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29とりあえず逃げましょう
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『蒼紗さん、そこにいるのは危険ですので、適当に話を切り上げて家に戻った方がいいですよ』
『まったく、お主は、ホイホイと敵の誘いに乗って、目を話すとすぐこうだ……。まあ、だからこそ面白いのだが』
『朔夜さん、今いる状況は芳しいとは言えません。そこの狐の言う通り、戻った方がいいと思います。これは忠告です』
突如、頭の中で聞き覚えのある声がした。あたりを見渡しても、当然、声の主は見当たらない。声の主は、おそらく、九尾と翼君と、なぜ一緒に居るのかわからないが、車坂だ。声の主を探そうとキョロキョロ不審な行動をしていると、西園寺雅人が自らの目的を話し出す。
「それで、話を戻しましょう。サンタとか受験の悪魔とかがこの町で騒がれていたようですが、それはもう、起こりませんよ。何せ、そんなことをする必要がなくなりましたから。もっといい方法を思いついたんですよ。それが……」
ちらと、話している途中で西園寺雅人は雨水君に目配せした。雨水君は困ったような表情をして、それから隣の雪子ちゃんを見やる。雪子ちゃんもなぜか困ったような顔をしていた。
「本当にそんなことをして、大丈夫だと思っているのか。相手は、腐っても西園寺家を守ってきた神だぞ。俺たちごときでどうにかできる相手ではないと思うが」
「何、僕に逆らうというの?君さ、桜華が亡くなってから、調子に乗っているよね。君たちは西園寺家に仕えるただの召使い。西園寺家にただ従っていればいいだけの家畜だろ」
「そんな言い方は……」
最後まで言葉を紡ぐことができなかった。足元が急激に冷えだしたのだ。テーブルの下を見ると、そこには、部屋の中だというのに、氷が張っていた。はっと目をやると、雨水君と雪子ちゃんが目をそらした。外からはゴーゴーという風の音が響いている。窓から外を確認すると、風でなく雨も降りだしていた。雨の降るザーザーという音も聞こえてきた。
「まったく、九尾のお気に入りとかいうけど、大したことないよね。僕が敵だということなんてすぐわかるのに、ホイホイついてきちゃう当たり、相当間抜けだね」
「言わせておけば、蒼紗を大したことないですって!」
ジャスミンが低い声を出して威嚇するが、どうにも様子がおかしかった。身体を震わせて、顔色が悪い。まだ足下にしか氷は張っていない状況で、寒いとは言え、限度をこえた顔色の悪さだった。
「ふふ、やっぱり、爬虫類系の能力みたいだから、寒さに弱いんだね」
「こんなさむさ、どうって、こ、と」
急に寒さが増した。ファミレスはそれなりに暖房が効いていたはずなのに、それがまったく効果を発揮していない。外と同じか、それより寒くなっていた。
「これで、君は何もできないね。後は、朔夜さんの能力だけど……」
「ジャスミン!」
あまりの顔色の悪さに慌ててジャスミンの身体に触れると、氷のような冷たさで驚いた。すでに顔に生気はなく、青白い顔をして、唇は紫色に変色している。ガタガタと震えている様子はただ事ではない。しかし、そんな弱り切った状態でも、ジャスミンは西園寺雅人を睨みつけ、能力を発動しようとしていた。しかし、能力を発動することはなかった。
「にゃーん」
突如、黒猫が何もない空間から現れたのだ。食器が片付けられたテーブルの上に立ち、真っ黒で金色の瞳の猫は、じっと私を見つめている。
『なんで私がこんなことをしなくてはいけないのか、甚だ疑問を呈しますが、これも仕事と思えば仕方ありません』
頭の中に車坂の声が聞こえてくる。黒猫は私についてこいと言わんばかりにファミレスの中を駆け出していく。声と目の前の黒猫から、黒猫の正体はおそらく車坂だろう。追いかけようとするが、当然、西園寺雅人が逃がすわけがない。
「こんなところに黒猫なんて、不吉だね。捕まえろ」
『かしこまりました』
黒スーツに黒いサングラスの護衛たちは、一斉に黒猫を捕まえようと動き出す。黒猫は素早い動きで黒スーツの護衛たちの間をかいくぐっていく。ファミレスの入り口までたどり着くと、一声大きくニャーと鳴いた。
「ちっ。素早い黒猫だ。雪子、こうなったらお前がやれ」
「朔夜先生、塾、楽しかったです。きっと、もう塾に行くことはないと思うけど」
西園寺雅人の言葉を聞き、ゆきこちゃんがぎゅっと私に抱き着いてきた。ゆきこちゃんの身体は、もともと低い体温がさらに低くなっていた。彼女に触れられた部分から徐々に私の身体が冷たくなっていく。
「ゆ、ゆきこちゃん、どうし、て」
身体が冷たさで動かなくなる前に、ゆきこちゃんと目を合わせようと彼女の顔を両手で包み込む。彼女には悪いが、能力を使ってゆきこちゃんを私の味方に引き入れようと試みる。
目を合わせて能力を発動させようとするが、その必要はなかった。ゆきこちゃんが小声で私につぶやいた。
「わたしが、先生をここから逃がしてあげるから」
ゆきこちゃんに抱き着かれたままだったが、身体の冷たさが徐々になくなっていくのを感じた。ゆきこちゃんは西園寺雅人に従うつもりはないようだ。ジャスミンに目を向けると、先ほどより少しだけ顔色が戻っていた。ゆきこちゃんの声が聞こえたのかはわからないが、彼女が私たちの味方だということが伝わったのか、一つ頷いた。
雨水君もゆきこちゃんが私たちを助けようとしているのに気付いているのだろうが、ゆきこちゃんの行動をとがめることはしなかった。
「雅人、もうやめにした方がいいぞ。これ以上は………」
私たちが席を立とうとするタイミングで、雨水君が西園寺雅人に話し出す。雨水君も私たちを逃がす手助けをしてくれるようだ。
「何をバカなことを」
私たちは、雨水君が西園寺雅人の気を引いている間に席を立ち、ファミレスの入り口に向かって駆け出した。私たちを追いかけようとした西園寺雅人を雨水君が指を振って止めた。突如、西園寺雅人の前に氷の柱が立ちふさがる。
「いこう」
ゆきこちゃんに手を引かれて、慌てて私とジャスミンはファミレスの扉に急いだ。途中で護衛たちが私たちを捕まえようと追ってきたが、ゆきこちゃんが彼らの足下に氷を張って動けなくした。黒猫は黒スーツを交わしながら、その場で待っていてくれた。
ファミレスの入り口までたどり着いた私たちだが、扉は開かない。自動ドアだったはずだが、私たちのことを関知していないのか、電源を切られたのか反応がない。
「えい」
雪子ちゃんが手を触れると、一気に扉が白くなり、粉々に扉が割れてしまった。外はゴーゴーとすごい雨が降っている。
「面倒くさいことに巻き込まれおって」
ファミレスの外には、九尾と翼君、狼貴君の姿があった。三人とも黄色の子供用のカッパを着ているのがかわいくて、大変なこの状況なのに笑えてしまった。
『まったく、お主は、ホイホイと敵の誘いに乗って、目を話すとすぐこうだ……。まあ、だからこそ面白いのだが』
『朔夜さん、今いる状況は芳しいとは言えません。そこの狐の言う通り、戻った方がいいと思います。これは忠告です』
突如、頭の中で聞き覚えのある声がした。あたりを見渡しても、当然、声の主は見当たらない。声の主は、おそらく、九尾と翼君と、なぜ一緒に居るのかわからないが、車坂だ。声の主を探そうとキョロキョロ不審な行動をしていると、西園寺雅人が自らの目的を話し出す。
「それで、話を戻しましょう。サンタとか受験の悪魔とかがこの町で騒がれていたようですが、それはもう、起こりませんよ。何せ、そんなことをする必要がなくなりましたから。もっといい方法を思いついたんですよ。それが……」
ちらと、話している途中で西園寺雅人は雨水君に目配せした。雨水君は困ったような表情をして、それから隣の雪子ちゃんを見やる。雪子ちゃんもなぜか困ったような顔をしていた。
「本当にそんなことをして、大丈夫だと思っているのか。相手は、腐っても西園寺家を守ってきた神だぞ。俺たちごときでどうにかできる相手ではないと思うが」
「何、僕に逆らうというの?君さ、桜華が亡くなってから、調子に乗っているよね。君たちは西園寺家に仕えるただの召使い。西園寺家にただ従っていればいいだけの家畜だろ」
「そんな言い方は……」
最後まで言葉を紡ぐことができなかった。足元が急激に冷えだしたのだ。テーブルの下を見ると、そこには、部屋の中だというのに、氷が張っていた。はっと目をやると、雨水君と雪子ちゃんが目をそらした。外からはゴーゴーという風の音が響いている。窓から外を確認すると、風でなく雨も降りだしていた。雨の降るザーザーという音も聞こえてきた。
「まったく、九尾のお気に入りとかいうけど、大したことないよね。僕が敵だということなんてすぐわかるのに、ホイホイついてきちゃう当たり、相当間抜けだね」
「言わせておけば、蒼紗を大したことないですって!」
ジャスミンが低い声を出して威嚇するが、どうにも様子がおかしかった。身体を震わせて、顔色が悪い。まだ足下にしか氷は張っていない状況で、寒いとは言え、限度をこえた顔色の悪さだった。
「ふふ、やっぱり、爬虫類系の能力みたいだから、寒さに弱いんだね」
「こんなさむさ、どうって、こ、と」
急に寒さが増した。ファミレスはそれなりに暖房が効いていたはずなのに、それがまったく効果を発揮していない。外と同じか、それより寒くなっていた。
「これで、君は何もできないね。後は、朔夜さんの能力だけど……」
「ジャスミン!」
あまりの顔色の悪さに慌ててジャスミンの身体に触れると、氷のような冷たさで驚いた。すでに顔に生気はなく、青白い顔をして、唇は紫色に変色している。ガタガタと震えている様子はただ事ではない。しかし、そんな弱り切った状態でも、ジャスミンは西園寺雅人を睨みつけ、能力を発動しようとしていた。しかし、能力を発動することはなかった。
「にゃーん」
突如、黒猫が何もない空間から現れたのだ。食器が片付けられたテーブルの上に立ち、真っ黒で金色の瞳の猫は、じっと私を見つめている。
『なんで私がこんなことをしなくてはいけないのか、甚だ疑問を呈しますが、これも仕事と思えば仕方ありません』
頭の中に車坂の声が聞こえてくる。黒猫は私についてこいと言わんばかりにファミレスの中を駆け出していく。声と目の前の黒猫から、黒猫の正体はおそらく車坂だろう。追いかけようとするが、当然、西園寺雅人が逃がすわけがない。
「こんなところに黒猫なんて、不吉だね。捕まえろ」
『かしこまりました』
黒スーツに黒いサングラスの護衛たちは、一斉に黒猫を捕まえようと動き出す。黒猫は素早い動きで黒スーツの護衛たちの間をかいくぐっていく。ファミレスの入り口までたどり着くと、一声大きくニャーと鳴いた。
「ちっ。素早い黒猫だ。雪子、こうなったらお前がやれ」
「朔夜先生、塾、楽しかったです。きっと、もう塾に行くことはないと思うけど」
西園寺雅人の言葉を聞き、ゆきこちゃんがぎゅっと私に抱き着いてきた。ゆきこちゃんの身体は、もともと低い体温がさらに低くなっていた。彼女に触れられた部分から徐々に私の身体が冷たくなっていく。
「ゆ、ゆきこちゃん、どうし、て」
身体が冷たさで動かなくなる前に、ゆきこちゃんと目を合わせようと彼女の顔を両手で包み込む。彼女には悪いが、能力を使ってゆきこちゃんを私の味方に引き入れようと試みる。
目を合わせて能力を発動させようとするが、その必要はなかった。ゆきこちゃんが小声で私につぶやいた。
「わたしが、先生をここから逃がしてあげるから」
ゆきこちゃんに抱き着かれたままだったが、身体の冷たさが徐々になくなっていくのを感じた。ゆきこちゃんは西園寺雅人に従うつもりはないようだ。ジャスミンに目を向けると、先ほどより少しだけ顔色が戻っていた。ゆきこちゃんの声が聞こえたのかはわからないが、彼女が私たちの味方だということが伝わったのか、一つ頷いた。
雨水君もゆきこちゃんが私たちを助けようとしているのに気付いているのだろうが、ゆきこちゃんの行動をとがめることはしなかった。
「雅人、もうやめにした方がいいぞ。これ以上は………」
私たちが席を立とうとするタイミングで、雨水君が西園寺雅人に話し出す。雨水君も私たちを逃がす手助けをしてくれるようだ。
「何をバカなことを」
私たちは、雨水君が西園寺雅人の気を引いている間に席を立ち、ファミレスの入り口に向かって駆け出した。私たちを追いかけようとした西園寺雅人を雨水君が指を振って止めた。突如、西園寺雅人の前に氷の柱が立ちふさがる。
「いこう」
ゆきこちゃんに手を引かれて、慌てて私とジャスミンはファミレスの扉に急いだ。途中で護衛たちが私たちを捕まえようと追ってきたが、ゆきこちゃんが彼らの足下に氷を張って動けなくした。黒猫は黒スーツを交わしながら、その場で待っていてくれた。
ファミレスの入り口までたどり着いた私たちだが、扉は開かない。自動ドアだったはずだが、私たちのことを関知していないのか、電源を切られたのか反応がない。
「えい」
雪子ちゃんが手を触れると、一気に扉が白くなり、粉々に扉が割れてしまった。外はゴーゴーとすごい雨が降っている。
「面倒くさいことに巻き込まれおって」
ファミレスの外には、九尾と翼君、狼貴君の姿があった。三人とも黄色の子供用のカッパを着ているのがかわいくて、大変なこの状況なのに笑えてしまった。
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