9 / 31
一章 目覚めた死神姫
episode7 学園の訪問者
しおりを挟む
「お待たせしました~」
ガチャッと扉が開いて、中から黒色に白い縁取りのゴスロリを着た白雪が出てきた。
「やっぱり、服はそれなんだ」
「?…何かおかしいですか?」
「いや、ちょっと目立つかなぁ~って…」
学園には行ったことがなかったレオンでも、流石に学び舎にゴスロリを来てくる人は他にいないだろうなと思った。
「むむむ…。では、あと3分待ってください。髪は整えてあるので、すぐに着替えてきます」
そう言って部屋の中に戻っていく白雪を見ながら、レオンは内心ゴスロリ以外に服があるのかな…?と心配になっていた。
「これならどうですか?」
しかし、レオンの予想に反して、出てきた白雪が着ていたのは淡いピンクのフリルや、リボン、刺繍をあしらった清楚なワンピースだった。今までのゴスロリも似合っていたが、可愛い系な薄桃色のワンピースも白雪にとても良く似合っていた。腰に巻いたリボンが白雪の細い腰とそこそこ豊満な胸の対比を際立たせている。
「うん。よく似合ってるよ。可愛いね」
「お世辞はいりませんよ~。では、行きましょう」
白雪が進んでいった後からお世辞じゃないんだけどなぁとボソリと呟いたレオンが廊下を歩いていった。
......................................................
「緊張しますねぇ…」
「そうかな?」
あれから朝食をとりおわった白雪達は、王家の馬車に乗って学園に向かっていた。
「あ、着いたみたいだよ」
「わ、思ってたよりおっきいですね」
感嘆したようにそびえ立つ学園を眺めながら、馬車からレオンにエスコートされ降りる白雪。馬車の中での不安は掻き消え、既に楽しさが押し出ていた。
「こっちだよ」
その様子にくすりと笑みを浮かべたレオンが、門を潜り中へ歩を進める。
「なんか見られてません?」
「いつもこんな感じだから、気にしない方がいいんじゃない?」
同じく登校している生徒達が、英雄(レオン)と歩くあの美少女は誰だ?!とざわめいているが、そういうもんなのだと思って既に興味の失った白雪には聞こえていない。
「僕達が通うのは高等部2年のSクラス。剣術や魔法で、1番優秀な者が配属されるクラスだよ。人数は白雪ちゃんを入れて7人だけで、少数だから、全員の名前もすぐに覚えられると思うよ。因みに、学園には初等部、中等部、高等部があって、それぞれ3年あるよ」
「……なんでそんなに知ってるふうなんですか?」
「僕は1週間くらい前から通学してるからね。白雪ちゃんを案内するために」
「へぇ、なるほど…」
レオンの説明に相槌をうちながら、白雪達は人目を存分に集めながら教室へ向かう。
「初めまして。私は白雪・A・アストレアです。よろしくお願いしますね」
ニコリと微笑む人外な美貌に誰もが見蕩れ声すら発せないでいた。
「あ、えー…白雪様はとても高貴な身分の方、失礼のないようにすること!ささっ、白雪様、席はレオン様の隣でございます」
白雪のことを知っている教師が慌てて言い加えて白雪に席を促すが、正直もっと気楽に接して欲しかった白雪は、内心えーーとなっていたが、そんなことはおくびにもださず、ありがとうございますと微笑みながら会釈して、カタンと席に座った。
「では今日の授業を開始しま……?!」
ハンカチで汗を拭き取りながら、教壇に戻って授業を始めようとした教師が唐突に驚いた顔で入口を凝視した。
(?なに?早く授業始めてほしいんですけど…)
「へぇ、懐かしいな~。前来た時は30年前だったけど、全然変わってないや」
「……」
(なんでこの人がここにいるんですか?!)
「ノ、ノヴァ様?!何故ここに?し、失礼ですが、精霊王国の精霊王である貴方様が、こんなところにいて良いのでしょうか…」
「えぇ~、連れないねぇ?私はただ、可愛い白ちゃんを見に来ただけなのに」
2人目の英雄、《森の支配王》の2つ名を持つ、ハイエルフ ノヴァ・シルアレート。
白ちゃんという名前にビクリと肩を震わせた白雪は、こっそり透明の魔法を自分にかけて窓から出ようとした。
「あ、逃げないでよ。酷いなぁ」
「っ!」
窓から飛び降りようとした所を透明の魔法を解かれて、教室の植木鉢に生えていた花を急成長させて白雪を拘束する。
「…えっと、あの…ど、どこかでお会いしましたか?」
どう見ても知り合いだろうに、すっとぼけようとする白雪にクラスメイト達は内心ツッコミを入れた。
「ふふっ。会ってるよ、ずっと前から、ね?」
(やっぱり私が魔法を受けに前に出たこと怒ってますよね?!絶対そう!目が笑ってません!)
「おいで、可愛い白ちゃん。教授、この子ちょっと借りていきますね」
「は、はなしてくださいって!やだやだ!」
いやいやと首を振る白雪を無視して、その華奢な身体をお姫様抱っこすると、つかつかと廊下へ消えていった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
投稿してまだ全然経ってないのに既にお気に入りに登録して頂いて、感激しています!
ノヴァは怒らせると怖いです。
ガチャッと扉が開いて、中から黒色に白い縁取りのゴスロリを着た白雪が出てきた。
「やっぱり、服はそれなんだ」
「?…何かおかしいですか?」
「いや、ちょっと目立つかなぁ~って…」
学園には行ったことがなかったレオンでも、流石に学び舎にゴスロリを来てくる人は他にいないだろうなと思った。
「むむむ…。では、あと3分待ってください。髪は整えてあるので、すぐに着替えてきます」
そう言って部屋の中に戻っていく白雪を見ながら、レオンは内心ゴスロリ以外に服があるのかな…?と心配になっていた。
「これならどうですか?」
しかし、レオンの予想に反して、出てきた白雪が着ていたのは淡いピンクのフリルや、リボン、刺繍をあしらった清楚なワンピースだった。今までのゴスロリも似合っていたが、可愛い系な薄桃色のワンピースも白雪にとても良く似合っていた。腰に巻いたリボンが白雪の細い腰とそこそこ豊満な胸の対比を際立たせている。
「うん。よく似合ってるよ。可愛いね」
「お世辞はいりませんよ~。では、行きましょう」
白雪が進んでいった後からお世辞じゃないんだけどなぁとボソリと呟いたレオンが廊下を歩いていった。
......................................................
「緊張しますねぇ…」
「そうかな?」
あれから朝食をとりおわった白雪達は、王家の馬車に乗って学園に向かっていた。
「あ、着いたみたいだよ」
「わ、思ってたよりおっきいですね」
感嘆したようにそびえ立つ学園を眺めながら、馬車からレオンにエスコートされ降りる白雪。馬車の中での不安は掻き消え、既に楽しさが押し出ていた。
「こっちだよ」
その様子にくすりと笑みを浮かべたレオンが、門を潜り中へ歩を進める。
「なんか見られてません?」
「いつもこんな感じだから、気にしない方がいいんじゃない?」
同じく登校している生徒達が、英雄(レオン)と歩くあの美少女は誰だ?!とざわめいているが、そういうもんなのだと思って既に興味の失った白雪には聞こえていない。
「僕達が通うのは高等部2年のSクラス。剣術や魔法で、1番優秀な者が配属されるクラスだよ。人数は白雪ちゃんを入れて7人だけで、少数だから、全員の名前もすぐに覚えられると思うよ。因みに、学園には初等部、中等部、高等部があって、それぞれ3年あるよ」
「……なんでそんなに知ってるふうなんですか?」
「僕は1週間くらい前から通学してるからね。白雪ちゃんを案内するために」
「へぇ、なるほど…」
レオンの説明に相槌をうちながら、白雪達は人目を存分に集めながら教室へ向かう。
「初めまして。私は白雪・A・アストレアです。よろしくお願いしますね」
ニコリと微笑む人外な美貌に誰もが見蕩れ声すら発せないでいた。
「あ、えー…白雪様はとても高貴な身分の方、失礼のないようにすること!ささっ、白雪様、席はレオン様の隣でございます」
白雪のことを知っている教師が慌てて言い加えて白雪に席を促すが、正直もっと気楽に接して欲しかった白雪は、内心えーーとなっていたが、そんなことはおくびにもださず、ありがとうございますと微笑みながら会釈して、カタンと席に座った。
「では今日の授業を開始しま……?!」
ハンカチで汗を拭き取りながら、教壇に戻って授業を始めようとした教師が唐突に驚いた顔で入口を凝視した。
(?なに?早く授業始めてほしいんですけど…)
「へぇ、懐かしいな~。前来た時は30年前だったけど、全然変わってないや」
「……」
(なんでこの人がここにいるんですか?!)
「ノ、ノヴァ様?!何故ここに?し、失礼ですが、精霊王国の精霊王である貴方様が、こんなところにいて良いのでしょうか…」
「えぇ~、連れないねぇ?私はただ、可愛い白ちゃんを見に来ただけなのに」
2人目の英雄、《森の支配王》の2つ名を持つ、ハイエルフ ノヴァ・シルアレート。
白ちゃんという名前にビクリと肩を震わせた白雪は、こっそり透明の魔法を自分にかけて窓から出ようとした。
「あ、逃げないでよ。酷いなぁ」
「っ!」
窓から飛び降りようとした所を透明の魔法を解かれて、教室の植木鉢に生えていた花を急成長させて白雪を拘束する。
「…えっと、あの…ど、どこかでお会いしましたか?」
どう見ても知り合いだろうに、すっとぼけようとする白雪にクラスメイト達は内心ツッコミを入れた。
「ふふっ。会ってるよ、ずっと前から、ね?」
(やっぱり私が魔法を受けに前に出たこと怒ってますよね?!絶対そう!目が笑ってません!)
「おいで、可愛い白ちゃん。教授、この子ちょっと借りていきますね」
「は、はなしてくださいって!やだやだ!」
いやいやと首を振る白雪を無視して、その華奢な身体をお姫様抱っこすると、つかつかと廊下へ消えていった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
投稿してまだ全然経ってないのに既にお気に入りに登録して頂いて、感激しています!
ノヴァは怒らせると怖いです。
0
あなたにおすすめの小説
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
助けた騎士団になつかれました。
藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。
しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。
一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。
☆本編完結しました。ありがとうございました!☆
番外編①~2020.03.11 終了
【完結】前世聖女のかけだし悪女
たちばな立花
ファンタジー
魔王を退治し世界を救った聖女が早世した。
しかし、彼女は聖女の能力と記憶を残したまま、実兄の末娘リリアナとして生まれ変わる。
妹や妻を失い優しい性格が冷酷に変わってしまった父、母を失い心を閉ざした兄。
前世、世界のために家族を守れなかったリリアナは、世間から悪と言われようとも、今世の力は家族のために使うと決意する。
まずは父と兄の心を開いて、普通の貴族令嬢ライフを送ろうと思ったけど、倒したはずの魔王が執事として現れて――!?
無表情な父とツンがすぎる兄と変人執事に囲まれたニューライフが始まる!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
恋愛
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
豚公子の逆襲蘇生
ヤネコ
ファンタジー
肥満体の公爵令息ポルコは婚約者の裏切りを目撃し、憤死で生涯を終えるはずだった。だが、憤怒の中に燃え尽きたはずのポルコの魂は、社内政争に敗れ命を落とした男武藤の魂と混じり合う。
アニメ化も決定した超人気ロマンスファンタジー『婚約者の豚公子に虐げられていましたが隣国皇子様から溺愛されています』を舞台に、『舞台装置』と『負け犬』落伍者達の魂は、徹底した自己管理と泥塗れの知略で再点火する。
※主人公の『原作知識』は断片的(広告バナーで見た一部分のみ)なものとなります。
己の努力と知略を武器に戦う、ハーレム・チート・聖人化無しの復讐ファンタジーです。
準備を重ねて牙を剥く、じっくり型主人公をお楽しみください。
【お知らせ】
第7話「結実の前夜」は2026/02/09 08:00公開予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる