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45いろいろありましたが、一難去ってまた一難のようです
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その後、私は工事関係者の男性には申し訳ないが、急いでその場を離れることにした。このままとどまっていたら、殺人事件の証人として残らなければならなくなり、警察の事情聴取に付き合わされることになってしまう。とはいえ、そのまま亡くなった人を放置も可哀想な気がしたので、たまたま近くにあった公衆電話を使い、110番することにした。
「人が死んだのに、ずいぶん冷静に対処するんだね。さすが、九尾が執着する人間ってことかな」
「な、七尾!」
公園から離れ、一息ついていると、どこからか声が聞こえた。空を見上げると、西園寺雅人だと名乗っていた、九尾の元眷属らしい、七尾が宙に浮いていた。西園寺雅人の姿をしていたが、彼は存在しない。
「あの工事関係者を殺したのはあなたですか。罪のない人を殺して楽しいですか」
七尾に問いかけるが、彼らに人間の常識が通用しないことは身に染みて知っている。人間ではないのだから、人間の常識が通用しないのは当然であり、仕方ないことかもしれない。それでも、問わずにはいられなかった。
「罪がないなんておかしいよね。誰だって罪の一つや二つ犯している。ああ、僕はね、西園寺家の関係者を消して回っている最中なんだ。今の男もいろいろ知っていたみたいだからさ、消しただけだよ」
なんのことでもないことのように平然と話しているが、内容は物騒極まりない。消すというのは、文字通りの意味である。今のように、人を平気で殺して回っているということだろう。
「ど、どうしてそんなことをするのですか」
質問を変えてみた。西園寺家にかかわりのある人を消して回る理由が知りたかった。彼は、九尾と違い、西園寺家に縛られていなかったはずだ。
「理由なんて簡単だ。僕の大切な主がずっと、この家に縛られていた。主が解放されてそれで許されるわけがないだろう」
「九尾の代わりに西園寺家に復讐ですか。それはあなたがする必要がないことです。もし、九尾が西園寺家にまだ恨みがあるのなら、自分で消せばいい。七尾、あなたがかかわる必要はありません」
「じゃあ、僕はどうしたらいい?僕は、九尾の眷属だったのに、彼らのせいで、彼と離れ離れになってしまった。それは構わないけど、でも、もし九尾が西園寺家に縛られることがなければ、僕と九尾はずっと一緒に居られるはずだった。別に今となってはそんなこと、どうでもいいけど。でもさ、そのせいで、僕はずっとこの世をさまよっていた。この憤りを何にぶつけたらいいと思う?いい案があるのなら、教えてよ」
「でも、あなたは九尾のことを嫌っている感じだったではないですか。あなたの言葉は矛盾している」
「そんなことはないよ。一緒に居た頃は、大切な主だった。でも、今は違う。西園寺家に縛られて僕の存在を忘れてしまった、薄情な奴だ。だからこそ、僕は」
いきなりの七尾の告白に驚いて、言葉を出せずにいると、七尾は私にとって大切な知り合いのことを口に出す。
「僕はもう、止まらないよ。西園寺家にかかわりある人間は全て消すと決めた。邪魔はさせない。ああ、彼らもいずれは消す必要があるね。雨水とか雪子とか。彼らも西園寺家に縁があるものだから」
「まっ」
言い終えると、そのままどこかに消えてしまった。
その場に残された私は、七尾の言葉を反芻してどうしようかと座り込む。
「私のせいで、私の知り合いが……」
「心配で見に来てみれば」
「どうするんですか。調子こいていますね。本当にあれが九尾の眷属だったのですか?」
「ふん、主に似たんだろうよ」
「しかし、このままでは西園寺家や西園寺にかかわってきた人間がいなくなってしまうな。契約で守っていたとはいえ、多少は愛着もあったし、少し働いてやるか」
「ぜひ、働いてください。それにしても、本当にどういうつもりなんでしょうね。一度は話し合って、九尾に逆らわないことにしたと言っていたのに、こんなにすぐに自分の発言を撤回するなんて、阿保ですか」
「あいつに迷惑をかけないなら放置してもいいが、今のを見てしまえばもうダメだ」
「では、一つ、われらで片を付けるとしようか」
私が途方に暮れている様子を上空から見下ろしている三つの影があったが、私は気づくことはなかった。
京都での旅行は、人が死んでいるのに、楽しめるはずもない。七尾が消えて数分後にパトカーやサイレンの音が近くで鳴り響く。工事関係者の男性のことを確認しに来たのだろう。通報したのは私だが、急いでこの場を離れる必要がある。私は、何も観光していないが、すぐに今日泊まる予定のホテルに直行した。早めのチェックインだったが、ホテルの従業員は快く迎え入れてくれた。
せっかく一泊二日で宿泊しているので、観光は予定通り決行した。定番の金閣寺に清水寺など、小学生のときに修学旅行に行って以来の場所を訪れた。平日にも関わらず、観光地はたくさんの人でにぎわっていた。外国人もかなり多いようで、にぎやかな感じに私の心は、不謹慎ながら浮足立っていた。
旅行の最中、七尾によって殺された工事関係者の男性がニュースになっているか、何度もスマホで確認した。しかし、ニュースに出ていたのは、私が思っているような内容の記事ではなかった。
「解体作業中の作業員が足場から転落死。解体作業中の安全管理に問題か」
記事のタイトルはこんな感じで、突然苦しみだして亡くなったという死因ではなかった。どうやっても、足場から転落したことにはならないと思うが、どこのニュースサイトを見ても同じようなので、きっと七尾が情報操作をしているのだろう。これからも、七尾の犠牲になる人は増えるのかと思うと、憤りを感じるが、私にできることは少ない。助けようにもどこに出没するかもわからないし、突然対象者は苦しんでなくなってしまうので、助けようがなかった。
観光している最中は楽しい気分でいられたが、家に戻ったら、暗い気分になってしまった。
「おかえり。整理は、できなかったようだな」
「ただいま戻りました。九尾、そうですね、整理どころではありませんでした。私は、何もできない。ただ他人に迷惑をかけるだけでしかない」
「そう言うな。お主のせいではない。お主が陰気くさい顔だと家も暗くなるからな。今までの貸しもあるし、ほれ」
「僕はそんなやつ、認めないからな」
なぜか、突然、ここに居るはずのない人物がそこに現れた。九尾に小突かれて、仕方なさそうに話し出す。
「べ、別に九尾に言われたわけではないが、あれから九尾と話して、人間を消しても面白くないと言われたのでな。それより面白いことがあると言われたから」
「ふむ、後は我が説明しよう。こやつは、来年度から、主の通っている大学に通わせることにした」
工事関係者の男性以来、西園寺家の関係者で死人が出ることはなかった。九尾がきっと何か七尾に話してやめさせたのだろう。いったい、どうやって説得したのか気になったが、追及はしないことにした。とりあえず、七尾については九尾が抑えているようなので、今回の騒動は終わったのだと、そう思うことにした。
しかし、九尾が発した言葉が気になる。七尾を私の大学に通わせるという意味の言葉に聞こえるが、そんなことをしてもらっては困る。困るが、九尾のことなので、おそらく、本当に七尾を大学に通わせるつもりだろう。
大学二年生になっても、私には平穏な生活は訪れないことが確定したのだった。
「人が死んだのに、ずいぶん冷静に対処するんだね。さすが、九尾が執着する人間ってことかな」
「な、七尾!」
公園から離れ、一息ついていると、どこからか声が聞こえた。空を見上げると、西園寺雅人だと名乗っていた、九尾の元眷属らしい、七尾が宙に浮いていた。西園寺雅人の姿をしていたが、彼は存在しない。
「あの工事関係者を殺したのはあなたですか。罪のない人を殺して楽しいですか」
七尾に問いかけるが、彼らに人間の常識が通用しないことは身に染みて知っている。人間ではないのだから、人間の常識が通用しないのは当然であり、仕方ないことかもしれない。それでも、問わずにはいられなかった。
「罪がないなんておかしいよね。誰だって罪の一つや二つ犯している。ああ、僕はね、西園寺家の関係者を消して回っている最中なんだ。今の男もいろいろ知っていたみたいだからさ、消しただけだよ」
なんのことでもないことのように平然と話しているが、内容は物騒極まりない。消すというのは、文字通りの意味である。今のように、人を平気で殺して回っているということだろう。
「ど、どうしてそんなことをするのですか」
質問を変えてみた。西園寺家にかかわりのある人を消して回る理由が知りたかった。彼は、九尾と違い、西園寺家に縛られていなかったはずだ。
「理由なんて簡単だ。僕の大切な主がずっと、この家に縛られていた。主が解放されてそれで許されるわけがないだろう」
「九尾の代わりに西園寺家に復讐ですか。それはあなたがする必要がないことです。もし、九尾が西園寺家にまだ恨みがあるのなら、自分で消せばいい。七尾、あなたがかかわる必要はありません」
「じゃあ、僕はどうしたらいい?僕は、九尾の眷属だったのに、彼らのせいで、彼と離れ離れになってしまった。それは構わないけど、でも、もし九尾が西園寺家に縛られることがなければ、僕と九尾はずっと一緒に居られるはずだった。別に今となってはそんなこと、どうでもいいけど。でもさ、そのせいで、僕はずっとこの世をさまよっていた。この憤りを何にぶつけたらいいと思う?いい案があるのなら、教えてよ」
「でも、あなたは九尾のことを嫌っている感じだったではないですか。あなたの言葉は矛盾している」
「そんなことはないよ。一緒に居た頃は、大切な主だった。でも、今は違う。西園寺家に縛られて僕の存在を忘れてしまった、薄情な奴だ。だからこそ、僕は」
いきなりの七尾の告白に驚いて、言葉を出せずにいると、七尾は私にとって大切な知り合いのことを口に出す。
「僕はもう、止まらないよ。西園寺家にかかわりある人間は全て消すと決めた。邪魔はさせない。ああ、彼らもいずれは消す必要があるね。雨水とか雪子とか。彼らも西園寺家に縁があるものだから」
「まっ」
言い終えると、そのままどこかに消えてしまった。
その場に残された私は、七尾の言葉を反芻してどうしようかと座り込む。
「私のせいで、私の知り合いが……」
「心配で見に来てみれば」
「どうするんですか。調子こいていますね。本当にあれが九尾の眷属だったのですか?」
「ふん、主に似たんだろうよ」
「しかし、このままでは西園寺家や西園寺にかかわってきた人間がいなくなってしまうな。契約で守っていたとはいえ、多少は愛着もあったし、少し働いてやるか」
「ぜひ、働いてください。それにしても、本当にどういうつもりなんでしょうね。一度は話し合って、九尾に逆らわないことにしたと言っていたのに、こんなにすぐに自分の発言を撤回するなんて、阿保ですか」
「あいつに迷惑をかけないなら放置してもいいが、今のを見てしまえばもうダメだ」
「では、一つ、われらで片を付けるとしようか」
私が途方に暮れている様子を上空から見下ろしている三つの影があったが、私は気づくことはなかった。
京都での旅行は、人が死んでいるのに、楽しめるはずもない。七尾が消えて数分後にパトカーやサイレンの音が近くで鳴り響く。工事関係者の男性のことを確認しに来たのだろう。通報したのは私だが、急いでこの場を離れる必要がある。私は、何も観光していないが、すぐに今日泊まる予定のホテルに直行した。早めのチェックインだったが、ホテルの従業員は快く迎え入れてくれた。
せっかく一泊二日で宿泊しているので、観光は予定通り決行した。定番の金閣寺に清水寺など、小学生のときに修学旅行に行って以来の場所を訪れた。平日にも関わらず、観光地はたくさんの人でにぎわっていた。外国人もかなり多いようで、にぎやかな感じに私の心は、不謹慎ながら浮足立っていた。
旅行の最中、七尾によって殺された工事関係者の男性がニュースになっているか、何度もスマホで確認した。しかし、ニュースに出ていたのは、私が思っているような内容の記事ではなかった。
「解体作業中の作業員が足場から転落死。解体作業中の安全管理に問題か」
記事のタイトルはこんな感じで、突然苦しみだして亡くなったという死因ではなかった。どうやっても、足場から転落したことにはならないと思うが、どこのニュースサイトを見ても同じようなので、きっと七尾が情報操作をしているのだろう。これからも、七尾の犠牲になる人は増えるのかと思うと、憤りを感じるが、私にできることは少ない。助けようにもどこに出没するかもわからないし、突然対象者は苦しんでなくなってしまうので、助けようがなかった。
観光している最中は楽しい気分でいられたが、家に戻ったら、暗い気分になってしまった。
「おかえり。整理は、できなかったようだな」
「ただいま戻りました。九尾、そうですね、整理どころではありませんでした。私は、何もできない。ただ他人に迷惑をかけるだけでしかない」
「そう言うな。お主のせいではない。お主が陰気くさい顔だと家も暗くなるからな。今までの貸しもあるし、ほれ」
「僕はそんなやつ、認めないからな」
なぜか、突然、ここに居るはずのない人物がそこに現れた。九尾に小突かれて、仕方なさそうに話し出す。
「べ、別に九尾に言われたわけではないが、あれから九尾と話して、人間を消しても面白くないと言われたのでな。それより面白いことがあると言われたから」
「ふむ、後は我が説明しよう。こやつは、来年度から、主の通っている大学に通わせることにした」
工事関係者の男性以来、西園寺家の関係者で死人が出ることはなかった。九尾がきっと何か七尾に話してやめさせたのだろう。いったい、どうやって説得したのか気になったが、追及はしないことにした。とりあえず、七尾については九尾が抑えているようなので、今回の騒動は終わったのだと、そう思うことにした。
しかし、九尾が発した言葉が気になる。七尾を私の大学に通わせるという意味の言葉に聞こえるが、そんなことをしてもらっては困る。困るが、九尾のことなので、おそらく、本当に七尾を大学に通わせるつもりだろう。
大学二年生になっても、私には平穏な生活は訪れないことが確定したのだった。
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