私の人生リスタート

雷衣

文字の大きさ
13 / 55
第一章

第3話

しおりを挟む
ルーチェは、生き残るための最善策であろう剣術を父に教えてもらうために、父の部屋に行った。
「お父様…。」
「ルーチェか、入りなさい。」
ルーチェは父に剣術を習いたいということや、その経緯を話した。
「つまり、自分を守るために剣術を身につけたいと…?」
(ごめんなさいパパ…。まだ本当の理由は言えないわ…。)
「うん。」
(まさか、お父様と話す時に敬語を使うなと言われるとは思わなかったわ。それに、お父様ではなくパパと呼べって…。一体どうしちゃったのよ!)
「剣術を身につけることは簡単なことでは無い。それに我が家門の剣術は…。それに危険だ。」
(ソードマスターが使うように作られた剣術って言いたいのでしょう?)
「この家門の剣術が危険なのは知ってる。それも含めて覚悟してるから…。」
「…そうか。分かった、いいだろう。」
(嘘…、そんな簡単に許してもらえるとは思わなかった…。)
「ありがとうパパ!」
ルーチェは元気よくこたえた。
(剣術の心配はこれで大丈夫。あとは他の貴族のこととかをもっと知らないと大変なことになるわ。)
「えっと…、貴族は貴族派と皇帝派がいて、私を殺したのは貴族派の男爵、…誰だったっけ…。貴族派の要注意人物はウィジェリア侯爵。で、序列は5位。そういえば序列って今はどうなっているのかしら…。」
序列は、帝国内での権力と、地位、財力の順位だ。
(序列1位はチュトラリー家で、2位、3位は騎士団の家門が並んでいて…、4位は…、お母様の家門か…。まぁ、侯爵よりも順位は高いけど…。何としても皇太子殿下との婚約は避けないと!)
そうして、帝国のことを勉強しているうちに一日が終わった。
日にちが変わり、風の音で目を覚ますと、まだサナは来ていなかった。
(先に準備を済ませておこう。)
と、ルーチェは髪のセット以外の準備を終わらせた。
“コンコン”
「お嬢様、サナです。朝の準備のお手伝いに参りました。」
「おはようサナ、入って。」
「お嬢様…。」
サナは着替えなどを済ませたルーチェを見て驚いた様子だった。
「ちょっとはやく起きちゃって…、髪だけお願い。」
「お任せ下さい!」
「ここら辺で1つに結んで、前髪はいつも通り左右に分けて、」
「はい!」
と言うと、サナは言われた通りに髪を整えた。
「出来ました!」
「わぁ!ありがとう。」
(髪結んでも可愛いじゃん!)
ルーチェは食事をしに、1階へ向かった。ルーチェが中に入ると、既に公爵は座っていた。
「パパ遅れてごめんなさい。」
とルーチェが申し訳なさそうに言うと、
「私がはやく来すぎてしまったようだ。」
と公爵は答えた。
(どうしちゃったのよ…私を庇うなんて!絶対そんなことするような人じゃなかったわ!)
「その髪型似合っているな…。」
と言った後に、公爵は
「まるで、リュミエールを見ているようだ。」
とボソっと言った。その声はルーチェには届かなかった。誰かを思い出すような表情をして。
(髪型が似合っている!パパほんとにどうしたのよ!でも嬉しい。)
「パパにそう言えてもらえて嬉しい。この髪型ははじめてだから似合っているか不安だったけど、よかった!」
とルーチェは嬉しそうに言った。
「剣術は今日からだったよな?」
「うん!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

弁えすぎた令嬢

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。  彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。  彼女は思った。 (今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。  今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。  小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

冷徹宰相様の嫁探し

菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。 その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。 マレーヌは思う。 いやいやいやっ。 私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!? 実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。 (「小説家になろう」でも公開しています)

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

処理中です...