはアリスを誘って2人で食べた。
そして、夜もだいぶ更けてきた頃に玄関のドアが開く音がした。
3階の部屋から階段を降りて玄関ポーチに行くとラルフが床に這いつくばっていた。
「ラルフ!?」
慌てて駆け寄るとどうやら酷く泥酔しているらしい。
「…待ってて、水持ってくるからね。」
どうしたのだろう…ラルフがこんなに酔うなんて…
キッチンで急いで水を汲んでラルフの元に戻るとラルフはぺたりと床に座って体をふらふらさせながらぼうっと天井を見上げていた。
「ラルフ、お水だよ。飲んで。」
ラルフの肩を抱いて水を飲ませるとラルフは水を飲んでからふわふわしたまま私の肩に顔を埋めた。
「あははは…ごめんねぇ?うふふ、リヨンドだいすき。だいすきだよー。」
「ラルフ、私も大好きだよ。さぁ、ベッドへ行こう。」
肩にぐりぐりと額を押し付けられ、ふにゃふにゃになっているラルフを抱き上げて3階の寝室まで運んでいく。
ベッドにラルフを下ろした時にラルフが話し始めた。
「今日、僕はあの子を助けられなかった…」
きっと出張手術した動物の話をしているのだろう。
「一生懸命がんばったんだよ、僕もあの子も…でもね、最後にあの子は『もう良いよ、ありがとう』って言うように…麻酔で動けない筈なのに尻尾で僕の手を撫でて……そのまま……うぅぅ…っ」
ラルフは獣医師として優秀で腕に自信を持っているし、その腕で動物達を助けてられる事を誇りに思っている。
だけど時々自分の力が及ばず動物が亡くなってしまうと悲しみと寂しさと悔しさが溢れてしまう繊細な性格でもある。
涙が溢れ始めたラルフの頬をそっと撫でてその髪にキスをするとラルフは全身で私に抱きついた。
「僕はリヨンドに何かあってもきっとあの子と同じように助けてあげられない…僕は獣のお医者さんだから…それで、もしその時になったらリヨンドもあの子みたいに辛いのに微笑って『大丈夫、もう良いよ』って言いそうだなって……」
「ラルフ、あのね……私は生きてここにいるよ。まだ私を殺さないでくれるかな?」
ふふ、と笑うとラルフは痛いくらいに私にしがみついて泣いた。
「リヨンドが帰ってくるまで、本当は凄く怖かった。それでね、僕は医者として、人として、今日酷い事を思ってしまったんだ。あの子が亡くなった時に『リヨンドじゃなくてよかった』って思っちゃったんだ……あの子はあんなに頑張ってたのに、安心して僕に身を任せてくれたのに…っ!僕は酷い奴なんだ…!僕はあの子を助ける為に行ったのに…っ!」
それには何も言わずにラルフの背中を何度も何度も撫でてラルフが落ち着くのを待った。
どのくらいそうしていただろうか…
ラルフから寝息が聞こえてきたところでそっと離れ、ラルフの体を拭こうとタオルを濡らし、ラルフの服を脱がせていくとアルコールが巡っているらしい体はピンク色に染まっていて、呼吸以外からも大量のアルコールを接種した事が分かる。
タオルで全身を拭いていくとラルフは身を捩ってくすぐったがった。
……あぁ、私は何て奴なのだろう……。
ラルフは動物を助けられなくてこんなに辛い思いをして酔い潰れたというのに、…私の体はそんなラルフの反応に反応してしまう。
良くも悪くも私はラルフに対して動物的な欲求が抑えられないのだろう。
心の中でごめんね、と呟いてラルフの胸元にキスをしてそそくさとラルフの体を拭き寝巻きを着せて寝室から離れた。
ラルフの体を拭いたタオルを洗濯かごに放り込み、洗面所で冷たい水を出して顔を洗い、自身の昂まりが落ち着くまで待った。
流石に寝込みを襲うなんてとてもじゃないけど私にはできない。
熱が冷めた所で再び寝室に戻るとラルフはぐっすりと眠っていて、その隣に静かに滑り込み、目を閉じた。
隣でラルフが飛び起きたのに驚いて目を覚ますとラルフは顔を真っ赤にして私を見ていた。
「おはよ、ラルフ…」
「あの、僕昨日……」
カーテンの隙間から見えた空はまだ薄暗い。
「めちゃくちゃ酔ってたよね…まさか、着替えさせてくれたのかい…?」
「うん、よく眠ってたからね。」
「ありがとう…」
「おいで…」
私が両腕を広げるとラルフはきゅっと口元を結んで私の腕の中に収まった。
まだ酒の匂いが残るラルフを抱き締めて何度も髪を撫でるとラルフは私の背中に回した手に力を込めた。
「リヨンド、ごめん。昨日、僕変な事言ったでしょ?」
「ふふ、大丈夫だよ。昨日は大変だったね。お疲れ様。」
「……うん…」
私に擦り寄ってくるラルフを抱き締めたまま再びうとうとしかけた時、私の下腹部に硬いものを感じてうとうとしながらラルフの腰を撫でるとソレがピクリと動いた。
「……ラルフ…ふふ…」
「いや、あの…暫く…その、シてなかったから……あっ、ごめ、ごめん…大丈夫、眠いでしょ…大丈夫だから……、んっ…」
ラルフの腰からお尻に掛けて撫でるとぴくぴくとラルフが腕の中で反応する。
「可愛いね、ラルフ…」
「…っ、…リヨンド…」
少しずつ眠りの淵から覚めてきた。
体をぐるりと反転させてラルフに覆い被さり額、頬、唇にキスをする。
「ご、ごめん、酒臭いよね…あと、拭いてもらったとはいえ、お風呂入ってないし…」
「気にしないで。」
ラルフの寝巻きを脱がせていき、露わになった胸の突起を舌で転がす。
「…ん…っ、…ん…んん、…リヨンド…っ、…」
ちゅ、とわざと音を立てて突起を開放するとラルフはぴくりと反応して蕩けた顔で私を見上げた。
「は、ぁ……うぅ…なんだか…今日のリヨンドいやらしいね…」
「ふふ、いやらしい事をしてるからね。…でもいやらしいのはラルフの方だよ?朝から…しかも、もうこんなになってる。」
既に蜜を垂らし始めているラルフのソレに指を這わすと、ラルフは小さく喘いで身を捩った。
暫く可愛い反応を堪能しているとラルフが起き上がって私の体をベッドに押した。
「今日は僕が誘ったから……僕がするよ…」
ラルフは私の上に跨ると自分の指を舐め、恐る恐るその指を後孔に沈めて慣らし始めた。
「ん、…うぅ…はぁ、ん…っ」
「いやらしいラルフも可愛いよ。」
頑張っているラルフのソレをそっと握って緩く扱くとラルフは片手を私の腹に置いて腰を揺らしながら自分の指を抜いて私のソレに触れた。
「ンンんッ…もう、早く…リヨンドの欲し…っ」
そんな事を言われたら私だって男…下半身はもういつでもラルフの中に挿入れるようになっている。
でもその欲望だけでラルフを傷つけたくないから…
「もうちょっとお預けだよ。私もお手伝いしたいからもっと上に来て…?」
私の目の前にラルフの胸がくる位置まで来てもらい、胸の突起を舌でいじりながらラルフの指と一緒に後孔に私の指を挿入る。
「ァッ、あっ!んん…ッ、リヨンド…はぁっ、んっ」
ピクピクと震えながら私の上で腰をくねらせ、ラルフの指と私の指、全部で3本挿入るようになったところでラルフが少しずつ下に下がった。
「も、もぅ、挿入れるね…っ」
「…うん、無理しないでね。」
「大丈夫…だってもう、…」
ラルフは恥ずかしそうに俯きながら自分の後孔に私のソレを当てがい、ゆっくりと腰を下ろしていく。
私のソレがずず、ず、とラルフの中に挿入っていく。
「ぁ…ぅぅ…っ、んんん…っ…はぁっ、ぁ…っ」
「…ん…っ、ラルフ…」
私のをラルフが最後までしっかり飲み込んでしまうと、ラルフは艶めかしい顔で嬉しそうに笑った。
「ふ、ぅ…はぁっ、はぁっ、…リヨンド…っ、動くね…ッ」
「うん…いいよ。」
ずず、と腰を浮かせて、ぷちゅ、と音を立てて腰を落とす。
「ぁっ、音…っ、…うぅ…恥ずかし…んぁっ」
そう言いながら行為を止めようとしないラルフが可愛くて仕方ない。
「ラルフ、…気持ち良いよ…」
「んんっ、ぁっあっ…」
仰け反って倒れそうになるラルフを起き上がって抱き止め、座ったままの姿勢で腰を揺らすとラルフは私にしがみ付いて最奥が気持ち良いのか私のソレでイイトコロを擦り付けて喘ぐ。
「ぁっ、あっ、リヨ…ッ、リヨンドっ…気持ち、ィッ、あっ…!」
私の背中に爪を立てて悦がるラルフをしっかり抱き締めて再びラルフをベッドに下ろすとナカで角度が変わって驚いたのか、ビクビクと体を震わせて私のソレを締め付けた。
「ひっ…ぁ、ん…ッ」
「っ…ラルフ、…動くね?」
「んっ、うんっ、うん…っ!」
ラルフの頬にキスをして、肩にラルフの足を担いでラルフを突き上げた瞬間、ラルフがぐっと体をそらしてビクッと震えた。
「はっ、アッあぁっぁ…ッ」
「え…?」
まだ殆ど動いていないのにラルフは軽くイってしまったらしく、少しだけ白い液を自分の腹に出していた。
「あっ、うぅっ、ごめ…ん…」
ラルフは恥ずかしくなったのか両手で顔を隠して私に謝った。
「ううん、大丈夫だよ、…痛くなかった?」
「……い……て…」
よく聞き取れなくて「ん?」と聞くと、ラルフは少し手をずらして蕩けたままの顔で「まだ気持ちいいから動いて…」と呟いた。
「可愛すぎるよ…っ、それは!」
ラルフの中を抉る様に何度も突き上げるとラルフは嬌声を上げて仰け反り、快楽を求めて腰を動かした。
「…ごめんね、大丈夫…?」
ぐったりしているラルフに水の入ったグラスを手渡すと、ラルフは笑って首を横に振った。
「うん、……前回よりは全然大丈夫…」
「あぁ……うん、あれはやりすぎたよね……本当にごめんね…」
「ううん、僕が望んだ事だから良いんだよ。…だって今こんなに幸せだしさ。」
んふふ、と笑うとラルフはグラスの水を飲み干して私の肩にもたれかかった。
「僕の彼氏はこんなに逞しいボディで魔王討伐に選抜される程すっごく強いのに格好良くて紳士的で優しいからねっ。」
「………。」
やはり少し根に持っているのかもしれない。
ラルフの肩を抱き寄せて髪にキスしてから抱き上げ、寝室に備え付けられているバスルームに運んだ。
「一緒に入ろう。」
私が提案すると、ラルフは嬉しそうに笑って頷き、キスを求めてきた。
唇を甘噛みして舌を絡め合い、何度か啄むようなキスをして離れる。
「ラルフ、愛してる。」
「…僕も大好き。……もうあんな決死の覚悟なんかしないからね。次は僕もついて行くよ!僕は剣も魔法も使えないから足手まといになること必須だけどね!」
「ふふ、それは困るなぁ。私もラルフが困っているのが可愛くて戦いに集中できなくなりそうだよ。…でも、僕も色々決心したからもうラルフにあんな思いさせないよ。」
「そうしてくれるとありがたいよ。僕も酔い潰れなくて済むからね。」
「ふふ、…これからもずっと一緒にいるよ。」
笑いながら頬を赤らめたラルフを抱き締めて2人で幸せなシャワータイムを過ごした。
リヨンドとラルフ<ずっと一緒に編> 終わり
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる