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扉の向こうへ
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穴だらけの記憶の中のもやを手繰っていくと、いつでも兄のマノンの姿が浮かぶ。
妹のマリッサ、兄のマノン、妹のマリッサ?
不気味なくらい静かな病院のベットで反芻するが、答えは見当たらない。
「あっ」
目が覚めているので、ゴーフルは強烈な尿意に襲われる。
ベットから身体を起こして、おそる恐る恐る立ち上がろうとする。
なんとか両足を地面につけることができる。
普段より厚いオムツのせいで、無理やり広げられた両足が無様だ。
「はぁ、はぁ」
少し歩くだけで、額に脂汗が滲む。
これなら赤ん坊のように四つん這いで進んだ方がましかもしれない。
病室の引き戸までたどり着くと、もう立っていられないくらいに尿意が高まっているのがわかる。
「んっ、あぁ…やだぁ」
緩み始めた水路の入り口を上から両手で抑えようとするが、チョロンという無情な音を響かせながら一度決壊したそれは、徐々に勢いを増す一方だった。
また、その解放感のせいで、さらに筋肉が緩んでいき、地面に座りこんでしまうのだった。
熱い液体が下腹の前面を、さらにはお尻の方にも染みだしていくのがわかる。
「ひゃ、止まらないよぉ」
しばらく放心状態が続いて、やがて我に返ると間に合わなかったという現実感に襲われる。
手足の筋肉の衰えはそれほど酷いものではないようだった。
しかし、1日のほとんどをオムツ姿で過ごしてきたゴーフルの下半身は少しの我慢もできないくらいに衰えているのだった。
失意のままベットに戻って、朝まで狸寝入りを決め込むか、不本意なおもらしをしてしまった事をナースコールで知らせるか、ゴーフルは迷う。
おねしょならば、寝ている間の出来事だが、目が覚めているのに間に合わなかったというのは、さらに屈辱的である。
オムツの中のおしっこは、急速に冷め始めており、不快感は増していく。
だが、ゴーフルはついにナースコールを押す事はできずに、スゴスゴとベットに戻るのだった。
妹のマリッサ、兄のマノン、妹のマリッサ?
不気味なくらい静かな病院のベットで反芻するが、答えは見当たらない。
「あっ」
目が覚めているので、ゴーフルは強烈な尿意に襲われる。
ベットから身体を起こして、おそる恐る恐る立ち上がろうとする。
なんとか両足を地面につけることができる。
普段より厚いオムツのせいで、無理やり広げられた両足が無様だ。
「はぁ、はぁ」
少し歩くだけで、額に脂汗が滲む。
これなら赤ん坊のように四つん這いで進んだ方がましかもしれない。
病室の引き戸までたどり着くと、もう立っていられないくらいに尿意が高まっているのがわかる。
「んっ、あぁ…やだぁ」
緩み始めた水路の入り口を上から両手で抑えようとするが、チョロンという無情な音を響かせながら一度決壊したそれは、徐々に勢いを増す一方だった。
また、その解放感のせいで、さらに筋肉が緩んでいき、地面に座りこんでしまうのだった。
熱い液体が下腹の前面を、さらにはお尻の方にも染みだしていくのがわかる。
「ひゃ、止まらないよぉ」
しばらく放心状態が続いて、やがて我に返ると間に合わなかったという現実感に襲われる。
手足の筋肉の衰えはそれほど酷いものではないようだった。
しかし、1日のほとんどをオムツ姿で過ごしてきたゴーフルの下半身は少しの我慢もできないくらいに衰えているのだった。
失意のままベットに戻って、朝まで狸寝入りを決め込むか、不本意なおもらしをしてしまった事をナースコールで知らせるか、ゴーフルは迷う。
おねしょならば、寝ている間の出来事だが、目が覚めているのに間に合わなかったというのは、さらに屈辱的である。
オムツの中のおしっこは、急速に冷め始めており、不快感は増していく。
だが、ゴーフルはついにナースコールを押す事はできずに、スゴスゴとベットに戻るのだった。
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