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序章
#02
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伊澄とはクラスこそ同じだったけれど、寮の部屋は別々だった。寮の三年生が一年生を歓迎するイベントの当日に、やっと私の部屋はメンバーがそろった。魔導高専は魔物を討伐する魔導士を育成する学校。正直、クラスよりも部屋ごとの結びつきが大事らしい。
「せっかく全員そろったし、自己紹介しようよ! ね!」
最初にこの部屋に来た私は三人の自己紹介をすでに聞いているが、最後に来た彼女のためにもとりあえず私からと言って、自己紹介する。
「東恵鈴です。水属性と剣が得意。戦いに関係ないものだと、料理と魔導士について調べるのが好きかな。この学校には小さいころから憧れてたんだ。よろしく!」
私から時計回りで進むように促す。彼女は二番目にこの部屋に来たからすでにけっこう打ち解けた。こういう時に、話を振りやすい。
「じゃあ次、あたしか。大橋はやてだ。風属性が得意で拳にまとわせて戦う。いわゆるインファイトウィッチだ。一番前衛で戦う身として、君たちのサポートに頼ることになると思う。よろしく頼む」
そして次が来たばかりの彼女。
「は、初めまして。桃井ヘンリエッタ、です。母が大英帝国の出身です。……私はその、パペッター、です。あと闇属性が使えますけど、使うと……気分が暗くなるので、嫌いです」
はちみつ色のウェーブヘアがお人形さんみたいと思ったけれど、まさかパペッターとは。
「パペッターとは?」
はやては知らないようなので私が説明する。
「パペッターは魔力を込めた人形を操作する固有魔法の持ち主のことだよ。ぬいぐるみとか人形を大きくすることだってできる。けっこう珍しい固有魔法」
「へぇ、すごいじゃん! あ、あたしは小澤てぃあら。ティアって呼んでよ。剣の腕はしょぼいけど、雷魔法には自信あるよ」
ティアは見た目こそ派手だけれど、意外と常識人だし気配り上手。あと剣の腕も普通に立つ。決してしょぼくはない。じゃなきゃお気楽なチャンバラとはいえ負けた私の立つ瀬がない。
「最後は私だね。佐々木恋。部屋長だ。光属性と細剣を使う。なんというかその……この五人で卒業まで生き残れればいいなと思う」
「もう! かたいって。何回目の自己紹介よ。そんなんじゃ困るよ指揮官殿」
寮のルームメイトは戦闘行動時の最小部隊だ。部屋長が指揮を執る。恋ちゃんは確かに将官っぽいけど、その采配を体験するのはもうしばらく先かな。
……伊澄のルームメイトはどんな感じなんだろうか。歓迎会の時に話せるタイミングがあれば聞いてみようっと。
「せっかく全員そろったし、自己紹介しようよ! ね!」
最初にこの部屋に来た私は三人の自己紹介をすでに聞いているが、最後に来た彼女のためにもとりあえず私からと言って、自己紹介する。
「東恵鈴です。水属性と剣が得意。戦いに関係ないものだと、料理と魔導士について調べるのが好きかな。この学校には小さいころから憧れてたんだ。よろしく!」
私から時計回りで進むように促す。彼女は二番目にこの部屋に来たからすでにけっこう打ち解けた。こういう時に、話を振りやすい。
「じゃあ次、あたしか。大橋はやてだ。風属性が得意で拳にまとわせて戦う。いわゆるインファイトウィッチだ。一番前衛で戦う身として、君たちのサポートに頼ることになると思う。よろしく頼む」
そして次が来たばかりの彼女。
「は、初めまして。桃井ヘンリエッタ、です。母が大英帝国の出身です。……私はその、パペッター、です。あと闇属性が使えますけど、使うと……気分が暗くなるので、嫌いです」
はちみつ色のウェーブヘアがお人形さんみたいと思ったけれど、まさかパペッターとは。
「パペッターとは?」
はやては知らないようなので私が説明する。
「パペッターは魔力を込めた人形を操作する固有魔法の持ち主のことだよ。ぬいぐるみとか人形を大きくすることだってできる。けっこう珍しい固有魔法」
「へぇ、すごいじゃん! あ、あたしは小澤てぃあら。ティアって呼んでよ。剣の腕はしょぼいけど、雷魔法には自信あるよ」
ティアは見た目こそ派手だけれど、意外と常識人だし気配り上手。あと剣の腕も普通に立つ。決してしょぼくはない。じゃなきゃお気楽なチャンバラとはいえ負けた私の立つ瀬がない。
「最後は私だね。佐々木恋。部屋長だ。光属性と細剣を使う。なんというかその……この五人で卒業まで生き残れればいいなと思う」
「もう! かたいって。何回目の自己紹介よ。そんなんじゃ困るよ指揮官殿」
寮のルームメイトは戦闘行動時の最小部隊だ。部屋長が指揮を執る。恋ちゃんは確かに将官っぽいけど、その采配を体験するのはもうしばらく先かな。
……伊澄のルームメイトはどんな感じなんだろうか。歓迎会の時に話せるタイミングがあれば聞いてみようっと。
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