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7章 ダンジョンアタック
元プレイヤー
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「分からない言葉が多いが、確か異邦人はこの世界の基、だったか、そこである程度経験があるんだよな。」
「ああ、ルイス殿には分からぬ話で申し訳ない。」
「申し訳ありません。どうしても、古い友人と顔を合わせてしまうと。」
ミズキリとオユキがそれぞれに軽く頭を下げれば、ルイスは気にするなと笑う。
それから周囲を軽く見て、それから言葉を続ける。
「俺以外にも、実際のところ興味を持っている奴はいるからな。」
「そう言って頂けると。ただ、この世界の成立前、そうはなりますね。」
「ほう。そういや、実際のところ、どうだったんだ。どうにも、残ってる異邦人の話はてんで脈絡が無くてな。」
「各々好きにしていましたから。皆この地に最初に来る、それくらいですか、同じだったのは。
思えば、どの程度の方がこちらに来たのでしょうか。」
そう言えばと、オユキはそれを考える。何やら文化を持ち込んでいるものも多くいるようであるし、影響力を発揮する、その程度の数は来ていそうだが。
加えて、魂の総量を増やす、その目的もあれば、かなりの数に上るはずだが。
「聞いたところによれば、数千万程らしいぞ。」
「そんなに、ですか。いえ、全てのと、そう考えれば、割合としては少ないでしょうが、この町ではさばききれないでしょうに。」
「他の国にも、現れたらしいからな。国内でも、他に数か所、ここ十年程は、始まりの町だけと、そうなったらしいけどな。」
「ほう。成程な。」
そんな話をしていると、アイリスが話に交じってくる。
「ハヤト様は、最初から私達の村の近くに来たらしいわよ。」
「ああ、ミズキリ、あの対人戦で有名だったハヤトさんのことだそうです。流派に見覚えがありました。」
「お前がそう言うなら間違いないのだろうが、そうかあいつも来てたのか。」
「あなたも、知ってるのね。」
「初めまして、だな。今更だがミズキリだ。それこそ、有名な人間の名前は耳に入る立場だったからな。」
「アイリスよ。これからこの町を拠点にするから、よろしく。」
そうして互いに軽く握手をしたかと思えば、アイリスが次の話題を切り出す。
「異邦は、そのどういうところだったの。正直魔物がいない、そのはずなのに、オユキとトモエがあれでしょう。」
「いないからこそ、求道者としての側面が強くなったのでは、そうは考えていますが。」
「そういうものかしら。」
「その、身に着けた技が十全に使えるのは、やはり楽しく。」
「まぁ、それは分からないでもないけど。それにしてもミズキリさんは、詳しいのね、色々と。」
「ええ、オユキよりは。」
そうしてミズキリがはぐらかすあたり、やはりろくでもない舞台裏を知らされているらしい。
そのあたりは、トラノスケも交えて一度確認しなければならないだろう。
「そうですね、明日は先ほど咎められましたから、明後日、木材の調達を手伝ってもらっても。
その、申し訳ありませんが、トラノスケさんにも。」
「ああ、まぁ構わないが。」
何かあるのかと、そんな表情を浮かべているが、その何かがあるのかを確かめる、そのための物なのだ。
「それは、私がついていっても。いえ、ダメそうね。」
「ええ。申し訳ありません。一度まとめて、問題なさそうなら、またお話しします。」
「メイ様と話していたときも、対策していたようだし、ね。」
「正直、話していい事なのか判断がつかない、そういった物もありますから。」
「それは、異邦の事についても。」
「いえ、そちらは聞かれれば答えますよ。知っている事であれば、そうなりますが。」
「あら、そうなの。でも、その言い方だと、なおの事気になるわね。」
そういってアイリスがオユキを値踏みするように眺めるが、それはすぐに傭兵ギルドの長、アベルによって止められる。
「よせよ。知らなくていい事なんて、知っても碌なことにならんぞ。」
「いえ、その、目の前で隠された後だと、どうにも。」
「気持ちは分からんでもないがな。そもそも知っていれば伏せようとしていることも、ある程度気が付く程度の物だぞ。」
そうしてアベルがブルーノに視線を向ければ、彼も頷いて返す。
「何故ミズキリが、と。そうは思うし、他の異邦人との差も気になるが、ミズキリが伏せているのは領主の権能、その辺りだ。」
あっさりとブルーノが一部を明かせば、アイリスの顔から血の気が引く。しっぽが心なしか膨らんでいるあたり、やはり現地の人にとっては、劇薬のようなものであるらしい。
「ちょっと、大丈夫なの。」
「知識を悪用するつもりはないからな。どのみち今回の事で、身動きは取りにくくなるだろうが。まぁ、好都合でもあります。」
「そういえば、己で一団を作ると、そう言っておったか。」
「ええ。そのためには拠点があったほうがよいですから。オユキもそのあたりを考えて、私をわざと巻き込んでいますよ。何分我々は異邦の者、背景を語らねば、こちらの人にとっては問い詰めるのも難しい。」
「そうだな。全く、これまで以上に難儀なものたちが来たものだ。」
「全くだ。その辺り、トラノスケは分かり易くていいんだがな。」
「お、おう。」
急に振られてトラノスケがたじろいでいる。あまり彼の背景は聞かなかったが、オユキより5つ程年下だったはず。さて、それにしてもオユキとミズキリが少々特殊であることには変わりはないのだが。それにトモエも。
「トモエも、やたらと勘が良いものね。」
「気配を読むのは慣れていますから。」
「よく聞いてるわね。」
アイリスがこぼした言葉にも、それが当然とカナリアとあれこれ話している合間だというのにきちんと答えている。
その辺りは、子供や孫に囲まれた時に、的確に聞き分けていた、そんな経験が生きているのだろうが。
「とはいう物の、そういった事をこちらで改めて確認したとして、オユキ、そのメイ様、だったか、そっちに振るだけで済ませるつもりか。」
「どう、でしょうか。正直何が出るか、それ次第です。ただ、アイリスさんは、礼の件については。」
「報告済みよ。」
「箝口令だ。」
アベルのにべもない言葉に、オユキは肩を竦める。
「こちらで、オユキから聞き出しても。」
「それについては、どうするかな。いや、ミズキリも巻き込まれるなら、知っておいたほうが良いか。
そうだな、オユキの方から伝えてくれ。」
「分かりました。そういう事ですので、トラノスケさんは、どうしますか。」
「正直パスしたいが、まぁ、聞こう。聞かずに巻き込まれていくよりは、聞いておいたほうが良い、そういう事だろうからな。」
オユキとしては、一応話さないという選択肢もありはするが、新人の教育を行えば、近いうちにその最終的な目標は明かされるだろう。
「トラノスケさんは、遅かれ早かれ、そうなりますから。」
「実際に自分が言われると、嫌な言葉だよな、それ。」
「その、申し訳ありません。正直ここまでの事になったのは、私としても想定外ではありますので。良い着地点は、早めに探す必要が。」
「お前がそこまで言うのか。」
ミズキリがそう呟いて、額に手を当てて、首を左右に振る。
「ええ、正直このあたりは完全に想定外でしたね。」
「腹案の修正回数は。」
「大きく3回です。」
「多いな。いや、先ほど領都でやらかしたことを考えれば、そうなるか。」
「ほう、ミズキリ殿は今ので分かるのか。」
「ええ、長い付き合いですから。追加のトロフィー、短刀、メイ様ではなく、リース伯爵家の事でしょう。」
「理解ある友人を持つ私は、幸せ者ですね。」
そんなことをオユキが言えば、アイリスから湿度の高い視線が寄せられる。
トモエはカナリアと、魔術の習得についてあれこれと議論を重ねてはいるが、こちらがそうしているように、話は聞いているようだ。
元々使いたいと、興味を示していた以上諦めることはないだろうが、何か進捗が分かるものを求めるのは、人の性だろう。
「ほう。御言葉の小箱は入らないか。」
「そちらは、中身の予想がつくものではありませんからね。それこそ範疇外ですよ。私にも話さない以上、大事はそれ由来でしょうし。」
「思いのほか、重大と、そう受け止めているのだな。」
「ええと、こう見えて、色々と考えてはいますよ。」
「そうであるなら、大まかな方針くらいはと、そうは思うのだがな。さっきミズキリの確認を流しただろう。」
そう言われてしまえば、オユキとしても、とりあえず笑って見せるしかない。
「そういえば、あの子たちに聞かれた時に、王都で大事になるとそんなことを言っていたわね。」
「お前というやつは、本当に。」
遂には、ミズキリが机に突っ伏する。どうやら今のオユキの大まかな方針をくみ取ったらしい。
そして、その派手な動きに、察するものも出て来る。
頭が痛そうにするその姿には、オユキとしても申し訳なく思うが、どのみちすでに伝わっているだろうことだ。
「その、向こうからどのみち接触があると思いますよ。」
「そこで巻き込むかどうかは、別の話だろうに。」
「かといって、他にないでしょう。」
そうして、恐らく事情をよく知る二人に視線を向ければ、そちらはただただ、重々しく頷くだけだ。
「ああ、ルイス殿には分からぬ話で申し訳ない。」
「申し訳ありません。どうしても、古い友人と顔を合わせてしまうと。」
ミズキリとオユキがそれぞれに軽く頭を下げれば、ルイスは気にするなと笑う。
それから周囲を軽く見て、それから言葉を続ける。
「俺以外にも、実際のところ興味を持っている奴はいるからな。」
「そう言って頂けると。ただ、この世界の成立前、そうはなりますね。」
「ほう。そういや、実際のところ、どうだったんだ。どうにも、残ってる異邦人の話はてんで脈絡が無くてな。」
「各々好きにしていましたから。皆この地に最初に来る、それくらいですか、同じだったのは。
思えば、どの程度の方がこちらに来たのでしょうか。」
そう言えばと、オユキはそれを考える。何やら文化を持ち込んでいるものも多くいるようであるし、影響力を発揮する、その程度の数は来ていそうだが。
加えて、魂の総量を増やす、その目的もあれば、かなりの数に上るはずだが。
「聞いたところによれば、数千万程らしいぞ。」
「そんなに、ですか。いえ、全てのと、そう考えれば、割合としては少ないでしょうが、この町ではさばききれないでしょうに。」
「他の国にも、現れたらしいからな。国内でも、他に数か所、ここ十年程は、始まりの町だけと、そうなったらしいけどな。」
「ほう。成程な。」
そんな話をしていると、アイリスが話に交じってくる。
「ハヤト様は、最初から私達の村の近くに来たらしいわよ。」
「ああ、ミズキリ、あの対人戦で有名だったハヤトさんのことだそうです。流派に見覚えがありました。」
「お前がそう言うなら間違いないのだろうが、そうかあいつも来てたのか。」
「あなたも、知ってるのね。」
「初めまして、だな。今更だがミズキリだ。それこそ、有名な人間の名前は耳に入る立場だったからな。」
「アイリスよ。これからこの町を拠点にするから、よろしく。」
そうして互いに軽く握手をしたかと思えば、アイリスが次の話題を切り出す。
「異邦は、そのどういうところだったの。正直魔物がいない、そのはずなのに、オユキとトモエがあれでしょう。」
「いないからこそ、求道者としての側面が強くなったのでは、そうは考えていますが。」
「そういうものかしら。」
「その、身に着けた技が十全に使えるのは、やはり楽しく。」
「まぁ、それは分からないでもないけど。それにしてもミズキリさんは、詳しいのね、色々と。」
「ええ、オユキよりは。」
そうしてミズキリがはぐらかすあたり、やはりろくでもない舞台裏を知らされているらしい。
そのあたりは、トラノスケも交えて一度確認しなければならないだろう。
「そうですね、明日は先ほど咎められましたから、明後日、木材の調達を手伝ってもらっても。
その、申し訳ありませんが、トラノスケさんにも。」
「ああ、まぁ構わないが。」
何かあるのかと、そんな表情を浮かべているが、その何かがあるのかを確かめる、そのための物なのだ。
「それは、私がついていっても。いえ、ダメそうね。」
「ええ。申し訳ありません。一度まとめて、問題なさそうなら、またお話しします。」
「メイ様と話していたときも、対策していたようだし、ね。」
「正直、話していい事なのか判断がつかない、そういった物もありますから。」
「それは、異邦の事についても。」
「いえ、そちらは聞かれれば答えますよ。知っている事であれば、そうなりますが。」
「あら、そうなの。でも、その言い方だと、なおの事気になるわね。」
そういってアイリスがオユキを値踏みするように眺めるが、それはすぐに傭兵ギルドの長、アベルによって止められる。
「よせよ。知らなくていい事なんて、知っても碌なことにならんぞ。」
「いえ、その、目の前で隠された後だと、どうにも。」
「気持ちは分からんでもないがな。そもそも知っていれば伏せようとしていることも、ある程度気が付く程度の物だぞ。」
そうしてアベルがブルーノに視線を向ければ、彼も頷いて返す。
「何故ミズキリが、と。そうは思うし、他の異邦人との差も気になるが、ミズキリが伏せているのは領主の権能、その辺りだ。」
あっさりとブルーノが一部を明かせば、アイリスの顔から血の気が引く。しっぽが心なしか膨らんでいるあたり、やはり現地の人にとっては、劇薬のようなものであるらしい。
「ちょっと、大丈夫なの。」
「知識を悪用するつもりはないからな。どのみち今回の事で、身動きは取りにくくなるだろうが。まぁ、好都合でもあります。」
「そういえば、己で一団を作ると、そう言っておったか。」
「ええ。そのためには拠点があったほうがよいですから。オユキもそのあたりを考えて、私をわざと巻き込んでいますよ。何分我々は異邦の者、背景を語らねば、こちらの人にとっては問い詰めるのも難しい。」
「そうだな。全く、これまで以上に難儀なものたちが来たものだ。」
「全くだ。その辺り、トラノスケは分かり易くていいんだがな。」
「お、おう。」
急に振られてトラノスケがたじろいでいる。あまり彼の背景は聞かなかったが、オユキより5つ程年下だったはず。さて、それにしてもオユキとミズキリが少々特殊であることには変わりはないのだが。それにトモエも。
「トモエも、やたらと勘が良いものね。」
「気配を読むのは慣れていますから。」
「よく聞いてるわね。」
アイリスがこぼした言葉にも、それが当然とカナリアとあれこれ話している合間だというのにきちんと答えている。
その辺りは、子供や孫に囲まれた時に、的確に聞き分けていた、そんな経験が生きているのだろうが。
「とはいう物の、そういった事をこちらで改めて確認したとして、オユキ、そのメイ様、だったか、そっちに振るだけで済ませるつもりか。」
「どう、でしょうか。正直何が出るか、それ次第です。ただ、アイリスさんは、礼の件については。」
「報告済みよ。」
「箝口令だ。」
アベルのにべもない言葉に、オユキは肩を竦める。
「こちらで、オユキから聞き出しても。」
「それについては、どうするかな。いや、ミズキリも巻き込まれるなら、知っておいたほうが良いか。
そうだな、オユキの方から伝えてくれ。」
「分かりました。そういう事ですので、トラノスケさんは、どうしますか。」
「正直パスしたいが、まぁ、聞こう。聞かずに巻き込まれていくよりは、聞いておいたほうが良い、そういう事だろうからな。」
オユキとしては、一応話さないという選択肢もありはするが、新人の教育を行えば、近いうちにその最終的な目標は明かされるだろう。
「トラノスケさんは、遅かれ早かれ、そうなりますから。」
「実際に自分が言われると、嫌な言葉だよな、それ。」
「その、申し訳ありません。正直ここまでの事になったのは、私としても想定外ではありますので。良い着地点は、早めに探す必要が。」
「お前がそこまで言うのか。」
ミズキリがそう呟いて、額に手を当てて、首を左右に振る。
「ええ、正直このあたりは完全に想定外でしたね。」
「腹案の修正回数は。」
「大きく3回です。」
「多いな。いや、先ほど領都でやらかしたことを考えれば、そうなるか。」
「ほう、ミズキリ殿は今ので分かるのか。」
「ええ、長い付き合いですから。追加のトロフィー、短刀、メイ様ではなく、リース伯爵家の事でしょう。」
「理解ある友人を持つ私は、幸せ者ですね。」
そんなことをオユキが言えば、アイリスから湿度の高い視線が寄せられる。
トモエはカナリアと、魔術の習得についてあれこれと議論を重ねてはいるが、こちらがそうしているように、話は聞いているようだ。
元々使いたいと、興味を示していた以上諦めることはないだろうが、何か進捗が分かるものを求めるのは、人の性だろう。
「ほう。御言葉の小箱は入らないか。」
「そちらは、中身の予想がつくものではありませんからね。それこそ範疇外ですよ。私にも話さない以上、大事はそれ由来でしょうし。」
「思いのほか、重大と、そう受け止めているのだな。」
「ええと、こう見えて、色々と考えてはいますよ。」
「そうであるなら、大まかな方針くらいはと、そうは思うのだがな。さっきミズキリの確認を流しただろう。」
そう言われてしまえば、オユキとしても、とりあえず笑って見せるしかない。
「そういえば、あの子たちに聞かれた時に、王都で大事になるとそんなことを言っていたわね。」
「お前というやつは、本当に。」
遂には、ミズキリが机に突っ伏する。どうやら今のオユキの大まかな方針をくみ取ったらしい。
そして、その派手な動きに、察するものも出て来る。
頭が痛そうにするその姿には、オユキとしても申し訳なく思うが、どのみちすでに伝わっているだろうことだ。
「その、向こうからどのみち接触があると思いますよ。」
「そこで巻き込むかどうかは、別の話だろうに。」
「かといって、他にないでしょう。」
そうして、恐らく事情をよく知る二人に視線を向ければ、そちらはただただ、重々しく頷くだけだ。
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