結婚したくない腐女子が結婚しました

折原さゆみ

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番外編【年齢について考える】7テーマを決める

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 自分の部屋に戻り、まずはエアコンのスイッチを入れる。小説を書く気力がわいたのは良いことだが、冬は寒さが身に堪える。寒いとやる気が失われるため、部屋を暖めることは最重要事項だ。

「さて、やっていくとしますか」

 気合を入れるためにパソコンの前に座り、軽く両手で顔を叩く。しかし、小説執筆よりも先にやらなくてはいけないことを思い出す。

 パソコンのスイッチを入れて、パソコンが起動するのを待ちながら、スマホで整体にいた時に調べたジムについて再度検索する。ジムのサイトを見ると、どうやら1月中は入会金90%オフに加えて、オリジナルTシャツがもらえたり、ジムオリジナルの福袋をもらえたりするらしい。そしてなんと今なら無料体験が5回も試せるようだ。これは1月中に行くしかない。

【無料体験を申し込む】

 公式サイトのバーナーをクリックすると、名前や生年月日、住所、電話番号を入力する欄があり、それを入力すると、来店日時の予約ページが出てくる。

「明日も空いているんだ。でもまあ、今日の明日はさすがにムリかな。ああ、土曜日が空いている。どうせ通うことになったら土曜日も行くことになるだろうから、土曜日でいいか」

 その女性専用ジムは平日と土曜日が営業日で、月会費を払うと回数制限がなく、運動したいときにいつでも何回でも通いたい放題なのが良いところだ。1回、ストレッチ込みで30分程の時間で運動ができるので、気楽に運動を始められるところも嬉しい。

 ジムの月会費は約70,00円でなんとも言えない金額だ。ジムに通えば通うだけお得ということだが、おススメは週2~3回くらいの頻度らしい。だったら週3日通うのが妥当なところだろう。

母親はジムに通うためにジム用のスポーツウエアと靴、水筒を準備していた気がする。月会費とジムに使うものをそろえるとある程度の金額が必要になるが、健康のためだ。ある程度の出費は仕方ない。


 土曜日の10時で無料体験を予約する。後日、ジムスタッフから折り返しの電話があるらしい。ジムは家から20分くらいの場所にあるが、スーパーの中に併設されているので、ジムが終わって買い物ができる。買い物がてらジムに行くという理由ができるので便利だ。

「では、メインの小説の執筆を始めますか」

予約を終えたので、スマホをベッドに放り投げる。スマホが手元にあると、どうしても触ってしまい、小説執筆に集中できないためだ。

 いよいよ、執筆スタートだ。毎度のことながら、アイデアを箇条書きにしていき、起承転結を考えていく。

・寝違え
・筋肉不足
・猫背
・年齢
・年齢差
・整体
・デブ
・ダイエット

 なんだか暗くなるワードばかりが思い浮かぶ。どうせなら、もっと明るい前向きなワードも入れたいものだ。

「運命の出会い……か」

 河合さんもきらりさんも本当に偶然、整体で出会った。しかし、河合さんに関してはまさかの同じ会社に勤める人だと知って、とても驚いた。さらには大鷹さんの元カノというのも数奇なめぐりあわせだろう。

「でもなあ、運命の出会いなんて、今更、陳腐過ぎるんだよなあ」

 これ以上考えても、今日のところは何も出なさそうだ。いっその事、ネットでネタ漁りでもしてみようか。一度ベッドに放り投げたスマホを拾い、イスに座り直してネットサーフィンに勤しむ。調べているうちに時間があっという間に過ぎていく。

「……。もう、こんな時間か。やっぱり、スマホの誘惑って恐ろしい」

 スマホを手にした瞬間、時間があっという間に溶けてなくなる経験は誰しもあるだろう。ふとスマホの時計を確認すると、すでに22時を過ぎていた。明日は金曜日で、あと一日仕事がある。この辺で切り上げるのが妥当だろう。それにそろそろ大鷹さんが私を呼びに来る頃だ。

パソコンを前にネタ出しをしていた時は、時間が全然流れなかったのに、時の流れとは理不尽なものである。しかし、何とかネタを集めることに成功した。スマホを閉じて、机に置いてパソコンと向き合う。改めて今回の小説に使えそうなニュースをまとめてみる。

テーマ【年齢】
・年の差婚、年の差カップル
→子供が欲しい高齢男性(40代以上)が20代を結婚相手に求めている
 年の差婚をした人のメリット、デメリット
 年の差婚を売りにしている動画配信者

・アイドルグループの歴代卒業メンバーと現役メンバーとのコラボ
→年末の歌番組で実際に彼女達のパフォーマンスを見たが、やはり肌年齢が違うのでいくらきれいにしていても年齢差がでてしまう
 美魔女が流行っているが、本当にそうだろうか 


 最近、年齢について考える機会が多くなった。アラサーともなると、若いころにはなかったいろいろな悩みがでてくる。結婚や出産、仕事に育児、健康、見た目に関する悩みなどである。そこで今回のテーマを【年齢】と決めた。ちょうど私の寝違えたことも年齢も関係していそうだなと思ったからだ。

 トントン。

「どうぞ」

 私の返事とともに大鷹さんが扉を開けて私の部屋に顔を出す。

「僕はもう、お風呂に入ったので、そろそろ紗々さんもはい」

「ちょうど小説のキリがついたので、お風呂に入ります!」

 大鷹さんの言葉にかぶせるように返事をして、私はクローゼットからパジャマと下着を取り出す。部屋を出ようと大鷹さんの隣を通り過ぎたところで、大事なことに気付く。

「【年齢】ですか」

「あの、これはまだ構想中のアイデアなので」

「わかっていますよ。次作も期待しています。『紗々の葉先生』」

「うううう」

 大鷹さんが来るとわかっていたのに、パソコン画面を閉じなかった私が悪い。小説の執筆途中を他人に見られるのは恥ずかしい。急いで大鷹さんの視線を受けながらパソコン画面を閉じ、今度こそ本当に浴室に向かうために部屋を出た。
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