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肆章 氷雪の国・スノーメイル
四十六話、まだやる事残ってるしね
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「風華!体は平気か?」
「まだ少し怠いけど…さっきよりは大丈夫」
「だが、念の為にも明日医者に診て貰うぞ」
スフィリエラが兄さん達の所まで運んでくれて、今は動けない私を兄さんが抱えて降ろしてくれてる。もう体が鉛みたいだから有難い。
「スフィリエラ、元気でね」
“ええ、フウカ。貴女と貴女の仲間の息災を祈りましょう”
「ありがとう。また此処に来るよ。その時に、もっとこの国の事を聞かせてね」
“勿論。そうだ、近い内にセルシウスの元へ訪れると良いでしょう。きっとフウカと契約を交わしたい筈です”
そっか…私もやっと三人目の精霊と契約を交わせるかもしれないんだ…でも…良かった、この国を。スフィリエラを護れて。
“貴女達に春の祝福を。愛子達の旅路に幸福が溢れん事を”
「ありがとな!」
「またな~!」
兄さんとレオンが御礼を言って、ヴィクトールさんとアルさん、マキアが頭を下げる。スフィリエラも頭を下げて、遠くへ飛び去って行った。また、会えると良いな…
「あの竜、スフィリエラって言うんだな」
「綺麗な名前だよね。スフィリエラ自身も綺麗だから、ピッタリ」
「にしても…竜に名を教えられて、尚且つ祝福まで受けるとはな…前代未聞だ」
「フウカとライハの周りは前代未聞だらけだな!」
ヴィクトールさんが私達を見て目元を押さえ、アルさんは爽やかに笑ってる。
「フウカ様。念の為魔法薬を持って来ております」
「ありがとう。貰うね」
マキアが、多分浄化の魔法薬を手渡してくれたから、それを一気に飲み込む。苦いから、成る可く早く済ませたい…!
「…にっっっが」
「俺絶対飲みたくねえわ」
「オレサマもじゃ」
私の反応に、兄さんとレオンがあからさまに顔を歪めて舌を出していた。二人が飲んだ訳じゃないのにね。
「さてと…これからどうする?災厄も終わらせたし、フウカを診て貰ったら国を出るか?後、まだ俺達に着いて来るか?行先は決まってねえけど」
「俺としては、せんせー達に暫く着いて行きたい。情け無えけど、まだイーブルギルドを俺達だけで撃退出来ると思えねえんだ」
「それは私も同意します。そして尚且つ、彼方は私が魔導人形である事も知っていました。話題になっていたとは言え、私の容姿や名前は一切公表されていません。その情報の出所も分からない以上、狙われやすい子どものみで動くのは危険かと」
「…そうだな。では、出発の目星を付けるか…何か意見はあるか?」
「あの…」
おずおずと手を挙げると、全員の目が私の方に向いた。凄く言い出し難いけど…まあ、私達もやらなきゃいけない事あるしね。
「お医者さんに診て貰った後、数日猶予が欲しいです。セルシウスに会いに行きたいのもありますけど…まだ、兄さんとこの国を見てないから」
「…!そうだな!せんせー、ヴィクトール。俺からも頼む。この国を二人で回らせてくれ」
「了解だ。だが、長くて三日だぞ」
三日もあればちゃんと見て回れる。しっかり目に焼き付けて、手帳に書き記して行こう。
「まだ少し怠いけど…さっきよりは大丈夫」
「だが、念の為にも明日医者に診て貰うぞ」
スフィリエラが兄さん達の所まで運んでくれて、今は動けない私を兄さんが抱えて降ろしてくれてる。もう体が鉛みたいだから有難い。
「スフィリエラ、元気でね」
“ええ、フウカ。貴女と貴女の仲間の息災を祈りましょう”
「ありがとう。また此処に来るよ。その時に、もっとこの国の事を聞かせてね」
“勿論。そうだ、近い内にセルシウスの元へ訪れると良いでしょう。きっとフウカと契約を交わしたい筈です”
そっか…私もやっと三人目の精霊と契約を交わせるかもしれないんだ…でも…良かった、この国を。スフィリエラを護れて。
“貴女達に春の祝福を。愛子達の旅路に幸福が溢れん事を”
「ありがとな!」
「またな~!」
兄さんとレオンが御礼を言って、ヴィクトールさんとアルさん、マキアが頭を下げる。スフィリエラも頭を下げて、遠くへ飛び去って行った。また、会えると良いな…
「あの竜、スフィリエラって言うんだな」
「綺麗な名前だよね。スフィリエラ自身も綺麗だから、ピッタリ」
「にしても…竜に名を教えられて、尚且つ祝福まで受けるとはな…前代未聞だ」
「フウカとライハの周りは前代未聞だらけだな!」
ヴィクトールさんが私達を見て目元を押さえ、アルさんは爽やかに笑ってる。
「フウカ様。念の為魔法薬を持って来ております」
「ありがとう。貰うね」
マキアが、多分浄化の魔法薬を手渡してくれたから、それを一気に飲み込む。苦いから、成る可く早く済ませたい…!
「…にっっっが」
「俺絶対飲みたくねえわ」
「オレサマもじゃ」
私の反応に、兄さんとレオンがあからさまに顔を歪めて舌を出していた。二人が飲んだ訳じゃないのにね。
「さてと…これからどうする?災厄も終わらせたし、フウカを診て貰ったら国を出るか?後、まだ俺達に着いて来るか?行先は決まってねえけど」
「俺としては、せんせー達に暫く着いて行きたい。情け無えけど、まだイーブルギルドを俺達だけで撃退出来ると思えねえんだ」
「それは私も同意します。そして尚且つ、彼方は私が魔導人形である事も知っていました。話題になっていたとは言え、私の容姿や名前は一切公表されていません。その情報の出所も分からない以上、狙われやすい子どものみで動くのは危険かと」
「…そうだな。では、出発の目星を付けるか…何か意見はあるか?」
「あの…」
おずおずと手を挙げると、全員の目が私の方に向いた。凄く言い出し難いけど…まあ、私達もやらなきゃいけない事あるしね。
「お医者さんに診て貰った後、数日猶予が欲しいです。セルシウスに会いに行きたいのもありますけど…まだ、兄さんとこの国を見てないから」
「…!そうだな!せんせー、ヴィクトール。俺からも頼む。この国を二人で回らせてくれ」
「了解だ。だが、長くて三日だぞ」
三日もあればちゃんと見て回れる。しっかり目に焼き付けて、手帳に書き記して行こう。
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