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30.学園入学(2)
入学式の後は教室に向かい、担任の挨拶の後、自己紹介を行うことになった。
このクラスは高位貴族が集められているようで、婚約披露の宴の時に来てくださっていた方が結構いる。
先生の指名で、殿下が一番に発言された。
「皆知っていると思うが、マティアス・レバノルだ。この学園に在籍している間は爵位の区別無く皆と交流を持ちたいと思っている。遠慮無く話しかけて欲しい。切磋琢磨し、良き学園生活にしていこう」
殿下の発言に拍手が湧き起こる。殿下の後に、他の方の挨拶が続いていく。
その中には、一度目で殿下の側近だった方々もいる。
「クリストフ・ビノシュです。ビノシュ伯爵家の次男で王宮魔術師を目指しています」
「ピエール・クレル。クレル侯爵家長男。将来は父の後を継いで宰相となり、殿下の御代を支えるつもりです」
「マイケル・デュラン。デュラン辺境伯家の三男だ。武官を目指している」
一度目では彼らとあまり関わることはなかったから、彼らについては名前以外についてはよく知らなかった。今回も関わることは少ないだろうし、必要以上に気にしなくても良いだろう。どちらかというと、この学園の期間に殿下と距離を縮めたパトリシア様の方に気を付けなくては。婚約破棄は覚悟しているけれど、やってもいない罪を着せられ処刑されるのは何としても回避したい。
考え込んでいる間に、順番が回ってきたパトリシア様が立ち上がる。
「バシュレ公爵家パトリシアよ。学園では身分を超えて友情を育めると聞いて楽しみにしていたの。気軽に話しかけてね」
「ラバール侯爵家長女のジュリアです。皆様と共に学べる日を楽しみにしていました。よろしくお願いします」
私も無難に挨拶を終え、ほっとする。続いて、後ろの席の女生徒が挨拶をしている。
「トレノー伯爵家、次女のナタリアです。よろしくお願いします」
クラスには男子生徒の方が多いが、女性もパトリシア様の他に伯爵家のご令嬢が在籍している。
一度目にはそんな余裕はなかったけれど、今度はゆっくりお茶を出来るようなお友達を作りたい。
自己紹介が終わると、シラバスが配られ先生が授業について説明する。
「午前中は全員必修の授業となっていて、このクラスで行います。午後は選択授業ですので、皆さんの目指す方向に適した授業を選択してもらうことになります。シラバスに挟んである申請書に希望する講義を記載し、来週までに担当教諭に提出してください」
先生は一旦区切ると、説明を続ける。
「もし、講義の選択に自信がない人や不安がある人は相談に乗りますので、私の所まで来てください」
午前中に行われる授業は、基礎魔術、語学、礼儀作法、ダンスなどの貴族が身につけておかなければいけない一般教養になっている。午後からは領地経営に特化した講義や、魔術師や武官向きのより高度な講義、刺繍や詩歌、音楽などの教養科目などを選ぶことが出来る。それぞれの進路によって選択する講義が変わってくる形だ。
何を選ぶか、ゆっくり考えよう。
「では、本日はここまでです。また明日よろしくお願いします」
先生が退室して、本日は解散となった。
帰り支度をしていると、殿下がやってきた。
「馬車留めまで送ろう」
その言葉に首を傾げる。
「パトリシア様はよろしいのですか?」
一緒に来たのだから、帰りも同じだと思っていた。
「パトリシアは友人と話があるようだから私が少々席を外しても問題ない」
殿下の視線の先を見ると、クリストフ様やピエール様達と歓談しているパトリシア様がいる。
「では、よろしくお願いします」
パトリシア様がすぐに帰っていたならば、私は気に掛けて貰えなかったのだろうかと思いながら殿下の手を取る。
馬車留めまで他愛のない話をして、帰路についた。
このクラスは高位貴族が集められているようで、婚約披露の宴の時に来てくださっていた方が結構いる。
先生の指名で、殿下が一番に発言された。
「皆知っていると思うが、マティアス・レバノルだ。この学園に在籍している間は爵位の区別無く皆と交流を持ちたいと思っている。遠慮無く話しかけて欲しい。切磋琢磨し、良き学園生活にしていこう」
殿下の発言に拍手が湧き起こる。殿下の後に、他の方の挨拶が続いていく。
その中には、一度目で殿下の側近だった方々もいる。
「クリストフ・ビノシュです。ビノシュ伯爵家の次男で王宮魔術師を目指しています」
「ピエール・クレル。クレル侯爵家長男。将来は父の後を継いで宰相となり、殿下の御代を支えるつもりです」
「マイケル・デュラン。デュラン辺境伯家の三男だ。武官を目指している」
一度目では彼らとあまり関わることはなかったから、彼らについては名前以外についてはよく知らなかった。今回も関わることは少ないだろうし、必要以上に気にしなくても良いだろう。どちらかというと、この学園の期間に殿下と距離を縮めたパトリシア様の方に気を付けなくては。婚約破棄は覚悟しているけれど、やってもいない罪を着せられ処刑されるのは何としても回避したい。
考え込んでいる間に、順番が回ってきたパトリシア様が立ち上がる。
「バシュレ公爵家パトリシアよ。学園では身分を超えて友情を育めると聞いて楽しみにしていたの。気軽に話しかけてね」
「ラバール侯爵家長女のジュリアです。皆様と共に学べる日を楽しみにしていました。よろしくお願いします」
私も無難に挨拶を終え、ほっとする。続いて、後ろの席の女生徒が挨拶をしている。
「トレノー伯爵家、次女のナタリアです。よろしくお願いします」
クラスには男子生徒の方が多いが、女性もパトリシア様の他に伯爵家のご令嬢が在籍している。
一度目にはそんな余裕はなかったけれど、今度はゆっくりお茶を出来るようなお友達を作りたい。
自己紹介が終わると、シラバスが配られ先生が授業について説明する。
「午前中は全員必修の授業となっていて、このクラスで行います。午後は選択授業ですので、皆さんの目指す方向に適した授業を選択してもらうことになります。シラバスに挟んである申請書に希望する講義を記載し、来週までに担当教諭に提出してください」
先生は一旦区切ると、説明を続ける。
「もし、講義の選択に自信がない人や不安がある人は相談に乗りますので、私の所まで来てください」
午前中に行われる授業は、基礎魔術、語学、礼儀作法、ダンスなどの貴族が身につけておかなければいけない一般教養になっている。午後からは領地経営に特化した講義や、魔術師や武官向きのより高度な講義、刺繍や詩歌、音楽などの教養科目などを選ぶことが出来る。それぞれの進路によって選択する講義が変わってくる形だ。
何を選ぶか、ゆっくり考えよう。
「では、本日はここまでです。また明日よろしくお願いします」
先生が退室して、本日は解散となった。
帰り支度をしていると、殿下がやってきた。
「馬車留めまで送ろう」
その言葉に首を傾げる。
「パトリシア様はよろしいのですか?」
一緒に来たのだから、帰りも同じだと思っていた。
「パトリシアは友人と話があるようだから私が少々席を外しても問題ない」
殿下の視線の先を見ると、クリストフ様やピエール様達と歓談しているパトリシア様がいる。
「では、よろしくお願いします」
パトリシア様がすぐに帰っていたならば、私は気に掛けて貰えなかったのだろうかと思いながら殿下の手を取る。
馬車留めまで他愛のない話をして、帰路についた。
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