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プロローグ
搭乗
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「消えた……」
少女が消えたのと、同時に飛行船が出現した。長さは300mほどあり、
高さは50mほどあった。購入すると、数百億はするだろう。
「これ、どうするんだ?」
少女がどの様な意図で出したのかはわからないが、勝手に入って見ようと、入り口を探すが、見当たらない。
しばらく側面を観察していると、色が微妙に違う部分があった。
押してみると空気が抜ける音がし、押した場所を中心に液状化する。
「すごいな……」
恐る恐る中へ入ると、赤を基調とした船内があった。
廊下に案内版が貼ってあり、
『船長室・副船長室→』
とあるので、ハルトは矢印の向きに歩いていった。
すると、大きな木製の扉が突き当たりに二つあった。
右が船長室だ。
重い扉を再び恐る恐る押し開けようとするが、開かない。引き戸でした。
中には古い机と椅子があり、手前に客人用の小さな会議机と椅子が4脚が並べてある。
「おぉ…………」
船長室を出て、副船長室へ入ると、さっきの少女が椅子で寝ている。
「え?」
さっきより小さくなっているが、傷は消えている。
「大丈夫か?」
「Zzz…」
少女を船長室の仮眠用のベッドに運び、白衣を着せる。
「起きないなー」
少女は、なかなか起きない。点滴をバックから取り出し、魔素を込めていく。
寒くなってきたので、いま自分が持っている、白衣をもう一枚少女にかける。
他は墜落時に燃えている。
「……んっ……?」
「起きたか。」
「……ごめん。………ありがとうございます。」
「いや、別にいいよ。」
少女に点滴を打ち、暖炉があったことに気が付き、火を付ける。
ハルトは椅子に座り、少女はハルトの前の机に座る。
「私は天使のフレーム。焔を司っているんだ。」
「すごいな……にしても、ちっちゃいね。」
「ああ、力を使いすぎたり奪われたりしたから……(最後に船出したらとどめを刺しちゃったからな……)」
「この船は……君の?」
「……まあそうだ。ところで君は何者だ?」
「ハルト=ダモクレス。医者だよ」
「へぇ……医者か……」
「よろしく。」
「突然なんだけど……契約をしてくれないか?」
「突然だな。」
「私は今、体を維持するだけで精一杯なんだ……頼むよ。」
「……わかったよ、契約しよう。」
「ありがとう…助かる!」
始めて少女が笑う。
「で、どうするんだ?何かしらあるんだろ?」
「え?…ああ…少し痛いが……」
フレームは人差し指の指輪を抜き、飾りを捻る。すると、短い針が飛び出す。
「刺すの?」
「うん。腕出して…」
「はぁ…どうそ。」
プスッと刺されると、人差し指に指輪が現れる。
「ぐぅっ……」
フレームが少し光り、大きくなる。
「おー。育った!」
「な、なんかその言い方は変じゃないか?」
裸白衣のフレームが両手で胸を押さえる。
「あ、ごめん。そういう意味じゃないから……」
「あ、そう。」
「いや、確かに大きめだけど、そこは自信もて。」
「し、思春期の女子にそんなこというなっ!」
「え?天使に思春期なんかあるの?」
「バカッ!あるよ!16歳だよっ!」
「ごめんね。ごめんね。」
「ふんっ!」
プロローグ 終
少女が消えたのと、同時に飛行船が出現した。長さは300mほどあり、
高さは50mほどあった。購入すると、数百億はするだろう。
「これ、どうするんだ?」
少女がどの様な意図で出したのかはわからないが、勝手に入って見ようと、入り口を探すが、見当たらない。
しばらく側面を観察していると、色が微妙に違う部分があった。
押してみると空気が抜ける音がし、押した場所を中心に液状化する。
「すごいな……」
恐る恐る中へ入ると、赤を基調とした船内があった。
廊下に案内版が貼ってあり、
『船長室・副船長室→』
とあるので、ハルトは矢印の向きに歩いていった。
すると、大きな木製の扉が突き当たりに二つあった。
右が船長室だ。
重い扉を再び恐る恐る押し開けようとするが、開かない。引き戸でした。
中には古い机と椅子があり、手前に客人用の小さな会議机と椅子が4脚が並べてある。
「おぉ…………」
船長室を出て、副船長室へ入ると、さっきの少女が椅子で寝ている。
「え?」
さっきより小さくなっているが、傷は消えている。
「大丈夫か?」
「Zzz…」
少女を船長室の仮眠用のベッドに運び、白衣を着せる。
「起きないなー」
少女は、なかなか起きない。点滴をバックから取り出し、魔素を込めていく。
寒くなってきたので、いま自分が持っている、白衣をもう一枚少女にかける。
他は墜落時に燃えている。
「……んっ……?」
「起きたか。」
「……ごめん。………ありがとうございます。」
「いや、別にいいよ。」
少女に点滴を打ち、暖炉があったことに気が付き、火を付ける。
ハルトは椅子に座り、少女はハルトの前の机に座る。
「私は天使のフレーム。焔を司っているんだ。」
「すごいな……にしても、ちっちゃいね。」
「ああ、力を使いすぎたり奪われたりしたから……(最後に船出したらとどめを刺しちゃったからな……)」
「この船は……君の?」
「……まあそうだ。ところで君は何者だ?」
「ハルト=ダモクレス。医者だよ」
「へぇ……医者か……」
「よろしく。」
「突然なんだけど……契約をしてくれないか?」
「突然だな。」
「私は今、体を維持するだけで精一杯なんだ……頼むよ。」
「……わかったよ、契約しよう。」
「ありがとう…助かる!」
始めて少女が笑う。
「で、どうするんだ?何かしらあるんだろ?」
「え?…ああ…少し痛いが……」
フレームは人差し指の指輪を抜き、飾りを捻る。すると、短い針が飛び出す。
「刺すの?」
「うん。腕出して…」
「はぁ…どうそ。」
プスッと刺されると、人差し指に指輪が現れる。
「ぐぅっ……」
フレームが少し光り、大きくなる。
「おー。育った!」
「な、なんかその言い方は変じゃないか?」
裸白衣のフレームが両手で胸を押さえる。
「あ、ごめん。そういう意味じゃないから……」
「あ、そう。」
「いや、確かに大きめだけど、そこは自信もて。」
「し、思春期の女子にそんなこというなっ!」
「え?天使に思春期なんかあるの?」
「バカッ!あるよ!16歳だよっ!」
「ごめんね。ごめんね。」
「ふんっ!」
プロローグ 終
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