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3章:王都招集
83:ユウVSアイリス
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俺は走り出し、アイリスの剣を真っ向から受け止める。
あいつらが見てる前で、スキルを使うのは癪だが、まぁ仕方がない。
俺は刀に居れていた力を緩め、体を横にずらす。
力の均衡が崩れた、アイリスの体は前に倒れる。
俺はその隙を見逃さず、剣をまっすぐ振り下ろす。
だがアイリスはこれまで俺と何度も戦っている。こうやって動くことは予想できていたようで、体を前に倒しそのまま前転。俺から距離を取る。
「俺は遠くからでも戦えるぞ?」
「!?」
離れた、アイリスは剣を構えなおし、遠距離攻撃に備える。
『妖忌術:影楼』『闇刀:影月』
俺は影楼で自分の幻影を作り出し、影移動で即座にアイリスの後ろに回り、ムラクモを振るった。
闇を纏ったムラクモはアイリスめがけて闇を放つ。
アイリスは目の前にいる俺が幻影だと気づき周りを見渡す。
そして後ろを向くと、闇が迫っていたのに気付きとっさに横に躱す。
アイリスはそのまま剣の柄を回し、剣の刀身を鞭のように伸ばす。それはそのまま俺めがけて飛んでくる。
『祖は風 集い集いて 解く爆ぜろ 風爆球』
俺は目の前に風を圧縮した球を置き、一気に開放する。
すると、連接剣は風に逆らえず、軌道がぐちゃぐちゃになる。
アイリスはすぐに剣を引き、元の形に戻す。
アイリスとの戦闘もフロンたちと同様。魔法あり、近接ありの俺は詠唱、瞳、黒鬼縛りだ。
『アクアウィップ!』
その声が聞こえると、アイリスの左手には水でできた鞭が形成されていた。
アイリスは再び、連接剣の繋ぎを解き鞭状へ帰る。
すると、二本の鞭を巧みに使い、俺の足元、手元を的確に攻撃してくる。
だが俺もそれにやすやす当たるほど、優しくもない。
『汝 我を守る壁と為せ 土粒壁』
俺の前の地面が盛り上がり、壁になる。俺の視界からアイリスが消える。それは勿論アイリスも同じだ。
俺は再び魔法を唱える。
『祖は影 彼の者を惑わせる 人となれ 幻影想』
土の壁から俺の姿をした影が二つ飛び出す。
「何のこれしき!」
アイリスのそんな声が聞こえ、影の二体が消滅する。
そしてさらに岩の陰から俺が出てくる。
「もらった!」
アイリスは、俺に向かって連接剣を振るった。
「すまんな、貰ったのは俺だ」
俺は後ろからアイリスの首筋にムラクモを当てた。
「え?」
アイリスのそんな声と共に振るわれた連接剣は岩の横にいる俺の影を斬った。
「なんで? どうやってですか?」
「簡単だ、あの先に出た二体の影の中に俺が隠れてただけって話だ」
そう。俺が作り出した影は合計3体。俺は先行した影に影移動を使い隠れ、影が斬られると同時にアイリスの後ろ側へ回った。ただそれだけ。
「うぅ、今日も負けです」
「まだまだ、俺に勝つのは無理そうだな」
「ぜ、絶対一撃当てて見せます」
俺は実力を考慮して、一撃当てたら言うことを一つ聞くという条件で、戦っている。その方がやる気も出るだろうしな。
「けどまぁ俺は明日の朝、ここを出るけどな」
「え? そんな急なのですか?」
「あぁ、急ぎたいしな」
すると、アイリスはもじもじしだした。そして俺の耳に口を持ってきてこういった。
「今日の夜。みんなが寝静まった頃、私の部屋に来てください。話したいことがあります」
「おいちょっと待て、それだと俺が不法しんにゅ……」
俺が言い終わる眼にアイリスに口を手で防がれる。
「細かいことはいいのです。私が許します」
「……そう言われたら何も言えないな、わかった夜だな」
「はい♪」
アイリスは満面の笑みを俺に向けた。
その頃勇者4人は……。
「おい、迅斗。あの戦闘しっかり見えたか?」
「あ、あぁ見えたけど、なんだあれ、あれが剣馬鹿の動きか? 勇者の俺たちより強いんじゃねーか?」
「そうね、てか剣馬鹿はなん属性魔法を使うのよ、私は風の1属性だけなのに」
「やっぱりユウ君の剣は綺麗だなぁ~」
そう言った雛乃の頭に柑奈の拳が降ってくる。
「もう、何見惚れてんのよ」
「え? べ、別に惚れてなんか……」
顔を赤くしながら、雛乃は違った答えを返す。
「あぁ、これはもうだめだわ」
そんな中な柑奈は一人ため息をついていた。
「俺、戦ってみたいかも」
その声はユウに聞こえるほどデカかった。
その声の主は総司だ。
「あぁ、俺も戦ってみてぇ、アイリス姫といちゃついてるのも許せんしな、俺があいつに勝てば見直してくれるかもしれない」
俺のもとに勇者の声が聞こえ。それは俺と戦いたいというものだった。しかもそれは二人からだった。
俺はふっと笑ってから二人にこう答えた。
「いいぜ、今丁度体が温まったところだ。二人同時に来いよ」
俺がそう言うと、二人は武器を取り出し、俺のいる地面へと降りた。
俺はアイリスに不知火たちがいるところに行くよう伝え、二人に答えるようにムラクモを再び抜刀した。
あいつらが見てる前で、スキルを使うのは癪だが、まぁ仕方がない。
俺は刀に居れていた力を緩め、体を横にずらす。
力の均衡が崩れた、アイリスの体は前に倒れる。
俺はその隙を見逃さず、剣をまっすぐ振り下ろす。
だがアイリスはこれまで俺と何度も戦っている。こうやって動くことは予想できていたようで、体を前に倒しそのまま前転。俺から距離を取る。
「俺は遠くからでも戦えるぞ?」
「!?」
離れた、アイリスは剣を構えなおし、遠距離攻撃に備える。
『妖忌術:影楼』『闇刀:影月』
俺は影楼で自分の幻影を作り出し、影移動で即座にアイリスの後ろに回り、ムラクモを振るった。
闇を纏ったムラクモはアイリスめがけて闇を放つ。
アイリスは目の前にいる俺が幻影だと気づき周りを見渡す。
そして後ろを向くと、闇が迫っていたのに気付きとっさに横に躱す。
アイリスはそのまま剣の柄を回し、剣の刀身を鞭のように伸ばす。それはそのまま俺めがけて飛んでくる。
『祖は風 集い集いて 解く爆ぜろ 風爆球』
俺は目の前に風を圧縮した球を置き、一気に開放する。
すると、連接剣は風に逆らえず、軌道がぐちゃぐちゃになる。
アイリスはすぐに剣を引き、元の形に戻す。
アイリスとの戦闘もフロンたちと同様。魔法あり、近接ありの俺は詠唱、瞳、黒鬼縛りだ。
『アクアウィップ!』
その声が聞こえると、アイリスの左手には水でできた鞭が形成されていた。
アイリスは再び、連接剣の繋ぎを解き鞭状へ帰る。
すると、二本の鞭を巧みに使い、俺の足元、手元を的確に攻撃してくる。
だが俺もそれにやすやす当たるほど、優しくもない。
『汝 我を守る壁と為せ 土粒壁』
俺の前の地面が盛り上がり、壁になる。俺の視界からアイリスが消える。それは勿論アイリスも同じだ。
俺は再び魔法を唱える。
『祖は影 彼の者を惑わせる 人となれ 幻影想』
土の壁から俺の姿をした影が二つ飛び出す。
「何のこれしき!」
アイリスのそんな声が聞こえ、影の二体が消滅する。
そしてさらに岩の陰から俺が出てくる。
「もらった!」
アイリスは、俺に向かって連接剣を振るった。
「すまんな、貰ったのは俺だ」
俺は後ろからアイリスの首筋にムラクモを当てた。
「え?」
アイリスのそんな声と共に振るわれた連接剣は岩の横にいる俺の影を斬った。
「なんで? どうやってですか?」
「簡単だ、あの先に出た二体の影の中に俺が隠れてただけって話だ」
そう。俺が作り出した影は合計3体。俺は先行した影に影移動を使い隠れ、影が斬られると同時にアイリスの後ろ側へ回った。ただそれだけ。
「うぅ、今日も負けです」
「まだまだ、俺に勝つのは無理そうだな」
「ぜ、絶対一撃当てて見せます」
俺は実力を考慮して、一撃当てたら言うことを一つ聞くという条件で、戦っている。その方がやる気も出るだろうしな。
「けどまぁ俺は明日の朝、ここを出るけどな」
「え? そんな急なのですか?」
「あぁ、急ぎたいしな」
すると、アイリスはもじもじしだした。そして俺の耳に口を持ってきてこういった。
「今日の夜。みんなが寝静まった頃、私の部屋に来てください。話したいことがあります」
「おいちょっと待て、それだと俺が不法しんにゅ……」
俺が言い終わる眼にアイリスに口を手で防がれる。
「細かいことはいいのです。私が許します」
「……そう言われたら何も言えないな、わかった夜だな」
「はい♪」
アイリスは満面の笑みを俺に向けた。
その頃勇者4人は……。
「おい、迅斗。あの戦闘しっかり見えたか?」
「あ、あぁ見えたけど、なんだあれ、あれが剣馬鹿の動きか? 勇者の俺たちより強いんじゃねーか?」
「そうね、てか剣馬鹿はなん属性魔法を使うのよ、私は風の1属性だけなのに」
「やっぱりユウ君の剣は綺麗だなぁ~」
そう言った雛乃の頭に柑奈の拳が降ってくる。
「もう、何見惚れてんのよ」
「え? べ、別に惚れてなんか……」
顔を赤くしながら、雛乃は違った答えを返す。
「あぁ、これはもうだめだわ」
そんな中な柑奈は一人ため息をついていた。
「俺、戦ってみたいかも」
その声はユウに聞こえるほどデカかった。
その声の主は総司だ。
「あぁ、俺も戦ってみてぇ、アイリス姫といちゃついてるのも許せんしな、俺があいつに勝てば見直してくれるかもしれない」
俺のもとに勇者の声が聞こえ。それは俺と戦いたいというものだった。しかもそれは二人からだった。
俺はふっと笑ってから二人にこう答えた。
「いいぜ、今丁度体が温まったところだ。二人同時に来いよ」
俺がそう言うと、二人は武器を取り出し、俺のいる地面へと降りた。
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