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番外編【年齢について考える】6行動あるのみ
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「ごちそうさまでした!今日のシチューもおいしかったです!いつもありがとうございます」
しっかりとシチューを完食し、おかわりまでしてお腹いっぱいになった私は上機嫌で大鷹さんにお礼を言う。
「それはよかったです」
「きらりさんとのことですけど、ほんっとうに偶然、整体で会ったんですよ。びっくりしました。きらりさんのような方が整体に来ているなんて」
「確かにあまり整体に行くイメージが無いですね」
「偶然ってこと、信じていますよね?」
「当たり前です。そもそも、きらりさんは僕が本当に嫌がることは言わないはず、ですから」
だったらなぜ、あんなに怒っていたのか。聞くとまた黒いオーラを出しそうなのでそこは黙っておく。代わりにきらりさんの整体理由を口にする。
「そういえば、きらりさんが整体にいた理由ですけど」
「腰痛みたいですね。なんでも大輔さんと一緒に部屋の模様替えをしたらしく、棚を動かすときに腰をやってしまったと聞きました」
「ええと……。ソウナンデスネ」
どうやら、私が話すことを恐れて、先に大鷹さんに嘘の情報を教えていたようだ。ここできらりさんの話しを否定してもいいが、後が怖い。ここはきらりさんの嘘に頷くだけに留めた。
「きらりさんの話しは置いておくとして、整体結果はどうだったんですか?」
大鷹さんから話題を変えてくれた。私は先生から言われたことを素直に口にする。
「寝違えは筋肉不足と猫背が主な原因であること、対策は運動すること、あと数回は整体に通ってくださいと言われました」
「確かに最近、家で運動していないですもんね。僕も紗々さんに運動するよう言わなかったのもいけなかったですね」
「私は立派な大人なので、自分の健康は自分で守れます。だから、今回の件は大鷹さんのせいじゃ」
「守れてないから言っているんです!それで、女性にこういうことをと言うのは失礼ですが、体重って、以前より増えています、よね?」
「ううううう」
大鷹さんは私の今回の寝違えを大層重く受け止めているらしい。自分のせいで運動不足になったと言っているが、それは違う。ただ単に私がサボってしまっただけだ。私の体重に関しては、大鷹さんの言う通り、増加傾向にある。毎日入浴後に体重を計ることだけは習慣化していたので、そこは間違いない。嫌な事実だけは目に入っていた。
同じ食事をしているのに、なぜ大鷹さんはこうもスマートな体型を維持しているのか。きっと、私が自室にこもってスマホやパソコンをいじっている間、ひそかに筋トレでもしているのだろう。
「はあ」
さすがの大鷹さんも、私の身体のだらしなさに愛想が尽きてしまったか。大鷹さんは深いため息をついて目を閉じて俯いた。これは非常にまずい状況だ。ただでさえ、私はコミュ障、引きこもりボッチ、腐女子の根暗オタクである。それに加えてデブになってしまったら、好かれる要素が0になってしまう。
「あ、あの、さすがに自分でもこの状況はまずいと思っているので、母が通っていた女性専用ジムに、まずは無料体験に行ってこようかと思っていま」
「さすが紗々さん!行動が早いのは良いことです。今からでも筋肉はつけられるので頑張ってください!」
私の言葉にかぶせるように言葉を放った大鷹さんは、顔を上げて私をじっと見つめてくる。私は何も悪いことは言っていない。ジムに通って定期的に運動するのはよいことだ。女性専用ジムで男が介入する余地がないので、大鷹さんが嫉妬することもない。
「ただ、ここまで行動が早いと、僕以外の人が気になってしまったのかと思い、つい、声を荒げてしまいました」
「それは無いですから、安心してください。あくまで、私自身の健康のためです!それと」
大鷹さんと健康でずっと一緒に居られるように。
最後の言葉は口に出さず、心の中で唱える。
「それと?」
「いえ、私もアラサーになって見た目の重要性に気付きました。これから年を取って行くに連れて、見た目に関して気を遣っている人といない人で、差が出てくると思います。大鷹さんの隣にいても恥ずかしくない程度に身体を整えていくつもりです!」
「嬉しいです。応援しています。ああ、後は」
できれば、運動と並行して小説の頻度をもう少し上げてくれたらなおよし、です。
「それはまあ、大丈夫だと思います」
寝違えたことで頭にネタが舞い降りてきそうだ。そうと決まれば行動あるのみ。
「では、私は部屋にこもります。先にお風呂に入ってください」
「了解しました」
私のやる気スイッチが入ったことに満足した大鷹さんは、心から嬉しそうな顔で私に頷いた。
しっかりとシチューを完食し、おかわりまでしてお腹いっぱいになった私は上機嫌で大鷹さんにお礼を言う。
「それはよかったです」
「きらりさんとのことですけど、ほんっとうに偶然、整体で会ったんですよ。びっくりしました。きらりさんのような方が整体に来ているなんて」
「確かにあまり整体に行くイメージが無いですね」
「偶然ってこと、信じていますよね?」
「当たり前です。そもそも、きらりさんは僕が本当に嫌がることは言わないはず、ですから」
だったらなぜ、あんなに怒っていたのか。聞くとまた黒いオーラを出しそうなのでそこは黙っておく。代わりにきらりさんの整体理由を口にする。
「そういえば、きらりさんが整体にいた理由ですけど」
「腰痛みたいですね。なんでも大輔さんと一緒に部屋の模様替えをしたらしく、棚を動かすときに腰をやってしまったと聞きました」
「ええと……。ソウナンデスネ」
どうやら、私が話すことを恐れて、先に大鷹さんに嘘の情報を教えていたようだ。ここできらりさんの話しを否定してもいいが、後が怖い。ここはきらりさんの嘘に頷くだけに留めた。
「きらりさんの話しは置いておくとして、整体結果はどうだったんですか?」
大鷹さんから話題を変えてくれた。私は先生から言われたことを素直に口にする。
「寝違えは筋肉不足と猫背が主な原因であること、対策は運動すること、あと数回は整体に通ってくださいと言われました」
「確かに最近、家で運動していないですもんね。僕も紗々さんに運動するよう言わなかったのもいけなかったですね」
「私は立派な大人なので、自分の健康は自分で守れます。だから、今回の件は大鷹さんのせいじゃ」
「守れてないから言っているんです!それで、女性にこういうことをと言うのは失礼ですが、体重って、以前より増えています、よね?」
「ううううう」
大鷹さんは私の今回の寝違えを大層重く受け止めているらしい。自分のせいで運動不足になったと言っているが、それは違う。ただ単に私がサボってしまっただけだ。私の体重に関しては、大鷹さんの言う通り、増加傾向にある。毎日入浴後に体重を計ることだけは習慣化していたので、そこは間違いない。嫌な事実だけは目に入っていた。
同じ食事をしているのに、なぜ大鷹さんはこうもスマートな体型を維持しているのか。きっと、私が自室にこもってスマホやパソコンをいじっている間、ひそかに筋トレでもしているのだろう。
「はあ」
さすがの大鷹さんも、私の身体のだらしなさに愛想が尽きてしまったか。大鷹さんは深いため息をついて目を閉じて俯いた。これは非常にまずい状況だ。ただでさえ、私はコミュ障、引きこもりボッチ、腐女子の根暗オタクである。それに加えてデブになってしまったら、好かれる要素が0になってしまう。
「あ、あの、さすがに自分でもこの状況はまずいと思っているので、母が通っていた女性専用ジムに、まずは無料体験に行ってこようかと思っていま」
「さすが紗々さん!行動が早いのは良いことです。今からでも筋肉はつけられるので頑張ってください!」
私の言葉にかぶせるように言葉を放った大鷹さんは、顔を上げて私をじっと見つめてくる。私は何も悪いことは言っていない。ジムに通って定期的に運動するのはよいことだ。女性専用ジムで男が介入する余地がないので、大鷹さんが嫉妬することもない。
「ただ、ここまで行動が早いと、僕以外の人が気になってしまったのかと思い、つい、声を荒げてしまいました」
「それは無いですから、安心してください。あくまで、私自身の健康のためです!それと」
大鷹さんと健康でずっと一緒に居られるように。
最後の言葉は口に出さず、心の中で唱える。
「それと?」
「いえ、私もアラサーになって見た目の重要性に気付きました。これから年を取って行くに連れて、見た目に関して気を遣っている人といない人で、差が出てくると思います。大鷹さんの隣にいても恥ずかしくない程度に身体を整えていくつもりです!」
「嬉しいです。応援しています。ああ、後は」
できれば、運動と並行して小説の頻度をもう少し上げてくれたらなおよし、です。
「それはまあ、大丈夫だと思います」
寝違えたことで頭にネタが舞い降りてきそうだ。そうと決まれば行動あるのみ。
「では、私は部屋にこもります。先にお風呂に入ってください」
「了解しました」
私のやる気スイッチが入ったことに満足した大鷹さんは、心から嬉しそうな顔で私に頷いた。
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