5 / 9
【5】
しおりを挟む
『【禁忌】魔力を増やすための禁断の方法♡』
禁忌という言葉とは裏腹に、表紙にハートマークが散りばめられたショッキングピンク色の本。
それは一見、ラブシーンが過激な恋愛小説のようだったけれど、そこには確かに私の知りたいことが載っていた。
そしてすぐにでも『ソレ』を実行するために、図書室を飛び出し、ウィレム先生の研究室へと駆け込んだ。
「ウィレム先生! ちょっと複数の男性とお見合いのようなお茶会……合コンに参加したいので、週末の助手のお仕事はお休みさせてください!」
◇◆◇
生徒たちが学ぶ校舎の側に建てられた石造りの塔。
そこにあるウィレム先生専用の研究室。
その部屋のドアを開くのと同時に叫んだ私の言葉を聞いて、先生は銀のまつ毛に縁取られたイエローダイヤモンドみたいな瞳を見開いた。
私よりも30cm近く高い長身。スラリと細く見えて、実は膨大な魔力を制御するために鍛えられた肢体。
その完璧なスタイルで黒い魔術師のコートを着た先生はいつ見てもうっとりするくらいカッコいい。
(先生は黒だけじゃなくて、王族としての白の正装も似合うんだよね……)
国の式典に王弟ウィレム・アダマスとして参加していた先生。長めの前髪を後ろに流して王族の正装姿の先生はすごく素敵だった。
(素敵過ぎて、式典の日は先生に声をかけられなかった)
国王陛下とも王太子殿下とも対等に会話をする先生は、遠くから見ても圧倒的なオーラを放っていて。改めて、私とは住む世界が違う人なのだと感じた。
(でも。それでも――っ)
やっぱり私は先生の側にいられる可能性を諦めたくない。
禁忌という言葉とは裏腹に、表紙にハートマークが散りばめられたショッキングピンク色の本。
それは一見、ラブシーンが過激な恋愛小説のようだったけれど、そこには確かに私の知りたいことが載っていた。
そしてすぐにでも『ソレ』を実行するために、図書室を飛び出し、ウィレム先生の研究室へと駆け込んだ。
「ウィレム先生! ちょっと複数の男性とお見合いのようなお茶会……合コンに参加したいので、週末の助手のお仕事はお休みさせてください!」
◇◆◇
生徒たちが学ぶ校舎の側に建てられた石造りの塔。
そこにあるウィレム先生専用の研究室。
その部屋のドアを開くのと同時に叫んだ私の言葉を聞いて、先生は銀のまつ毛に縁取られたイエローダイヤモンドみたいな瞳を見開いた。
私よりも30cm近く高い長身。スラリと細く見えて、実は膨大な魔力を制御するために鍛えられた肢体。
その完璧なスタイルで黒い魔術師のコートを着た先生はいつ見てもうっとりするくらいカッコいい。
(先生は黒だけじゃなくて、王族としての白の正装も似合うんだよね……)
国の式典に王弟ウィレム・アダマスとして参加していた先生。長めの前髪を後ろに流して王族の正装姿の先生はすごく素敵だった。
(素敵過ぎて、式典の日は先生に声をかけられなかった)
国王陛下とも王太子殿下とも対等に会話をする先生は、遠くから見ても圧倒的なオーラを放っていて。改めて、私とは住む世界が違う人なのだと感じた。
(でも。それでも――っ)
やっぱり私は先生の側にいられる可能性を諦めたくない。
45
あなたにおすすめの小説
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
男嫌いな王女と、帰ってきた筆頭魔術師様の『執着的指導』 ~魔道具は大人の玩具じゃありません~
花虎
恋愛
魔術大国カリューノスの現国王の末っ子である第一王女エレノアは、その見た目から妖精姫と呼ばれ、可愛がられていた。
だが、10歳の頃男の家庭教師に誘拐されかけたことをきっかけに大人の男嫌いとなってしまう。そんなエレノアの遊び相手として送り込まれた美少女がいた。……けれどその正体は、兄王子の親友だった。
エレノアは彼を気に入り、嫌がるのもかまわずいたずらまがいにちょっかいをかけていた。けれど、いつの間にか彼はエレノアの前から去り、エレノアも誘拐の恐ろしい記憶を封印すると共に少年を忘れていく。
そんなエレノアの前に、可愛がっていた男の子が八年越しに大人になって再び現れた。
「やっと、あなたに復讐できる」
歪んだ復讐心と執着で魔道具を使ってエレノアに快楽責めを仕掛けてくる美形の宮廷魔術師リアン。
彼の真意は一体どこにあるのか……わからないままエレノアは彼に惹かれていく。
過去の出来事で男嫌いとなり引きこもりになってしまった王女(18)×王女に執着するヤンデレ天才宮廷魔術師(21)のラブコメです。
※ムーンライトノベルにも掲載しております。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました
ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。
泡風呂を楽しんでいただけなのに、空中から落ちてきた異世界騎士が「離れられないし目も瞑りたくない」とガン見してきた時の私の対応。
待鳥園子
恋愛
半年に一度仕事を頑張ったご褒美に一人で高級ラグジョアリーホテルの泡風呂を楽しんでたら、いきなり異世界騎士が落ちてきてあれこれ言い訳しつつ泡に隠れた体をジロジロ見てくる話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる