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第弐拾四話
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暫く一緒にいて、少しずつ時間が過ぎ、春が近付いて来ていた。私はと言うと、暁光さんのいろんなお手伝いをしていた。基本的に家の中で出来る事で、外に出る様な用件は暁光さんが殆ど。多分私の事を気遣ってくれたんだと思う。
私の見た目の事を気にしているから、暁光さんが外に。
「暁光さん、暁光さん。」
「あ?何かあったか?」
見付けた物を見せたくて私は暁光さんの名前を呼んだ。
「あの、暁光さん、蕾が。」
そう言って窓の外に見える木を指差した。その指の先を暁光さんは目を凝らして見ていた。
木に生っているもう大分膨らんでいる蕾が目に入ると、暁光さんは自然と笑っていた。
「お、もうすぐ咲きそうだな。」
「はい。」
「って事は、もうじき春なんだな。まだ全然寒いけど。」
「そうですね、寒いですけど。」
そんな会話をしていた。
春になったらきっともっと暖かくなるだろうし、雪も溶けて綺麗な花が沢山咲くんだろうな。早く春にならないかな。
「暁光さんは春は好きですか?」
「まぁそりゃ寒いよりは温かい春の方が良いだろ。」
「そうですか。私も春は好きですよ。暖かくて綺麗で。」
「あ、でも、最近は冬も好きになったな。」
「そうなんですか?」
「あぁ、お前のお陰でな。」
「私?」
私のお陰で冬が好きになるって、一体どう言う事なんでしょうか。まさか、私が雑用係として結構役に立ったから?あ、でも其れは冬は関係無いかな。
「暁光さん、私のお陰ってどう言う事ですか?」
「ん?いや、お前の見た目って冬を表現した様な感じだろ?雪みたいに真っ白い髪に澄んだ空みたいな、そんで氷柱みたいに透明な綺麗な瞳。な?」
そう言われて私は恥ずかしくなって両手で顔を隠した。
「あ?おい氷柱?何で隠すんだよ?おいったら。」
こんなに人に自分の容姿を褒められた事が初めてで、恥ずかしくて、でも嬉しくて。
「氷柱?な!おい何で泣くんだよ!?」
悲しくて辛くても人は泣くけれど、人は嬉しい時だって涙を流す。其れを教えてくれたのは他でも無い暁光さんだった。
慌てている暁光さんが珍しくて、何か面白くって、私はつい笑ってしまった。
「!!……………ったく。」
軽くおでこを突かれると、私も暁光さんも笑った。
私の見た目の事を気にしているから、暁光さんが外に。
「暁光さん、暁光さん。」
「あ?何かあったか?」
見付けた物を見せたくて私は暁光さんの名前を呼んだ。
「あの、暁光さん、蕾が。」
そう言って窓の外に見える木を指差した。その指の先を暁光さんは目を凝らして見ていた。
木に生っているもう大分膨らんでいる蕾が目に入ると、暁光さんは自然と笑っていた。
「お、もうすぐ咲きそうだな。」
「はい。」
「って事は、もうじき春なんだな。まだ全然寒いけど。」
「そうですね、寒いですけど。」
そんな会話をしていた。
春になったらきっともっと暖かくなるだろうし、雪も溶けて綺麗な花が沢山咲くんだろうな。早く春にならないかな。
「暁光さんは春は好きですか?」
「まぁそりゃ寒いよりは温かい春の方が良いだろ。」
「そうですか。私も春は好きですよ。暖かくて綺麗で。」
「あ、でも、最近は冬も好きになったな。」
「そうなんですか?」
「あぁ、お前のお陰でな。」
「私?」
私のお陰で冬が好きになるって、一体どう言う事なんでしょうか。まさか、私が雑用係として結構役に立ったから?あ、でも其れは冬は関係無いかな。
「暁光さん、私のお陰ってどう言う事ですか?」
「ん?いや、お前の見た目って冬を表現した様な感じだろ?雪みたいに真っ白い髪に澄んだ空みたいな、そんで氷柱みたいに透明な綺麗な瞳。な?」
そう言われて私は恥ずかしくなって両手で顔を隠した。
「あ?おい氷柱?何で隠すんだよ?おいったら。」
こんなに人に自分の容姿を褒められた事が初めてで、恥ずかしくて、でも嬉しくて。
「氷柱?な!おい何で泣くんだよ!?」
悲しくて辛くても人は泣くけれど、人は嬉しい時だって涙を流す。其れを教えてくれたのは他でも無い暁光さんだった。
慌てている暁光さんが珍しくて、何か面白くって、私はつい笑ってしまった。
「!!……………ったく。」
軽くおでこを突かれると、私も暁光さんも笑った。
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