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25年後の医学2
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茶トラ先生は珍しく ズボンとカッターシャツ姿だったので、病院の中でも中華料理屋のイカ天のときのような、人からじろじろと見られるような状況にはならなかった。
そして受付へ行き、「内科の鈴木亜里沙先生に会いに来たのですが」と、ぼくが尋ねてみた。
茶トラ先生が「あ~、鈴木は旧姓かもしれませんが…」と付け加えた。
すると「どちら様ですか?」ときいてきたのでぼくが「鈴木一郎です」と答えた。
そしたら「お子さんですか?」ときくので、「兄です!」と答えた。
それから受付の人はけげんな顔をしながら妹に電話をかけてくれ、それから、
「鈴木亜里沙先生は今、診療中なので、あと一時間ほど手が離せないそうです。お急ぎでなければ、待合室のソフーでお待ちいただけますか?」と言ったので、ぼくらは待合室のイカした近代的なソファーに座り、ものすごくリアルなイカした立体テレビを見ながら妹を待った。
「それにしても亜里沙ちゃんは、無事、立派なお医者さんになっておったわい」
「立派かどうか見てみないと分からないよ」
「こんな立派な病院に勤めとるんだ。立派にきまっとる」
「そうかもね。そりゃ、ぼくの妹だもん♪」
「しかしこの立体テレビはすごいもんだな」
「水族館にいるみたいにリアルでイカしてるね。ほら、海ヘビがここまで泳いできた!」
「うわぁ! わしはヘビは嫌いじゃ!」
それからしばらくして、妹がいっぱしの白衣姿でやって来て、けげんな顔でぼくらを見た。
「あれれ、一郎お兄ちゃん? でもどうして子ども…、ああ分かった。タイムエイジマシンで過去からやって来たのね。それと茶トラ先生、お久しぶりです。勉強のこといろいろ教えていただいて、本当にありがとうございました。おかげさまで、実は、三浪したんですけど、どうにか医学部に合格できて、それで、茶トラ先生が言われていたように、内科の医者になりました」
「そうか。亜里沙ちゃん、がんばってそして、成績も伸びたんだね。それにずいぶん背も伸びておる」
「ねえ、タイムエイジマシンのことは知っていたの?」
「それはそうよ。いつもお兄ちゃんが話しているし」
「じゃ、きっとぼくがいろいろ話してるんだな。でも記憶にないな」
「きっとお前さんが、これから話すんだ。まあいい。で、亜里沙ちゃん。いまから話すことは少々訳アリなんだ」
茶トラ先生はそういうと待合室のソファーの脇に置いてある、洗いざらいの資料と、医局花見用のアイスボックスを指さした。
「それなら医局でお話をうかがいましょう」
妹がそう言い、ぼくらはその医局へと向かった。
医局というのは病院のお医者さんの控室、というか、お医者さんの「巣」みたいな場所だ。
それから三人で廊下を歩き、エレベーターに乗り、また廊下を歩くと、「第二内科医局」と書いてある部屋があった。
中にはずらりと机が並び、奥の方に妹の机があった。
そして妹がイスを二つ用意し、それにぼくらは座った。
「それじゃ、お話をうかがいましょう」
そして受付へ行き、「内科の鈴木亜里沙先生に会いに来たのですが」と、ぼくが尋ねてみた。
茶トラ先生が「あ~、鈴木は旧姓かもしれませんが…」と付け加えた。
すると「どちら様ですか?」ときいてきたのでぼくが「鈴木一郎です」と答えた。
そしたら「お子さんですか?」ときくので、「兄です!」と答えた。
それから受付の人はけげんな顔をしながら妹に電話をかけてくれ、それから、
「鈴木亜里沙先生は今、診療中なので、あと一時間ほど手が離せないそうです。お急ぎでなければ、待合室のソフーでお待ちいただけますか?」と言ったので、ぼくらは待合室のイカした近代的なソファーに座り、ものすごくリアルなイカした立体テレビを見ながら妹を待った。
「それにしても亜里沙ちゃんは、無事、立派なお医者さんになっておったわい」
「立派かどうか見てみないと分からないよ」
「こんな立派な病院に勤めとるんだ。立派にきまっとる」
「そうかもね。そりゃ、ぼくの妹だもん♪」
「しかしこの立体テレビはすごいもんだな」
「水族館にいるみたいにリアルでイカしてるね。ほら、海ヘビがここまで泳いできた!」
「うわぁ! わしはヘビは嫌いじゃ!」
それからしばらくして、妹がいっぱしの白衣姿でやって来て、けげんな顔でぼくらを見た。
「あれれ、一郎お兄ちゃん? でもどうして子ども…、ああ分かった。タイムエイジマシンで過去からやって来たのね。それと茶トラ先生、お久しぶりです。勉強のこといろいろ教えていただいて、本当にありがとうございました。おかげさまで、実は、三浪したんですけど、どうにか医学部に合格できて、それで、茶トラ先生が言われていたように、内科の医者になりました」
「そうか。亜里沙ちゃん、がんばってそして、成績も伸びたんだね。それにずいぶん背も伸びておる」
「ねえ、タイムエイジマシンのことは知っていたの?」
「それはそうよ。いつもお兄ちゃんが話しているし」
「じゃ、きっとぼくがいろいろ話してるんだな。でも記憶にないな」
「きっとお前さんが、これから話すんだ。まあいい。で、亜里沙ちゃん。いまから話すことは少々訳アリなんだ」
茶トラ先生はそういうと待合室のソファーの脇に置いてある、洗いざらいの資料と、医局花見用のアイスボックスを指さした。
「それなら医局でお話をうかがいましょう」
妹がそう言い、ぼくらはその医局へと向かった。
医局というのは病院のお医者さんの控室、というか、お医者さんの「巣」みたいな場所だ。
それから三人で廊下を歩き、エレベーターに乗り、また廊下を歩くと、「第二内科医局」と書いてある部屋があった。
中にはずらりと机が並び、奥の方に妹の机があった。
そして妹がイスを二つ用意し、それにぼくらは座った。
「それじゃ、お話をうかがいましょう」
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