【R18】だれがフィクションだと言った 〜圧倒的モブ田中A子のセフレ生活〜

サバ無欲

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3.彼らの関係

☆その23、恋人とはセックスしよう①

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嫌悪感しかない。

元カレをなぞるようなセックスを、エンボちゃんに強要している。そしてその姿を見て勃っている自分に引く。引いているのに興奮しているし、ともすれば射精そうになる。猿か、俺は。

エンボちゃんは拙いフェラからパイズリに移行していた。技巧としては耐えられるのに、視覚的情報量がやばい。同時に、こんなことをあの男にしていたのかという絶望感と苛立ちは限度を超えている。クソ。一発殴っとけばよかった。

丸い頭が揺れる。
白い胸が跳ねる。
細い指先で自分の乳首をつまんでいる。股の間に身をかがめて俺のものをすすっている。より小さくなったその姿はまるで奴隷だ。長い髪を掴んで思いきり腰を振ったら……どうなるだろう。


「もういいよ」


危ない。
なに考えてんだ。

優越感、劣等感、嗜虐心、嫉妬、独占欲……自分の立ち位置が分からなくなる。こんな事をすれば嫌われると、前の恋愛なんて関係ないと分かっていながら、彼女にやり場のない苛立ちをぶつけている。


「それで。この次はどうするの」
「久遠さん……」
「あいつは名前なのに、俺は名字なんだ?」
「あ……あきひとさん」
「……まあ、いいけど。で? 次は?」


続きをうながせば、エンボちゃんは従順に次の行動を示した。俺の服を脱がせて、肩に手を置いて、怯えながらも近寄ってくる。

ーーいっそ嫌がってくれればいいのに。

身勝手な俺の希望は通らず、唇が触れた。
久しぶりなように感じて目を閉じる。応じればいいのか、怖がられないか迷っていると、エンボちゃんの舌先でくすぐったく舐められて……昔飼っていた中型犬を思い出す。

視界を閉じると、かえってほかの感覚は鋭敏になった。唇のやわさ、その熱、呼吸の合わさる瞬間。お互いに無駄な力が抜けて、いつも通りに満たされて、繰り返されるキスを受け止める。

……もう、いいか。

だって触れたい。キスをしたい。溶かして鳴かせて、甘えるような目でまっすぐ俺を見て欲しい。有り余る疑問や疑惑も、結局、彼女の前では長くはもたなかった。ずっと怒っているのは苦しい。
まぶたを開いて唇を離す。


しまった。


「……なんで泣いてんの」


やりすぎた。


「う、ううん、なんでもないの。あの、寝転んでて、ください……」


弱い力で肩を押されて、言われるがままベッドへ倒れる。喉の奥が急速に乾いていった。

エンボちゃんは涙をひっこめて、唇だけでいびつな笑みを浮かべてすぐ顔を伏せた。胸がえぐられる。じくじくする。いじめすぎたんだ。

彼女は無かったことにするつもりなのか、ゆるやかに素股をしはじめた。粘膜はとろとろと濡れていて、彼女の口からちいさな呻きが時々漏れて、タイミングを失ったまま組み敷かれる。後悔の中で、少しだけ安堵する。

何もしていないのに濡れてる。
こんなの、三ヶ月前には無かった。


「んッ……ぁ……」


……かわいい。

もうやめよう。やめにしよう。怒りはすっかりどこかへ飛んでいった。目を閉じて恥ずかしげに腰をふるエンボちゃんに満足してしまっている。なにもかも、どうでもよくなってくる。

しばらくはしたいようにさせて、次に目を開けたら、ちゃんと謝って優しくしよう。

でもエンボちゃんはなかなか目を開けなかった。開けないまま、ゆっくりと腰が浮いて……


「……待って、ゴムしてないし、それにッ……」


挿入ってる。固い。
肉が、粘膜が、ナカが固い。絶対痛いぞこれ。


「うぐ……っ」


予想通りだった。

ガクガク小刻みに揺れる膝、眉間を寄せた顔。
全然うれしくない。必死に耐えているその顔は、数時間前の出来事を、感情を、鮮明に思い出させる。つまり、

こんなことを、あいつにも?

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