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第二十七話【時間設定って大事】※
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「いいですか?左手はそのまま。ですよ?」
ニコニコした顔で私の左手から手を放し、そのまま指先を肌につけたまま肘に滑らせていく。
「っ……」
くすぐったさとこれから起きるであろう不安に、身を震わせる。
ゆっくりと三嶋さんの指が肘から放れ、頬にあてがわれた。
頬、首、鎖骨……
皮膚を男の指でそっと、優しく撫でられ、自分の顔が上気している気がした。
「っふ。いい顔になってきましたね。目が潤んで、顔が赤く染まって……」
三嶋さんの顔が妖艶に笑う。
この人は狐でも内に飼ってるんだろうか。
えっちな雰囲気を出すときは異様な艶めかしさがある。
男の右手が鎖骨から胸の脇をつつつーと通りすぎ、腰、そして太ももの上のスカートをなぞる。
パニエを着けているのでスカートの上を指が滑ったところで何も感じないのだが、視覚情報として見えるのが異様に生生しくて嫌になる。
「別に見続けなくてもいいんですよ?僕が勝手にするだけなので。貴女は好きなように過ごしていてください。」
「じゃぁ今すぐ部屋に戻ってもいいですか?」
「できると思いますか?」
「させると思いますかの間違いでは?」
「貴女が私を突き飛ばせるなら…ですが、そんな細腕一本じゃ無理ですね。
それに、左手が耳から離れたら……ふふふ…」
なんだ、その笑い。
何させられるの…超怖いんですが…?
「そうですねぇ、罰ゲームの約束を違えた場合は口淫でもしてもらいましょうか…」
(こう、い、ん…?)
「あれ?したことありませんか?この可愛らしいお口で、僕のナニを気持ちよくするんですよ。」
私の唇をふにっと押しながら撫でる。
「……っ!!!」
こういんて《口淫》か!!!
日本語で言う人、初めてみた…グーにした右手をパーにした左手の上に(ポム。なるほど。)なんて脳内で考えてる場合じゃなかった。
フェラチオって言えばわかりやすかったですかね?クスクス
じゃない。
男のナニを口に入れるなんて冗談じゃない!
首を横に音がなるほどブンブンと振る。
「あらま、全力ですねぇ…そこまでお嫌ですか?でもやりたくないならその左手、離さなければいいだけなので。頑張ってくださいね…?」
ニコっ
アーチ状に伏せられた瞼が怖い。
私は若干涙目になりながら誰にともなく誓う。
絶対耳離さない。絶対にだ。
なんだか当初の罰ゲームからどんどん条件が増えている気がする。
メイド服を着るくらいどうってことなかったのではないだろうか。
自爆が自爆を呼んでるような気もする。
…私がアホなだけなんだろうか……
するすると三嶋さんの右手が太ももを撫で、左手は私の右頬に当てられる。
気が付くと男の顔が間近にあり、唇を奪われていた。
「んんっ…!」
ベッドが壁に沿うように置かれ、壁に寄りかかるようにその上に座っていた私は
後ろに逃げることもできずに、彼の深い口づけに抗うこともできず…
貪るように口内を嘗め尽くされる。
徐々に上がってくる右手、内腿をすりっと触られると体が跳ねた。
覆いかぶさるようにベッドに倒され、三嶋さんの顔が首筋に埋まり、
リップ音が首筋から聞こえる。
「やっ!めてくださ…」
「恥ずかしい…ですか?恥ずかしがっているのも可愛らしいので、もっと恥ずかしくなって欲しいんですけど…ふっ」
首筋から顔が離れ真上から見下ろされるような形になる。
顔を見られるのは異様に恥ずかしくて、右手を目に当て少しでも顔を隠そうと試みる。
「顔を隠すのは頂けないですね。僕が楽しめない」
傲慢な言い草に苛立ちを覚える…けど今はそれをぶつけても仕方ない。
「じ…時間!!!決めましょう!!!」
「時間?」
「そうです…!だってタイムリミットがないと私にとって終わりがなくなっちゃいます!三嶋さんが「良い」と言うまでとか1年とか言われたら困りますし!」
「そうですね…まぁ最もと言えば最も…?」
三嶋さんは私の上から退くと、スマホを取り出し、では1時間というのはどうでしょうか。と言ってきた。
「一時間左手がこのままなのは正直ツライです。なので10分で。」
「10分…無理ですね。せっかく6回も勝ったのに。少なくとも1回×10分で60分です。」
「無理です!!!じゃぁ15分。」
「…50」
「……20」
「45」
「……30!!これ以上は譲れません!私の腕が死んじゃう!!」
「はぁ…貴女って人は…僕に譲歩させる人はなかなかいないんですよ?僕も貴女に甘い……」
30でいいですよ。その代わり、一瞬でも放れた場合は口、使ってもらいますからね。
そういいながらスマホを操作し、タイマーを30分にセットして私に見せた。
なんだろう。私に優しいのでは?
泣きの一回も追加してくれたし。
地味にいい人なのでは?
あれ?騙されてる?
「では、タイマースタート。」
新たに始まった三嶋vs深月の攻防。
私は30分耐え切れるのか。
耐え切れなくても耐える。
じゃないと私が大変なことになる。
とりあえず目先の男の魔の手から逃げるしかない。
何をしてでも逃げる。
まずは、ベッドから逃げることからだ。
私は体を起こした。
三嶋さんとの追いかけっこの始まりだ。
体力を使ってでもこの30分は死に物狂いで逃げる。
ニコニコした顔で私の左手から手を放し、そのまま指先を肌につけたまま肘に滑らせていく。
「っ……」
くすぐったさとこれから起きるであろう不安に、身を震わせる。
ゆっくりと三嶋さんの指が肘から放れ、頬にあてがわれた。
頬、首、鎖骨……
皮膚を男の指でそっと、優しく撫でられ、自分の顔が上気している気がした。
「っふ。いい顔になってきましたね。目が潤んで、顔が赤く染まって……」
三嶋さんの顔が妖艶に笑う。
この人は狐でも内に飼ってるんだろうか。
えっちな雰囲気を出すときは異様な艶めかしさがある。
男の右手が鎖骨から胸の脇をつつつーと通りすぎ、腰、そして太ももの上のスカートをなぞる。
パニエを着けているのでスカートの上を指が滑ったところで何も感じないのだが、視覚情報として見えるのが異様に生生しくて嫌になる。
「別に見続けなくてもいいんですよ?僕が勝手にするだけなので。貴女は好きなように過ごしていてください。」
「じゃぁ今すぐ部屋に戻ってもいいですか?」
「できると思いますか?」
「させると思いますかの間違いでは?」
「貴女が私を突き飛ばせるなら…ですが、そんな細腕一本じゃ無理ですね。
それに、左手が耳から離れたら……ふふふ…」
なんだ、その笑い。
何させられるの…超怖いんですが…?
「そうですねぇ、罰ゲームの約束を違えた場合は口淫でもしてもらいましょうか…」
(こう、い、ん…?)
「あれ?したことありませんか?この可愛らしいお口で、僕のナニを気持ちよくするんですよ。」
私の唇をふにっと押しながら撫でる。
「……っ!!!」
こういんて《口淫》か!!!
日本語で言う人、初めてみた…グーにした右手をパーにした左手の上に(ポム。なるほど。)なんて脳内で考えてる場合じゃなかった。
フェラチオって言えばわかりやすかったですかね?クスクス
じゃない。
男のナニを口に入れるなんて冗談じゃない!
首を横に音がなるほどブンブンと振る。
「あらま、全力ですねぇ…そこまでお嫌ですか?でもやりたくないならその左手、離さなければいいだけなので。頑張ってくださいね…?」
ニコっ
アーチ状に伏せられた瞼が怖い。
私は若干涙目になりながら誰にともなく誓う。
絶対耳離さない。絶対にだ。
なんだか当初の罰ゲームからどんどん条件が増えている気がする。
メイド服を着るくらいどうってことなかったのではないだろうか。
自爆が自爆を呼んでるような気もする。
…私がアホなだけなんだろうか……
するすると三嶋さんの右手が太ももを撫で、左手は私の右頬に当てられる。
気が付くと男の顔が間近にあり、唇を奪われていた。
「んんっ…!」
ベッドが壁に沿うように置かれ、壁に寄りかかるようにその上に座っていた私は
後ろに逃げることもできずに、彼の深い口づけに抗うこともできず…
貪るように口内を嘗め尽くされる。
徐々に上がってくる右手、内腿をすりっと触られると体が跳ねた。
覆いかぶさるようにベッドに倒され、三嶋さんの顔が首筋に埋まり、
リップ音が首筋から聞こえる。
「やっ!めてくださ…」
「恥ずかしい…ですか?恥ずかしがっているのも可愛らしいので、もっと恥ずかしくなって欲しいんですけど…ふっ」
首筋から顔が離れ真上から見下ろされるような形になる。
顔を見られるのは異様に恥ずかしくて、右手を目に当て少しでも顔を隠そうと試みる。
「顔を隠すのは頂けないですね。僕が楽しめない」
傲慢な言い草に苛立ちを覚える…けど今はそれをぶつけても仕方ない。
「じ…時間!!!決めましょう!!!」
「時間?」
「そうです…!だってタイムリミットがないと私にとって終わりがなくなっちゃいます!三嶋さんが「良い」と言うまでとか1年とか言われたら困りますし!」
「そうですね…まぁ最もと言えば最も…?」
三嶋さんは私の上から退くと、スマホを取り出し、では1時間というのはどうでしょうか。と言ってきた。
「一時間左手がこのままなのは正直ツライです。なので10分で。」
「10分…無理ですね。せっかく6回も勝ったのに。少なくとも1回×10分で60分です。」
「無理です!!!じゃぁ15分。」
「…50」
「……20」
「45」
「……30!!これ以上は譲れません!私の腕が死んじゃう!!」
「はぁ…貴女って人は…僕に譲歩させる人はなかなかいないんですよ?僕も貴女に甘い……」
30でいいですよ。その代わり、一瞬でも放れた場合は口、使ってもらいますからね。
そういいながらスマホを操作し、タイマーを30分にセットして私に見せた。
なんだろう。私に優しいのでは?
泣きの一回も追加してくれたし。
地味にいい人なのでは?
あれ?騙されてる?
「では、タイマースタート。」
新たに始まった三嶋vs深月の攻防。
私は30分耐え切れるのか。
耐え切れなくても耐える。
じゃないと私が大変なことになる。
とりあえず目先の男の魔の手から逃げるしかない。
何をしてでも逃げる。
まずは、ベッドから逃げることからだ。
私は体を起こした。
三嶋さんとの追いかけっこの始まりだ。
体力を使ってでもこの30分は死に物狂いで逃げる。
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