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しかし片足を掴まれ、引っ張られた。
―逃亡終了。
それどころか掴まれた足を上げられ、アソコが利人に丸見えにされた。
「なっ、おいっ!」
制止する声も届かず、香油に塗れた指がオレの窪みに触れた。
にちゃっ…と音が鳴ったと思うと、形の良い利人の指が一本、躊躇いもなく奥まで一気に入れられた。
「くっ…!」
思わず顔をしかめ、指をしめつけてしまう。
けれどすぐに体中に熱がジワジワと広がっていく。
「うぅっ…」
この感覚には覚えがある。
熱はやがて甘い痺れとなって、体に染み渡る。
息が上がり、鼓動も高鳴ってきた。
「あっ、利人っ…!」
「馴染んできたみたいですね。久し振りで良いでしょう?」
ちっとも良くない!
けれどそれを伝えるだけの余力がない。
今にもイキそうになるのを、必死に抑えているからだ。
人の気を知って知らずか、利人は指を抜き差しし始めた。
「あっ…!」
甲高い声が出てしまう。
利人の指が少しでも動くたびに、腰に甘い痺れが起こってしまうからだ。
やがて指が二本になり、三本になった。
その頃にはもうアソコはグチャグチャで、淫靡な音を出していた。
「うっ…!」
もう耐え切れなくなって、自分のモノに触れようとする手を、利人に止められる。
「おっおいっ」
「一緒に、って言いましたでしょ?」
そう言うとオレのモノをギュッと握ってきた。
「うぐっ! 利人っ!」
先端を握られ、出せない欲望が体の中で暴れる。
その苦しさに涙ぐむも、掴む手の強さは変わらない。
「分かりました。すぐにイかせてあげますからね」
悪魔の微笑を浮かべると、オレの膝を折り曲げ、ベッドに付かせる。
利人の怒張が、ぬるぬるになった窪みに触れる。
「ふっ…!」
「力を抜いてください」
ズンッ…と腰に重みがかかった。
「ああっ!」
利人自身が一気にオレの中に入ってきた。
その大きさと硬さ、そして熱さに頭の中が痺れた。
「あっ、利人っ! 利人ぉ!」
両手を伸ばし、利人の背中に縋り付いた。
「もう…私を裏切ってはイヤですよ?」
「裏切らないっ! ずっと側にいるからっ…」
泣きそうな顔の利人。
ずっと苦しんできた十年間を、オレは受け止めなきゃいけない。
「本当はじっくり味わいたいところですが、久し振りすぎて理性が制御できません。―このまま、私に狂ってください」
「…ああ」
腰を掴まれ、激しい挿入が始まった。
「あっ、やっ、激しいっ…。利人っ、もっとゆっくりっ…!」
キングサイズのベッドが、ギシギシと揺れている。
がくがくっと容赦なく揺す振られ、息をすることもままならない。
「はぁっ、ああっ!」
口で息をしているせいか唾液が溢れ出し、頬からノドに伝う。
その様子を見て、利人のノドがゴクッ…と鳴った。
「雅夜…! 愛しています、私の雅夜っ!」
利人が腰をより深く沈める。
「あっ、やっ!」
さっきよりも深く突き刺さってくる怒張は、すでに限界が近そうなぐらい膨れ上がっていた。
「利人っ…深いっ!」
「感じてください、私を…。あなたの一番奥で…」
切ない声で耳に囁きかけてくる。
オレの欲望を掴む利人の手が動き出した。
最初はゆっくりだったのに、だんだん腰のスピードと同じ速さで扱かれる。
「うあっ!」
二ヶ所を攻められ、息なんかできなくなる。
怒張がオレの奥の前立腺を激しくこする。
あとはただ、快感のみが波のように押し寄せてくるばかり。
「あっああっ…! 利人、狂うっ! お前に狂ってしまうっ!」
「もっと狂って見せて、雅夜…! あなたは私にだけ狂えば良い!」
貪るように口付けられ、もう何も考えられない。
「あっ、ああっ!」
最早限界だったオレの欲望は、スゴイ勢いで飛び出した。
利人の手やオレの腹の上に、おびただしい量が吐き出された。
「っ! 雅夜っ!」
ぎゅっと強く抱き締められるのと同時に、腹の中に利人の欲望が放たれた。
「あっ、うっ…!」
熱くてドロッとしたモノが、腹の中を満たしていく。
「はあっ、はあ…」
お互い欲望を出し切った後は、抱き合ったまま、しばらくは動かなかった。
…いや、オレは動けない。
頭がぼ~っとしてしまっているし、下半身なんかマヒして、自分の体じゃないような感覚になっている。
だからイヤだったのに…。
一度欲望を出すと、妙に冷静になってしまうのが悲しい。
けれどオレの首元に顔を埋めている利人の頭を、優しく撫でる。
初めてセックスをした後、利人がオレにしてくれたように。
「…ねぇ、雅夜」
「ん~?」
「一年もあれば、身辺整理できますよね?」
余りに唐突な言葉に、頭を撫でる手が止まる。
「…えっ?」
「と言いますか、一年も必要ないでしょう?」
顔を上げた利人の表情は、あの悪魔の笑みを浮かべていた。
蕩けてしまいそうなほど甘く、そして毒の含んだ笑みを。
「お前…何言ってんだ?」
「あの子会社の営業成績、かなり悪いの知っています? 全ての子会社を調べて分かったんですけど、ワースト3に入るぐらい悪いんですよ」
「それは知ってる…」
事務なんてやっていれば、特に会社の内情には詳しくなる。
親会社が大手なせいか、その上にあぐらをかいているようなもんだからな。ウチの会社は。
―逃亡終了。
それどころか掴まれた足を上げられ、アソコが利人に丸見えにされた。
「なっ、おいっ!」
制止する声も届かず、香油に塗れた指がオレの窪みに触れた。
にちゃっ…と音が鳴ったと思うと、形の良い利人の指が一本、躊躇いもなく奥まで一気に入れられた。
「くっ…!」
思わず顔をしかめ、指をしめつけてしまう。
けれどすぐに体中に熱がジワジワと広がっていく。
「うぅっ…」
この感覚には覚えがある。
熱はやがて甘い痺れとなって、体に染み渡る。
息が上がり、鼓動も高鳴ってきた。
「あっ、利人っ…!」
「馴染んできたみたいですね。久し振りで良いでしょう?」
ちっとも良くない!
けれどそれを伝えるだけの余力がない。
今にもイキそうになるのを、必死に抑えているからだ。
人の気を知って知らずか、利人は指を抜き差しし始めた。
「あっ…!」
甲高い声が出てしまう。
利人の指が少しでも動くたびに、腰に甘い痺れが起こってしまうからだ。
やがて指が二本になり、三本になった。
その頃にはもうアソコはグチャグチャで、淫靡な音を出していた。
「うっ…!」
もう耐え切れなくなって、自分のモノに触れようとする手を、利人に止められる。
「おっおいっ」
「一緒に、って言いましたでしょ?」
そう言うとオレのモノをギュッと握ってきた。
「うぐっ! 利人っ!」
先端を握られ、出せない欲望が体の中で暴れる。
その苦しさに涙ぐむも、掴む手の強さは変わらない。
「分かりました。すぐにイかせてあげますからね」
悪魔の微笑を浮かべると、オレの膝を折り曲げ、ベッドに付かせる。
利人の怒張が、ぬるぬるになった窪みに触れる。
「ふっ…!」
「力を抜いてください」
ズンッ…と腰に重みがかかった。
「ああっ!」
利人自身が一気にオレの中に入ってきた。
その大きさと硬さ、そして熱さに頭の中が痺れた。
「あっ、利人っ! 利人ぉ!」
両手を伸ばし、利人の背中に縋り付いた。
「もう…私を裏切ってはイヤですよ?」
「裏切らないっ! ずっと側にいるからっ…」
泣きそうな顔の利人。
ずっと苦しんできた十年間を、オレは受け止めなきゃいけない。
「本当はじっくり味わいたいところですが、久し振りすぎて理性が制御できません。―このまま、私に狂ってください」
「…ああ」
腰を掴まれ、激しい挿入が始まった。
「あっ、やっ、激しいっ…。利人っ、もっとゆっくりっ…!」
キングサイズのベッドが、ギシギシと揺れている。
がくがくっと容赦なく揺す振られ、息をすることもままならない。
「はぁっ、ああっ!」
口で息をしているせいか唾液が溢れ出し、頬からノドに伝う。
その様子を見て、利人のノドがゴクッ…と鳴った。
「雅夜…! 愛しています、私の雅夜っ!」
利人が腰をより深く沈める。
「あっ、やっ!」
さっきよりも深く突き刺さってくる怒張は、すでに限界が近そうなぐらい膨れ上がっていた。
「利人っ…深いっ!」
「感じてください、私を…。あなたの一番奥で…」
切ない声で耳に囁きかけてくる。
オレの欲望を掴む利人の手が動き出した。
最初はゆっくりだったのに、だんだん腰のスピードと同じ速さで扱かれる。
「うあっ!」
二ヶ所を攻められ、息なんかできなくなる。
怒張がオレの奥の前立腺を激しくこする。
あとはただ、快感のみが波のように押し寄せてくるばかり。
「あっああっ…! 利人、狂うっ! お前に狂ってしまうっ!」
「もっと狂って見せて、雅夜…! あなたは私にだけ狂えば良い!」
貪るように口付けられ、もう何も考えられない。
「あっ、ああっ!」
最早限界だったオレの欲望は、スゴイ勢いで飛び出した。
利人の手やオレの腹の上に、おびただしい量が吐き出された。
「っ! 雅夜っ!」
ぎゅっと強く抱き締められるのと同時に、腹の中に利人の欲望が放たれた。
「あっ、うっ…!」
熱くてドロッとしたモノが、腹の中を満たしていく。
「はあっ、はあ…」
お互い欲望を出し切った後は、抱き合ったまま、しばらくは動かなかった。
…いや、オレは動けない。
頭がぼ~っとしてしまっているし、下半身なんかマヒして、自分の体じゃないような感覚になっている。
だからイヤだったのに…。
一度欲望を出すと、妙に冷静になってしまうのが悲しい。
けれどオレの首元に顔を埋めている利人の頭を、優しく撫でる。
初めてセックスをした後、利人がオレにしてくれたように。
「…ねぇ、雅夜」
「ん~?」
「一年もあれば、身辺整理できますよね?」
余りに唐突な言葉に、頭を撫でる手が止まる。
「…えっ?」
「と言いますか、一年も必要ないでしょう?」
顔を上げた利人の表情は、あの悪魔の笑みを浮かべていた。
蕩けてしまいそうなほど甘く、そして毒の含んだ笑みを。
「お前…何言ってんだ?」
「あの子会社の営業成績、かなり悪いの知っています? 全ての子会社を調べて分かったんですけど、ワースト3に入るぐらい悪いんですよ」
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事務なんてやっていれば、特に会社の内情には詳しくなる。
親会社が大手なせいか、その上にあぐらをかいているようなもんだからな。ウチの会社は。
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