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第二章
2-44 勇者の素質
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結局、修繕費というか補償費というかは100万ティルを兵士団に立て替えてもらうことになった。
当然だが無闇やたらと物を壊していいわけがない。
お金だけで済ませてくれたのは、ハーツェルさんが担当でありそれで許してくれたからだ。
これで俺の借金は322万と8200ティルになってしまった。
フランシスが借金借金言っているのは計算に入れていない。返すつもりもない。
しかし12歳で300万の借金とか普通はあり得ないよ。
いや、12歳じゃなくてもありえないのに本当に困っちゃうよ。
でも過ぎたことを言っても仕方がない。
捕まらなかっただけでも良しとすべきだ。
捕まりそうになったらジョカの制御なんてできるはずがない。
それこそ最大の惨事と成り得る。お金は頑張って返せばいいんだから。
ブレストはフロードに剣の振り方を少し見てもらい、フランシスはガジュンを胸に抱きピギュンを追いかけていた。
ほんと俺の苦労も知らないで……とは思うが、まぁ楽しそうだから良しとしようか。
「なんとか一件落着といったとこだな」
帰っていったハーツェルさんやブレストを見ながらリンガルさんが俺の横に並ぶ。
一件落着だったのかどうか怪しいような気がする。
そういやハーツェルさんがなんとなく興味深いことを話していた。
勇者の素質を持つ者が現れたとかなんとか……。
勇者。
俺も話にくらいは聞いたことがある。
戦闘面に置いて多才な才能を開花させ、例外なく世界を救うような英雄になるという素質。
地を砕き、山を穿ち、海を割る。
そんな膨大とも言える力を有する素質。
俺もそういう感じの素質が良かったな。
そうだったら、コーラム家での立場ももっと……。
けれど。
仲間たちが周りにいてくれるのも悪くない。
それに俺の素質は調合師なのだ。いまさらどうこう言ったって仕方がない話だ。
俺は色々と浮かんだ考えを整理しながら畑に目を向ける。
「あはは。借金はまた増えちゃいました。……えっと、実はついてないみたいですね」
畑は青々とした作物が完全に育っているが、つぼみの状態までで実には至っていない。
といっても、ほんの一瞬でここまで育ったのだから向日葵の肥料の力は凄まじいものだと言えるだろう。
「これはそのモンスターの力ということなのか? ディル殿の力は本当に底が知れんな」
「いや、俺の力じゃなくて仲間の力ですよ。ええと……そうだな……フランシスー!」
俺は庭でピギュンとガジュンと遊んでいたフランシスに声をかけた。
随分と仲良くなったようで、両腕に抱えながらこちらへとやってくる。
「この子たち可愛いね。ぷにぷにしてて柔らかいし」
「あはは。だろ? ピギュンは傷を治したりもできるんだよ」
「ええ! そうなの? すっごーい。ねぇねぇ、この子、ピギュンちゃんだけでいいから私に頂戴よ」
「ばっ。フランシス、テイマーの仲間を欲しがるだなんて常識外れだぞ! すみません、ディル殿。気にしないでやってください」
リンガルさんが恐縮して謝ってくるので、俺も何となく畏まってしまう。
ただ、どのみちあげようとしてもあげれるものではない。
どんなに俺があげたいと思ってもだ。
勿論、思ってないけど。
「あ、はい、気にしてませんよ。フランシス、俺の仲間たちは距離が離れると俺の元へと強制的に戻るようになってるんだ。だから無理。
代わりにさ、こいつらに名前を付けてやってよ」
「ええ~。じゃあそばにいれば……うん、一緒にいるときは貸してよ! で、名前ね……ええと、ええと、ひまちゃんとうねちゃんでどう?」
フランシスの口から飛び出してきた言葉に、俺は正直言って動揺してしまう。
ひまちゃんとうねちゃんだなんて……。
まさかそんな名前を付けるだなんて夢にも思わない。
しかし俺が言い出したことだ。
それよりピギュンをちゃん付けで呼んでいたというのに、最初から“ちゃん”がついていていいのだろうか?
それとも、ひまとうねという名前のつもりなのだろうか?
もしそうなら流石に酷いと思うんだけど。
「はぁ~。いいよ、それで。んで、ピギュンたちは屋敷の中にいるときはいつでも出してあげるよ。二人とも、フランシスに遊んでもらいな」
「ピッギュ!」
「ガガガ!」
「ほらね、二人とも私の事気に入ってくれたみたいよ。じゃーもっかい鬼ごっこしよう」
「はは」
ぽいっとピギュンとガジュンを庭に離し、再度追いかけ始める。
通常ならピギュンたちの動きはかなり速い。
が。
覇導廻廊が通ってるせいかフランシスの動きもおそらくかなり速いように思えた。
しかし楽しそうに動き回っている。
下が土だけに転びでもしたら怪我しそうだが、覇導廻廊が通っているから大丈夫かな?
「ディル殿、すまないな。フランシスはこれまで同年代の友達や遊び相手なんていなかったもんで……」
「いえいえ。そういえば俺も同年代の友達っていなかったなぁ。こういうのもいいものなのかもしれませんね」
「ふむ。ディル殿も……いや……。しかし、フランシスがやたらと素早いような気がするのは気のせいなのかなんなのか」
リンガルさんが意味深な雰囲気を醸しているのがなんとなく気にかかった。
けれど、人の過去を追及するわけにはいかない。俺だってコーラム家の事とかは言えないのだから。
「い、いやぁ、どうなんでしょう。俺は普段のフランシスを知らないので何とも言えませんが……確かにすばしっこいですね」
「ま、元気なのが何よりということでしょうな。…………ディル殿」
リンガルさんは微笑まし気にフランシスの様子を眺めていたのだが、突如真剣な顔つきになり神妙な雰囲気で俺の名を呼んだ。
少したじろぎつつ、おそるおそる尋ね返してみる。
「どうしたんですか? 怖い顔しちゃって……俺何かしました……?」
心当たりがあるとすればフランシスに……したこと。
けれど、それは絶対バレていないと思う。口元はちゃんと拭ったし。
「もし……もしですが、私やシュネム、又はその両方に何かあった時はフランシスの事を頼みます」
「え……!? どうしたんですかいきなり……。そんな怖いこと言わないでくださいよ」
じーっと俺の顔を見つめていたリンガルさんだったが、俺の汗がぽたっと地面に垂れたのを合図にしてか口元をニカっと緩めるとフランシスに向きなおした。
「もしの仮定の話です。あの子には私達しかいません。だから私たちがいなくなってしまえば一人になってしまいます。
けれど、ディル殿なら任せられるような気がするのです。いえ、任せたいと思っています」
突然の敬語。
おそらく冗談でも何でもなく本心から飛び出た言葉なのだろう。
俺はあまりの重圧と責任に口ごもってしまい、すぐには言葉を返すことができなかった。
当然だが無闇やたらと物を壊していいわけがない。
お金だけで済ませてくれたのは、ハーツェルさんが担当でありそれで許してくれたからだ。
これで俺の借金は322万と8200ティルになってしまった。
フランシスが借金借金言っているのは計算に入れていない。返すつもりもない。
しかし12歳で300万の借金とか普通はあり得ないよ。
いや、12歳じゃなくてもありえないのに本当に困っちゃうよ。
でも過ぎたことを言っても仕方がない。
捕まらなかっただけでも良しとすべきだ。
捕まりそうになったらジョカの制御なんてできるはずがない。
それこそ最大の惨事と成り得る。お金は頑張って返せばいいんだから。
ブレストはフロードに剣の振り方を少し見てもらい、フランシスはガジュンを胸に抱きピギュンを追いかけていた。
ほんと俺の苦労も知らないで……とは思うが、まぁ楽しそうだから良しとしようか。
「なんとか一件落着といったとこだな」
帰っていったハーツェルさんやブレストを見ながらリンガルさんが俺の横に並ぶ。
一件落着だったのかどうか怪しいような気がする。
そういやハーツェルさんがなんとなく興味深いことを話していた。
勇者の素質を持つ者が現れたとかなんとか……。
勇者。
俺も話にくらいは聞いたことがある。
戦闘面に置いて多才な才能を開花させ、例外なく世界を救うような英雄になるという素質。
地を砕き、山を穿ち、海を割る。
そんな膨大とも言える力を有する素質。
俺もそういう感じの素質が良かったな。
そうだったら、コーラム家での立場ももっと……。
けれど。
仲間たちが周りにいてくれるのも悪くない。
それに俺の素質は調合師なのだ。いまさらどうこう言ったって仕方がない話だ。
俺は色々と浮かんだ考えを整理しながら畑に目を向ける。
「あはは。借金はまた増えちゃいました。……えっと、実はついてないみたいですね」
畑は青々とした作物が完全に育っているが、つぼみの状態までで実には至っていない。
といっても、ほんの一瞬でここまで育ったのだから向日葵の肥料の力は凄まじいものだと言えるだろう。
「これはそのモンスターの力ということなのか? ディル殿の力は本当に底が知れんな」
「いや、俺の力じゃなくて仲間の力ですよ。ええと……そうだな……フランシスー!」
俺は庭でピギュンとガジュンと遊んでいたフランシスに声をかけた。
随分と仲良くなったようで、両腕に抱えながらこちらへとやってくる。
「この子たち可愛いね。ぷにぷにしてて柔らかいし」
「あはは。だろ? ピギュンは傷を治したりもできるんだよ」
「ええ! そうなの? すっごーい。ねぇねぇ、この子、ピギュンちゃんだけでいいから私に頂戴よ」
「ばっ。フランシス、テイマーの仲間を欲しがるだなんて常識外れだぞ! すみません、ディル殿。気にしないでやってください」
リンガルさんが恐縮して謝ってくるので、俺も何となく畏まってしまう。
ただ、どのみちあげようとしてもあげれるものではない。
どんなに俺があげたいと思ってもだ。
勿論、思ってないけど。
「あ、はい、気にしてませんよ。フランシス、俺の仲間たちは距離が離れると俺の元へと強制的に戻るようになってるんだ。だから無理。
代わりにさ、こいつらに名前を付けてやってよ」
「ええ~。じゃあそばにいれば……うん、一緒にいるときは貸してよ! で、名前ね……ええと、ええと、ひまちゃんとうねちゃんでどう?」
フランシスの口から飛び出してきた言葉に、俺は正直言って動揺してしまう。
ひまちゃんとうねちゃんだなんて……。
まさかそんな名前を付けるだなんて夢にも思わない。
しかし俺が言い出したことだ。
それよりピギュンをちゃん付けで呼んでいたというのに、最初から“ちゃん”がついていていいのだろうか?
それとも、ひまとうねという名前のつもりなのだろうか?
もしそうなら流石に酷いと思うんだけど。
「はぁ~。いいよ、それで。んで、ピギュンたちは屋敷の中にいるときはいつでも出してあげるよ。二人とも、フランシスに遊んでもらいな」
「ピッギュ!」
「ガガガ!」
「ほらね、二人とも私の事気に入ってくれたみたいよ。じゃーもっかい鬼ごっこしよう」
「はは」
ぽいっとピギュンとガジュンを庭に離し、再度追いかけ始める。
通常ならピギュンたちの動きはかなり速い。
が。
覇導廻廊が通ってるせいかフランシスの動きもおそらくかなり速いように思えた。
しかし楽しそうに動き回っている。
下が土だけに転びでもしたら怪我しそうだが、覇導廻廊が通っているから大丈夫かな?
「ディル殿、すまないな。フランシスはこれまで同年代の友達や遊び相手なんていなかったもんで……」
「いえいえ。そういえば俺も同年代の友達っていなかったなぁ。こういうのもいいものなのかもしれませんね」
「ふむ。ディル殿も……いや……。しかし、フランシスがやたらと素早いような気がするのは気のせいなのかなんなのか」
リンガルさんが意味深な雰囲気を醸しているのがなんとなく気にかかった。
けれど、人の過去を追及するわけにはいかない。俺だってコーラム家の事とかは言えないのだから。
「い、いやぁ、どうなんでしょう。俺は普段のフランシスを知らないので何とも言えませんが……確かにすばしっこいですね」
「ま、元気なのが何よりということでしょうな。…………ディル殿」
リンガルさんは微笑まし気にフランシスの様子を眺めていたのだが、突如真剣な顔つきになり神妙な雰囲気で俺の名を呼んだ。
少したじろぎつつ、おそるおそる尋ね返してみる。
「どうしたんですか? 怖い顔しちゃって……俺何かしました……?」
心当たりがあるとすればフランシスに……したこと。
けれど、それは絶対バレていないと思う。口元はちゃんと拭ったし。
「もし……もしですが、私やシュネム、又はその両方に何かあった時はフランシスの事を頼みます」
「え……!? どうしたんですかいきなり……。そんな怖いこと言わないでくださいよ」
じーっと俺の顔を見つめていたリンガルさんだったが、俺の汗がぽたっと地面に垂れたのを合図にしてか口元をニカっと緩めるとフランシスに向きなおした。
「もしの仮定の話です。あの子には私達しかいません。だから私たちがいなくなってしまえば一人になってしまいます。
けれど、ディル殿なら任せられるような気がするのです。いえ、任せたいと思っています」
突然の敬語。
おそらく冗談でも何でもなく本心から飛び出た言葉なのだろう。
俺はあまりの重圧と責任に口ごもってしまい、すぐには言葉を返すことができなかった。
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