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008.ダンジョン内外で少し仕様が違うみたい。
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ちなみにダンジョン外でもコンソールを開くことは出来る。
他の人には見えないらしいが、ダンジョン内で開けるコンソールとはまるで別物。
「外で開くのは簡易コンソールって言うなのです! ダンジョン作成に関する項目と、移動等に関する項目に制限がかかっているのです!」
と、ピュイは言ったが、制限どころか項目自体がない。
確認できるのはダンジョンステータスとマップ。
あとアイテムボックスや一部の機能。宿屋のお金はここから取り出した。
数字を入力すると自動的にお金が出てきたが、一万コリアは小さな金貨が一枚だけ。
ただ、想像と違っていたのは、その金貨が黄金色の輝きと共に淡い光のような物で包まれていたこと。
「お金は鋳溶かすことが出来ないようにと、偽金鋳造防止のために、魔法がかけられているなのです!」
ピュイは自分から説明はあまりしてくれないが、聞けば大抵の事は答えてくれる。
貨幣は石貨が10コリア。銅貨が100コリア。銀貨が1000コリア。金貨が10000コリア。元貨というのが1000000コリア。
元貨というのは知識になかったが、ピュイの話ではこの世界特有の鉱物を使用した硬貨で、希少性と有用性が非常に高いという事。
当面お目にかかることはないだろうけれど、コイン一枚で1000000コリアというのは非常に怖い気がする。
物価も宿が朝晩の食事つきで、一人5000コリアだったことからそんなに感覚のずれもないはず。
もっとも、文化と物価というものはそこまで単純な物ではない。
サウジアラビアでは石油より水のほうが髙くなったりするわけだから。
(って、考えてもあんまり実感わかないけどね)
そんなことを思いながら街を見つめていると、隣を歩いていたキャルアのお腹からキュルルと可愛らしい音が聞こえてきた。
「き、聞こえたですか?」
小さな頬を染めて見上げてくるのに、何となく頭を撫でたい衝動を押さえつつ、
「ごめん、ばっちり……」
「も、もう! いじわるです! そこは聞こえてても聞こえてないって言うのが優しさです」
と言って、プイと顔を背ける。
あはは、と自嘲気味に笑いつつ、ピュイの背中をもふもふしながら声を掛けた。
「ピュイはお腹空いたりしないの?」
「ピュイはお腹空いたりはしないのです! 世界に満ちる魔力を吸えばそれで活動できるのです! でも、ご飯を食べることは出来るなのです!」
へぇ、霞を食べる仙人みたい、と思いつつ辺りを見回してみる。
異世界定番の串焼肉のお店等は辺りにはない。
もしあれば僕もお腹が鳴っているはずだ。
異世界産なのか、怪しげな果物や野菜のようなものを売ってる店はあるけど、ちょっと不安だし、丸かじりは流石にキャルアは駄目だろう。
「ピュイ、なにか美味しい物食べれるとこに案内してよ」
「はいなのです! それでは……えっとですね、そこの路地裏を入ってくださいなのです!」
他の人には見えないらしいが、ダンジョン内で開けるコンソールとはまるで別物。
「外で開くのは簡易コンソールって言うなのです! ダンジョン作成に関する項目と、移動等に関する項目に制限がかかっているのです!」
と、ピュイは言ったが、制限どころか項目自体がない。
確認できるのはダンジョンステータスとマップ。
あとアイテムボックスや一部の機能。宿屋のお金はここから取り出した。
数字を入力すると自動的にお金が出てきたが、一万コリアは小さな金貨が一枚だけ。
ただ、想像と違っていたのは、その金貨が黄金色の輝きと共に淡い光のような物で包まれていたこと。
「お金は鋳溶かすことが出来ないようにと、偽金鋳造防止のために、魔法がかけられているなのです!」
ピュイは自分から説明はあまりしてくれないが、聞けば大抵の事は答えてくれる。
貨幣は石貨が10コリア。銅貨が100コリア。銀貨が1000コリア。金貨が10000コリア。元貨というのが1000000コリア。
元貨というのは知識になかったが、ピュイの話ではこの世界特有の鉱物を使用した硬貨で、希少性と有用性が非常に高いという事。
当面お目にかかることはないだろうけれど、コイン一枚で1000000コリアというのは非常に怖い気がする。
物価も宿が朝晩の食事つきで、一人5000コリアだったことからそんなに感覚のずれもないはず。
もっとも、文化と物価というものはそこまで単純な物ではない。
サウジアラビアでは石油より水のほうが髙くなったりするわけだから。
(って、考えてもあんまり実感わかないけどね)
そんなことを思いながら街を見つめていると、隣を歩いていたキャルアのお腹からキュルルと可愛らしい音が聞こえてきた。
「き、聞こえたですか?」
小さな頬を染めて見上げてくるのに、何となく頭を撫でたい衝動を押さえつつ、
「ごめん、ばっちり……」
「も、もう! いじわるです! そこは聞こえてても聞こえてないって言うのが優しさです」
と言って、プイと顔を背ける。
あはは、と自嘲気味に笑いつつ、ピュイの背中をもふもふしながら声を掛けた。
「ピュイはお腹空いたりしないの?」
「ピュイはお腹空いたりはしないのです! 世界に満ちる魔力を吸えばそれで活動できるのです! でも、ご飯を食べることは出来るなのです!」
へぇ、霞を食べる仙人みたい、と思いつつ辺りを見回してみる。
異世界定番の串焼肉のお店等は辺りにはない。
もしあれば僕もお腹が鳴っているはずだ。
異世界産なのか、怪しげな果物や野菜のようなものを売ってる店はあるけど、ちょっと不安だし、丸かじりは流石にキャルアは駄目だろう。
「ピュイ、なにか美味しい物食べれるとこに案内してよ」
「はいなのです! それでは……えっとですね、そこの路地裏を入ってくださいなのです!」
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