31 / 55
7夏休みと現実~私以外は腐っていますが、楽しい日々を過ごしています~(2)
しおりを挟む
「おやおや、どうしたの。芳子がこんなに友達を連れてくるのは珍しいね」
「お邪魔します。汐留喜咲といい」
「おばあちゃん、私の友達だよ。ああ、みんな上がって頂戴。二階に私の部屋があるから、そこでいろいろ女子トークしましょ。おばあちゃん、わかっているとは思うけど、私の部屋に入ってこないでね。お茶とかお菓子の差し入れはいらないから」
芳子の家に行くと、出迎えてくれたのは、芳子の祖母だった。そういえば、前に芳子は父方の祖父母と同居しているという話をしていた。私たちを出迎えた祖母らしき人は、優しそうな小柄な女性だった。見た目からは、人畜無害そうな感じに見えた。
「でもねえ、私は芳子ちゃんのことが心配なのよ。いつまでも彼氏ができないのはお友達のせいかもしれないって思うとつい」
「余計なお世話だから。とりあえず、さっさとそこを開けて。喜咲たちが家の中に入れないでしょ」
人畜無害そうなのは間違いだった。思春期の孫に対して、彼氏の話題を振るのはナンセンスだ。ましてや、親でもない、祖母の立場からそんなことを口にするのは、はた迷惑だ。そう思ったが、この場で私が指摘するのはおかしいと思い、口にすることはなかった。
『お邪魔します』
芳子の祖母は、仕方ないという感じで玄関前を開けてくれた。私たちは挨拶をして芳子の家の中に足を踏み入れた。家は同居することを前提に二十年前にリフォームされたらしいが、すでに年数も建っているため、新しい家というわけではなかったが、そこまで古いという印象も受けなかった。
「ここが私の部屋だよ」
階段を上がり、右に進んだ場所にドアがあり、そこを指さして芳子が自分部屋だと説明する。ドアに手をかけて開ける際に、芳子の手がかすかに震えていることに私は気づくことができなかった。
「うわ、すごいね。これは確かに人には、ていうか、家族に見せることもできないわね」
「これが全部百合だったら、私は感動して芳子のことを神と呼ぶのに」
「こ、これ全部、あ、あれですか。陽咲さんが苦手だという」
「うちのくそ母はまだ、可愛かったんだな」
私たちは、芳子の部屋に入るなり、それぞれ思ったことが口から飛び出した。それを聞いて、芳子は少し恥ずかしそうにしていた。
「ああ、やっぱりこれはやばいかな。でも、私って実は飽きっぽくて、BLっていう、男同士の恋愛はもちろん好きなんだけど。すぐにいろいろな話に目移りしちゃって。でも、はまるとすごいはまってさ。グッズやらいろいろ集めたくなって。それで、こんな部屋になってしまったという次第です」
部屋に入り、すぐ目に着いたのは、壁に貼ってあるポスターだった。男同士が上半身裸で互いを見つめ合っているもの、男のアイドルグループらしき何人かの男子が肩を組み合って円陣を組んでいるもの、服がはだけて寝ころんでいる男性などが壁を覆いつくすほどに飾られていた。それは圧巻とした言いようのない光景だった。
「壁もすごいけど、ベッドもすごいんだよね」
こなでは、何度か芳子の家に遊びに言ったことがあるそうだが、それでも部屋に入った時には、初見の私たちと同様に驚いていた。何度訪れても慣れないこともあるらしい。ベッドの上には、彼女の言葉通り、すごい状況だった。抱き枕とでも言うのだろうか。これまた男性が服をはだけさせてこちらを挑戦的に見つめているものが少なくとも三つベッドの上に無造作に置かれていた。
「ほ、ほんや漫画の数もすごいです」
「これが百合系だったら……」
麗華も圧倒されていて、驚いた表情をしていた。本棚にはくそ母が持っている漫画やその他、私の知らない題名のBL漫画らしいものがぎっしりと詰め込まれていた。陽咲も驚いているだろうが、それよりも自分と相いれないものを持っているということで、多少の落胆を隠しきれていなかった。
「それで、私たちを呼んで何を話すと言っていたっけ。もし、どうでもいい話なら、悪いけど、帰らせてもらうから」
「いやいや、なんでそういうことになるかな。せっかく家にまで招いたのに、何も話さず、部屋だけ見られたんじゃ、悲しすぎでしょ。学校でも話したけど、夏休みと二学期以降の私たちの生活について、二次元を交えて話すって聞いてなかった?」
私は正直、芳子の部屋は居心地が悪かった。部屋中に男(二次元)が集まりすぎていて、落ち着かない。そういえば、と陽咲を確認するが、陽咲はこの状況に戸惑ってはいるものの、男アレルギーを発症させていない。二次元だから許容範囲だというのだろうか。
「なに、喜咲は私が倒れるとでも思ったの?バカでしょ。あくまで私は三次元の男性だけがダメなの。だって、彼らは私に何かしてくるかもしれないけど、ここに居る男性たちは、私を襲ったりもしないし、危害を加えることはできない。そんなこともわからない?」
私の心配そうな視線に気づき、陽咲はバカにするように私に視線と言葉をよこした。とはいえ、男アレルギーを発症させた大元は、二次元の男だった。だから心配したというのに。
「では、皆さん、机を出しましたので、その周りにお座りください。第一回、夏休みを振り返りつつ、新学期に向けての意気込みを述べる会を始めていきたいと思います」
私はため息をつきつつも、その場に残ることにした。他の女性たちも異論はないらしく、机を囲むように座り始めた。
「まず、夏休みから。これは以前にも少し話が出てきたと思いますが、まずは二次元と三次元の違いから話していきましょうか」
「はい」
ここで手を挙げる者がいた。陽咲が何か話したいようだ。
「発言を認めます」
教師と生徒のように会話は進んでいく。どうやら、前に話した文化祭と体育祭のノリをそのまま続けていくようだ。
「第一に、夏休みのイベントと言えば……」
結局、話は盛り上がりを見せて、夕方日が暮れて、もうさすがに帰るかという時刻まで話は続いた。夏休みに関しては、主に三つの観点から話し合いは行われた。夏祭りと海とバイトだった。
二次元と三次元がどう違うのか、それはそれは白熱したものとなった。そもそも、夏祭りで告白とかベタ過ぎるとか、花火の音で聞こえなかったというのは、あまりに定番だが、三次元に照らし合わせるとそんな馬鹿なことがあり得るのか。海、これはプールにも言えることだが、水着はビキニ必須の二次元に関して、三次元は日焼け防止、体型隠しということもあり、露出が少ないことは女性に優しいようだ。最後のバイトに至っては、私たちには縁のないものだった。進学校の私たちの高校は、バイトは基本的に認められていない。それ自体が現実との乖離ですぐに話題は終息した。
「これにて本日の会議は終了します。時間の都合上、二学期以降の話をすることは叶いませんでしたが、皆さん、ぜひ家で考えてきてくださいね」
芳子の言葉に始まり、芳子の言葉でこの無意味とも思える会議は終了した。私たちは、ようやくそれぞれの家に帰るのだった。
家に帰る途中、陽咲が私に楽しそうに話しかけてきた。
「ねえねえ、夏休みはどうだった?今までと同じつまらなかった?私は楽しかったよ。何か、今までとは違うことをしたわけではないけど、楽しめた。喜咲は?」
「私は……」
私は陽咲の質問にどう答えようかか考える。陽咲の言う通り、何か特別なことがあったわけではない。ただ、高校の補習という名の強制授業や、いつも通りの両親の実家への帰省。芳子たちと話をしたくらいだ。それでも、ついこんな言葉を口にしていた。
「そうだね。私も楽しかったよ」
今年の夏は何だか面白いものになった気がする。それはきっと、芳子たちとの話が思いのほか面白かったからだ。彼女たちの話を聞きながら、時に止めようとしたこともあるが、それでも、彼女たちの話を聞くのを楽しんでいた自分がいたことに驚いた。それに、二次元と三次元の違いを考えながら、日常を過ごすのも意外に悪くなかった。
「ふうん、喜咲も楽しめたんだね。それじゃあ、新学期も私たちにしっかりつき合う必要があるね」
「えっと、少しは加減というものを覚えてください。さすがに教室での大声でのおしゃべりは」
「どうしよっかな。まあ、喜咲もオタクの仲間入りをようやく果たせたってことだよ」
やけに嬉しそうに話す陽咲に私はあえて言葉を返さなかった。私は断じてオタクではないが、それでも今の楽しい気分を台無しにすることもないだろうという、私なりの気づかいだ。
私たちは上機嫌で家に帰ったのだった。空には満点の星空が輝いていて、さらに私たちの気分を盛り上げてくれていた。
家に帰ると、そこにはいつも通り、くそ母とくそ父が意味の分からないくだらない会話で盛り上がっていた。それを聞いたり、聞かなかったり、時に怒鳴ったり、叫んだりしながら、止めたり止めなかったり。
つまり、私は今日も腐った日常を送っているということだ。とはいえ、私は断じて腐ってはいない。あくまで腐っているのは私以外の家族だ。それと私の周りが腐っているだけだ。
きっと夏休みが開けてもこんな感じの日常は続いていくだろう。それを少しだけ楽しみにしている私がいることは秘密である。
「お邪魔します。汐留喜咲といい」
「おばあちゃん、私の友達だよ。ああ、みんな上がって頂戴。二階に私の部屋があるから、そこでいろいろ女子トークしましょ。おばあちゃん、わかっているとは思うけど、私の部屋に入ってこないでね。お茶とかお菓子の差し入れはいらないから」
芳子の家に行くと、出迎えてくれたのは、芳子の祖母だった。そういえば、前に芳子は父方の祖父母と同居しているという話をしていた。私たちを出迎えた祖母らしき人は、優しそうな小柄な女性だった。見た目からは、人畜無害そうな感じに見えた。
「でもねえ、私は芳子ちゃんのことが心配なのよ。いつまでも彼氏ができないのはお友達のせいかもしれないって思うとつい」
「余計なお世話だから。とりあえず、さっさとそこを開けて。喜咲たちが家の中に入れないでしょ」
人畜無害そうなのは間違いだった。思春期の孫に対して、彼氏の話題を振るのはナンセンスだ。ましてや、親でもない、祖母の立場からそんなことを口にするのは、はた迷惑だ。そう思ったが、この場で私が指摘するのはおかしいと思い、口にすることはなかった。
『お邪魔します』
芳子の祖母は、仕方ないという感じで玄関前を開けてくれた。私たちは挨拶をして芳子の家の中に足を踏み入れた。家は同居することを前提に二十年前にリフォームされたらしいが、すでに年数も建っているため、新しい家というわけではなかったが、そこまで古いという印象も受けなかった。
「ここが私の部屋だよ」
階段を上がり、右に進んだ場所にドアがあり、そこを指さして芳子が自分部屋だと説明する。ドアに手をかけて開ける際に、芳子の手がかすかに震えていることに私は気づくことができなかった。
「うわ、すごいね。これは確かに人には、ていうか、家族に見せることもできないわね」
「これが全部百合だったら、私は感動して芳子のことを神と呼ぶのに」
「こ、これ全部、あ、あれですか。陽咲さんが苦手だという」
「うちのくそ母はまだ、可愛かったんだな」
私たちは、芳子の部屋に入るなり、それぞれ思ったことが口から飛び出した。それを聞いて、芳子は少し恥ずかしそうにしていた。
「ああ、やっぱりこれはやばいかな。でも、私って実は飽きっぽくて、BLっていう、男同士の恋愛はもちろん好きなんだけど。すぐにいろいろな話に目移りしちゃって。でも、はまるとすごいはまってさ。グッズやらいろいろ集めたくなって。それで、こんな部屋になってしまったという次第です」
部屋に入り、すぐ目に着いたのは、壁に貼ってあるポスターだった。男同士が上半身裸で互いを見つめ合っているもの、男のアイドルグループらしき何人かの男子が肩を組み合って円陣を組んでいるもの、服がはだけて寝ころんでいる男性などが壁を覆いつくすほどに飾られていた。それは圧巻とした言いようのない光景だった。
「壁もすごいけど、ベッドもすごいんだよね」
こなでは、何度か芳子の家に遊びに言ったことがあるそうだが、それでも部屋に入った時には、初見の私たちと同様に驚いていた。何度訪れても慣れないこともあるらしい。ベッドの上には、彼女の言葉通り、すごい状況だった。抱き枕とでも言うのだろうか。これまた男性が服をはだけさせてこちらを挑戦的に見つめているものが少なくとも三つベッドの上に無造作に置かれていた。
「ほ、ほんや漫画の数もすごいです」
「これが百合系だったら……」
麗華も圧倒されていて、驚いた表情をしていた。本棚にはくそ母が持っている漫画やその他、私の知らない題名のBL漫画らしいものがぎっしりと詰め込まれていた。陽咲も驚いているだろうが、それよりも自分と相いれないものを持っているということで、多少の落胆を隠しきれていなかった。
「それで、私たちを呼んで何を話すと言っていたっけ。もし、どうでもいい話なら、悪いけど、帰らせてもらうから」
「いやいや、なんでそういうことになるかな。せっかく家にまで招いたのに、何も話さず、部屋だけ見られたんじゃ、悲しすぎでしょ。学校でも話したけど、夏休みと二学期以降の私たちの生活について、二次元を交えて話すって聞いてなかった?」
私は正直、芳子の部屋は居心地が悪かった。部屋中に男(二次元)が集まりすぎていて、落ち着かない。そういえば、と陽咲を確認するが、陽咲はこの状況に戸惑ってはいるものの、男アレルギーを発症させていない。二次元だから許容範囲だというのだろうか。
「なに、喜咲は私が倒れるとでも思ったの?バカでしょ。あくまで私は三次元の男性だけがダメなの。だって、彼らは私に何かしてくるかもしれないけど、ここに居る男性たちは、私を襲ったりもしないし、危害を加えることはできない。そんなこともわからない?」
私の心配そうな視線に気づき、陽咲はバカにするように私に視線と言葉をよこした。とはいえ、男アレルギーを発症させた大元は、二次元の男だった。だから心配したというのに。
「では、皆さん、机を出しましたので、その周りにお座りください。第一回、夏休みを振り返りつつ、新学期に向けての意気込みを述べる会を始めていきたいと思います」
私はため息をつきつつも、その場に残ることにした。他の女性たちも異論はないらしく、机を囲むように座り始めた。
「まず、夏休みから。これは以前にも少し話が出てきたと思いますが、まずは二次元と三次元の違いから話していきましょうか」
「はい」
ここで手を挙げる者がいた。陽咲が何か話したいようだ。
「発言を認めます」
教師と生徒のように会話は進んでいく。どうやら、前に話した文化祭と体育祭のノリをそのまま続けていくようだ。
「第一に、夏休みのイベントと言えば……」
結局、話は盛り上がりを見せて、夕方日が暮れて、もうさすがに帰るかという時刻まで話は続いた。夏休みに関しては、主に三つの観点から話し合いは行われた。夏祭りと海とバイトだった。
二次元と三次元がどう違うのか、それはそれは白熱したものとなった。そもそも、夏祭りで告白とかベタ過ぎるとか、花火の音で聞こえなかったというのは、あまりに定番だが、三次元に照らし合わせるとそんな馬鹿なことがあり得るのか。海、これはプールにも言えることだが、水着はビキニ必須の二次元に関して、三次元は日焼け防止、体型隠しということもあり、露出が少ないことは女性に優しいようだ。最後のバイトに至っては、私たちには縁のないものだった。進学校の私たちの高校は、バイトは基本的に認められていない。それ自体が現実との乖離ですぐに話題は終息した。
「これにて本日の会議は終了します。時間の都合上、二学期以降の話をすることは叶いませんでしたが、皆さん、ぜひ家で考えてきてくださいね」
芳子の言葉に始まり、芳子の言葉でこの無意味とも思える会議は終了した。私たちは、ようやくそれぞれの家に帰るのだった。
家に帰る途中、陽咲が私に楽しそうに話しかけてきた。
「ねえねえ、夏休みはどうだった?今までと同じつまらなかった?私は楽しかったよ。何か、今までとは違うことをしたわけではないけど、楽しめた。喜咲は?」
「私は……」
私は陽咲の質問にどう答えようかか考える。陽咲の言う通り、何か特別なことがあったわけではない。ただ、高校の補習という名の強制授業や、いつも通りの両親の実家への帰省。芳子たちと話をしたくらいだ。それでも、ついこんな言葉を口にしていた。
「そうだね。私も楽しかったよ」
今年の夏は何だか面白いものになった気がする。それはきっと、芳子たちとの話が思いのほか面白かったからだ。彼女たちの話を聞きながら、時に止めようとしたこともあるが、それでも、彼女たちの話を聞くのを楽しんでいた自分がいたことに驚いた。それに、二次元と三次元の違いを考えながら、日常を過ごすのも意外に悪くなかった。
「ふうん、喜咲も楽しめたんだね。それじゃあ、新学期も私たちにしっかりつき合う必要があるね」
「えっと、少しは加減というものを覚えてください。さすがに教室での大声でのおしゃべりは」
「どうしよっかな。まあ、喜咲もオタクの仲間入りをようやく果たせたってことだよ」
やけに嬉しそうに話す陽咲に私はあえて言葉を返さなかった。私は断じてオタクではないが、それでも今の楽しい気分を台無しにすることもないだろうという、私なりの気づかいだ。
私たちは上機嫌で家に帰ったのだった。空には満点の星空が輝いていて、さらに私たちの気分を盛り上げてくれていた。
家に帰ると、そこにはいつも通り、くそ母とくそ父が意味の分からないくだらない会話で盛り上がっていた。それを聞いたり、聞かなかったり、時に怒鳴ったり、叫んだりしながら、止めたり止めなかったり。
つまり、私は今日も腐った日常を送っているということだ。とはいえ、私は断じて腐ってはいない。あくまで腐っているのは私以外の家族だ。それと私の周りが腐っているだけだ。
きっと夏休みが開けてもこんな感じの日常は続いていくだろう。それを少しだけ楽しみにしている私がいることは秘密である。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる