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49話
しおりを挟む俺は、アザがある顔に手を伸ばそうとすると手を弾かれた。
「いたっ。」
すると、悟さんはすぐに心配そうな顔をしながら「ごめん」と謝ってきた
「あ、大丈夫です。俺こそ、ごめんなさい」
「…」
「顔…どうしたんですか…」
「……… 大丈夫だから」
と言って俺の頭をぽんぽんと撫でて悟さんはお店の偉い人と話をしに部屋に入って行った
~
その後は、普通を装って必死に撮影に挑んだ。
お店の人には、「今日は、No.1の蓮さんがお休みなのでNo.2の方が指導してくれます。」と言われた
(何があったんだろうか…)
心配しながらも、俺は今目の前にカメラがある限りプロ意識を保たなければならないと思い必死で頑張っているとマネージャーに呼ばれた
「何かあった?」
「え?」
「辛そうだから。」
「…大丈夫です。あと少しで終わりますし、頑張ります。」
「無理するなよ…。」
「はい。」
~
その後、ホスト体験は無事終了しお店の方々そして、スタッフの皆さんに挨拶を済ませ貴重な経験をさせてもらった。って思いながらも悟さんの顔が頭からずっと離れなかった。
車に乗り込みスマホを確認してみると悟さんからの連絡は来ていなかった。
俺は、とりあえず悟さんにLIN○を入れた
「大丈夫ですか?」
「何か食べたい物ありますか?」
「家、行っていいですか?」
すると、すぐに既読がついて返事を待っていると…。
「ごめん。今日は、来ないで」
と一言送られてきた、、、
その姿を横で見ていた恭介が手を握ってくれた
「大丈夫?」
「…うん。大丈夫」
「蓮くん 強がりだからすぐ大丈夫って言うよね。俺達に全然頼らないし。」
「…」
「今日さ、蓮くんの家でさ久々飲もうよ!!」
「え?」
「ね?いいでしょう?蓮くん!!」
「まぁ、ダメじゃないけど」
「はい!じゃあ決まり!マネージャーさん、コンビニ寄って!!」
「はいはい。」
コンビニに行くとメンバーは好きなお酒やおつまみ お菓子 パン スイーツなど買って俺の家へ向かった
「買いすぎだろこれ…」
「だって、全部美味しそうに見えたんだもん。」
と恭介が言うと後ろから蒼と朝日が
「可愛いくないぞ。お前」
と揃えて答えていてお互い(すげぇーな!)ってハイタッチをしていた
「俺達、飲んでないのになんでこんな飲んだ見たいな感じになってるの?」
と恭介が喋っていると全員「確かに。」と思った
体験の時、本当は飲む予定だったけどあんな事があった昨日だから事務所の偉い人が無理を言って酒は飲まない方針になっていた。
でも、完全にホストの空間に飲み込まれて何故か全員飲んだ気分になっていた。
「だから、さっき飲めなかった分!蓮くんの家で飲むぞーーー」
「まぁ、明日休みだしな、」
「確かに」
そんなこんな話をしていると俺の家に着いた
車から降りる前にマネージャーさんが
「お前ら、あんまり飲みすぎるなよ」
と一言かけてくれて「はーい。」って返事をし「お疲れ様でしたー」
とマネージャーの車を見送ってマンションの中へ入っていった。
すると、エレベーターの前にいつも悟さんの隣にいる女性が待っていた
俺は、ビックリしてコンビニで買った袋を落としてしまった
落ちてしまったことにすぐに気づきメンバーが「大丈夫か」と言いながら拾ってくれているとエレベーターが到着してしまい、そのままその人はただこちらをチラッと見て何事もなかったかのように、そのまま上に上がって行った。
すると、恭介は「何!あの人!乗りますか?ぐらい聞いてくれてもいいのに!」
「まぁまぁ急いでたんだよきっと」と蒼が慰めていた
そして、もう一度エレベーターのボタンを恭介が押した
朝日は俺の顔をみながら言った
「あの人と知り合いなの?蓮」
「え…」
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