悪徳男爵はままならない〜転生した気弱な青年はチートで悪を貫く〜

涼月 風

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第5話 自己発見

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夜までには、時間がある。
俺は、この状況を少しでも把握しようと思う。

あの時、電車に跳ねられて死んでから、あの女神とか言う女性にあって……
確か、能力がどうのこうの言ってた気がする。

(能力? どうすれば、わかるんだ?)

わからない事ばかりである。

「ゲームでは、ステータス画面とかあるけど……」

すると、目の前にゲームと同じようなステータス画面が表示された。

………………………………
アルマ=ブリガンテ(36歳)
ルノワール帝国 男爵位
体力 360/360
魔力 480/480
スキル
 威圧
 剣技(ブレードスラッシュ)
 闇属性魔法(ブラックアウト)
      (ダークショット)
 身体強化
 自動回復
 透明化
 鑑定
…………………………………

「なんか出た~~」

(こいつ、なんかヤバくね、スキルに闇魔法持ってるし……)

俺は、このスキルを検証してみた。すると、項目を強く念じると、その説明文が表示された。

スキル、剣技は、剣を使って発動する得意技のようだ。

(何々、広範囲におよそ30メートル先まで斬撃が届くのか……)

これは中々使えそうだ。

闇魔法、ブラックアウト、これは、指定範囲の視覚、聴覚、臭覚などを奪うらしい。
ダークショットは、魔力で練り上げた、弾丸を発射できるようだ。
身体強化は、身体を魔力で補強する能力。

自動回復は、傷つけられても自動的に回復するらしい。
だが、致命傷の回復は、その反動で眠くなるそうだ。

それって、もしかしたら不死身って事?

と、思ったが、回復時にさらに致命傷となる傷を負えばそれは、回復できないと説明文が出てきた。

それに、スキルに透明化と鑑定がある。

こいつが死にそうだった事を考えると、自動回復と透明化それと鑑定は、女神がくれたものかも知れない。

(こいつ、顔もそうだけど、ヤバいやつだったんだ。きっと……)

「はぁ~~、どうみても、俺と真逆なタイプだよ~~。こいつになりきる自信ないよ、全く……」

でも、魔法使えるんだ。ちょっと、嬉しいかも……

それに、透明化まであるなら、何とかやっていけるか? 

まぁ、夜、遺体を埋めてから、考えればいいか……


俺は、書斎で、こいつの事をいろいろ調べた。

隠し扉にあった、大量の金貨は、税金を払えなかった者を奴隷にして、売り払っていたようだ。

それに、街にある歓楽街を経営しているらしい。

まるで、マフィアのような奴だ。

でも、そのおかげで、国に払う方の奉納金は、賄えそうだし、バレなければ、もしかしたら、無難に過ごせるかも知れない。

こいつになりきる自信はないが、その能力に魅力を感じ始めていた俺がいた。

辺りは、もう、暗くなり始めている。

すると、ドアをノックする音がする。

「あっしです。ガルバの旦那が、例の物を持ってきやした」

「そうか」

例のものって、エルフとかいう人だよね~~

俺は、ボロを出さないためにせむし男に任せる事にした。

机の引き出しから、さっき見つけた金貨を数えてせむし男に渡す。

「これを、ガルバに渡しておけ」

「わかりやした。では、例のものは、部屋に通して起きやす」

「あぁ、頼む」




そして、真夜中、俺は、隠し扉の中にあった死体を担いで、裏門から屋敷を抜け出す。

せむし男のジギーは、表門の脇にある小屋で寝泊りをしている。

この広い屋敷には、俺以外誰もいない。

普通、メイドさんとかいそうなもんだけど……

俺は、屋敷の裏にある森に向かっていた。

こいつの体力は、遺体を担いでも平気なくらい力がある。

前世の俺とは、程遠い力だ。

「こういう時は、この男で良かったって思うよ……、いや、俺は、何を勘違いしてるんだ。こいつのせいで、こんな目にあっているんじゃないか! 」

独り言を言いながら、森の中を彷徨う。適当な場所にこいつを下ろして、ひと息ついた。

夜の森は、正直、怖い。

おまけに、死体一緒なら尚更だ。

もう、ここでいいか!

俺は、その場に穴を掘り始めた。

スコップは流石に無かったが、屋敷の納屋には、農機具がいくつかあった。

それを使い穴を掘る。

時折、森の中から獣の鳴き声がする。

その声に『ビクン』と身体が反応して震えがきたりもするが、手を止めてる時間はない。

程よい深さになり、俺は、遺体の入った麻袋を穴に入れる。その時、少し、顔が飛び出していたが、怖いのでそのままにした。

土を大急ぎでかけ、穴を埋めると、辺りは、少し、白けてきた。

その時、背後で『ガサッ」っと音がした。

一瞬、焦ったが、どうやら木の枝が落ちたようだ。

俺は、駆け足で屋敷に戻る。

浴室に行き、冷めかけた、湯で身体の汗を流し、寝室ベッドに入った。

すると、妙な感触がある。

俺は、驚き、布団を剥ぐと、そこには、10歳ぐらいの女の子が裸で寝ていた。




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