ひとくちの恋ー魔法庫のひと口のショート恋愛小説をー

天咲琴乃 あまさき ことの

文字の大きさ
1 / 19
1口の魔法のチョコシリーズ

1話 オネエ系の異性に恋したOLさんの日記帳

しおりを挟む
  AIで相性を、決める……?


   プロフィールに、生年月日や、趣味をいれて、本音で話せるとか、性別とか意識しないとか。


  こんなので、マッチングするのかなって思って、ボタンを押した。



    55件。

   多いのか少ないのか、沢山の応募があって、プロフィールをみると、スーパーイケメンから、こういっちゃあれだけどブサイクさんまで。


  顔だけは好みがあるから、ブサイクがいけないわけじゃない。私の顔も絶世の美女でもない。


   それでも生理的に無理な人……を外し……


 えっ。

  綺麗な顔。女性みたい。男性が苦手な私でも、このひとなら会って二人で話せるんじゃないかな。


  お姉さんみたい。

   やり取りをして、丁寧な言葉遣いと、やりとりをして、お茶をしてみようという。


    会って思ったのは、オネエ、だった。お姉さんではなくて。


    「私の事、気持ち悪いとおもう?それとも恋愛できる?」


    オネエ言葉で話すのに、恋愛対象が男じゃなくて、女だと言う。


   「トランスジェンダー」というらしい。ゲイ?オネエ?でも恋の対象が男じゃない?



   それとも両方?




  「あなた、綺麗な顔してる。うん、いいわね。可愛い。でも体型が、だらしないわね。女をサボっている」



    「え、いや私……確かにちょっと20代の時よりもアラサーになって太ったかもしれな……」


   「言い訳、してもなにもならないわ!女なんだからサボっちゃだめよ。綺麗にならないと」



  「綺麗に……?」



  「あなた、なんでこのアプリやっているの?」


    「恋愛、というか彼氏を……」



   「彼氏、というか元彼さん、別れたっていうけど、ここに来て貴方は元彼さんの話しかしてないから」


   「……ん……」


   泣きそうになる。元彼は、仕事が忙しくて、ある日突然別れを切り出され、別の会社の子と付き合い始めた。


   職場恋愛をしていたので、職場は居ずらい場所となり、かといって、資格もないし、転職も難しい。



    「仕事……変えようかな」



    「仕事、変える前に」



  頬を右手でなぞらえる。ドキッとする。
  綺麗な女性みたいな、中性的な顔が私の顔を覗き込む。



    「決着、付けてこい」



    「え?」


    「俺と付き合いたいなら、元彼精算してこい」


   口調が変わった。男前の、低いその声は、イケボというか、イケメンというか、ビックリして声が出ない。




     「いやだから別れて……」


     「ふうん……出直し。元彼の話をしなくなってから出直してこい」


     「えっ……。え?」


    「未練タラタラ過ぎ。あと、私を女と思って油断しているうちは、こんな子、彼女に出来ない。心配で禿げそう……」


  「は?なにが心配……」




    「男だぞ、ついてるからな!オネエかどうかどうやって確認、してんだおまえ……出直し。俺がクズじゃなくて良かったな食われるぞお前」




       ……なんなの、なんなの……

     か、かっこいい……



      私の恋は、前途多難だ。まず、この人に女と認められないと進まない。
    振られた、けど、振り向かせるまで


     女を磨く。





  End
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ウインタータイム ~恋い焦がれて、その後~

さとう涼
恋愛
カレに愛されている間だけ、 自分が特別な存在だと錯覚できる…… ◇◇◇ 『恋い焦がれて』の4年後のお話(短編)です。 主人公は大学生→社会人となりました! ※先に『恋い焦がれて』をお読みください。 ※1話目から『恋い焦がれて』のネタバレになっておりますのでご注意ください! ※女性視点・男性視点の交互に話が進みます

『心読み令嬢の最適解は、きみのとなり』 – 数字にならない気持ちを、あなたと見つける –

星乃和花
恋愛
【完結済:全12話+@】 侯爵令嬢アリアには、人の頭の上に「数字」が見える――心読みの持ち主。 好感度、さみしさ、期待値。すべてを数値に置き換えれば、人生は最適解の連続。 そう信じて、「楽勝な人生」を計算してきた。 ある日、そんな彼女は王立図書館の物静かな司書・ユリウスに出会う。 はじめての心読みが通用しない相手に戸惑いながら、書庫ボランティアを願い出る。 彼の効率の悪い“誤差”みたいな出来事を、大事そうに拾い集めていく姿に、マリアの心は揺れーー その一方で、条件だけを見ればこれ以上ない縁談相手――誠実な公爵家嫡男レヴァンからは、正式な婚約の申し入れが……。 家と未来を守る「最適解」の結婚か、 図書館という居場所と、静かな司書への「好き」か。 ⸻「人生は“楽勝”じゃない。それでも、この誤差だらけの毎日を、あなたと選びたい。」 全部をわかっている“優秀な令嬢”としてではなく、 わからないことを抱えたまま生きるひとりの女の子として、 アリアが最後に選ぶのは、どんな“計算外の幸福”なのか。 数字では測れないやさしさと、 最適解じゃないほうの恋を抱きしめる、ほっこり甘い異世界恋愛です。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~【after story】

けいこ
恋愛
あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~ のafter storyです。 よろしくお願い致しますm(_ _)m

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

【完結】リゼットスティアの王妃様

通木遼平
恋愛
 リゼットスティアという美しく豊かな国があった。その国を治める国王も美しいと評判で、隣国の王女フィロメナは一度でいいから彼に会ってみたいと思い、兄である王子についてリゼットスティアに赴く。  フィロメナはなんとか国王にアピールしようとするが国王にはすでに強引に婚姻に至ったと噂の王妃がいた。国王はフィロメナに王妃との出会いを話して聞かせる。 ※他のサイトにも掲載しています

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

【完結】断罪された占星術師は、処刑前夜に星を詠む

佐倉穂波
恋愛
 星は、嘘をつかない。嘘をついていたのは——わたし自身だった。  王宮の卜部に勤める十七歳の占星術師リュシア・アストレアは、ある日、王太子妃候補の婚儀に「凶」の星を読んだ。星が告げるままに報告したに過ぎなかったのに、翌朝には牢に入れられていた。罪状は「占星術を用いて王家を惑わせ、王太子暗殺を画策した」こと。  言いがかりだ。  しかし、証明する術がない。  処刑は五日後の朝と告げられ、リュシアは窓もない石の牢に閉じ込められた。  そこで彼女は気づいてしまう。占いが外れ続けていた本当の理由に。  道具も星図もない暗闇の中で、生まれて初めて、星の声を正しく聞いた。  瞼の裏に広がる夜空が、告げる。  【王太子が、明後日の夜に殺される】  処刑前夜に視た予言を、誰が信じるというのか。それでも、若き宰相クラウス・ベルシュタインは深夜の牢へ足を運び、断罪された少女の言葉に耳を傾けた。  二人の出会いは、運命をどう変えていくのかーー。

白椿の咲く日~ひそかな恋、遠い日の思いは

紫さゆり
恋愛
結婚を控えた真由子は、久しぶりに異母姉の稚子(わかこ)と会う。 真由子の母の雪江は、大学教授であり著名な歌人の水上実之(みなかみさねゆき)の後添いとして水上家に嫁いだ。 婚約者の諒人(りょうと)のことなど、真由子は稚子と色々語り合ううち、庭の白椿の木は真由子がなついていた異母兄、靖之が植えたものだと知る。 白椿の木をめぐっての、ひそかな大人の恋物語です。

処理中です...