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壮年の白騎士は酒に溺れました。
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「いつか俺も、先生みたいに立派な騎士になりたい」
ライオットは、仲間達と祝杯をあげていた。
酔った時には、必ずといっていいほど彼は昔の話をする。
「先生は、弱くて臆病な少年だった俺を鍛えてくれたんだ。今の俺があるのは、全部先生のおかげなんだ」
今でこそ騎士団を束ねる優秀な白騎士であるライオットだが、幼い頃は弱虫で、ひ弱な少年だった。
「訓練が辛くて逃げ出したり、同年代の友達から虐められることも多かった」
「へぇ、意外ですね」
「強くなって見返してやろうなんて思わなかった。自分は駄目なやつだと諦めていたんだ」
若い騎士達は、酔いつぶれて寝ているか、もっと違う楽しい話で盛り上がっていた。
「じゃあ、なんでライオットさんは騎士になろうと思ったんですか? 」
聞き役になっていたのは酒場の店員だ。
「誰かを傷つける力じゃなくて守るべき力がほしかったんだ。初めて自分の為じゃなく誰かの為に強くなろうと思えた。だから変われたんだ」
ライオットは、その時の事を思い出して熱く胸を震わせていた。
「ライオットさん、ちょっと今日飲みすぎですよ」
店員がなだめる。
「すまない、つまらない昔話をしてしまったな」
そういってライオットは、立ち上がりお店の厠へとフラフラと歩いていく。
「ライオットさん、大丈夫ですか? 」
「大丈夫……これくらい、平気さ」
ライオットが用を足そうと、扉をあけると、先客がいた。
背のあまり高くない、小柄な人間だ。
「きゃっ」
その人影が甲高い悲鳴をあげたので、ライオットは驚いて思わず扉をしめる。
「すまない、酔っていたので婦人用の方を開けてしまったのか」
謝罪して、扉をみるがマークは紳士用だった。
酔いが回っているのかもしれないとライオットは少し夜風にあたるため店の外に出た。
「うー少し肌寒いが、酔覚ましにはちょうどいいか」
放尿しようと、裏手の繁みに入りしばらく放心する。
「あなたがライオットさんですか?」
「ん?」
唐突に声をかけられて振り向くが姿が見当たらない。
「こっちですよぅ」
視界を下げると、まだ幼女とよべそうなみつ編みの子供がそこに立っていた。
「嬢ちゃん、こんな夜更けに外に出たら危ないよ」
「そうですよね、子供は寝る時間なのに、全く博士は人遣いが荒いっていうかぁ」
「お家はどこだ?近いのかい」
ライオットは目線を合わせようとしゃがみ込む。
「おじさん、この青色の玉を握ってください」
「ん?なにかのおまじないかな」
普段のライオットなら、警戒しただろうがすっかり油断していた。
受け取った玉を素直に握ってしまう。
「あなたの時間、貰いますね」
見ると幼女は赤い玉を握っている。
「な、なんだ」
青色の玉が光に包まれ、赤い玉に向かってエネルギーが流れ込んでいく。
それに従って幼女の手足がニュルっと細く伸びていく。
ガリガリだった太ももが、成人のそれのようにむっちりと肉づきがよく成長し、支える足は細くて長い。
ライオットからみると、足の部分の変化ばかりが目につくが、胴体にもくびれが現れてほとんど突起の無かった胸板が盛り上がり、形の良いバストが現れる。
まるっとしていた幼女の顔は、身体に合わせて小さくなったように見える。
髪型こそ、みつ編みのままだが、まるで別人のようだ。
「夢を見てるのか」
ライオットが声を漏らす。
目の前の幼女が急成長したのだから、そう思うのも無理はないだろう。
ライオットは、仲間達と祝杯をあげていた。
酔った時には、必ずといっていいほど彼は昔の話をする。
「先生は、弱くて臆病な少年だった俺を鍛えてくれたんだ。今の俺があるのは、全部先生のおかげなんだ」
今でこそ騎士団を束ねる優秀な白騎士であるライオットだが、幼い頃は弱虫で、ひ弱な少年だった。
「訓練が辛くて逃げ出したり、同年代の友達から虐められることも多かった」
「へぇ、意外ですね」
「強くなって見返してやろうなんて思わなかった。自分は駄目なやつだと諦めていたんだ」
若い騎士達は、酔いつぶれて寝ているか、もっと違う楽しい話で盛り上がっていた。
「じゃあ、なんでライオットさんは騎士になろうと思ったんですか? 」
聞き役になっていたのは酒場の店員だ。
「誰かを傷つける力じゃなくて守るべき力がほしかったんだ。初めて自分の為じゃなく誰かの為に強くなろうと思えた。だから変われたんだ」
ライオットは、その時の事を思い出して熱く胸を震わせていた。
「ライオットさん、ちょっと今日飲みすぎですよ」
店員がなだめる。
「すまない、つまらない昔話をしてしまったな」
そういってライオットは、立ち上がりお店の厠へとフラフラと歩いていく。
「ライオットさん、大丈夫ですか? 」
「大丈夫……これくらい、平気さ」
ライオットが用を足そうと、扉をあけると、先客がいた。
背のあまり高くない、小柄な人間だ。
「きゃっ」
その人影が甲高い悲鳴をあげたので、ライオットは驚いて思わず扉をしめる。
「すまない、酔っていたので婦人用の方を開けてしまったのか」
謝罪して、扉をみるがマークは紳士用だった。
酔いが回っているのかもしれないとライオットは少し夜風にあたるため店の外に出た。
「うー少し肌寒いが、酔覚ましにはちょうどいいか」
放尿しようと、裏手の繁みに入りしばらく放心する。
「あなたがライオットさんですか?」
「ん?」
唐突に声をかけられて振り向くが姿が見当たらない。
「こっちですよぅ」
視界を下げると、まだ幼女とよべそうなみつ編みの子供がそこに立っていた。
「嬢ちゃん、こんな夜更けに外に出たら危ないよ」
「そうですよね、子供は寝る時間なのに、全く博士は人遣いが荒いっていうかぁ」
「お家はどこだ?近いのかい」
ライオットは目線を合わせようとしゃがみ込む。
「おじさん、この青色の玉を握ってください」
「ん?なにかのおまじないかな」
普段のライオットなら、警戒しただろうがすっかり油断していた。
受け取った玉を素直に握ってしまう。
「あなたの時間、貰いますね」
見ると幼女は赤い玉を握っている。
「な、なんだ」
青色の玉が光に包まれ、赤い玉に向かってエネルギーが流れ込んでいく。
それに従って幼女の手足がニュルっと細く伸びていく。
ガリガリだった太ももが、成人のそれのようにむっちりと肉づきがよく成長し、支える足は細くて長い。
ライオットからみると、足の部分の変化ばかりが目につくが、胴体にもくびれが現れてほとんど突起の無かった胸板が盛り上がり、形の良いバストが現れる。
まるっとしていた幼女の顔は、身体に合わせて小さくなったように見える。
髪型こそ、みつ編みのままだが、まるで別人のようだ。
「夢を見てるのか」
ライオットが声を漏らす。
目の前の幼女が急成長したのだから、そう思うのも無理はないだろう。
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