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3章:王都招集
64:ユウVSフロン
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「よし、やるか、フロンは確か魔法ありでよかったよな」
「はい。お願いします」
俺はムラクモを短剣から刀の長さに戻す。そしてヒサメと共に腰の鞘へ
そしてフロンと俺はティナの方を向く。
意図を察したティナは立ち上がり、手を振り上げる。
「それでは。はじめ!」
先に動いたのは、フロンだった。
黒竜の双剣の一振りをこちらに向けて投擲してくる。
フロンも投擲術を持っているため、狙いは正確で、俺の顔めがけて飛んでくる。
俺は少し後ろに下がる。すると俺の目の前で、双剣がぴたりと止まる。
黒竜の双剣は柄を糸で結んでいるため、投擲時は回収しやすいが、飛距離はない。
『闇よ 汝が敵を拘束する鎖となれ 黒影縛鎖』
俺はフロンの足元に魔法を発動させる。
フロンは黒竜の双剣を引き戻し、俺に向かって突っ込んでくる。
俺はフロンとの戦闘では、対魔法使いを意識させている。
だからあえて詠唱で魔法を発動させている。と言っても近づくまでだ。近づいたら近接戦闘に移る。これがいつもの流れだ。
『光の障壁よ! 祖を護る盾と化せ 光壁』
俺はバックステップで距離を稼ぎながら、詠唱し光の壁を前方に出現させる。
「こんなもの!」
フロンは光の壁を双剣で切り付けた。
俺は突っ込んでくることが予想できていた。だから壁が割れるタイミングで、魔法を発動させる。
『祖は風! 集い集いて、解く爆ぜろ 風爆球』
『我は影 彼の物をを惑わせる 人となれ 幻影想』
俺が魔法を発動するのと同時に、もう一個の魔法が発動する。それは勿論フロンのものだ。
俺の発動させた魔法は空中で風を巻き込み爆発する。
すると、その爆風の中から3人のフロンが出てくる。いわゆる分身というやつだ。
フロンは一定以上俺に近づいたので、接近に関しては合格だ。
次は、接近戦だ。俺はムラクモの柄に手をかける。
『風刀:鎌鼬』
俺はフロンの分身めがけて風の刃を放つ。
あの魔法で作り出される分身はそこまで高度な動きはできない。
風の刃が、分身に当たると、分身は霧のようになって消えた。
『闇刀:影月』
引き抜かれたムラクモは闇を纏う。その闇はムラクモを振るうと同時にフロンめがけて飛んでいく。
俊敏な動きで、フロンはその闇を躱す。だが、その闇はフロンを追いかける。
「な、なんですか、追いかけてこないでください!」
フロンは振り返り、闇を斬りつける。
だがそれの選択肢は失敗だ。
その闇は攻撃を受けると同時にフロンの腕に絡みつく。
そしてその間に動きを止めたフロンの隙を俺は逃さない。
『縮地』
俺は一瞬で、フロンの背後を取り、ムラクモの峰をフロンの首筋に当てた。
「俺の勝ちだな」
「はい、私の負けです」
だが、接近するまでの流れはよかった。後は間合いの把握と、慌てることさえなければ充分だ。
「二人とも、すっかり成長したな」
俺は二人の頭に手を置く。そしてそのまま優しく撫でる。
すると、ティナの顔は赤く染まり、フロンの顔は俺の首筋を指を咥えて眺めていた。
ティナはそれを察したのか、横にずれ、フロンに場所を譲る。
「ご主人様。あの……その」
「あぁ、いいぞ。早めにな」
俺がそういうとフロンは俺の首に手を回し、その首に自分の唇を宛がった。
少し舐めるようにしてから、俺の首筋に噛み付く。
それと同時に、もう慣れつつある魔力の吸われる感覚が俺を襲う。
少しすると、フロンが俺の首から唇を離す。その顔はやはり蕩けていた。
「やっぱり、ご主人様の血は美味し過ぎます」
と言っている。それと同時に庭へ訪問者が来た。
「なにやってるの?」
それは、この宿を紹介してくれた、シーナだった。
シーナの目には顔が赤いティナと完全に顔を蕩けさせている。フロンが目に入る。
「エッチなこと?」
「違う!」
「ふぅーん。おいでノーワル」
シーナが呼ぶとノワールはパタパタとシーナ方へ飛んでいき、その腕の中へと納まる。
「朝ごはんで来たから早く戻ってくる」
どうやら、朝ごはんの知らせが要件だったようだ。
「わかった今行く」
俺はティナの手を取り、立ち上がらせるとそのまま宿の中へと戻った。
「はい。お願いします」
俺はムラクモを短剣から刀の長さに戻す。そしてヒサメと共に腰の鞘へ
そしてフロンと俺はティナの方を向く。
意図を察したティナは立ち上がり、手を振り上げる。
「それでは。はじめ!」
先に動いたのは、フロンだった。
黒竜の双剣の一振りをこちらに向けて投擲してくる。
フロンも投擲術を持っているため、狙いは正確で、俺の顔めがけて飛んでくる。
俺は少し後ろに下がる。すると俺の目の前で、双剣がぴたりと止まる。
黒竜の双剣は柄を糸で結んでいるため、投擲時は回収しやすいが、飛距離はない。
『闇よ 汝が敵を拘束する鎖となれ 黒影縛鎖』
俺はフロンの足元に魔法を発動させる。
フロンは黒竜の双剣を引き戻し、俺に向かって突っ込んでくる。
俺はフロンとの戦闘では、対魔法使いを意識させている。
だからあえて詠唱で魔法を発動させている。と言っても近づくまでだ。近づいたら近接戦闘に移る。これがいつもの流れだ。
『光の障壁よ! 祖を護る盾と化せ 光壁』
俺はバックステップで距離を稼ぎながら、詠唱し光の壁を前方に出現させる。
「こんなもの!」
フロンは光の壁を双剣で切り付けた。
俺は突っ込んでくることが予想できていた。だから壁が割れるタイミングで、魔法を発動させる。
『祖は風! 集い集いて、解く爆ぜろ 風爆球』
『我は影 彼の物をを惑わせる 人となれ 幻影想』
俺が魔法を発動するのと同時に、もう一個の魔法が発動する。それは勿論フロンのものだ。
俺の発動させた魔法は空中で風を巻き込み爆発する。
すると、その爆風の中から3人のフロンが出てくる。いわゆる分身というやつだ。
フロンは一定以上俺に近づいたので、接近に関しては合格だ。
次は、接近戦だ。俺はムラクモの柄に手をかける。
『風刀:鎌鼬』
俺はフロンの分身めがけて風の刃を放つ。
あの魔法で作り出される分身はそこまで高度な動きはできない。
風の刃が、分身に当たると、分身は霧のようになって消えた。
『闇刀:影月』
引き抜かれたムラクモは闇を纏う。その闇はムラクモを振るうと同時にフロンめがけて飛んでいく。
俊敏な動きで、フロンはその闇を躱す。だが、その闇はフロンを追いかける。
「な、なんですか、追いかけてこないでください!」
フロンは振り返り、闇を斬りつける。
だがそれの選択肢は失敗だ。
その闇は攻撃を受けると同時にフロンの腕に絡みつく。
そしてその間に動きを止めたフロンの隙を俺は逃さない。
『縮地』
俺は一瞬で、フロンの背後を取り、ムラクモの峰をフロンの首筋に当てた。
「俺の勝ちだな」
「はい、私の負けです」
だが、接近するまでの流れはよかった。後は間合いの把握と、慌てることさえなければ充分だ。
「二人とも、すっかり成長したな」
俺は二人の頭に手を置く。そしてそのまま優しく撫でる。
すると、ティナの顔は赤く染まり、フロンの顔は俺の首筋を指を咥えて眺めていた。
ティナはそれを察したのか、横にずれ、フロンに場所を譲る。
「ご主人様。あの……その」
「あぁ、いいぞ。早めにな」
俺がそういうとフロンは俺の首に手を回し、その首に自分の唇を宛がった。
少し舐めるようにしてから、俺の首筋に噛み付く。
それと同時に、もう慣れつつある魔力の吸われる感覚が俺を襲う。
少しすると、フロンが俺の首から唇を離す。その顔はやはり蕩けていた。
「やっぱり、ご主人様の血は美味し過ぎます」
と言っている。それと同時に庭へ訪問者が来た。
「なにやってるの?」
それは、この宿を紹介してくれた、シーナだった。
シーナの目には顔が赤いティナと完全に顔を蕩けさせている。フロンが目に入る。
「エッチなこと?」
「違う!」
「ふぅーん。おいでノーワル」
シーナが呼ぶとノワールはパタパタとシーナ方へ飛んでいき、その腕の中へと納まる。
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どうやら、朝ごはんの知らせが要件だったようだ。
「わかった今行く」
俺はティナの手を取り、立ち上がらせるとそのまま宿の中へと戻った。
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