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2異変
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担任が教室に入ってきた。昨日、左手をポケットに入れていた紫陽のクラス担任は、今日はポケットから手を出していた。ただし、その左手には包帯が巻かれていて、痛々しい様子だった。
「おはようございます。今日は欠席の連絡をもらっている生徒が多いですね。全く、GW明けだというのにたるんでいますね。では、さっそく今日の予定ですが……」
クラスの大半が休んでいるというのに、担任はあわてもせず、いつも通りに朝のHRを始めた。そして、教室にいる生徒も、これまたいつも通りに机の下でスマホを操作していた。
担任が教室から出ていくと、昨日と同様に教室が騒ぎ出す。
「昨日のニュース見た?あれ、マジみたいだね!」
「そうそう。うちも驚いたよ。高橋もそうだったけど、あれからどんどん増えているみたいだよね」
「うちのクラスの休んでいる連中全員がきっと、スマホにやられたんだろうな」
「高橋は家に帰った後に、両親と病院に行ったらしいけど、それからやばかったらしいよ」
興味深い内容だったので、耳を傾ける。幸い、担任の話は短く、まだ一限目には時間があった。しかし、話を聞こうとしたのに、それは教室の前方から聞こえたスピーカーによって遮られる。
「全校生徒に連絡します。今日の一限目は急きょ、自習になります。全クラス自習となりますので、生徒は速やかに自習を開始してください。なお、先生方は至急、職員室に集まってください。緊急の職員会議を始めます。繰り返します。全生徒に連絡します。今日の一限目は……」
昨日に引き続き、緊急の職員会議が開かれるようだ。この放送に教室は興奮を隠せない。
「やっぱ、やばい状況なんだね。うちらはまだ大丈夫だけど、今日辺りは」
「不吉なこと言わないでよ」
「でも、実際にうちのクラスメイトの大半がやられちゃっているのも事実でしょう。もういっそ、スマホを手放すしか……」
「いや、それは無理でしょ。だって、スマホがないと何もできないじゃん。連絡も取れないし、調べ物もできないし、情報も集められなくなるしさ」
クラスメイトは、うすうす先生たちの職員会議の内容を察したようだ。紫陽もなんとなくだが、職員会議の内容を察することができた。
「それはそうと、高橋の話だけど、実は……」
急きょ、一限目が自習となったが、生徒たちが静かに自習をするはずがない。突然の校内放送に、クラスメイトは耳を傾けるために、いったん静かにしていたが、放送が終わった途端に、各々が口を開き始める。
一人の生徒が、放送前に話していた高橋の話の続きを始めた。高橋は家に帰った後、両親と一緒に病院に行ったらしい。そこで、手からスマホが離れないことを相談したそうだ。
「高橋もさ、自分が大変な状況なのに、律儀にコネクトで自分のことを発信してくれてさ。病院に行ったことも載せていたよ」
「クラスのグループに上げてくれなかったから知らなかったよ。それで、病院でどうなったの?」
彼女の両親も自分の娘の手からスマホが離れないのを心配したのだろう。そして、どうにかしてスマホと娘の手を引き離そうと考えた末に病院に向かったのだろう。
「それがさ、何とかスマホは手から外れてみたいだけど……」
高橋と仲が良いらしい女子生徒がスマホを操作して、ある画面を呼びだして周囲のクラスメイトに見せていた。
「おはようございます。今日は欠席の連絡をもらっている生徒が多いですね。全く、GW明けだというのにたるんでいますね。では、さっそく今日の予定ですが……」
クラスの大半が休んでいるというのに、担任はあわてもせず、いつも通りに朝のHRを始めた。そして、教室にいる生徒も、これまたいつも通りに机の下でスマホを操作していた。
担任が教室から出ていくと、昨日と同様に教室が騒ぎ出す。
「昨日のニュース見た?あれ、マジみたいだね!」
「そうそう。うちも驚いたよ。高橋もそうだったけど、あれからどんどん増えているみたいだよね」
「うちのクラスの休んでいる連中全員がきっと、スマホにやられたんだろうな」
「高橋は家に帰った後に、両親と病院に行ったらしいけど、それからやばかったらしいよ」
興味深い内容だったので、耳を傾ける。幸い、担任の話は短く、まだ一限目には時間があった。しかし、話を聞こうとしたのに、それは教室の前方から聞こえたスピーカーによって遮られる。
「全校生徒に連絡します。今日の一限目は急きょ、自習になります。全クラス自習となりますので、生徒は速やかに自習を開始してください。なお、先生方は至急、職員室に集まってください。緊急の職員会議を始めます。繰り返します。全生徒に連絡します。今日の一限目は……」
昨日に引き続き、緊急の職員会議が開かれるようだ。この放送に教室は興奮を隠せない。
「やっぱ、やばい状況なんだね。うちらはまだ大丈夫だけど、今日辺りは」
「不吉なこと言わないでよ」
「でも、実際にうちのクラスメイトの大半がやられちゃっているのも事実でしょう。もういっそ、スマホを手放すしか……」
「いや、それは無理でしょ。だって、スマホがないと何もできないじゃん。連絡も取れないし、調べ物もできないし、情報も集められなくなるしさ」
クラスメイトは、うすうす先生たちの職員会議の内容を察したようだ。紫陽もなんとなくだが、職員会議の内容を察することができた。
「それはそうと、高橋の話だけど、実は……」
急きょ、一限目が自習となったが、生徒たちが静かに自習をするはずがない。突然の校内放送に、クラスメイトは耳を傾けるために、いったん静かにしていたが、放送が終わった途端に、各々が口を開き始める。
一人の生徒が、放送前に話していた高橋の話の続きを始めた。高橋は家に帰った後、両親と一緒に病院に行ったらしい。そこで、手からスマホが離れないことを相談したそうだ。
「高橋もさ、自分が大変な状況なのに、律儀にコネクトで自分のことを発信してくれてさ。病院に行ったことも載せていたよ」
「クラスのグループに上げてくれなかったから知らなかったよ。それで、病院でどうなったの?」
彼女の両親も自分の娘の手からスマホが離れないのを心配したのだろう。そして、どうにかしてスマホと娘の手を引き離そうと考えた末に病院に向かったのだろう。
「それがさ、何とかスマホは手から外れてみたいだけど……」
高橋と仲が良いらしい女子生徒がスマホを操作して、ある画面を呼びだして周囲のクラスメイトに見せていた。
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