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第壱拾七話
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帰ってすぐにおいらを迎えたのは、案の定不満そうな槿花だった。
「にーちゃ!!!」
槿花はおいらに飛び付くと、おいらの事を何度も殴って来た。
「すぐに帰って来るなら、おらと遊んでくれても良いずら!!!」
「悪かったよ、おいらもそうすぐに帰ってくると思ってなかったんずらよ。」
嘘は言ってない。だけど槿花はずっと不満そうな顔をしておいらを見ていた。
取り合えずもう一回謝って槿花を降ろすと、おいらは自分の部屋に向かった。まぁ自分の部屋って言っても、槿花と一緒に使ってる部屋だけど。だから槿花もおいらの後ろを付いて歩いて来た。
部屋に入って来てすぐに槿花は後ろからおいらに飛び付くと、おいらは盛大に転んだ。
「何するずら!!!」
「おらまだ怒ってるずら!!!」
そう言って槿花はおいらの背中を何度も叩いて来た。重たいだけで別にそんなに痛くないけど、流石にうつ伏せだと苦しい。
槿花が背中に乗ったまま、おいらは寝返りを打つと、勿論槿花は背中から落ちた。
「あいた!!!」
別に大して痛くないだろ、そう言うと槿花は頬を膨らませた。だからすぐそうやって怒る。槿花が怒ったって別に大して怖くないからな。
文句を言いながらおいらを殴って来ると、一発鼻に直撃して、おいらは槿花の腕を掴んだ。待て、幾らなんでも顔面は、特に鼻と目は痛い。と言うかだぞ、槿花最近我が儘法大だっての。
怒りを込めて槿花を睨むと、槿花は驚いた顔をした後に大声を上げて泣き出した。
「うわっ!!!」
流石に泣くと思ってなかった。
槿花の泣き声を聞いた母さんが走って来ると、大泣きする槿花、唯々困惑しているおいらを見て溜め息を吐いた。
「槿花、また兄ちゃん怒らせたんずらね。」
「おら悪くないずら!!!にーちゃが悪いずら!!!」
「兄ちゃんは自分が悪い時は槿花を泣かせたりしないずらよ。」
そう言っておいらを見た。とは言っても、流石に妹を泣かせた事に少なからず怒っているらしく、眉間に皺が寄っていた。
母さんは槿花を抱き上げると、背中を優しく叩いた。
「すぐ泣かない、兄ちゃん困っちゃうずらよ。」
「うー、うぐっ、ぐすっ。」
泣き止まない槿花の頭を母さんは撫でると、今度はおいらの前にしゃがんだ。
「泡沫も、すぐ泣かせちゃ駄目ずらよ。」
「……………ごめんずら。」
「うん、良い子良い子。」
母さんはおいらの頭も撫でると、槿花が不満そうな顔をしていた。
「何ずら。」
「にーちゃは良い子じゃないずらよ!!!」
「兄ちゃんは良い子ずらよ。槿花がどれだけ我が儘言っても、ちゃんと付き合ってあげてるずら。」
母さんの言葉を聞いて槿花はまた不満そうに頬を膨らませた。
いい加減落ち着いたのか、槿花は泣き止んでいた。だけどやっぱり不満そうな顔をは続けていた。見兼ねた母さんが槿花の頭に自分の付けていた花の髪止めを付けた。すると槿花の意識はおいらへの不満から一気に髪止めへと移動した。
「かーちゃ?」
「槿花にあげるずら。大事にしてほしいずら。」
母さんがそう言うと槿花は満面の笑みで頷いた。
「うん!!大事にするずら!!!」
それでやっと槿花の機嫌が直った。
「にーちゃ!!!」
槿花はおいらに飛び付くと、おいらの事を何度も殴って来た。
「すぐに帰って来るなら、おらと遊んでくれても良いずら!!!」
「悪かったよ、おいらもそうすぐに帰ってくると思ってなかったんずらよ。」
嘘は言ってない。だけど槿花はずっと不満そうな顔をしておいらを見ていた。
取り合えずもう一回謝って槿花を降ろすと、おいらは自分の部屋に向かった。まぁ自分の部屋って言っても、槿花と一緒に使ってる部屋だけど。だから槿花もおいらの後ろを付いて歩いて来た。
部屋に入って来てすぐに槿花は後ろからおいらに飛び付くと、おいらは盛大に転んだ。
「何するずら!!!」
「おらまだ怒ってるずら!!!」
そう言って槿花はおいらの背中を何度も叩いて来た。重たいだけで別にそんなに痛くないけど、流石にうつ伏せだと苦しい。
槿花が背中に乗ったまま、おいらは寝返りを打つと、勿論槿花は背中から落ちた。
「あいた!!!」
別に大して痛くないだろ、そう言うと槿花は頬を膨らませた。だからすぐそうやって怒る。槿花が怒ったって別に大して怖くないからな。
文句を言いながらおいらを殴って来ると、一発鼻に直撃して、おいらは槿花の腕を掴んだ。待て、幾らなんでも顔面は、特に鼻と目は痛い。と言うかだぞ、槿花最近我が儘法大だっての。
怒りを込めて槿花を睨むと、槿花は驚いた顔をした後に大声を上げて泣き出した。
「うわっ!!!」
流石に泣くと思ってなかった。
槿花の泣き声を聞いた母さんが走って来ると、大泣きする槿花、唯々困惑しているおいらを見て溜め息を吐いた。
「槿花、また兄ちゃん怒らせたんずらね。」
「おら悪くないずら!!!にーちゃが悪いずら!!!」
「兄ちゃんは自分が悪い時は槿花を泣かせたりしないずらよ。」
そう言っておいらを見た。とは言っても、流石に妹を泣かせた事に少なからず怒っているらしく、眉間に皺が寄っていた。
母さんは槿花を抱き上げると、背中を優しく叩いた。
「すぐ泣かない、兄ちゃん困っちゃうずらよ。」
「うー、うぐっ、ぐすっ。」
泣き止まない槿花の頭を母さんは撫でると、今度はおいらの前にしゃがんだ。
「泡沫も、すぐ泣かせちゃ駄目ずらよ。」
「……………ごめんずら。」
「うん、良い子良い子。」
母さんはおいらの頭も撫でると、槿花が不満そうな顔をしていた。
「何ずら。」
「にーちゃは良い子じゃないずらよ!!!」
「兄ちゃんは良い子ずらよ。槿花がどれだけ我が儘言っても、ちゃんと付き合ってあげてるずら。」
母さんの言葉を聞いて槿花はまた不満そうに頬を膨らませた。
いい加減落ち着いたのか、槿花は泣き止んでいた。だけどやっぱり不満そうな顔をは続けていた。見兼ねた母さんが槿花の頭に自分の付けていた花の髪止めを付けた。すると槿花の意識はおいらへの不満から一気に髪止めへと移動した。
「かーちゃ?」
「槿花にあげるずら。大事にしてほしいずら。」
母さんがそう言うと槿花は満面の笑みで頷いた。
「うん!!大事にするずら!!!」
それでやっと槿花の機嫌が直った。
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