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空中に浮かんでいる魔獣を見ながら、私は考えた。魔獣を研究している人がいるのなら研究させてあげたい。魔獣に対峙するには体力が必要と思うが、ノートンにはそれがないように思う。きっと彼では実際に見ることのできない魔獣が現在宙に浮かんでいるのだ。観察したいと思うだろう。
でもここで魔獣を下に下ろしたら大惨事になる。すでに王子たちは傷だらけになっているのだ。王子たちだけではなく、騎士や冒険者たちも怪我をしている。昨日に続いて今日も怪我するなんて王子たち、ツイていないな。また治せばいいか。それならさっさと済ませないと。
私は魔獣たちをじっと見つめる。すると宙に浮いている魔獣がごそっと減った。
「リサ!何をしたんですか!」
どよめきと共にダン様の声が聞こえた。目の前ではノートンが力無く地面にしゃがみ込んでいる。
「魔獣が・・・」
力無くノートンが呟いた。顔を見たら涙を流している。
「よ、ようやく・・・ここまで来たのに・・・」
え?泣くようなことなの?私そんなに悪いことしたの?
「ひでぇことしやがる・・・」
マジフカが憎々しげに呟いた。ただでさえ怖い顔がますます怖くなっている。
「嬢ちゃん、そりゃねぇだろ」
「そうだそうだ」
「少しくらい見せてやったっていいだろうに」
「ケチくさい」
口々に騒ぎ出した冒険者たち。え?え?え?ちょっと待って?
「落ち着きなさい!」
ダン様が言うと何とか黙ったが、私を見る目は冷たい。ノートンはマジフカや他の冒険者に囲まれて、慰められている。うーん、何をしてもリサは嫌われる運命なのか?ちょっと、いやかなり凹んでしまった。でも大量の魔獣をこのままにしておくわけにいかないし。
「リサ、魔獣をどうしたんですか?」
ダン様の目は動揺しているようだ。
「観察したいってことだから、とりあえず1種類だけ残してその他の魔獣は元いた場所に戻しましたよ」
「は?」
ダン様の目がぱかっと見開いた。
「今なんて?」
聞かれたので素直に答える。
「1種類だけ残して他は元いた場所へ」
「は?」
いや、もう一回聞くの?
「あ、雄雌いた方が良かったですね。でも魔獣の雄雌ってどうやって見極めるんですか?ちょっとわからなくて。一匹いればいいかと思ったんですよ。個体によってもいろいろ違うかもしれないですけど、そこは選びようがないので諦めてもらえれば。あぁ、あとは観察ですけど、どうやってやります?一匹ずつ檻に入れましょうか。でも魔獣の檻ってどうなんでしょうか。」
「もういいです」
ダン様に遮られてしまったが、言いたい事は言えたと思うので黙ることにする。
「ノートン、どうしますか?」
ダン様はノートンに聞いた。聞かれたノートンはダン様とマジフカを交互に見たあと、浮かんでいる魔獣を見上げている。しばらく黙って考え込むような仕草を見せていたのだが、やがて決心したように顔を上げた。
「どうしましょう」
ようやく答えた返事がそれか。キビキビ答えろよ。と、イラついたが、こんなことは初めてだろうから、どうしたらいいかわからないだろうと考え直す。
よし、答えやすくするために選択肢を与えてあげよう。
「一匹ずつ分けることにしますね」
そう言ったとたん、塊で浮かんでいる魔獣が分かれていく。イメージの力はすごいな。思ったとおりになる。それにだんだんスムーズにできるようになってきた。魔獣はジタバタと暴れている。これでは観察も困難だろう。動かないように眠らせとくか。
その瞬間、魔獣たちがおとなしくなった。みんなネンネしたんだね。
「とりあえず眠らせました。どのくらい寝てるかはわからないのですが」
上から聞こえてくる魔獣のイビキ。魔獣もイビキかくんだなぁ、なかなか面白いな。
「何やってるんですか!」
ダン様に怒鳴られてしまった。いや、起こした方がよければ起こすけど。でも寝てるのに無理やり起こされるのって嫌だよね。
見るとノートンもマジフカも口をポカーンと開けていた。ぼんやりしている場合じゃないと思う。この後もやることがたくさんあるんだから、チャッチャッと動いてほしい。
「ダン様、とにかくさっさとしましょう。王子たちの怪我も治さないといけないし。授業も受けなくちゃいけないんだから」
そう言いながら王子だけというわけにいかないので、広範囲に治療できないか考えた。
「うわぁ」
「傷が治った」
「もう痛くない!」
そんな声を聞きながら、地味に過ごすはずだったのにこれはまずいことになったとも思うのだった。
でもここで魔獣を下に下ろしたら大惨事になる。すでに王子たちは傷だらけになっているのだ。王子たちだけではなく、騎士や冒険者たちも怪我をしている。昨日に続いて今日も怪我するなんて王子たち、ツイていないな。また治せばいいか。それならさっさと済ませないと。
私は魔獣たちをじっと見つめる。すると宙に浮いている魔獣がごそっと減った。
「リサ!何をしたんですか!」
どよめきと共にダン様の声が聞こえた。目の前ではノートンが力無く地面にしゃがみ込んでいる。
「魔獣が・・・」
力無くノートンが呟いた。顔を見たら涙を流している。
「よ、ようやく・・・ここまで来たのに・・・」
え?泣くようなことなの?私そんなに悪いことしたの?
「ひでぇことしやがる・・・」
マジフカが憎々しげに呟いた。ただでさえ怖い顔がますます怖くなっている。
「嬢ちゃん、そりゃねぇだろ」
「そうだそうだ」
「少しくらい見せてやったっていいだろうに」
「ケチくさい」
口々に騒ぎ出した冒険者たち。え?え?え?ちょっと待って?
「落ち着きなさい!」
ダン様が言うと何とか黙ったが、私を見る目は冷たい。ノートンはマジフカや他の冒険者に囲まれて、慰められている。うーん、何をしてもリサは嫌われる運命なのか?ちょっと、いやかなり凹んでしまった。でも大量の魔獣をこのままにしておくわけにいかないし。
「リサ、魔獣をどうしたんですか?」
ダン様の目は動揺しているようだ。
「観察したいってことだから、とりあえず1種類だけ残してその他の魔獣は元いた場所に戻しましたよ」
「は?」
ダン様の目がぱかっと見開いた。
「今なんて?」
聞かれたので素直に答える。
「1種類だけ残して他は元いた場所へ」
「は?」
いや、もう一回聞くの?
「あ、雄雌いた方が良かったですね。でも魔獣の雄雌ってどうやって見極めるんですか?ちょっとわからなくて。一匹いればいいかと思ったんですよ。個体によってもいろいろ違うかもしれないですけど、そこは選びようがないので諦めてもらえれば。あぁ、あとは観察ですけど、どうやってやります?一匹ずつ檻に入れましょうか。でも魔獣の檻ってどうなんでしょうか。」
「もういいです」
ダン様に遮られてしまったが、言いたい事は言えたと思うので黙ることにする。
「ノートン、どうしますか?」
ダン様はノートンに聞いた。聞かれたノートンはダン様とマジフカを交互に見たあと、浮かんでいる魔獣を見上げている。しばらく黙って考え込むような仕草を見せていたのだが、やがて決心したように顔を上げた。
「どうしましょう」
ようやく答えた返事がそれか。キビキビ答えろよ。と、イラついたが、こんなことは初めてだろうから、どうしたらいいかわからないだろうと考え直す。
よし、答えやすくするために選択肢を与えてあげよう。
「一匹ずつ分けることにしますね」
そう言ったとたん、塊で浮かんでいる魔獣が分かれていく。イメージの力はすごいな。思ったとおりになる。それにだんだんスムーズにできるようになってきた。魔獣はジタバタと暴れている。これでは観察も困難だろう。動かないように眠らせとくか。
その瞬間、魔獣たちがおとなしくなった。みんなネンネしたんだね。
「とりあえず眠らせました。どのくらい寝てるかはわからないのですが」
上から聞こえてくる魔獣のイビキ。魔獣もイビキかくんだなぁ、なかなか面白いな。
「何やってるんですか!」
ダン様に怒鳴られてしまった。いや、起こした方がよければ起こすけど。でも寝てるのに無理やり起こされるのって嫌だよね。
見るとノートンもマジフカも口をポカーンと開けていた。ぼんやりしている場合じゃないと思う。この後もやることがたくさんあるんだから、チャッチャッと動いてほしい。
「ダン様、とにかくさっさとしましょう。王子たちの怪我も治さないといけないし。授業も受けなくちゃいけないんだから」
そう言いながら王子だけというわけにいかないので、広範囲に治療できないか考えた。
「うわぁ」
「傷が治った」
「もう痛くない!」
そんな声を聞きながら、地味に過ごすはずだったのにこれはまずいことになったとも思うのだった。
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