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第一章
報告①
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その事件が起きたと知ったのは、冬が終わり、蕾を咲かせ、ようやく満開になった桜の花を、嵐がその手にもぎ取りながら、窓ガラスをガタガタと激しく揺らしているような春の午後だった。
私はその日、ちょうど仕事が休みで、荒れ狂う世界が収まるのを待ちながら家に閉じこもり、一緒に花見に行こうと約束していた同じ職場の未奈とカメラを介して通話をしていた。
「本当にもう、嫌になっちゃう。せっかく休みだっていうのに、こんな時に限って嵐みたいになって」
未奈は茶髪に染めた髪をあげて、私に見せている卵型のきれいな額を、まるで糸をキュッと引いたみたいにして悲しそうな顔をすると、カメラ越しでもわかるくらいに、大きなため息をついた。
「でもしょうがないよね。これじゃ、花を見るっていうより、飛んでいく荷物を追っかけ回す羽目になりそうだし」
春の乱高下する気圧のせいで偏頭痛が止まらない。私はこめかみのツボを指で押しながら言った。
「本当にね。あー、もう千歳。この嵐、いつ止むの? 早くしないと、あたしの桜が、一度きりしかない二十代最後の春がなくなっちゃう」
未奈がぼやいた。
「まだわかんないよ。まあ天気予報じゃ、一日こんな感じみたいだけど」
私はスマホで調べた天気予報をもう一度確認し直して答えた。
「ねえ、桜って一年に一回しか見られないじゃん。満開の時期もめっちゃ少ないじゃん。なのに、そういう時に限って天気が崩れるんだよね。いつだったか忘れたけど、前もそうだった」
未奈がラベンダー色のタンブラーから、彼女が日ごろから美味しいよと言っていたハーブティーを飲むと、ぼんやりとした表情で呟いた。
「確かにそうだよね。もしかしたら桜の方が、花びらを散らすために春を選んでいるのかも」
私が思いついたことを言うと未奈が笑った。
「桜が? そんなの聞いたことないけど。でも、そうかもね。なんかそういう歌とかあるよね。散りぬれば……なんたらかんたら」
未奈がとぼけて、つられて私が笑っていると、突然、未奈が席を立って画面から一瞬消えた。
彼女は戻ってくると、
「ごめん。ちょっとうるさいから窓に鍵かけてきた。ついでに外、見てきたけど、やっぱり風がやむ感じしないよ。もう無理かもね」
と髪をかきむしりながら残念そうに言った。
私が頷くと、
「ていうか、今日はあれだね、風のせいか、なんだっけ、あの犬の鳴き声も聞こえないね」
続けて未奈が聞く。
「ああ、ゴンちゃんね。確かに今日は静かにしているみたい。私みたいに参っているのかも」
私は、普段は悩まされている隣の家で飼われている柴犬のゴンちゃんの鳴き声を思い出して、困ったように笑った。
いつもは通りかかる人全員に吠えまくるのだが、今日は外を歩いている人もいないらしい。
「あんなにうるさいのにこう静かだと、なんかちょっと寂しい感じもするね。まあこんな嵐じゃね」
未奈が言う。私はそれを聞いて微笑んだ。
未奈と初めて出会ったのは今の職場だった。転職と引っ越したばかりで、他に誰も知り合いがいない時に、気さくに話しかけてくれたのが彼女だった。地域に根差した小さな宅配会社で、倉庫内には他の同性たちが私よりも二十も上の人達ばかりの環境で、歳も近かった私たちはすぐに仲良くなった。
裏表のない彼女に私は何でも話した。職場での付き合いだけではなく、私たちはたまにこうして休日に一緒に遊びに行くことがあった。
いままで知り合った誰よりも、未奈には私のことを話していると思う。……私の誰にも言えない秘密以外は。
「そう言えばさ、千歳。もう少しで誕生日でしょ?」
「え?」
未奈に声をかけられ、私は顔を上げた。
「二十七になるんだっけ?」
「あ、う、うん。そうかもね」
私はふと、その年齢の響きにおののいて、曖昧に答えた。未奈は雰囲気を柔らかくするように、いたずらっぽく笑う。
「二十七か。ねえ、世間じゃよく、女子高生の時が……なんて好き勝手なこというけどさ、女の子っていうのは、それくらいが一番きれいな時だよね」
未奈が続けた。
私もそれには賛成で、ついでに、歳が一つ違うだけで目の色を変える世間に対して文句を言いたくなった。
だけど、なぜかその時は感傷的になって、また一つ歳をとることが、なんとなく自分の可能性が桜の花びらのように散っていく気がして、なにも言えなかった。
「……そうだね」
私は遅れてそう同意することしかできなかった。それから、なにを動揺しているんだろう、私には「時の環」があるんだ、と思い直した。
「ねえ、いい人いないの?」
未奈は私の変化に気付かずに聞いてきた。
「いないよ。知ってるでしょ」
私は苦笑いしながら答えた。他の世界の「私」と違って、私にはもう何年も彼氏がいたことがない。
でも別にそれが寂しいことだとは思っていない。
時々これでいいのかと空しくなるけど、それだけだ。
それは私自身の変化もあるが、なによりも「時の環」によって他の世界の「私」のことを知れているのが大きかった。
私に彼氏がいなくとも、他の「私」にはいたし、結婚をして子供もいた。
だから私がその人生を選ばなくてもいいのだ、と私は現状に不安になる時、いつもそう自分に言い聞かせていた。
でもそういうことは当然他人には言えなくて、全然そんなことないのに、私はなんとなく、昔の失恋を引きずっているということにしている。
「未奈こそどうなの? 最近アプリで男を引っ掛けたって言ってなかった?」
私は未奈にやり返した。未奈は臭いものを嗅いでしまったように顔をしかめた。
「ああ、あいつ? あいつのことなんかもうどうでもいいのよ」
未奈は吐き捨てるように言った。
「どうして? まさか、既婚者だったとか?」
「そっちの方がまだマシね。あれ? まだ千歳には話してなかったっけ?」
私は頷いた。
「そう。はあ~運命の人だって思ったのになあ。あたし自分が情けないよ。なあんで毎回馬鹿みたいにそんなこと思っちゃうのかな」
未奈は髪をガシガシとかきむしったあとしゅんとした。と思うと、あっという間に怒りで目を燃えたぎらせた。
「聞いてよ。そいつ、マジでとんでもない奴だったんだから。そいつね、七股してたの」
「嘘。本当に?」
未奈が目を見開いた。
「本当よ。あとね、一週間、曜日ごとに毎日一人ずつ女を割り振って会ってたんだから」
「信じられない」
私が絶句していると、未奈が何度も頷いた。
「まったく、本当にどこからそんな活力が出てくるんだか。それでね、あたしは火曜日の女だったんだけど――それも頭にくる話で、疲れた時でも気楽に会えるからってことでそこに割り振られたらしいんだけど――まあそれはいいや。よくないけど、でも、そんなのどうでもよくなるくらいに、そいつから反吐が出るようなメモが見つかってさ。なんだと思う?」
「まだあるの?」
私が言うと、未奈が見つめた。私は無言で続きを促した。
「付き合った女のメモ。そこにね、女の性格とか、スタイル、職業、夜の相性まで、もう本当に細かーく書いてあったの! ああ、いま思い出しても寒気がする!」
未奈は両腕を抱え込んで震え上がった。
「そんなことになってたの」
私はもはやそれしか言えなかった。
「そうだよ。もう大変だったんだから」
未奈がカメラにグッと近づいて答えた。
「本っ当にひどい男っているんだよね。でもさ、そいつもどうしようもないクズたげどさ、あたしって、それ以上に馬鹿なんだ、マジで男を見る目がないんだなって思ったわけ」
それからため息交じりに言った。
「そんなことないよ」
私が言うと、未奈が厳然と首を振った。
「慰めなくてもいいよ。本当のことなんだから、あたしってさ、いっつも軽く見られるの。なんで? こんな性格だから?」
未奈は両手を広げて唇を尖らせた。その顔が面白くて真剣に言っているのに私は笑いそうになった。私は、口元を引き締めてから言った。
「きっと未奈にはいい人が見つかるよ。そうじゃなきゃ、世の中がおかしいよ」
それを聞いて未奈が満足そうに微笑んだ。
「ありがと。そんなこと言ってくれるの千歳くらいだよ。でもそんなあたしも今年三十になっちゃうんだよ。三十だよ三十。自分が三十歳になるなんて信じられる?」
私はその言葉に激しく同意した。時の流れはこの頃、しっかり数えることを忘れたみたいに、やけに早いのだ。
その後、未奈は最近体力の低下を感じて筋トレを始めたとか、見つけたばかりの美味しいケーキ屋さんのこと、などを話していた。
会話が弾んで、頭の痛みや自分が歳を取ることを忘れかけていた時、無情にも私のスマホから着信音が響いた。
「あ、電話じゃない?」
未奈が反応した。私は慌てて画面を見た。「丑」の「私」からだ。
私はその日、ちょうど仕事が休みで、荒れ狂う世界が収まるのを待ちながら家に閉じこもり、一緒に花見に行こうと約束していた同じ職場の未奈とカメラを介して通話をしていた。
「本当にもう、嫌になっちゃう。せっかく休みだっていうのに、こんな時に限って嵐みたいになって」
未奈は茶髪に染めた髪をあげて、私に見せている卵型のきれいな額を、まるで糸をキュッと引いたみたいにして悲しそうな顔をすると、カメラ越しでもわかるくらいに、大きなため息をついた。
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「本当にね。あー、もう千歳。この嵐、いつ止むの? 早くしないと、あたしの桜が、一度きりしかない二十代最後の春がなくなっちゃう」
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「まだわかんないよ。まあ天気予報じゃ、一日こんな感じみたいだけど」
私はスマホで調べた天気予報をもう一度確認し直して答えた。
「ねえ、桜って一年に一回しか見られないじゃん。満開の時期もめっちゃ少ないじゃん。なのに、そういう時に限って天気が崩れるんだよね。いつだったか忘れたけど、前もそうだった」
未奈がラベンダー色のタンブラーから、彼女が日ごろから美味しいよと言っていたハーブティーを飲むと、ぼんやりとした表情で呟いた。
「確かにそうだよね。もしかしたら桜の方が、花びらを散らすために春を選んでいるのかも」
私が思いついたことを言うと未奈が笑った。
「桜が? そんなの聞いたことないけど。でも、そうかもね。なんかそういう歌とかあるよね。散りぬれば……なんたらかんたら」
未奈がとぼけて、つられて私が笑っていると、突然、未奈が席を立って画面から一瞬消えた。
彼女は戻ってくると、
「ごめん。ちょっとうるさいから窓に鍵かけてきた。ついでに外、見てきたけど、やっぱり風がやむ感じしないよ。もう無理かもね」
と髪をかきむしりながら残念そうに言った。
私が頷くと、
「ていうか、今日はあれだね、風のせいか、なんだっけ、あの犬の鳴き声も聞こえないね」
続けて未奈が聞く。
「ああ、ゴンちゃんね。確かに今日は静かにしているみたい。私みたいに参っているのかも」
私は、普段は悩まされている隣の家で飼われている柴犬のゴンちゃんの鳴き声を思い出して、困ったように笑った。
いつもは通りかかる人全員に吠えまくるのだが、今日は外を歩いている人もいないらしい。
「あんなにうるさいのにこう静かだと、なんかちょっと寂しい感じもするね。まあこんな嵐じゃね」
未奈が言う。私はそれを聞いて微笑んだ。
未奈と初めて出会ったのは今の職場だった。転職と引っ越したばかりで、他に誰も知り合いがいない時に、気さくに話しかけてくれたのが彼女だった。地域に根差した小さな宅配会社で、倉庫内には他の同性たちが私よりも二十も上の人達ばかりの環境で、歳も近かった私たちはすぐに仲良くなった。
裏表のない彼女に私は何でも話した。職場での付き合いだけではなく、私たちはたまにこうして休日に一緒に遊びに行くことがあった。
いままで知り合った誰よりも、未奈には私のことを話していると思う。……私の誰にも言えない秘密以外は。
「そう言えばさ、千歳。もう少しで誕生日でしょ?」
「え?」
未奈に声をかけられ、私は顔を上げた。
「二十七になるんだっけ?」
「あ、う、うん。そうかもね」
私はふと、その年齢の響きにおののいて、曖昧に答えた。未奈は雰囲気を柔らかくするように、いたずらっぽく笑う。
「二十七か。ねえ、世間じゃよく、女子高生の時が……なんて好き勝手なこというけどさ、女の子っていうのは、それくらいが一番きれいな時だよね」
未奈が続けた。
私もそれには賛成で、ついでに、歳が一つ違うだけで目の色を変える世間に対して文句を言いたくなった。
だけど、なぜかその時は感傷的になって、また一つ歳をとることが、なんとなく自分の可能性が桜の花びらのように散っていく気がして、なにも言えなかった。
「……そうだね」
私は遅れてそう同意することしかできなかった。それから、なにを動揺しているんだろう、私には「時の環」があるんだ、と思い直した。
「ねえ、いい人いないの?」
未奈は私の変化に気付かずに聞いてきた。
「いないよ。知ってるでしょ」
私は苦笑いしながら答えた。他の世界の「私」と違って、私にはもう何年も彼氏がいたことがない。
でも別にそれが寂しいことだとは思っていない。
時々これでいいのかと空しくなるけど、それだけだ。
それは私自身の変化もあるが、なによりも「時の環」によって他の世界の「私」のことを知れているのが大きかった。
私に彼氏がいなくとも、他の「私」にはいたし、結婚をして子供もいた。
だから私がその人生を選ばなくてもいいのだ、と私は現状に不安になる時、いつもそう自分に言い聞かせていた。
でもそういうことは当然他人には言えなくて、全然そんなことないのに、私はなんとなく、昔の失恋を引きずっているということにしている。
「未奈こそどうなの? 最近アプリで男を引っ掛けたって言ってなかった?」
私は未奈にやり返した。未奈は臭いものを嗅いでしまったように顔をしかめた。
「ああ、あいつ? あいつのことなんかもうどうでもいいのよ」
未奈は吐き捨てるように言った。
「どうして? まさか、既婚者だったとか?」
「そっちの方がまだマシね。あれ? まだ千歳には話してなかったっけ?」
私は頷いた。
「そう。はあ~運命の人だって思ったのになあ。あたし自分が情けないよ。なあんで毎回馬鹿みたいにそんなこと思っちゃうのかな」
未奈は髪をガシガシとかきむしったあとしゅんとした。と思うと、あっという間に怒りで目を燃えたぎらせた。
「聞いてよ。そいつ、マジでとんでもない奴だったんだから。そいつね、七股してたの」
「嘘。本当に?」
未奈が目を見開いた。
「本当よ。あとね、一週間、曜日ごとに毎日一人ずつ女を割り振って会ってたんだから」
「信じられない」
私が絶句していると、未奈が何度も頷いた。
「まったく、本当にどこからそんな活力が出てくるんだか。それでね、あたしは火曜日の女だったんだけど――それも頭にくる話で、疲れた時でも気楽に会えるからってことでそこに割り振られたらしいんだけど――まあそれはいいや。よくないけど、でも、そんなのどうでもよくなるくらいに、そいつから反吐が出るようなメモが見つかってさ。なんだと思う?」
「まだあるの?」
私が言うと、未奈が見つめた。私は無言で続きを促した。
「付き合った女のメモ。そこにね、女の性格とか、スタイル、職業、夜の相性まで、もう本当に細かーく書いてあったの! ああ、いま思い出しても寒気がする!」
未奈は両腕を抱え込んで震え上がった。
「そんなことになってたの」
私はもはやそれしか言えなかった。
「そうだよ。もう大変だったんだから」
未奈がカメラにグッと近づいて答えた。
「本っ当にひどい男っているんだよね。でもさ、そいつもどうしようもないクズたげどさ、あたしって、それ以上に馬鹿なんだ、マジで男を見る目がないんだなって思ったわけ」
それからため息交じりに言った。
「そんなことないよ」
私が言うと、未奈が厳然と首を振った。
「慰めなくてもいいよ。本当のことなんだから、あたしってさ、いっつも軽く見られるの。なんで? こんな性格だから?」
未奈は両手を広げて唇を尖らせた。その顔が面白くて真剣に言っているのに私は笑いそうになった。私は、口元を引き締めてから言った。
「きっと未奈にはいい人が見つかるよ。そうじゃなきゃ、世の中がおかしいよ」
それを聞いて未奈が満足そうに微笑んだ。
「ありがと。そんなこと言ってくれるの千歳くらいだよ。でもそんなあたしも今年三十になっちゃうんだよ。三十だよ三十。自分が三十歳になるなんて信じられる?」
私はその言葉に激しく同意した。時の流れはこの頃、しっかり数えることを忘れたみたいに、やけに早いのだ。
その後、未奈は最近体力の低下を感じて筋トレを始めたとか、見つけたばかりの美味しいケーキ屋さんのこと、などを話していた。
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