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9. 西域故国の沙月姫(三)
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卓瑛が「なるほど」と静かに呟き、冬籟を見る。やはり二人は視線だけで白蘭に何を話すか了承しあったようだった。冬籟が「身の安全というのは大げさだ」と切り出す。
「廟に飾ってあった護符が偽物とすり替えられただけだ。別に皇太后様が直接危害を加えられたわけじゃない」
それは白蘭にとって驚きだった。
「え? 護符は皇太后様が身に着けていらしたのではないのですか?」
今度は卓瑛が首をかしげる。
「いや? 皇帝が亡くなると東西南北の妃はそれぞれ大切なものを廟に供えるものだよ。西妃の場合は白虎をかたどったその護符だ。知らなかったのかい?」
「存じません。少なくとも今の皇太后様からは何も聞いておりません。古い記録をたどればあるのかもしれませんが……」
歴代の西妃は、次の西妃のために後宮でのしきたりなどの情報を書き送ってくるものだ。だが、今の皇太后からの手紙にそのような内容はなかったはず。
「ともかく、後宮の妃の宮殿に賊が侵入したというわけではない。それに精巧な偽物が代わりに掛かっていたから差し迫った危険もないだろう」
「ですが……ですがっ!」
白蘭の胸に湧き上がる、この感情は憤りだ。
「先帝の廟に供えた? 皇太后様は先帝の祭祀のために護符を取り上げられたんですか?」
白蘭は我知らず胸元の自分の護符を、衣の上から固く握りしめていた。
「先ほどから護符は自分の魂だと申しております! 先帝は生前、皇太后様を蔑ろにしていたのに。そんな相手に自分の護符を差し出さなければならなかったのですか?」
地位や立場にその身を束縛されても魂だけは自由であるべきだ。なんで自分を蔑むような男に魂まで与えてやらねばならぬのか。
白蘭の剣幕に卓瑛は軽く目を見開いたあと、少し言葉を探した。
「……義母上のために怒ってくれて感謝する。だが、これも西妃の宿命なんだよ」
皇帝の東西南北の妃は各国の服属の証だ。では、彼女達を残して皇帝が先に死ぬとどうなるか。太古の昔には妃は死出の旅にも連れ添った。つまり殉死だ。さすがにそれは残酷だということになり、後代には身代わりのものを廟に飾ることとなったのだという。
「殉死を強いていた時代に比べれば、少しは歴史が進歩したと言えるんだよ。義母上ご自身も納得して身代わりのものとして護符をお外しになった」
「……お気の毒です」
「義母上はそのような泣き言はおっしゃらなかった。気丈な方で、いつも皇后としての義務を果たされていた」
「ご自身の義務をきちんと果たす方にこそ、魂のあり方を決める自由を差し上げるべきです。皇太后様だって感情のある人間でいらっしゃる!」
「ほう」と冬籟が声を漏らした。白蘭を可愛げのない小娘だと思っている彼には、白蘭が皇太后の心情を気遣うのが意外なのだろう。
「取り上げられた護符がさらにどこかへ消えてしまったなんて……。次の西妃のためだけでなく、皇太后様のためにも早く護符を取り戻して差し上げなければ! 陛下、陛下には犯人の心当たりはないんですかっ!」
つい食って掛かるような口調になった白蘭を、冬籟が「おい、少し落ち着け」とたしなめた。
「心当たりがあれば、俺たちがとっくにどうにかしている]
「……それもそうですね」
卓瑛が穏やかに説明してくれる。
「我々も可能性をいろいろ考えてみた。まず、単純な物欲しさの窃盗ではないと結論づけた。偽物は双輝石の他は本物同様の作りだ。贋作作りにかかる手間と費用を考えると犯人が金に困っていたとは思えない」
ここで白蘭は、本物そっくりの偽物でごまかせるのなら最初から皇太后様の護符だって模造品を廟に供えておけばよかったじゃないかと思う。それを卓瑛に訴えると、卓瑛は苦笑した。
「琥の人間としてはそう言いたいだろうね。だが、西妃が護符を供えるのは琥と西妃の董に対する忠誠の証だからね。西妃が亡夫に偽物を献じたなど、あってはならない醜聞だ」
冬籟が「琥や西妃に二心ありと疑われるだけでは済まないぞ」と少し苛立たしそうにつけ加える。
「皇太后様の護符が偽物だとばれれば、養子の卓瑛も黙認していたのではないかと疑われる。琥や皇太后様の忠心が疑われるだけではなく、卓瑛だって父帝に孝養の念の薄い反逆児と非難されかねない」
卓瑛も続ける。
「天子には徳がなければならず、徳の中でも重んじられるのが孝だ。私が帝位にあるのは父の息子であることによるのだから、なおさら父帝に孝養を尽くさなければならない」
今上帝が内密に戴家に双輝石を発注した理由はこれか。消えた護符の代わりに、本物の石で新たな護符を作ろうとしているのだ。
「新帝の即位後しばらくは政権も安定しないことでしょう。陛下が親不孝だと言い立てて足元をすくおうとする勢力がいるんですね?」
卓瑛はにこりと微笑む。
「君は若くとも政治を読む力があるようだ。なるほど後宮出入りの女商人として西妃の役割を担おうとするだけのことはある」
「ありがとう存じます」
冬籟は「可愛げが……」と言いかけたが、ぐっと口を閉じて先を飲み込んだ。ここに来る途中、「見かけの妝ではなく中身で大人だと勝負して見せろ」と言ったのを思い出したのだろう。
「皇帝の私に政争を仕掛けてくるのであれば、当面は相手の出方を探ってみようかと思っていたんだが……」
「しかし」と卓瑛は思案気に指先を口元に当てた。
「今日の白蘭の話で琥の王族にとって護符がとても重い意味を持つと分かった。ならば義母上のために本物を見つけ出して差し上げたい。そして、それにはあまり時間がない」
「時間がない?」
「実は義母上は篤い病にかかっておられる」
「え? それは……」
「体内に悪い腫瘍ができたのではないかと太医の者たちが懸念している」
「いつ頃から……?」
「父帝の葬礼が済んで私が即位した頃にも軽い異変を訴えておられたが……。それからほどなくして義母上の片腕であり、私も頼りにしていた宰相が暗殺された事件が起きて、ここでがっくりと気落ちされたようだ」
卓瑛とともに皇太后に養育された冬籟の顔も暗い。
「それでもしばらくは宰相を偲ぶための塚を建立なさったり、先帝の廟にお出ましになったりはされていたんだが……」
「義母上は国や私たちを優先してご自身のことはいつも後回しにされる方だった。本当は魂ともいえる護符が気がかりで、それで身体が辛くとも廟に足を運んでおられたのかもしれない……。義母上には残りの寿命を心安らかに過ごして欲しい。だから急いで本物を探し出して差し上げよう」
冬籟もそのことには賛成するが、引っかかることもあるようだ。
「皇太后様のためにそうすべきだ。ただ、我らが真相を探ろうと動き出すとなると、護符をすり替えた者はどう出るだろう?」
卓瑛と白蘭が無言で向けた視線を受けて、冬籟が続けた。
「俺たちが廟にある護符が偽物であると気づいたのは、相手にとって想定の範囲内だったのだろうか、それとも全く予想外なんだろうか?」
犯人は自分以外の誰にも気づかれたくなかったのか、それとも誰かに暴いて欲しかったのか。もし後者なら、いつ、誰に、どのように暴いて欲しかったのだろうか。
「廟に飾ってあった護符が偽物とすり替えられただけだ。別に皇太后様が直接危害を加えられたわけじゃない」
それは白蘭にとって驚きだった。
「え? 護符は皇太后様が身に着けていらしたのではないのですか?」
今度は卓瑛が首をかしげる。
「いや? 皇帝が亡くなると東西南北の妃はそれぞれ大切なものを廟に供えるものだよ。西妃の場合は白虎をかたどったその護符だ。知らなかったのかい?」
「存じません。少なくとも今の皇太后様からは何も聞いておりません。古い記録をたどればあるのかもしれませんが……」
歴代の西妃は、次の西妃のために後宮でのしきたりなどの情報を書き送ってくるものだ。だが、今の皇太后からの手紙にそのような内容はなかったはず。
「ともかく、後宮の妃の宮殿に賊が侵入したというわけではない。それに精巧な偽物が代わりに掛かっていたから差し迫った危険もないだろう」
「ですが……ですがっ!」
白蘭の胸に湧き上がる、この感情は憤りだ。
「先帝の廟に供えた? 皇太后様は先帝の祭祀のために護符を取り上げられたんですか?」
白蘭は我知らず胸元の自分の護符を、衣の上から固く握りしめていた。
「先ほどから護符は自分の魂だと申しております! 先帝は生前、皇太后様を蔑ろにしていたのに。そんな相手に自分の護符を差し出さなければならなかったのですか?」
地位や立場にその身を束縛されても魂だけは自由であるべきだ。なんで自分を蔑むような男に魂まで与えてやらねばならぬのか。
白蘭の剣幕に卓瑛は軽く目を見開いたあと、少し言葉を探した。
「……義母上のために怒ってくれて感謝する。だが、これも西妃の宿命なんだよ」
皇帝の東西南北の妃は各国の服属の証だ。では、彼女達を残して皇帝が先に死ぬとどうなるか。太古の昔には妃は死出の旅にも連れ添った。つまり殉死だ。さすがにそれは残酷だということになり、後代には身代わりのものを廟に飾ることとなったのだという。
「殉死を強いていた時代に比べれば、少しは歴史が進歩したと言えるんだよ。義母上ご自身も納得して身代わりのものとして護符をお外しになった」
「……お気の毒です」
「義母上はそのような泣き言はおっしゃらなかった。気丈な方で、いつも皇后としての義務を果たされていた」
「ご自身の義務をきちんと果たす方にこそ、魂のあり方を決める自由を差し上げるべきです。皇太后様だって感情のある人間でいらっしゃる!」
「ほう」と冬籟が声を漏らした。白蘭を可愛げのない小娘だと思っている彼には、白蘭が皇太后の心情を気遣うのが意外なのだろう。
「取り上げられた護符がさらにどこかへ消えてしまったなんて……。次の西妃のためだけでなく、皇太后様のためにも早く護符を取り戻して差し上げなければ! 陛下、陛下には犯人の心当たりはないんですかっ!」
つい食って掛かるような口調になった白蘭を、冬籟が「おい、少し落ち着け」とたしなめた。
「心当たりがあれば、俺たちがとっくにどうにかしている]
「……それもそうですね」
卓瑛が穏やかに説明してくれる。
「我々も可能性をいろいろ考えてみた。まず、単純な物欲しさの窃盗ではないと結論づけた。偽物は双輝石の他は本物同様の作りだ。贋作作りにかかる手間と費用を考えると犯人が金に困っていたとは思えない」
ここで白蘭は、本物そっくりの偽物でごまかせるのなら最初から皇太后様の護符だって模造品を廟に供えておけばよかったじゃないかと思う。それを卓瑛に訴えると、卓瑛は苦笑した。
「琥の人間としてはそう言いたいだろうね。だが、西妃が護符を供えるのは琥と西妃の董に対する忠誠の証だからね。西妃が亡夫に偽物を献じたなど、あってはならない醜聞だ」
冬籟が「琥や西妃に二心ありと疑われるだけでは済まないぞ」と少し苛立たしそうにつけ加える。
「皇太后様の護符が偽物だとばれれば、養子の卓瑛も黙認していたのではないかと疑われる。琥や皇太后様の忠心が疑われるだけではなく、卓瑛だって父帝に孝養の念の薄い反逆児と非難されかねない」
卓瑛も続ける。
「天子には徳がなければならず、徳の中でも重んじられるのが孝だ。私が帝位にあるのは父の息子であることによるのだから、なおさら父帝に孝養を尽くさなければならない」
今上帝が内密に戴家に双輝石を発注した理由はこれか。消えた護符の代わりに、本物の石で新たな護符を作ろうとしているのだ。
「新帝の即位後しばらくは政権も安定しないことでしょう。陛下が親不孝だと言い立てて足元をすくおうとする勢力がいるんですね?」
卓瑛はにこりと微笑む。
「君は若くとも政治を読む力があるようだ。なるほど後宮出入りの女商人として西妃の役割を担おうとするだけのことはある」
「ありがとう存じます」
冬籟は「可愛げが……」と言いかけたが、ぐっと口を閉じて先を飲み込んだ。ここに来る途中、「見かけの妝ではなく中身で大人だと勝負して見せろ」と言ったのを思い出したのだろう。
「皇帝の私に政争を仕掛けてくるのであれば、当面は相手の出方を探ってみようかと思っていたんだが……」
「しかし」と卓瑛は思案気に指先を口元に当てた。
「今日の白蘭の話で琥の王族にとって護符がとても重い意味を持つと分かった。ならば義母上のために本物を見つけ出して差し上げたい。そして、それにはあまり時間がない」
「時間がない?」
「実は義母上は篤い病にかかっておられる」
「え? それは……」
「体内に悪い腫瘍ができたのではないかと太医の者たちが懸念している」
「いつ頃から……?」
「父帝の葬礼が済んで私が即位した頃にも軽い異変を訴えておられたが……。それからほどなくして義母上の片腕であり、私も頼りにしていた宰相が暗殺された事件が起きて、ここでがっくりと気落ちされたようだ」
卓瑛とともに皇太后に養育された冬籟の顔も暗い。
「それでもしばらくは宰相を偲ぶための塚を建立なさったり、先帝の廟にお出ましになったりはされていたんだが……」
「義母上は国や私たちを優先してご自身のことはいつも後回しにされる方だった。本当は魂ともいえる護符が気がかりで、それで身体が辛くとも廟に足を運んでおられたのかもしれない……。義母上には残りの寿命を心安らかに過ごして欲しい。だから急いで本物を探し出して差し上げよう」
冬籟もそのことには賛成するが、引っかかることもあるようだ。
「皇太后様のためにそうすべきだ。ただ、我らが真相を探ろうと動き出すとなると、護符をすり替えた者はどう出るだろう?」
卓瑛と白蘭が無言で向けた視線を受けて、冬籟が続けた。
「俺たちが廟にある護符が偽物であると気づいたのは、相手にとって想定の範囲内だったのだろうか、それとも全く予想外なんだろうか?」
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