付き合う前から好感度が限界突破な幼馴染が、疎遠になっていた中学時代を取り戻す為に高校ではイチャイチャするだけの話

頼瑠 ユウ

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1章

第十話:一年A組の昼休みガールズトーク

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「聞いた? 今週の火曜日に御門君がC組の一ノ瀬さんに告白したって!」

「うっそ!? 美男美女のカップルの誕生じゃん!」

「それが、振られたらしいよ」

「え、振られた? 振ったの、一ノ瀬さん、御門君を!?」

「うん。しかも、秒で」

「秒? 秒!? 玉砕なの!?」

「今は幼馴染の子と付き合ってるって。一時限目の休み時間から騒いでるよ?」

「そーなんだー」

「にしても、秒で振られたってのは初耳」

「その時見てた子が居て聞いたんだけど、取り付く島も無かったって。告白の途中で食い気味に振られたって笑ってた」

「あー、そもそも眼中に無かったんだ……」

「しばらく御門君、途方に暮れてたって」

「そりゃ、言い切る前に振られちゃーね……。可哀想だけど――なんか……ギャグみたいじゃない?」

「『一年で一番のイケメンが噛ませ犬だった件について』」

「人の片思いをweb小説のタイトルみたいに言うのやめなよ……」

「キーワードは【幼馴染純愛】【勘違いイケメン】【ざまぁ】」

「だから、やめなってば――いや、気になるけども」

「あ、ちょっと……! 本人、戻って来たから声落として」

「うわっ、コッチ見た……聞かれたかな……」

「もう、この話はやめやめ。ほら、早く食べて図書室行くよ」
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