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第3部:ゆるふわスローライフは守られるべき! ~ちょっぴり騒がしい、お客様と秘密のお手紙~
第46話:ルーク特製『魔法のハーブティー』完成! 一口飲めば天国行き!? 家族もメイドもあまりの美味さに語彙力崩壊!
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エリオットお兄さんからの小包が届いて数日後。
僕は早速、新しいハーブでお茶を淹れてみることにした。
場所はいつもの厨房。マリーとメイド長のマーサさんが、僕の『お茶会ごっこ』ににこにこと付き合ってくれている。
「ルーク坊ちゃま、こちらのハーブでございますね? とても珍しい、良い香りがいたしますわ」
マーサさんが、乾燥ハーブの入った小袋の封を開けながら言う。
ふわりと漂ってきたのは、今まで嗅いだことのない、爽やかでどこか甘い、不思議な香りだった。
(おお、これは期待できそうだぞ。エリオットお兄さん、センスいいなぁ)
「うん、これでお茶淹れたら、美味しいかなぁって」
僕は、子供らしく無邪気に答える。
隣ではモルが、僕の足元で「きゅんきゅん」と鼻を鳴らし、早く飲みたいと催促しているかのようだ。
「坊ちゃまが淹れてくださるお茶は、いつでも最高に美味しいですよ!」
マリーが満面の笑みで太鼓判を押してくれる。
まあ、実際には僕の『生活魔法:至福の日常』が勝手に仕事をしてくれているだけなんだけど、それを言うのは野暮というものだ。
お湯を沸かし、ティーポットとカップを用意する。
僕はエリオットお兄さんから貰ったハーブを適量ティーポットに入れ、沸騰したお湯をそっと注いだ。
その瞬間、僕の指先がいつものように、ほんのりと温かくなるのを感じる。
(よしよし、今日も『生活魔法』ちゃん、絶好調!)
魔法が発動したのか、ティーポットの中でお湯を吸ったハーブが、まるで生きているかのようにゆっくりと開き始め、湯気と共に、先ほどよりもさらに芳醇で、吸い込むだけで心が安らぐような香りが厨房いっぱいに立ち込めた。
それは、ただのハーブティーの香りとは明らかに違う、何か特別な『オーラ』をまとっているかのようだ。
マーサさんもマリーも、その神々しいまでの香りにうっとりとした表情を浮かべている。
「まあ……なんという素晴らしい香りでしょう……」
「まるで、春の妖精が舞い降りてきたみたいです……!」
(うんうん、僕もそう思うよ。これは大成功の予感!)
蒸らし時間を終え、僕は丁寧にティーカップへと琥珀色の液体を注いでいく。
その輝くような色合いを見ただけで、もう美味しいことが確定しているようなものだ。
ちょうどその時、母様とセシル姉様、そして珍しく父様までもが「いい香りがすると思って」と厨房に顔を出した。
まさにグッドタイミングだ。
「あら、ルーク。また新しいお茶を淹れているの? とっても良い香りね」
母様が優しく微笑む。
「ルークの淹れるお茶はいつも特別だからのう。どれ、私も一杯もらおうかな」
父様も上機嫌だ。
僕はみんなにハーブティーを振る舞った。
まずは一口、と皆がカップに口をつける。
次の瞬間、時が止まったかのような静寂が訪れた。
そして――。
「こ、これは……!!」
最初に声を上げたのは父様だった。その目は驚きに見開かれている。
「まあ……! なんて……なんて素晴らしいお味なの……!」
母様はうっとりと目を閉じ、恍惚の表情を浮かべている。
「エリオット様から頂いたハーブも素晴らしいけれど、ルークが淹れると、まるで『魔法のお茶』になるのね……! 身体の隅々まで、温かい幸福感が満ちていくようだわ……」
セシル姉様も、頬を染めて感動を伝えてくれた。
マリーとマーサさんも、一口飲むたびに「はぁ~……」と至福のため息をついている。
(よし、今回も大成功! みんなが喜んでくれて、僕も嬉しいなぁ)
「僕も美味しいと思うよぉ。モルも飲む?」
僕は自分のカップに残っていたお茶を少し冷ましてから、モルにもお裾分けした。
モルは「ふみゅふみゅ」と夢中になってそれを舐め、満足そうに「ごろごろ」と喉を鳴らした。
エリオットお兄さんから届いた新しいハーブは、僕の『生活魔法』と出会うことで、想像以上の『至福の一杯』へと生まれ変わったようだ。
この「エリオット様おすすめ・ルーク特製!『春の癒やしティー』」は、その後しばらくクライネル家で大ブームとなり、訪れる客人に振る舞われては、皆を驚嘆させることになるのだが、それはまた別のお話。
今の僕はただ、みんなの笑顔に囲まれて、温かいハーブティーの余韻に浸っているのだった。
僕は早速、新しいハーブでお茶を淹れてみることにした。
場所はいつもの厨房。マリーとメイド長のマーサさんが、僕の『お茶会ごっこ』ににこにこと付き合ってくれている。
「ルーク坊ちゃま、こちらのハーブでございますね? とても珍しい、良い香りがいたしますわ」
マーサさんが、乾燥ハーブの入った小袋の封を開けながら言う。
ふわりと漂ってきたのは、今まで嗅いだことのない、爽やかでどこか甘い、不思議な香りだった。
(おお、これは期待できそうだぞ。エリオットお兄さん、センスいいなぁ)
「うん、これでお茶淹れたら、美味しいかなぁって」
僕は、子供らしく無邪気に答える。
隣ではモルが、僕の足元で「きゅんきゅん」と鼻を鳴らし、早く飲みたいと催促しているかのようだ。
「坊ちゃまが淹れてくださるお茶は、いつでも最高に美味しいですよ!」
マリーが満面の笑みで太鼓判を押してくれる。
まあ、実際には僕の『生活魔法:至福の日常』が勝手に仕事をしてくれているだけなんだけど、それを言うのは野暮というものだ。
お湯を沸かし、ティーポットとカップを用意する。
僕はエリオットお兄さんから貰ったハーブを適量ティーポットに入れ、沸騰したお湯をそっと注いだ。
その瞬間、僕の指先がいつものように、ほんのりと温かくなるのを感じる。
(よしよし、今日も『生活魔法』ちゃん、絶好調!)
魔法が発動したのか、ティーポットの中でお湯を吸ったハーブが、まるで生きているかのようにゆっくりと開き始め、湯気と共に、先ほどよりもさらに芳醇で、吸い込むだけで心が安らぐような香りが厨房いっぱいに立ち込めた。
それは、ただのハーブティーの香りとは明らかに違う、何か特別な『オーラ』をまとっているかのようだ。
マーサさんもマリーも、その神々しいまでの香りにうっとりとした表情を浮かべている。
「まあ……なんという素晴らしい香りでしょう……」
「まるで、春の妖精が舞い降りてきたみたいです……!」
(うんうん、僕もそう思うよ。これは大成功の予感!)
蒸らし時間を終え、僕は丁寧にティーカップへと琥珀色の液体を注いでいく。
その輝くような色合いを見ただけで、もう美味しいことが確定しているようなものだ。
ちょうどその時、母様とセシル姉様、そして珍しく父様までもが「いい香りがすると思って」と厨房に顔を出した。
まさにグッドタイミングだ。
「あら、ルーク。また新しいお茶を淹れているの? とっても良い香りね」
母様が優しく微笑む。
「ルークの淹れるお茶はいつも特別だからのう。どれ、私も一杯もらおうかな」
父様も上機嫌だ。
僕はみんなにハーブティーを振る舞った。
まずは一口、と皆がカップに口をつける。
次の瞬間、時が止まったかのような静寂が訪れた。
そして――。
「こ、これは……!!」
最初に声を上げたのは父様だった。その目は驚きに見開かれている。
「まあ……! なんて……なんて素晴らしいお味なの……!」
母様はうっとりと目を閉じ、恍惚の表情を浮かべている。
「エリオット様から頂いたハーブも素晴らしいけれど、ルークが淹れると、まるで『魔法のお茶』になるのね……! 身体の隅々まで、温かい幸福感が満ちていくようだわ……」
セシル姉様も、頬を染めて感動を伝えてくれた。
マリーとマーサさんも、一口飲むたびに「はぁ~……」と至福のため息をついている。
(よし、今回も大成功! みんなが喜んでくれて、僕も嬉しいなぁ)
「僕も美味しいと思うよぉ。モルも飲む?」
僕は自分のカップに残っていたお茶を少し冷ましてから、モルにもお裾分けした。
モルは「ふみゅふみゅ」と夢中になってそれを舐め、満足そうに「ごろごろ」と喉を鳴らした。
エリオットお兄さんから届いた新しいハーブは、僕の『生活魔法』と出会うことで、想像以上の『至福の一杯』へと生まれ変わったようだ。
この「エリオット様おすすめ・ルーク特製!『春の癒やしティー』」は、その後しばらくクライネル家で大ブームとなり、訪れる客人に振る舞われては、皆を驚嘆させることになるのだが、それはまた別のお話。
今の僕はただ、みんなの笑顔に囲まれて、温かいハーブティーの余韻に浸っているのだった。
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