白銀の死神姫

Alice

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一章 目覚めた死神姫

episode7 学園の訪問者

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「お待たせしました~」

   ガチャッと扉が開いて、中から黒色に白い縁取りのゴスロリを着た白雪が出てきた。

「やっぱり、服はそれなんだ」

「?…何かおかしいですか?」

「いや、ちょっと目立つかなぁ~って…」

   学園には行ったことがなかったレオンでも、流石に学び舎にゴスロリを来てくる人は他にいないだろうなと思った。

「むむむ…。では、あと3分待ってください。髪は整えてあるので、すぐに着替えてきます」

   そう言って部屋の中に戻っていく白雪を見ながら、レオンは内心ゴスロリ以外に服があるのかな…?と心配になっていた。

「これならどうですか?」

   しかし、レオンの予想に反して、出てきた白雪が着ていたのは淡いピンクのフリルや、リボン、刺繍をあしらった清楚なワンピースだった。今までのゴスロリも似合っていたが、可愛い系な薄桃色のワンピースも白雪にとても良く似合っていた。腰に巻いたリボンが白雪の細い腰とそこそこ豊満な胸の対比を際立たせている。

「うん。よく似合ってるよ。可愛いね」

「お世辞はいりませんよ~。では、行きましょう」

   白雪が進んでいった後からお世辞じゃないんだけどなぁとボソリと呟いたレオンが廊下を歩いていった。


......................................................


「緊張しますねぇ…」

「そうかな?」

   あれから朝食をとりおわった白雪達は、王家の馬車に乗って学園に向かっていた。

「あ、着いたみたいだよ」

「わ、思ってたよりおっきいですね」

   感嘆したようにそびえ立つ学園を眺めながら、馬車からレオンにエスコートされ降りる白雪。馬車の中での不安は掻き消え、既に楽しさが押し出ていた。

「こっちだよ」

   その様子にくすりと笑みを浮かべたレオンが、門を潜り中へ歩を進める。

「なんか見られてません?」

「いつもこんな感じだから、気にしない方がいいんじゃない?」

   同じく登校している生徒達が、英雄(レオン)と歩くあの美少女は誰だ?!とざわめいているが、そういうもんなのだと思って既に興味の失った白雪には聞こえていない。

「僕達が通うのは高等部2年のSクラス。剣術や魔法で、1番優秀な者が配属されるクラスだよ。人数は白雪ちゃんを入れて7人だけで、少数だから、全員の名前もすぐに覚えられると思うよ。因みに、学園には初等部、中等部、高等部があって、それぞれ3年あるよ」

「……なんでそんなに知ってるふうなんですか?」

「僕は1週間くらい前から通学してるからね。白雪ちゃんを案内するために」

「へぇ、なるほど…」

   レオンの説明に相槌をうちながら、白雪達は人目を存分に集めながら教室へ向かう。




「初めまして。私は白雪・A・アストレアです。よろしくお願いしますね」

   ニコリと微笑む人外な美貌に誰もが見蕩れ声すら発せないでいた。

「あ、えー…白雪様はとても高貴な身分の方、失礼のないようにすること!ささっ、白雪様、席はレオン様の隣でございます」

   白雪のことを知っている教師が慌てて言い加えて白雪に席を促すが、正直もっと気楽に接して欲しかった白雪は、内心えーーとなっていたが、そんなことはおくびにもださず、ありがとうございますと微笑みながら会釈して、カタンと席に座った。

「では今日の授業を開始しま……?!」

   ハンカチで汗を拭き取りながら、教壇に戻って授業を始めようとした教師が唐突に驚いた顔で入口を凝視した。

(?なに?早く授業始めてほしいんですけど…)

「へぇ、懐かしいな~。前来た時は30年前だったけど、全然変わってないや」

「……」

(なんでこの人がここにいるんですか?!)

「ノ、ノヴァ様?!何故ここに?し、失礼ですが、精霊王国の精霊王である貴方様が、こんなところにいて良いのでしょうか…」

「えぇ~、連れないねぇ?私はただ、可愛い白ちゃんを見に来ただけなのに」

   2人目の英雄、《森の支配王》の2つ名を持つ、ハイエルフ ノヴァ・シルアレート。

   白ちゃんという名前にビクリと肩を震わせた白雪は、こっそり透明の魔法を自分にかけて窓から出ようとした。

「あ、逃げないでよ。酷いなぁ」

「っ!」

   窓から飛び降りようとした所を透明の魔法を解かれて、教室の植木鉢に生えていた花を急成長させて白雪を拘束する。

「…えっと、あの…ど、どこかでお会いしましたか?」

   どう見ても知り合いだろうに、すっとぼけようとする白雪にクラスメイト達は内心ツッコミを入れた。

「ふふっ。会ってるよ、ずっと前から、ね?」

(やっぱり私が魔法を受けに前に出たこと怒ってますよね?!絶対そう!目が笑ってません!)

「おいで、可愛い白ちゃん。教授、この子ちょっと借りていきますね」

「は、はなしてくださいって!やだやだ!」

   いやいやと首を振る白雪を無視して、その華奢な身体をお姫様抱っこすると、つかつかと廊下へ消えていった。

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ノヴァは怒らせると怖いです。
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