24 / 133
1章:異世界転生とゴブリンの群れ
22:夢と昔の思い出
しおりを挟む
俺は深く沈みきった意識を覚醒させる。
目を開けるとそこは見覚えのある場所だった。
寝ている体を起こし周りを見渡す。少し右を向くと、そこに目的の人物がいた。額から黒い角が2本生えている鬼の女の子が、いつもの椅子に腰を掛けていた。
「やぁやぁ、早速また来たんだね」
「まぁ、やむ追えぬ状況でね」
「できれば来たくないとか言ってたのに」
なんて言いながらニヤニヤしている。ほんとこの世界の住人はニヤニヤする奴が多い。
「そんなにボクに会いたかったのかな?」
人のことおちょくりやがって、なんて思っていると、ある光景が頭に浮かんだ。フラッシュバックというやつだ。
俺が見たのは、山の中、俺と一緒に遊んでいる女の子、そこまでしか見えなかった。
「どうしたんだい?」
「いやなんでもない」
「で、来たくないって言ってた場所を訪れた理由は?ボクに会いに来たわけじゃないでしょ」
「いや、お前に会いに来たんだよ?」
俺がそういうと少し頬を赤く染めた。俺が言っているのは、お前の力が必要だから会いに来た。だけどな?
「あれ? お前、俺の心読めるんじゃないのかよ」
「あーあれね、あれはボクが呼んだ場合だけだよ。今回、君は自分で来たでしょ?」
ならこれからは俺から来よう、心なんて読まれたくないからな。
「で、用件は? まぁどうせ、あの竜種のことだろうけど」
こいつが知ってるってことはあの忠告はこのことで合ってるっぽいな。
「なんだ、知ってるんなら早い、てか知ってるなら聞くなよ。」
「君はボクにあの竜を殺すために、力を借りに来たのかな?」
え? 殺す? あの竜種を? なんで?
俺の頭の中に疑問が浮かぶ。
そして俺に発言を許さず、話をつづける。
「悪いけど、そんなことのために力は貸さないよ……」
表情は暗い、まるでがっかりしてるかのように、俺はまだ何も言ってないのに。
「さぁ、それだけならかえっ「ちょっとまて!」……え?」
俺は何を勘違いしているかわからん少女ばかの妄想を止めるために、話の最中に割って入る。
「お前は何を勘違いしてるか知らんが、俺はあの竜を殺す気はないぞ!」
俺がそういうと、「え?」と言いながらテンパっていた。だが、表情は明るいものに変わっていた。
「俺はあの竜を助け為に、お前の力を借りに来た」
俺が”助ける”と言った瞬間、少女の暗い表情は明るい笑顔に変わった。そして少女はいつも座っている椅子から飛び出して俺に抱き着いてきて、こんなこと言うのだ。
「流石、ボクのユウちゃん!そういってくれると思ってたよー」
「ってお前そんなこと言いながらさっき帰れって……あれ?ユウちゃん?」
その呼び方を聞いた瞬間。俺はまたフラッシュバックを起こした。今度は鮮明に。
________________________________________
山の中、そう。ムラクモが納めれていた祠がある山だ。
その中で、俺と追いかけっこをしている女の子、丁度俺が10歳ぐらいだろうか、俺は必死に女の子を追いかけていた。そして、場面が切り替わる。
俺は必死に女の子を探していた。ある日を境に姿を見せなくなったのだ。
俺は女の子を探すために山の中を駆け回る。すると後ろから声がかけられた。その声は俺が探し求めていた声だった。
「ねぇ、そこまで探して、そんなにボクに会いたかったのかな?」
その声を聞き、後ろを振り向くと、俺の探している女の子がそこにいた。ピンクが身のツインテール10歳の俺より少し身長の高い少女が。だがその少女は、俺の予想していた言葉とは違う言葉を発した。
「けどね、しばらくは会えないの。早く会いたかったら、ボクにふさわしい男になって迎えに来てよ」
そういうと女の子は俺の前から姿を消した。その女の子の名前は……
________________________________________
「ヨリヒメ?」
俺は小さな声で呼んでみた。そう今まで忘れていたことを今思い出したのだ。
俺の呼ぶ声を聞いた瞬間。目の前の少女は顔をあげた。目にたくさんの涙を蓄えて。泣きながら俺にこういうのだ。
「やっと……やっと思い出してくれた。ユウちゃん!」
さっきより力を込めて抱きしめてくる。あの時見たヨリヒメの似た目はあの頃とほとんど変わっていない、身長も髪型も、ただ角が生えているか、生えていないかの違いだ。
「ごめんな、今ちょっといろいろ混乱してて、説明頼めるか?」
「ぐすん、もうしょうがないな」
そういうと泣きながらも、今の状況を説明してくれた。
それは昔の少女を思い出した、俺からしたら、衝撃的な事実だった。
「えーっと? つまり? あなた様は、鬼種で、しかも黒鬼だと、あの時はからだの限界だったと、それで今まで俺の中にいた……と?」
まさか、子供の頃、気にしていた女の子がまさかの人外で、しかも見えなくなったと思ったら、俺の中にいたと?
驚くべき事実だが、今はそっちじゃない。
「で、ヨリヒメは力を貸してくれるのか?」
「……まぁ思い出してくれたし、ボクにふさわしい男には届いてないけど、候補として認めよう、うん!」
俺の頼みに、ヨリヒメは小声でぼそぼそつぶやき、何かを決めたように頷いた。
「ん? どうかしたか」
「い、いや、なんでもないよ」
「で? どうなんだ?」
ちょっと、慌てるヨリヒメがとても可愛かったが、今は時間が心配だ。体感では5分以上たってるんだが、ヘイルは大丈夫だろうか。ティナも心配だ。まぁエルに任せているから大丈夫だとは思うが、できることなら早く戻りたい。
「しょうがない、殺すためじゃなくて、助けるためだからね力を貸すよ……早くボクにふさわしい人になってね」
とりあえず力は貸してくれるみたいだ。最後の方は声が小さくて聞こえなかったが、まぁ、良しとしよう。
「じゃあ、はいこれ」
そういって渡されたのはかつて、俺がヨリヒメに渡したマフラーだった。
「ごめんね、せっかく貰った物なのに、ボクの依り代にしたら黒く染まっちゃった」
渡したときは白かった、そのマフラーは黒く染まっていた。
「いいよ、それでも依り代に使うぐらい大切にしてくれてたんだろ?」
俺はその黒く染まったマフラーを受け取り、それを首に巻く。なんとなくだが、ヨリヒメが一層近くにいるように感じた。
「そのマフラーを付けると、現実でも僕と話ができるよ!」
あぁ、また脳内会話が増えるのか……ティナにも意思疎通のスキル譲渡する予定だしな。
「なにさ、その顔。僕と話すのがそんなに嫌なのかい?」
「嫌そうじゃないぞ? むしろ話せるのは嬉しい。これからよろしく頼む」
きっと俺はめんどくさそうな、表情をしていたのだろう。ヨリヒメが不満そうに俺に聞いて来る。
俺は決してヨリヒメと話したくないわけじゃない、どちらかというと話したいのだ。だからヨリヒメの不満を打ち消すために、その言葉を否定した。
「そっか、ならいいんだ。フフフ」
ヨリヒメは俺の言葉を聞くと嬉しそうに微笑んだ。その顔はとても可愛くとても愛おしかった。きっとこの少女が俺の初恋なんだろうなーと。
ただいまはそんな感傷に浸っている時間はない。
「じゃあ、そろそろ戻るよ。あっちも心配だし」
「うん。ユウちゃん頑張って、そしてあの竜を、助けてあげて……」
「ああ、任せろ」
ヨリヒメの最後の言葉を聞き、そして、俺は目覚めるように意識を体に戻した。
目を開けるとそこは見覚えのある場所だった。
寝ている体を起こし周りを見渡す。少し右を向くと、そこに目的の人物がいた。額から黒い角が2本生えている鬼の女の子が、いつもの椅子に腰を掛けていた。
「やぁやぁ、早速また来たんだね」
「まぁ、やむ追えぬ状況でね」
「できれば来たくないとか言ってたのに」
なんて言いながらニヤニヤしている。ほんとこの世界の住人はニヤニヤする奴が多い。
「そんなにボクに会いたかったのかな?」
人のことおちょくりやがって、なんて思っていると、ある光景が頭に浮かんだ。フラッシュバックというやつだ。
俺が見たのは、山の中、俺と一緒に遊んでいる女の子、そこまでしか見えなかった。
「どうしたんだい?」
「いやなんでもない」
「で、来たくないって言ってた場所を訪れた理由は?ボクに会いに来たわけじゃないでしょ」
「いや、お前に会いに来たんだよ?」
俺がそういうと少し頬を赤く染めた。俺が言っているのは、お前の力が必要だから会いに来た。だけどな?
「あれ? お前、俺の心読めるんじゃないのかよ」
「あーあれね、あれはボクが呼んだ場合だけだよ。今回、君は自分で来たでしょ?」
ならこれからは俺から来よう、心なんて読まれたくないからな。
「で、用件は? まぁどうせ、あの竜種のことだろうけど」
こいつが知ってるってことはあの忠告はこのことで合ってるっぽいな。
「なんだ、知ってるんなら早い、てか知ってるなら聞くなよ。」
「君はボクにあの竜を殺すために、力を借りに来たのかな?」
え? 殺す? あの竜種を? なんで?
俺の頭の中に疑問が浮かぶ。
そして俺に発言を許さず、話をつづける。
「悪いけど、そんなことのために力は貸さないよ……」
表情は暗い、まるでがっかりしてるかのように、俺はまだ何も言ってないのに。
「さぁ、それだけならかえっ「ちょっとまて!」……え?」
俺は何を勘違いしているかわからん少女ばかの妄想を止めるために、話の最中に割って入る。
「お前は何を勘違いしてるか知らんが、俺はあの竜を殺す気はないぞ!」
俺がそういうと、「え?」と言いながらテンパっていた。だが、表情は明るいものに変わっていた。
「俺はあの竜を助け為に、お前の力を借りに来た」
俺が”助ける”と言った瞬間、少女の暗い表情は明るい笑顔に変わった。そして少女はいつも座っている椅子から飛び出して俺に抱き着いてきて、こんなこと言うのだ。
「流石、ボクのユウちゃん!そういってくれると思ってたよー」
「ってお前そんなこと言いながらさっき帰れって……あれ?ユウちゃん?」
その呼び方を聞いた瞬間。俺はまたフラッシュバックを起こした。今度は鮮明に。
________________________________________
山の中、そう。ムラクモが納めれていた祠がある山だ。
その中で、俺と追いかけっこをしている女の子、丁度俺が10歳ぐらいだろうか、俺は必死に女の子を追いかけていた。そして、場面が切り替わる。
俺は必死に女の子を探していた。ある日を境に姿を見せなくなったのだ。
俺は女の子を探すために山の中を駆け回る。すると後ろから声がかけられた。その声は俺が探し求めていた声だった。
「ねぇ、そこまで探して、そんなにボクに会いたかったのかな?」
その声を聞き、後ろを振り向くと、俺の探している女の子がそこにいた。ピンクが身のツインテール10歳の俺より少し身長の高い少女が。だがその少女は、俺の予想していた言葉とは違う言葉を発した。
「けどね、しばらくは会えないの。早く会いたかったら、ボクにふさわしい男になって迎えに来てよ」
そういうと女の子は俺の前から姿を消した。その女の子の名前は……
________________________________________
「ヨリヒメ?」
俺は小さな声で呼んでみた。そう今まで忘れていたことを今思い出したのだ。
俺の呼ぶ声を聞いた瞬間。目の前の少女は顔をあげた。目にたくさんの涙を蓄えて。泣きながら俺にこういうのだ。
「やっと……やっと思い出してくれた。ユウちゃん!」
さっきより力を込めて抱きしめてくる。あの時見たヨリヒメの似た目はあの頃とほとんど変わっていない、身長も髪型も、ただ角が生えているか、生えていないかの違いだ。
「ごめんな、今ちょっといろいろ混乱してて、説明頼めるか?」
「ぐすん、もうしょうがないな」
そういうと泣きながらも、今の状況を説明してくれた。
それは昔の少女を思い出した、俺からしたら、衝撃的な事実だった。
「えーっと? つまり? あなた様は、鬼種で、しかも黒鬼だと、あの時はからだの限界だったと、それで今まで俺の中にいた……と?」
まさか、子供の頃、気にしていた女の子がまさかの人外で、しかも見えなくなったと思ったら、俺の中にいたと?
驚くべき事実だが、今はそっちじゃない。
「で、ヨリヒメは力を貸してくれるのか?」
「……まぁ思い出してくれたし、ボクにふさわしい男には届いてないけど、候補として認めよう、うん!」
俺の頼みに、ヨリヒメは小声でぼそぼそつぶやき、何かを決めたように頷いた。
「ん? どうかしたか」
「い、いや、なんでもないよ」
「で? どうなんだ?」
ちょっと、慌てるヨリヒメがとても可愛かったが、今は時間が心配だ。体感では5分以上たってるんだが、ヘイルは大丈夫だろうか。ティナも心配だ。まぁエルに任せているから大丈夫だとは思うが、できることなら早く戻りたい。
「しょうがない、殺すためじゃなくて、助けるためだからね力を貸すよ……早くボクにふさわしい人になってね」
とりあえず力は貸してくれるみたいだ。最後の方は声が小さくて聞こえなかったが、まぁ、良しとしよう。
「じゃあ、はいこれ」
そういって渡されたのはかつて、俺がヨリヒメに渡したマフラーだった。
「ごめんね、せっかく貰った物なのに、ボクの依り代にしたら黒く染まっちゃった」
渡したときは白かった、そのマフラーは黒く染まっていた。
「いいよ、それでも依り代に使うぐらい大切にしてくれてたんだろ?」
俺はその黒く染まったマフラーを受け取り、それを首に巻く。なんとなくだが、ヨリヒメが一層近くにいるように感じた。
「そのマフラーを付けると、現実でも僕と話ができるよ!」
あぁ、また脳内会話が増えるのか……ティナにも意思疎通のスキル譲渡する予定だしな。
「なにさ、その顔。僕と話すのがそんなに嫌なのかい?」
「嫌そうじゃないぞ? むしろ話せるのは嬉しい。これからよろしく頼む」
きっと俺はめんどくさそうな、表情をしていたのだろう。ヨリヒメが不満そうに俺に聞いて来る。
俺は決してヨリヒメと話したくないわけじゃない、どちらかというと話したいのだ。だからヨリヒメの不満を打ち消すために、その言葉を否定した。
「そっか、ならいいんだ。フフフ」
ヨリヒメは俺の言葉を聞くと嬉しそうに微笑んだ。その顔はとても可愛くとても愛おしかった。きっとこの少女が俺の初恋なんだろうなーと。
ただいまはそんな感傷に浸っている時間はない。
「じゃあ、そろそろ戻るよ。あっちも心配だし」
「うん。ユウちゃん頑張って、そしてあの竜を、助けてあげて……」
「ああ、任せろ」
ヨリヒメの最後の言葉を聞き、そして、俺は目覚めるように意識を体に戻した。
21
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる