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寂しがり屋のドラゴンは、いつも一人。小さい小さい身体で、小さな洞穴でポツンと寝ています。
時々小さな生き物が遊びに来てくれますが、ドラゴンがちょっと遊ぶとぺしゃっとつぶれてしまいます。
そんな小さな生き物はたくさんの「お土産」を持ってきてくれますが、ドラゴンには小さすぎるものばかりなので、洞穴の片隅に集めておきます。
また次の小さな生き物が来た時に、あげるためです。
それよりももっと時々ですが、少し大きな生き物もやってきます。それはとっても美味しいので、ドラゴンはうれしくなります。
ドラゴンは空を飛んだこともなければ、洞穴から出たこともありません。
お母さんに言われたからです。
「外は危険よ。だから絶対に出ちゃ駄目」
と。そしてある日、ご飯を探しに行ったお母さんは帰ってこなくなりました。
それからずっとお母さんの言うことを守ってドラゴンは一人でいるのです。
お母さん早く帰ってきて。ドラゴンはそればかりを望んでいました。
そんなある日のこと。
洞穴の入り口からお母さんのにおいがしてきました。
「お母さん! お帰りなさい」
しかし、いつまでたってもお母さんはやってきません。
しばらくしてやって来たのは、お母さんと同じにおいのする小さな生き物たちでした。
「お母さん! お母さんはどこ!?」
ドラゴンは叫びます。
「----!!」
小さな生き物が何か言ったようですが、ドラゴンには分かりませんでした。
そして次々と何かを当ててきます。ですが、ドラゴンはまったく気にしませんでした。
その時でした。
何故かお母さんの爪が、ドラゴンを傷つけたのです。
「どう……して?」
お母さんがいるのかと思って、そちらを見てもいません。いるのは小さな生き物だけ。
また別の方向からもお母さんの爪でドラゴンを傷つけます。
どうして? どうしてお母さんは僕を傷つけるの? お母さんはどこ?
何度傷つけた方向を見てもお母さんはいないのです。
そして、お母さんの爪で傷つけられたところが熱くなったり、冷たくなったりしました。
気が付けば、ドラゴンは傷だらけになっていたのです。
血が、たくさん出ていました。
何が起きたのか分からず、声を上げようとするドラゴンをまた、お母さんの爪が傷つけます。そこでやっと分かったのです。
小さな生き物たちが、お母さんの爪を使ってドラゴンを傷つけていたことを。
「お母さん! お母さんをどうしたの!?」
そう小さな生き物に訊ねようとしましたが、声が出ません。さっきお母さんの爪で傷つけられたときに、喉をつぶされてしまったようでした。
何度も傷つけられ、ドラゴンはその場に倒れ動けなくなりました。
お母さんを待っていた小さなドラゴンは、お母さんに会えないままこと切れました。
時々小さな生き物が遊びに来てくれますが、ドラゴンがちょっと遊ぶとぺしゃっとつぶれてしまいます。
そんな小さな生き物はたくさんの「お土産」を持ってきてくれますが、ドラゴンには小さすぎるものばかりなので、洞穴の片隅に集めておきます。
また次の小さな生き物が来た時に、あげるためです。
それよりももっと時々ですが、少し大きな生き物もやってきます。それはとっても美味しいので、ドラゴンはうれしくなります。
ドラゴンは空を飛んだこともなければ、洞穴から出たこともありません。
お母さんに言われたからです。
「外は危険よ。だから絶対に出ちゃ駄目」
と。そしてある日、ご飯を探しに行ったお母さんは帰ってこなくなりました。
それからずっとお母さんの言うことを守ってドラゴンは一人でいるのです。
お母さん早く帰ってきて。ドラゴンはそればかりを望んでいました。
そんなある日のこと。
洞穴の入り口からお母さんのにおいがしてきました。
「お母さん! お帰りなさい」
しかし、いつまでたってもお母さんはやってきません。
しばらくしてやって来たのは、お母さんと同じにおいのする小さな生き物たちでした。
「お母さん! お母さんはどこ!?」
ドラゴンは叫びます。
「----!!」
小さな生き物が何か言ったようですが、ドラゴンには分かりませんでした。
そして次々と何かを当ててきます。ですが、ドラゴンはまったく気にしませんでした。
その時でした。
何故かお母さんの爪が、ドラゴンを傷つけたのです。
「どう……して?」
お母さんがいるのかと思って、そちらを見てもいません。いるのは小さな生き物だけ。
また別の方向からもお母さんの爪でドラゴンを傷つけます。
どうして? どうしてお母さんは僕を傷つけるの? お母さんはどこ?
何度傷つけた方向を見てもお母さんはいないのです。
そして、お母さんの爪で傷つけられたところが熱くなったり、冷たくなったりしました。
気が付けば、ドラゴンは傷だらけになっていたのです。
血が、たくさん出ていました。
何が起きたのか分からず、声を上げようとするドラゴンをまた、お母さんの爪が傷つけます。そこでやっと分かったのです。
小さな生き物たちが、お母さんの爪を使ってドラゴンを傷つけていたことを。
「お母さん! お母さんをどうしたの!?」
そう小さな生き物に訊ねようとしましたが、声が出ません。さっきお母さんの爪で傷つけられたときに、喉をつぶされてしまったようでした。
何度も傷つけられ、ドラゴンはその場に倒れ動けなくなりました。
お母さんを待っていた小さなドラゴンは、お母さんに会えないままこと切れました。
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